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アルバイト・パートにも必要な有給休暇|日数・賃金の計算方法

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「パートやアルバイトに有給休暇なんてない」という誤解が、使用者側にも労働者側にも、いまだに存在します。しかし、パートやアルバイトと呼ばれる短時間労働者であっても、フルタイム勤務の正社員と同様に、有給休暇を与える義務があります。

有給休暇は、労働基準法に明記された労働者の権利です。使用者は正しい日数の有給休暇を付与し、賃金を支払う必要があります。

では、パートやアルバイトに何日の有給休暇が与えられるのか、賃金はどうやって決まるのかをご説明いたします。

パート・アルバイトの有給日数の発生条件と計算方法

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下記2点の条件をどちらも満たした場合、有給休暇の付与が必要となります。

  • 雇用開始日から6か月継続勤務している
  • 全労働日の8割以上勤務している

雇い入れ時の雇用契約期間が3か月であっても、契約を更新し、6か月継続勤務すれば、1.の条件を満たします。

2.の「全労働日」とは会社の営業日ではなく、シフトなどで決められた、パート・アルバイトの所定労働日を指します。

一概にパート・アルバイトといっても、雇用条件や労働の実態はさまざまです。
有給休暇の付与日数は、実際に労働した日数によって、下記の表のとおり定められています。

【有給休暇の付与日数の計算表(週の労働日数が4日以内の場合)】

有給計算

週単位ではなく、月単位で労働日数を決めているときは、年間労働日数から付与日数を算出します。

パート・アルバイトであっても、週の労働日数が5日ということもあるでしょう。

  • 1週間の所定労働時間が30時間以上
  • 1週間の所定労働日数が5日以上
  • 1年間の所定労働日数が217日以上

上記3点のいずれかに該当する場合は、正社員と同じく、下記の表に基づいて付与日数を算出します。

【有給休暇の付与日数の計算表(上記3点のいずれかに該当する場合)】

有給申請

 

パート・アルバイトの有給中の賃金計算方法

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賃金の計算方法には、下記3つがありどの賃金計算を使用するかは就業規則等の定めによります。その理由として、事業主が毎回計算方法を選べないようにあら感じめ定めておく必要があるからです。

  • 実際に支払われるべき賃金
  • 平均賃金
  • 健康保険の標準報酬日額

もっとも代表的な計算方法は「1.実際に支払われるべき賃金」です。
パート・アルバイトは時給制が多いと思いますが、「時給×所定労働時間」が支払うべき賃金となり、計算がシンプルです。

「2.平均賃金」の計算方法は下記の2パターンの計算をして金額の高い方を選択します。
A.過去3カ月間の賃金の合計/過去3カ月間の暦日数
B.過去3カ月間の賃金の合計/過去3カ月間の労働日数×0.6

また、平均賃金は有給休暇取得のたびに計算が必要となるおそれがあります。
時給・日給制の労働者は、賃金が毎月同額とはかぎりません。有給休暇取得のタイミングによって、過去3か月の賃金総額が変わりますので、平均賃金も変わることになります。ちなみに、賃金総額とは、所得税や雇用保険料などを差し引いた、いわゆる「手取り額」の合計ではありませんので、ご注意ください

「3.健康保険の標準報酬日額」の計算方法は、健康保険未加入の労働者に対しては、そもそも利用できません。
健康保険加入の有無で、労働者ごとに計算方法を変えるというのも面倒になってくるでしょう。

さいごに

有給休暇は労働基準法に明記された権利であると、はじめにお伝えいたしました。
すなわち、有給休暇取得の拒否は違法行為にあたり、下記のとおり罰則も定められています

  • 6か月以内の懲役
  • 30万円以下の罰金

有給を取らせない企業としてネットに社名をさらされたり、労働基準監督署に駆けこまれて是正勧告を受けたりしても、使用者側に何のメリットもありません。

「バイトのくせに」「たかが有給」などと軽視しないようにしましょう。

もちろん、パート・アルバイトの有給取得についても、繁忙期などを考慮して使用者の時季変更権は認められています。無益なトラブルを避けるためにも、使用者側が有給休暇について正しい知識を持ち、労働者側にも周知しておくことが大切です。

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