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社会保険の加入条件とは|保険の種類別に条件を詳しくご紹介

社会保険には労災保険・雇用保険、健康保険・厚生年金があり、事業所・労働者それぞれに加入条件が定められています。事業所であれば業種や規模などで、労働者であれば所定労働時間などで、加入の可否が決まります。本記事では、事業所・労働者の順に、保険ごとの加入条件をご説明いたします。

各種社会保険の加入条件|事業所の規模によって異なる

事業所については、強制加入と任意加入があります。

◆労災保険

強制加入の条件

原則として、常時使用する労働者が1人でもいる事業所
法人・個人事業を問いません。
国の直轄事業、官公署の事業は除きます。

※「労働者」とは、正社員・アルバイトなどの雇用形態にかかわらず、事業に使用され、賃金が支払われる者をいいます。原則として、事業主や役員、事業主の同居親族は労働者に該当しませんが、勤務実態によっては、役員や同居親族でも労働者として認められる場合があります。

※「常時使用する」とは、雇用関係が常用的であることをいい、試用期間中の労働者も含みます

任意加入の条件

個人経営の農業で常時使用する労働者が5人未満
個人経営の林業で常時使用する労働者がおらず、年間労働者数がのべ300人未満
個人経営の漁業で常時使用する労働者が5人未満

●任意加入するには
労働者の過半数の希望があったときは、事業主は任意加入申請をする義務があります
労働者の同意がなくても、事業主は任意加入申請ができます。(労災保険料は全額事業主負担なので)

特別加入の条件

労災保険には、特別加入制度があり、以下の者が対象です。
中小事業主
一人親方・特定作業従事者
海外派遣者

◆雇用保険

強制加入の条件

原則として、常時使用する労働者が1人でもいる事業所
雇用保険の加入条件を満たす労働者がいない事業所は除きます。

任意加入の条件

◎労災保険と同じです。

●任意加入するには
事業所で常時使用する労働者(雇用保険加入の条件を満たす者)の過半数の同意を得て、事業主が加入申請をします。

◆健康保険・厚生年金

強制加入の条件

法人事業所で常時従業員を使用
国・地方公共団体・事業主だけの事業所を含みます。
個人事業所で常時使用する従業員が5人以上
農林水産業・一部サービス業・士業・宗教などを除きます。

任意加入の条件

個人事業所で常時使用する従業員が5人未満
農林水産業・一部サービス業・士業・宗教などを含みます。

●任意加入するには
事業所で常時使用する従業員(健康保険・厚生年金加入の条件を満たす者)の過半数の同意を得て、事業主が加入申請をします。

社会保険の加入を怠った際の罰則とは

強制加入の条件を満たしていながら、手続きを怠った事業主に対しては、罰則が定められています。

◆労災保険

過去2年分の労災保険料を納付します。
また、加入手続きをしないあいだに労災事故が発生した場合、保険給付額の全部または一部が事業主から徴収されます。

◆雇用保険

過去2年分の雇用保険料を納付します。
6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科されることがあります

◆健康保険・厚生年金

過去2年分の社会保険料を納付します。
退職済み被保険者の社会保険料については、全額、事業主負担となるケースもあります。また、6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金が科されることもあります

従業員によって異なる社会保険の加入条件

まず、勤務する事業所が、社会保険適用事業所であることが前提です。
その上で、条件を満たした従業員は強制的に加入者、すなわち被保険者となります。自由意思で加入の有無を選ぶことはできません

◆労災保険

労働者全員

◆雇用保険

下記いずれかの条件を満たす労働者
週所定労働時間が40時間以上
週所定労働時間が20時間以上で、31日以上引き続き雇用される見込みがある
雇用期間の定めがない、または31日未満の契約を更新する可能性がある場合を含みます。

※採用時に65歳以上の場合、雇用保険には加入できません

◆健康保険・厚生年金

下記いずれかの条件を満たす従業員
常時使用されている
週所定労働時間および月所定労働日数が、常時使用されている従業員の4分の3以上
雇用期間が2か月で契約更新の可能性がない場合を除きます。

※事業主や役員も、法人に使用される者として、被保険者となります。ただし、任意加入の個人事業所の場合、事業主は被保険者にはなれません。
※75歳以上は後期高齢者医療制度の対象なので、健康保険の被保険者にはなれません。
※70歳に達したときは、原則として、厚生年金から脱退します。

◇◇短時間労働者の加入対象拡大◇◇

平成28年10月1日から、パート・アルバイトなどの短時間労働者の加入条件が変わり、対象者が拡大されました
事業所の従業員数によって異なりますので、ご注意ください。

従業員501人以上の事業所

下記すべての条件を満たす場合、被保険者となります

  • 週所定労働時間が20時間以上
  • 月収が88,000円以上
  • 1年以上引き続き雇用される見込みがある
  • 学生ではない

従業員500人以下の事業所(平成29年4月1日以降)

下記すべての条件を満たす場合、被保険者となります

  • 労使の合意がある
    従業員(前項4つの条件を満たす者・すでに被保険者である者)の過半数の同意を得て、事業主が加入申請をします。
  • 前項4つの条件を満たす

まとめ

社会保険は、事業所・労働者それぞれに加入条件が定められています。
法改正によって、条件の変更もあり得ますので、最新の情報を把握しておく必要があります

社会保険には、疾病や障害、失業などに際して保険給付があり、これは労働者にとっても、事業主にとっても「メリット」です。社会保険料という目先の「デメリット」だけにとらわれていては、大切なメリットを逃すことにもなります

また、近年、社会保険未加入に対する調査や罰則が強化されつつあり、マイナンバー導入によって、さらに強化が進むと考えられています。
事業主には、常に法令遵守の意識が必要です。

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