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タイムカードの改ざんは違法!不正打刻や改ざんを防ぐ方法をご紹介

タイムカードの改ざんは、使用者、労働者どちらがおこなっても、違法です。改ざんが起こる原因に、賃金が労働時間に基づいて決定されることがあげられます。使用者には、労働者の労働時間を把握する義務があります。本記事では、企業のリスク管理としてタイムカードの改ざんを防ぐ方法をご紹介。

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1.タイムカードの改ざんは違法!

探偵640

では、具体的に、どの法律のどの項目に抵触するのか?
使用者、労働者それぞれについて、法律ごとにご説明します。

使用者はどの法律に抵触するのか?

使用者がタイムカードを改ざんする最大の理由は、残業代でしょう。タイムカードを改ざんして、残業の記録を抹消し、労働者に支給すべき残業代の支払いを逃れようと画策するためです。サービス残業や残業代の未払いは、長年問題視されたびたびニュースにもなっています。

労働基準法

・残業代未払い

第37条第1項
労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、(中略)割増賃金を支払わなければならない

割増賃金、つまり残業代を支払わない場合、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に処されると、労働基準法第119条第1項に定められています。

第114条
第37条の規定に違反した使用者(中略)に対して、労働者の請求により、(中略)未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる

つまり、未払い残業代の2倍の金額を支払わなければいけない可能性があります。さらに、未払金や付加金には利息もプラスされます。

 

・虚偽の記載をした帳簿書類の提出

第120条第4項
労働基準監督官(中略)の臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避し、その尋問に対して(中略)虚偽の記載をした帳簿書類の提出をした者

労働基準監督署の監査などがあった場合に、改ざんしたタイムカードを提出したことが発覚すれば、30万円以下の罰金に処されます。

労働契約法

・安全配慮義務

第5条
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする

使用者が労働時間を正しく管理できていないとなれば、安全配慮義務を果たしていないとみなされる可能性があります。

労働者はどの法律に抵触するのか?

使用者とは逆に、労働者はタイムカードを改ざんすることで、してもいない残業をしたように見せかけて、残業代をだまし取ろうとすることが考えられます。あるいは、遅刻や早退をごまかして、その分の給料が減らされないよう、ごまかそうとするかもしれません。

刑法

・詐欺

第246条第1項
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する

タイムカードを改ざんして、労働していない時間の賃金をだまし取ったとなれば、詐欺罪になるおそれもあります。

未遂であっても、第250条の未遂罪にあたります。

 

・器物損壊

第261条
他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金もしくは科料に処する

タイムレコーダーは会社の備品ですから、正しい使用を不可能にしたとなれば、あるいは器物損壊にあたるかもしれません。

 

・電磁的記録不正作出

第161条の2
人の事務処理を誤らせる目的で、(中略)事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する

可能性としては考えられるかもしれません。未遂であっても、罰されます。

2.タイムカードを改ざんされた!どのような対処方法を取るべきか

対策640

単に「疑わしい」だけでは、いくらタイムカードの改ざんを申し立てても、主張は通りません。タイムカードの改ざんの疑惑を、事実として立証できる証拠が必要です。これは、使用者も労働者も同じです。

まずは、労働基準監督署なり弁護士なり、専門の法律知識を持つ人間に相談しましょう。社内の話し合いで解決するのか、解決できるのか、あるいは、司法に訴えて決着をつけるのか。

相手がどう出るかにもよりますので、これはケース・バイ・ケースとしか言えません。

タイムカードの改ざんを発見した際の使用者の対処方法

すでに賃金を支払った後であれば、その分の返還を求めます。

就業規則に定めがあれば、タイムカードを改ざんした労働者に対して、減給、降格、あるいは解雇などの罰則を与えることが可能です。
ただし、行き過ぎた懲罰や不当解雇はあらたなトラブルのもとになりますので、注意してください。

タイムカードの改ざんを発見した際の労働者の対処方法

使用者に未払い賃金の支払いを求めます。

◆裁判所に未払賃金の支払いを持ち込むとしたら…
いくつかの選択肢が考えられます。

民事調停

裁判のように勝ち負けを決めるのではなく、話し合いで合意しようとする手続です。

労働審判

使用者と労働者のトラブルを、労働審判委員会が解決しようとする紛争解決手続です。

支払督促

債権者の申立てで、支払督促をする手続です。

民事訴訟

通常訴訟のほかに、請求金額が60万円以下であれば、少額訴訟という比較的簡易な手続もあります。

3.タイムカードの改ざんを未然に防ごう!意識したいタイムカードの管理

防ぐ

トラブルは未然に防ぐに越したことはありません。社内の信頼関係は大切ですが、職場である以上、一定のルールは必要です。

使用者として改ざんを未然に防ぐには

労働者に対して、タイムカードの改ざんは犯罪であり、懲戒事由であるということをしっかりと教育しましょう。もし、労働者への教育が不十分であれば、懲戒処分をする際にも重い処分ができません。このことを踏まえた上で、改ざんを防ぐ方法をいくつかご紹介します。

のかかるキャビネットや金庫にタイムカードを保管する

デスクの上にタイムカードを放置したまま離席などをしてしまうと、改ざんのチャンスを労働者に与えることになります。「タイムカード=お金になる書類」という認識を持って、タイムカードを管理する責任があります。

管理職の仕事が増えることになりますが、日々、都度、時刻を確認することで、改ざんの目を摘むことができます。管理職よりも早く出勤もしくは、遅く退社をする労働者の打刻確認に関しては、後々の対応になるかもしれませんが、不正打刻の可能性を減らすことができるかもしれません。

ICカード・指紋認証システムなどの勤怠管理システムを導入する

システム導入には費用がかかりますが、誰かが本人に代わってタイムカードを打刻するという改ざんは避けられます。また、従来のタイムレコーダーと併用して、ダブルチェック体制を整えれば、より正確な労働時間管理が可能になります。

今ではスマートフォンやPCから打刻ができる、クラウド型の勤怠管理システムが主流になってきています。導入コスト、ランニングコスト共にかなりお手頃な価格で、タイムカード管理以上の、効率的な勤怠管理が可能になっています。

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労働者として改ざんを未然に防ぐには

タイムカードを管理するのが使用者である以上、労働者としては、改ざんを未然に防ぐというのは難しいかもしれません。

しかし、万一、使用者がタイムカードの改ざんをしていた場合に備えて、正しい始業・終業時刻を記録しておくことはできます。

たとえば、以下のようなものです。

・携帯電話で撮影したタイムレコーダーの時刻
・会社のパソコンから送受信したメール
・パソコンの起動時間の履歴
・上司からの残業命令(口頭の命令であれば録音など)

証拠になるかもしれないと思ったものは、とにかく残しておきましょう。手書きのメモであっても、記録を残しておけば、役に立つことがあるかもしれません。

また、労働者がそういった記録を取っていると使用者が知ることで、抑止力になるかもしれません。

4.まとめ

タイムカードの改ざんは、行為者が使用者であれ労働者であれ、違法行為に該当します。
すなわち、懲役や罰金などのペナルティが科されるということです。

タイムカードの改ざんは、賃金という労使間の一大トラブルを引き起こし、場合によっては、訴訟にまで発展するかもしれません。
違法行為をしない、させないためにも、タイムカード管理が重要だという認識を職場内で徹底しましょう。

(監修:社会保険労務士 石原 昌洋)

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タイムカードの改ざんを防ぐには、
勤怠管理システムの導入が有効?

タイムカードの改ざんや管理方法に課題を抱える人事担当者は、一度勤怠管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

勤怠管理システムを導入すると、正確な打刻やリアルタイムで勤怠を把握することができるようになるため、改ざんの防止に役立ちます。

労働者に対しても、正確に勤怠が管理されているという安心感を与えることができ、双方にとってメリットが生じます。

また、システムを導入することで、改ざんなどの打刻トラブルを防ぐことができるだけではなく、勤怠管理にかかっている工数も大幅に削減され業務の効率化をはかることも可能となります。
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