モチベーション管理とは | マネジメントの基礎知識・システムを徹底解説

近年、従業員のモチベーションを可視化し、管理することが注目されています。

従業員のモチベーションを可視化すると、生産性の向上や離職防止につながります。しかし、「モチベーション管理システムを導入すれば改善される」というわけではありません。

アンケートに答えてもらったり、施策を実行してもらったりと従業員の協力は必要不可欠ですし、集めたデータをどう分析し、どのように改善していくかが重要です

本記事では、モチベーション管理システムのメリット・デメリットやどのような機能があるのか、どのようなシステムがあるのかをご紹介します。

 

1. モチベーション管理とは

モチベーション管理とは、従業員のモチベーションデータを収集し、そのデータの分析をおこない、施策を実施して、モチベーションを高めたり、維持したりすることです。

従業員のモチベーションが下がる要因は、自己評価と会社からの評価に乖離があったり、人間関係に悩んでいたり、なかなか仕事の結果が出なかったり、仕事にやりがいを感じなかったりとさまざまです。

モチベーションが下がっている原因を把握しなければ、解決することはできません。そのため、まず従業員の現状を把握することが重要です。

また、収集したデータはさまざまな視点から分析する必要があります。データを分析することで、モチベーションが上がる傾向や下がる傾向を把握することができ、傾向に対する施策を実施することができます。最終的には、実施した施策の結果から、次はどのような施策を実施するかを決めます。

このサイクルを回すことで、従業員のモチベーションが高まったり、維持されたりと、仕事においてパフォーマンスを最大限発揮するために健全な状態をつくり出すことができます。

モチベーションが高まると、従業員の生産性が上がり、また離職防止につながるなどの効果が見込めます。短期的というよりは、長期的にモチベーションを管理していくケースが多いです。

2. モチベーション管理システムのメリット

モチベーション管理についてご紹介しましたが、実際に従業員のモチベーションを管理することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

2-1. 従業員の生産性が上がる

モチベーションに近い言葉で「エンゲージメント」という言葉があります。エンゲージメントとは、会社との関係性です。エンゲージメントに影響する要素の中に、モチベーションに影響する要素があります。

このエンゲージメントと企業業績の関係性を株式会社リンクアンドモチベーションの研究が示しています。結果は下記の通りです。

エンゲージメントと企業業績の関係性

  1. エンゲージメントスコアが高い企業は、翌年の売上/利益の伸びが大きくなる
  2. エンゲージメントスコアが低いほど利益の伸長率の「バラつき」が大きく、高まるにつれて利益の伸長率の「バラつき」が小さくなる傾向が見られた

※エンゲージメントスコアとは、リンクアンドモチベーションが提供しているエンプロイーエンゲージメントサーベイのスコアのことです

この結果から、従業員のエンゲージメントと生産性には関係があることがわかります。

2-2. 離職防止につながる

モチベーション管理は、「従業員がどう感じているか」のデータ収集から始まります。さまざまな視点から従業員に質問することによって、従業員がどこに不満を感じているか可視化できます。

不満を可視化することによって、企業として取り組むべき課題が明確になります。可視化した不満を一つ一つ解決することで、従業員の不満は解消され、離職の防止につながります。

たとえば、残業の多さに不満を感じている従業員がいたとすると、残業を減らすために人員配置を変えたり、従業員ごとのタスク量を調整したりすることができます。

また、継続してモチベーション管理をおこなうことで、従業員の企業に対する帰属意識を高め、定着率の向上につながります。

2-3. データにもとづいた従業員の管理ができる

人事領域の仕事は、感覚的におこなっている部分もあるかもしれません。たとえば、上司が部下をみて、「何も問題がない」とみえても、実は悩んでいるケースもあります。

これは事象に対しての捉え方、感じ方が個々人によって違うことに起因しますが、この問題を体系的に解決するのは非常に困難を極めます。このように上司と部下の視点に物差しの違いがあったとしても、「感覚的に処理してしまうのは仕方がない」とされていました。

しかし、技術は発展し、今までは感覚的に処理してきてしまった事象も、科学できるようになりました。モチベーション管理システムもその一つです。

モチベーション管理システムは、収集したビッグデータを解析し、傾向を見つけることができます。たとえば、上司との関係性が1ヶ月悪い状態が続くと、離職懸念が高まるなどといったことが、人事の感覚ではなく、データで示すことができます。

データで示すことができると、より解決できる可能性が高まりますし、周りに協力を求めやすくなります。

3. モチベーションが下がる要因

そもそもなぜモチベーションが下がるのでしょうか。ここでは、モチベーションが下がる要因を解説します。

3-1. 業務内容に魅力を感じられない

まず、モチベーションが下がる要因として、業務内容に魅力を感じられないことが挙げられます。例えば、仕事に対して全くやる気がない場合や、個人の適正や希望を全く無視した人員配置といったことが挙げられます。この場合、業務に対して主体的に取り組めていないため、業務に対して楽しさや向上心を感じられず、モチベーションが低下してしまいます。

そのため、マネジメント側は、部下に対して適切な目標設定とフィードバックをおこなうことがポイントになります。従業員に小さな成功体験を経験させることで、結果的に従業員が仕事に対する自信を持つようになり、モチベーションが低下することを防ぐことが期待できます。

3-2. 身体的・精神的な疲労が蓄積する

モチベーションが下がる要因として次に挙げられることは、身体的・精神的な疲労が蓄積するということが挙げられます。例えば、モチベーションが高い状態で業務に臨んでいる従業員であっても、疲労が蓄積するとモチベーションは低下します。そのため、マネジメント側は個人の力量を見極めた上で、仕事を振る必要があります。

4. モチベーション管理システムの機能

モチベーション管理システムの導入を検討するなら、それぞれのサービスにどのような機能があるのかをリサーチしましょう。

モチベーション管理システムには、大きく分けると、「アンケート機能」「コミュニケーション機能」「ストレスチェック機能」「見える化機能」の4つの機能が実装されていることが多いです。それぞれ詳細をご紹介します。

※ここでご紹介する機能が、すべてのモチベーション管理システムで実装されているわけではありません

機能1|アンケート機能

アンケートの作成から分析までを一貫しておこなうことができます。

アンケートは従業員の協力が必要不可欠です。アンケートに答え忘れている従業員に、自動でリマインドメールを送る機能もあります。

集計の作業は、「モチベーションが低い従業員だけ表示する」など人事担当者が必要な情報だけを表示してくれます。

機能2|コミュニケーション機能

コミュニケーション機能がある場合、従業員とチャットで連絡を取ることができます。

スタンプ機能があるので、メールより柔軟性が高く、従業員とコミュニケーションが取りやすいです。また、匿名で人事部にメッセージを送ることもできるので、本音を聞き出しやすくなります。

機能3|ストレスチェック機能

ストレスチェック機能を活用すると、従業員の健康管理をおこなうことができます。

企業にとっても、従業員が心身ともに健康に働いてもらうことは大事です。医師や保健師に健康相談もできるので、ふとした疑問でも、すぐに解決することができます。

また、健康上の問題を発見するだけではなく、ケアまで支援してくれるモチベーション管理システムもあります。

機能4|見える化機能

見える化機能では、集計したデータをグラフやダッシュボードで可視化することができます。

数値だけのデータだけでは傾向が把握しにくいですが、グラフ化することによって、「どのような傾向があるのか」「どこに課題があるのか」が一目でわかります。情報の管理には必要不可欠な機能です。

5. 13のモチベーション管理システムを徹底比較

ここでは、13のモチベーション管理システムをご紹介します。

jinjerワーク・バイタル|従業員のコンディションを定点的に観測し、リアルタイムで可視化

サービスの特徴

  • 従業員のモチベーションデータを定点観測することで、従業員の些細な変化に気づき、対処することで、離職を防ぐことができる
  • 従業員のモチベーションデータを蓄積することで、時期とアンケート結果から傾向がわかり、対策を立てることができる
  • アンケートに答えていない人に、リマインドメールを自動で送ることができるので、回答率が高くなる

 

価格

  • 月額料金:300円/ユーザー

サービス名:jinjerワーク・バイタル
提供会社:株式会社ネオキャリア
URL:https://hcm-jinjer.com/service/workvital/

SMILE SCORE|経営者と従業員の想いがつながる!人材定着と組織改善のホットラインツール

サービスの特徴

  • 経営者と従業員をホットラインツールでつなぎ、お互いの距離が縮まる。従業員の本音に気づき、ハラスメントやコンプライアンス違反など組織の異変をいち早く察知。
  • 毎日1分で気分や体調を回答できるスマイルスコアや、匿名でメッセージを伝える目安箱機能、経営者との双方向メッセージなど、本音が伝わる機能が満載。
  • スコア確認やチーム別の比較、スコア傾向のレポート機能などにより、リスクの早期発見と対策が可能。離職を防ぎ、人材の定着と社員のエンゲージメント向上に貢献。

 

価格

  • 月額30,000円/100ユーザー毎

サービス名:SMILE SCORE
提供会社:SMILE SCORE株式会社
URL:https://smilescore.jp/

Refcome Engage|社員に愛される会社作りを実現!エンゲージメントの可視化クラウドサービス

サービスの特徴

  • 国際標準の計測手法で社員と会社とのエンゲージメント(信頼関係)を可視化。エンゲージメントが高い社員が人材を紹介・推薦するリファラル採用への有効活用が可能。
  • 全社員に配信されるシンプルなアンケートをスマホで直感的に回答し、全社のエンゲージメントの可視化と施策への紐付け、退職リスクの予想と予防などができる。
  • 導入・運用は最短で1日で可能。自分の会社を友人・知人に紹介したいと社員が思える、より良い会社作りを実現するためのシステムをクラウドで構築。

 

価格

都度お問い合わせ

サービス名:Refcome Engage
提供会社:株式会社リフカム
URL:https://jp.refcome.com/enps

HR OnBoard|新入社員の離職リスクが見える!人材定着のための離職リスク可視化Webツール

サービスの特徴

  • 入社1年目の社員の離職防止を目的とし、離職率が6割以上減少したケースもある。入社後の離職リスクの早期発見から、フォローの対策まで支援。
  • 毎月3問ずつ、1年間にわたって社員へ質問を送信。独自開発した分析手法で離職の予兆を可視化し、適切な対策や推奨アクションの提案が可能。
  • 3名まで無料で利用できるフリープランから始められる手軽さ。年間1名あたり1万円の低料金で、HRに関わる人件費と担当者の負担軽減を実現。

 

価格

  • 年間10,000円/1ユーザー

※3ユーザーまで無料

サービス名:HR OnBoard
提供会社:エン・ジャパン株式会社
URL:https://on-board.io/

RiCare|現場スタッフの内面を可視化!定着率向上を支援するセルフアセスメントサービス

サービスの特徴

  • 性格や適性、職場での満足度など従業員の内面を可視化し、現在の状況を適切に認識できる。離職の要因を把握し、コミュニケーションの改善、モチベーションのアップが可能。
  • 短時間で回答でき、定着に関係する因子を多岐にわたって測定することが可能。専門知識が不要で、わかりやすい結果シートで確認できる。
  • 1)拠点を登録する 2)受検者を登録する 3)受検を案内の3つのステップで簡単運用。設問の編集やユーザーの追加、権限設定も柔軟にカスタマイズが可能。

 

価格

  • 500円/1受検

※受検数300件から導入可能

サービス名:RiCare
提供会社:株式会社リクルート
URL:https://www.ricare.jp/

Carely|Web上の保健室!社員と組織を守るチャット健康相談サービス

サービスの特徴

  • 使い勝手のよいチャットで専門家に気軽に健康相談ができる。ストレスチェック実施後のストレスケアまで可能で、生産性低下や離職増大を防止。
  • 人事労務のHR情報や健康診断結果、ストレスチェックデータなどを健康情報としてクラウド上で一元管理。
  • ストレスチェックの制度設計から、実施、分析後の研修提案までトータルでサポートする追加プランがあり、ストレスチェックの業務全ての代行も可能。

 

価格

  • 月額300円/1ユーザー

サービス名:Carely
提供会社:株式会社 iCARE
URL:https://www.icare.jpn.com/services/carely/

テガラみる|社員の気持ちがみえる!従業員満足度(ES)の向上と定着改善の支援アプリ

サービスの特徴

  • 人材不足解消のカギとなる早期離職防止にフォーカスした定着改善ソリューションを提供。ムダな採用・教育コストと未来の欠員リスクの軽減が可能。
  • 新入社員の心の状態や変化をいち早く察知でき、タイムリーにフォローすることが可能。組織単位で社員の状況と管理者のフォロー状況をチェックできる。
  • 直感的に操作できるUIや、コミュニケーションしやすいトーキング機能、アラート機能など便利な機能を装備。セキュリティも万全の態勢で安心運用が可能。

 

価格

都度お問い合わせ

サービス名:テガラみる
提供会社:株式会社テガラミル
URL:https://tegaramill.co.jp/tegara/

A;|チームの結束力を見える化!チームコミュニケーションアプリSlackを利用したエンゲージメント自動可視化ツール

サービスの特徴

  • チームメンバー同士のつながりや想い・感情を自動で見える化し、一人ひとりの隠れた欲求を見つけ、社員の視点に立った強い組織を構築できる。
  • チームコミュニケーションアプリSlackに登録するだけで簡単に運用を開始。チャットでのやり取りや行動データをbotが収集し、自然言語解析の技術で瞬時に把握できる。
  • 社内のみならず、国内外の遠隔地にいるメンバーの状況をリアルタイムに把握し、プロジェクトの問題点や危険な兆候を早期に発見。

 

価格

都度お問い合わせ

サービス名:A;
提供会社:Laboratik Inc.
URL:https://laboratik.com/index.html

wevox|社員の声から組織を活性化!組織力を見える化する組織改善プラットフォーム

サービスの特徴

  • 組織の現状を可視化し、的確に把握することで、優秀な人材の離職の未然防止が可能。社員のエンゲージメントの向上と生産性の高い組織をつくることができる。
  • 時間と手間のかかるサーベイにおいて、質問の設計、結果集計、レポート作成の作業から解放され、本来の組織改善策の立案などに傾注することが可能。
  • 質問項目やグループ作成など柔軟なカスタマイズが可能。PCのみならず、スマホやタブレットから操作でき、回答しやすく、容易に従業員の声を吸い上げられる。

 

価格

  • 月額300円/1ユーザー

サービス名:wevox
提供会社:株式会社アトラエ
URL:https://wevox.io/product

モチベーションクラウド|導入500社突破!3,600社以上の組織データで分析・開発した国内初の組織改善クラウドサービス

サービスの特徴

  • 企業と社員の信頼度を測る物差しであるエンゲージメントスコアを使い、組織のPDCAサイクルを効率よく回すことができる。業務の継続的な改善が可能。
  • 組織診断サービスに、PCやタブレット、スマホで簡単に回答するだけ。組織の現状を定量化し、あらゆる角度から分析、可視化することで的確に把握することが可能。
  • 製造業から、小売サービス、IT企業など様々な業種の小規模会社から大企業まで活用でき、導入から運用まで実績と経験豊富なコンサルティングで、安心・信頼のサポート。

 

価格

都度お問い合わせ

サービス名:モチベーションクラウド
提供会社:株式会社リンクアンドモチベーション
URL:http://www.motivation-cloud.com/

Geppo|HRテクノロジーを結集!従業員のコンディション変化を発見・対策できるツール

サービスの特徴

  • 従業員が毎月質問に回答するだけで、従業員と組織のコンディションを把握し、変化の兆しを見つけることが可能。従業員の声を経営改善に活かすことができる。
  • 仕事満足度・人間関係・健康に関する選びぬいた3つの質問をPCやスマホ、タブレットを使って1分で回答。フリーコメントの入力も可能。
  • 変化を一目で把握できる直感的なダッシュボード機能と、入力促進やカテゴリ仕分け、レポート作成など担当者の面倒な運用業務を全て代行し、ストレスフリーを実現。

 

価格

  • 月額20,000円/25ユーザー

サービス名:Geppo
提供会社:株式会社ヒューマンキャピタルテクノロジー
URL:https://www.geppo.jp/

Unipos|「第3の給与」ピアボーナス!新しい成果給を実現するプラットフォーム

サービスの特徴

  • 日々の貢献に支払う新しい形の第3の給与・ピアボーナスを簡単に実現できる。縦割り組織を超えて協力し合い、優しさに溢れた新しい給与体験が、組織を変革し強くする。
  • スマホやチャットツールを使い、感謝や賞賛の言葉をいつでもどこでも送り合うことができる。タイムラインを共有し、ハッシュタグによる行動指針の紐付けなども可能。
  • 部署単位でも全社でも運用が可能。信頼性の高い安心のセキュリティ対策が施され、国際的なセキュリティ規格に沿った監査の実施など、安全な情報管理を徹底。

 

価格

  • 50ユーザー以下:一律月額35,000円
  • 51ユーザー以上:月額700円/1アカウント

サービス名:Unipos
提供会社:Fringe81株式会社
URL:https://unipos.me/ja/

Willysm|社員と組織の気持ちが見える!組織の生産性向上のためのモチベーション・マネジメントシステム

サービスの特徴

  • 社員の気持ちとモチベーションが見える。システムをスマホアプリで実現。感謝を伝えることで、組織と社員の生産性向上と離職率の低減を目指せる。
  • 3つのボタンを選ぶだけのストレスフリー入力、わかりやすい閲覧表示、組織ごとに強弱を色で視覚化するヒートマップ表示など、抜群の使いやすさ。
  • 申込み後にすぐに利用を開始できるクラウド版、オンプレミス版、Windows版を装備。メンタルヘルス対策や健康経営の促進にも対応できる。

 

価格

都度お問い合わせ
※ユーザー数によって、細かく料金が変わります

サービス名:Willysm
提供会社:株式会社キーポート・ソリューションズ
URL:https://www.willysm.com/

6. まとめ

いかがでしたでしょうか。

モチベーション管理システムは「データ収集→分析→施策実施→効果検証」の流れで運用すると、効果が出やすいです。効果を出すためには、従業員の協力が必要不可欠で、機会がある度に従業員に「やる意味」や「価値」を伝え続けないといけません。

また、モチベーション管理システムを導入することで、今まで感覚的にやっていた人事業務を、データを活用することで人事業務を科学することができます。

「従業員の生産性を上げたい!」「離職率を下げたい!」という人事担当者は、モチベーション管理システムを検討してみてはいかがでしょうか。

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