外国人の転職時に必要な就労ビザ更新手続き!【外国人採用】

行政書士監修 下川 輝(行政書士法人jinjer)

近年の日本人労働者数の減少や入管法改正に伴い、外国人労働者数が増加傾向にあります。採用担当者にとって外国人を雇用することは避けて通ることはできない状況となりつつあります。

しかしながら、就労ビザの取得や更新などの煩雑な手続きに不安を感じられている方も少なくないのではないでしょうか?

少しでも不安を解消して頂くために、この記事では外国人の転職者の中途採用をおこなう際に注意が必要となる就労ビザの更新手続きの方法などについてご紹介します。

転職はしていないが、ビザ更新をおこないたい場合の手続きを知りたい方はこちらへ↓↓
就労ビザ・更新|わかりにくい手続きをパターン分け解説!|行政書士監修

1. 外国人は日本で転職できる?

日本に在留する外国人は、日本人と同様に転職することはできるのでしょうか。

もちろん、外国人であっても保有する在留資格が合致する限り、転職をおこなうことができます。しかしながら外国人の転職者を雇用するには次の点に注意する必要があります。

✔️ 職務内容変更なしの場合、「所属機関等に関する届出」をおこなう

外国人が転職した場合には、原則として転職後14日以内に入国管理局に「所属機関等に関する届出」をおこなう必要があります。万一、届出をおこなわなかった場合は20万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

また、これを怠った場合、就労ビザ更新の際、更新の許可や在留に影響する可能性もありますので、外国人労働者には忘れずに届出をおこなってもらうことが必要です。

✔️ 職務内容変更あり、かつ現有の在留資格の範囲内かどうかわからない場合、まずは「就労資格証明書」を申請する

原則として、転職後の職務内容が同一である場合は、在留資格の変更などをおこなう必要はありません。

ただし、外国人の就労ビザは、転職前に勤務していた会社において許可されたものであるため、転職後の会社でも必ず認められるものであるとはいえません。そこで「就労資格証明書」を入国管理局へ申請しておくことが必要です。

「就労資格証明書」とは外国人が日本での就労を認める証明書です。この証明書を申請することにより転職先の会社の仕事内容が現在の在留資格の活動範囲内であるか否かを入国管理局で確認してもらうことができます。交付されると転職先の会社は安心して外国人労働者を雇用することができます。

また、「就労資格証明書」は、転職先の会社名が記載されますので、就労ビザ更新の際には手続きを簡略化することにもつながりますので、必ず申請しておきましょう。

✔️ 職務内容変更あり、かつ現有の在留資格の範囲外の場合は、「在留資格変更許可申請」をおこなう

転職先の職務内容が変わって、現在の在留資格の活動範囲外となるような場合は、転職前に「在留資格変更許可申請」を外国人本人におこなってもらう必要があります。

万一、在留資格の変更が認められる前に転職先で勤務した場合、資格外活動とみなされて在留資格が取り消される可能性もありますので、転職先の会社は外国人が不法就労とならないように転職前に在留資格の変更がおこなわれているかを確認しておくことが必要です。

 

外国人の転職者を中途採用する場合、上記のような点に注意して手続きをおこなうことが必要ですが、言葉の壁の問題もあり、外国人本人がなかなか対応できないことも考えられます。

そこで採用担当者は外国人労働者の在留資格や活動範囲などについて十分に理解し、外国人労働者のフォローをおこなうことが必要であるといえます。

2. 外国人を中途採用した場合、どんな手続きが必要?

外国人を中途採用した場合、具体的にはどのような手続きが必要となるのでしょうか?

最も重要な手続きの一つとして就労ビザ(在留資格)の更新手続きがあげられます。就労ビザは外国人が日本国内で働いて報酬を得ることを認めているもので活動範囲によって18種類に分けられています。

そのため、会社は外国人を中途採用する場合、まずは在留資格の活動範囲や在留期間などの現状を把握して、転職後も同様の在留資格で問題ないのか確認しておくことが大切です。

「知らずに不法就労させていた」ことのないように、ここでは就労ビザ更新に必要な手続きについて、外国人労働者が転職により「職務変更しない場合」と、「職務変更する場合」に分けて手続きのフローと必要書類についてご説明します。

2-1 職務変更なし/既存の在留資格の範囲内  のフロー

まず、転職はしたが、職務に変更はなく、現有の在留資格の範囲内ということがはっきりした場合の手続きをご紹介します。

Step1. 所属機関等に関する届出をおこなう

外国人労働者は転職後14日以内に「活動期間に関する届出」または「契約期間変更の届出」を最寄りの地方入国管理官署へ外国人本人が提出する必要があります。なお、この手続き中に転職先で勤務を始めていても問題ありません。

 

必要書類
1. 届出書(参考様式 >> http://www.moj.go.jp/content/001240103.pdf
2. 在留カード(郵送時は写)
※ 届出事項を証する資料の提出は不要
Step2. 採用する外国人の在留資格や在留期間などを確認する

採用する外国人と業務内容が決定したら、外国人に在留カードの提示を求めて確認をすることが必要です。現在の在留資格の範囲内の職種であるかどうか、在留期間はいつまでなのかなどを確認します。

Step3. 雇用契約書を締結する

外国人本人に直接、仕事内容や労働時間、給与などの労働条件を説明し、書面で雇用契約書を締結することが必要です。書面による労働条件の提示は労働基準法で義務化されています。なお、雇用後のトラブルを防ぐためにも、外国人労働者が理解できる母国語で作成した雇用契約書を渡すことが必要です。

Step4. 在留期間更新許可申請をおこなう

外国人の在留期間満了日が近づいている場合、在留期間更新許可申請をおこなうことが必要です。

在留期間満了日のおおむね3ヶ月前から申請することができますので余裕をもって申請をおこないましょう。

必要書類
1. 在留期間更新許可申請書(3ヶ月以内に撮影した顔写真を貼付)
2. 転職前の会社が発行した源泉徴収票
3. 転職前の会社が発行した退職証明書
4. 転職後の会社の概要が分かる資料
・商業・法人登記簿謄本(3ケ月以内のもの)
・直近の決算書の写(新設会社:今後1年間の事業計画書)
・会社等の案内書(取扱商品やサービスの概要を説明するもの)
5. 転職後の活動の内容、期間、地位及び報酬の記載ある文書
・雇用契約書の写
・辞令・給与辞令の写
・採用通知書の写 など
6. 本人の転職理由書
7. パスポート
在留カード在留期間更新許可申請(法務省)

 

2-2 職務変更あり/既存の在留資格の範囲外  のフロー

手続きのフローは、職務変更なしのパターンとほぼ同じですが、Step4とStep5の手続きに留意することが必要です。

Step1. 所属機関等に関する届出をおこなう(同上)

Step2. 採用する外国人の在留資格や在留期間などを確認する(同上)

Step3. 雇用契約書を締結する(同上)

Step4.「就労資格証明書」の申請をおこなう

「就労資格証明書」とは会社が雇用しようとする外国人の就労活動を確認することができる書類です。職務変更がある場合であっても、現在の在留資格の範囲内で問題ないケースもあります。また、この証明書が発行されると次回の就労ビザの更新手続きを簡略化することができますので、在留期間満了までに3ヶ月以上の余裕がある場合は外国人本人、または会社が住居地を管轄する地方入国管理官署へ交付申請するとよいでしょう。一方、在留期間満了までに3ヶ月未満の場合は、事前審査をせずに「Step6. 在留期間更新許可申請」をおこなうことが必要です。

 

必要書類
1. 就労資格証明書交付申請書
2. 転職前の会社が発行した源泉徴収票
3. 転職前の会社が発行した退職証明書
4. 転職後の会社の概要が分かる資料
・商業・法人登記簿謄本(3ケ月以内のもの)
・直近の決算書の写(新設会社:今後1年間の事業計画書)
・会社等の案内書(取扱商品やサービスの概要を説明するもの)
5. 転職後の活動の内容、期間、地位及び報酬の記載ある文書
・雇用契約書の写
・辞令・給与辞令の写
・採用通知書の写 など
6. 本人の転職理由書
7. パスポート・在留カード
ただし、「就労資格証明書」が発行されなかった場合、転職先の業務内容が現有の在留資格の範囲外だと判断された可能性が高いので、Step5をおこなう必要があります。
Step5.「在留資格変更許可申請」をおこなう(Step4が発行されなかった場合)

現在の在留資格の範囲外の仕事内容や職種を就業してもらう予定の場合は、「在留資格変更許可申請」をおこなうことが必要です。

必要書類
1. 在留資格変更許可申請書(申請前3ヶ月以内に撮影した写真を貼付)
2. 転職前の会社が発行した源泉徴収票
3. 転職前の会社が発行した退職証明書
4. 転職後の会社の概要が分かる資料
・商業・法人登記簿謄本(3ケ月以内のもの)
・直近の決算書の写(新設会社:今後1年間の事業計画書)
・会社等の案内書(取扱商品やサービスの概要を説明するもの)
5. 転職後の活動の内容、期間、地位及び報酬の記載ある文書
・雇用契約書の写
・辞令・給与辞令の写
・採用通知書の写 など
6. 本人の転職理由書
7. パスポート・在留カード
在留資格変更許可申請(法務省)http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-2.html
Step6. 在留期間更新許可申請をおこなう

職務変更を伴う外国人の中途採用をおこなう場合は、職務変更がない場合と比べて特に手続きが煩雑となります。そのため、外国人本人に手続きを任せていると時間がかかり、迅速に業務をおこなってもらうことができない恐れがあります。採用担当者の方はこの点に十分留意しておくことが必要です。

4.まとめ

ご覧頂きましたとおり、職務変更を伴う外国人転職者の中途採用をおこなう際は在留資格や在留期間の確認はもちろん、在留資格の変更申請が必要となります。また、雇用期間中に外国人労働者の在留期間が満了する場合は、就労ビザの更新手続きも必要となります。

これらの手続きは煩雑であるため、行政書士などの専門家がおこなう就労ビザ申請代行サービスを利用してみてはいかがでしょうか?

手続き上の不備によって貴重な外国人労働者を雇用し続けることができなくなることのないように、就労ビザ更新手続きについてプロに任せると外国人労働者をスムーズに雇用することができると思われます。

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