『Yahoo!の週休3日制』で労働時間は減るわけではない?そのメリット・デメリットを調べてみた。

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先日ヤフー株式会社が週休3日制の導入を検討していることが発表されて以降、兼ねてから議論されていた「週休3日制」「週4日勤務」という働き方がより一層注目を集めるようになってきました。
 
ちょうど約1年ほど前(2015年10月)にユニクロを運営するファーストリテイリングが転勤のない地域型正社員に対して希望すれば週休3日を選択できる制度を導入。1週間のうち1日8時間×5日間労働という一般的な働き方に対して、1日10時間×4日間の労働に変えるという制度のため、労働時間が1日分減るというわけではありませんが、新たな試みとして話題となったのは記憶に新しいですよね。
 
今回のヤフーの発表によると、第1段階として現在休日となっている2日間の曜日を限定せず選択できる形をとりいれたうえで、その後第2段階で週休3日を検討しているとのことです。
 
「単純に休みが1日増えるのは嬉しい」
「自分の好きなことに使える時間が増える」
「実際週4日で今の仕事を終わらせるのは無理」

 
など、いろいろな考え方のある週休3日 / 週4日勤務 という働き方ですが、これを機にどのようなメリットやデメリット(課題)があるかを考えてみましょう。
 

週4日勤務のメリット・デメリット

 

メリット

 

生産性があがる / より集中して業務に取り組める(そうせざるをえない)

今まで週5日でおこなっていた業務を週4日でやらなければならないので、生産性があがるというよりもあげざるをえなくなります。だらだらと仕事をやっていたり余計なことをしている暇はなくなるので、集中して時間を有意義に使うことができるのではないでしょうか?
 
ちなみに先のヤフーの取り組みについては、“AI(人工知能)や機械学習を駆使し、作業に割かれる時間を減らすことで、週休3日を実現”することを検討しているとのことで、このような新しいテクノロジーの活用なども必要になってくるかもしれません。
 

自分磨きに使える時間が増える

自由に使える時間が1日増えることになるので、その分をスキルアップや感性を磨くことに回すことができます。
 
勉強会やセミナーへの参加、社会人大学や専門学校を活用してスキルや知識を身につけたり社外の人との交流で知見を増やすこともできるでしょう。美術館や映画館などへ行って感性を磨いたり、副業が認められているのであれば新たなチャレンジをすることで自分の幅を広げるのもいいかもしれません。
 

家族と過ごす時間 / 家のことをする時間が増える

もっと家族で過ごす時間を増やしたいという方にとっては週1日休みが増えるだけでもかなり嬉しいのではないでしょうか? 夫婦で共働きをしていれば家事を分担することで一方の負担を減らすこともできます。
 
普段はいけないスーパーのセールに行ったりすることもできるかも…!(これは週休3日というよりは、平日に休めることのメリットですが)
 

出勤することによる負担を1日分減らせる

ちょっとしたことかもしれませんが、「ランチ代」や「通勤にかかる時間」など出勤することでかかっている負担を削減することもできます。
 
お昼は外食することがほとんどという方も多いかと思いますが、特に都心だと1食500~1000円くらいはかかるのではないでしょうか?
 
また通勤にかかる時間はもちろん、例えば電車で通勤されている方は満員電車に乗ることで生じる身体的・精神的な疲労も週1日分は削減することができます。
 

デメリット(課題)

 

1日あたりの業務量や負担の増加

多少は仕方ないかもしませんが、業務のやり方や体制を工夫しないと結局残業する時間や家に持ち帰る仕事が増えることも考えられます。ただでさえ週5日勤務でも仕事が終わらないのに、週4日とか無理という声も聞こえてきそうです。
 
表向きは週休3日だけど実態は休日でも仕事をせざるをえないというのが現状となってしまうのは本末転倒。この点が週休3日を導入する際に1番懸念されている部分かもしれません。
 

コミュニケーションの停滞

これも予めしっかりと管理しておけば回避できる部分も大きいとは思いますが、出社日が週1日減ることで、社内外のコミュニケーションが遅れることも考えられます。
 
特に社内では週4日勤務の文化が浸透していても、クライアントはそうでないかもしれません。その場合にコミュニケーションに遅れが生じ、結果として週5日勤務の場合と比べた時にプロジェクトにかかる日数が増えたということも想定されるでしょう。
 

週4日勤務はこれから定着していくのか?

 

新規採用や既存社員への影響

週4日勤務を導入することで考えられる、企業にとってはどのような影響があるのでしょうか?大きなものとしては「今後新たに採用する人材」と「既存社員」への影響が考えられます。
 

採用面での影響

週4日勤務が採用に好影響をもたらすという考え方もあるようですが、これは実際のところまだ事例が少なく何とも言えない部分もあります。
 
ただ週4日勤務でもきちんと回る仕組みや文化といった環境が整っていることは、求職者にとって大きなアピールにはなるのではないでしょうか? 実力や働く意欲があっても週5日フルタイムで働くことは難しいという人材や、自分の時間や家族との時間も大切にしたいという人材に入社してもらうためのきっかけにはなるかもしれませんね。
 

既存社員への影響

企業にとっては新規の採用だけでなく、既存の優秀な社員になるべく長く働いてもらう(離職率を下げる)ことも大切です。
 
週4日制度の環境整備は簡単なことではありませんが、働く社員にとって選択の幅が増えることで満足度があがるようであれば、より長く活躍してもらえる可能性もあります。
 

これから導入する企業は増えるのか?

今後は週4日勤務を導入する企業が増え、これが標準になっていくのでしょうか?
 
ヤフーやファーストリテイリングといった企業で実際に成果が出るようであれば導入しようという企業も多いかもしれませんが、この勤務形態が広がっていく可能性は十分にあると考えられます。実際今でこそ週休2日が一般的だと考えられていますが(そうでない所ももちろんありますが)、よくよく考えてみるとそれもここ20~30年の間にできた仕組みにすぎません。
 
厚生労働省が以前公開した労働時間制度の変遷をまとめた表によると、昭和63年(1988年)まで法定労働時間は48時間とされていました。20代後半以上の方は少し昔を振り返って頂ければと思うのですが、土曜日の午前中に授業があったり出勤することが普通でしたよね?
 
土曜日の通学 / 出勤 がなくなった当時は少し違和感や戸惑いもありましたが今では普通のことになっているように、時代に合わせて働き方も変わっていくものです。これを考えると週4日労働についても今後浸透し、標準的なものになっていく可能性も十分考えられるのではないでしょうか?
 

おわりに

 
週4日勤務についてはいろいろな見解、メリット・デメリットがあります。職種や業界によっても向き不向きがあるでしょう。ただ単に制度として導入するだけでは上手くいかず、現在の働き方を見直して再構築したり、場合によっては会社の文化や風土自体を変えていく必要もあるかもしれません。一方で社員のポテンシャルをより一層引き出したり、柔軟な働き方を望む人材を新たに採用できるチャンスになりえるのも事実です。
 
週4日勤務が今後様々な企業で広がっていくのか、それが当たり前のようになっていくのか。今後に注目です。
 

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野上大志

野上大志

インドとタイをこよなく愛するHR NOTE編集者です。 「人事の発展が企業を発展させるカギを握っている」と考え人事関連のみなさまに少しでも価値のある面白い記事を書いていきたいと考えています。 休日はサッカーやフットサル、プチ放浪や、フェスなど自由奔放に過ごしています。
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