ジャストインタイム採用を実現する「タレントプール」という新発想

西村さん640

 
こんにちは!株式会社HARESの西村創一朗です。
新年度が始まり早くも4月は折り返し。人事の皆様は2017年新卒入社の新人研修だったり、2018年卒の新卒採用活動がいよいよ佳境を迎えていたりと、一年の中で最も忙しいシーズンではないでしょうか。
 
GWが明ける頃には、夏期インターンシップの企画や、キャリア採用における新しい採用の取り組みなど、企画系の仕事の割合が増えていくと思いますので、今日は一つ新しい採用の発想をお伝えしたいと思います
 
▶︎連載「採用の本質」記事一覧はこちら
 

マーケティング化する採用

西村

 
これまでの連載でもお伝えしてきた通り、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用など、テクノロジーとSNSの普及に伴い、ここ数年で新しい採用手法がどんどん増えています。
 
共通しているのは、求人を掲載して後は応募を待って、選考をこなしていく「待ちの採用」ではなく、企業自ら採用ターゲットにアプローチする「攻めの採用」へのシフトが起こっているということです。
 
その結果、採用のポートフォリオが一気に多様化し、求人サイトや人材紹介のみならず、ビズリーチやWantedly、FacebookやTwitter、はたまた採用オウンドメディアに至るまで、あらゆる手法を活用して優秀な人材へのアプローチを試みる企業が増えてきているのです。
 

転職ノンアクティブ層との接点が激増している

採用ポートフォリオの多様化によって、接点を持つ人のタイプも大きく変わってきています。採用活動で接点を持つ候補者には、大きく分けて2つのタイプが存在します。
 
一つは、転職アクティブ層です。「今すぐ転職したい」と考えている人から、「良い会社があったら転職したい」と漠然と考えている人までを含めて「転職アクティブ層」と呼びます。
 
もう一つは、現時点では転職を考えていない「転職ノンアクティブ層」です。
転職活動をしている人、検討している人が登録している求人サイト・人材紹介が主体の時代は、接点者の多くが転職アクティブ層でしたが、採用環境の激化、採用ポートフォリオの多様化によって、転職ノンアクティブ層との接点が急激に増えているのです。
 

「今は転職を考えていないです」という方にどう向き合うか?

西村3

 
そこで重要になるのが「すぐに転職は考えていない」という転職ノンアクティブ層に対して、どう向き合い、いかに採用につなげていくか、という考え方です。
 
当然、これまでの転職アクティブ層を前提にしたコミュニケーションの取り方では、うまくことが運びません。「一度弊社に遊びに来ませんか?」と呼ばれて行ったのに、「志望動機は?」と聞かれて激怒した、なんていう冗談のような本当の話も未だに聞きます。
 
転職ノンアクティブ層とのコミュニケーションにおいては、自社のことを好きになってもらうという「好感度軸」と、転職しても良いかなと思ったタイミングを逃さないという「時間軸」という二つの軸で考える必要があります。
 
これまでの考え方だと「時間軸」という概念がないために、
とっても良い人なんだけど、『今は』ちょうど当てはまるポジションがなくて…
とっても良い会社なんだけど、『今は』転職するタイミングじゃなくて…
ということで「タイミングのミスマッチ」が起こってしまっていました。
そうした「もったいない」を解消する新しい発想が「タレントプール」です。
 

接点を財産に変える「タレントプール」という新発想

西村4

 
タレントプールとは「将来的に自社の採用候補となりうる優秀な人材を逃さず、蓄積するためのデータベース」のことを指します。
 
その会社について興味を持った個人が、今は転職を考えていなかったり、希望する求人が公開されていなかったりする場合に、タレントプールに登録すると、新しい求人の情報やブログの更新情報が定期的に配信され、タイミングがあった時に選考に進める仕組みになっています。
 
新しい発想」と言っても、欧米では既に採用のスタンダードになっており、コーポレートサイトや採用サイトで、求人詳細よりも上位に「タレントプール」へ登録するボタンが設置されているケースも多いです。
 
日本ではまだ本格的にタレントプールを導入している企業がほとんどありませんが、「5年追いかけ続けて優秀な人材を採用した」というDeNA創業者の南場さんのエピソードにもあるように、優秀な人材こそ時間をかけて追いかけ続ける必要があります。そうした取り組みを属人化せずに、テクノロジーを活用して最適化するのが「タレントプール」という仕組みなのです。
 

究極の理想は「ジャストインタイム採用」

タレントプールとは言わば、「自社だけの特別な人材データベース」です。タレントプールを突き止めて、あらゆる職種で優秀な人材をプールしておくと、これまでとは根本的に違う「採用イノベーション」が起きます。
 

【これまでの採用手法】
①求人発生→②求人作成→③求人展開(エージェント/求人サイト等)→④応募喚起→⑤応募→⑥書類選考→⑦日程調整→⑧面接

 

【求人要件に合致したタレントプールがある場合】
①求人発生→②タレントプール検索→③該当者に声がけ→④日程調整→⑤面談or面接

 
比較してもらっても分かるように、採用プロセスを大幅に短縮でき、まるでトヨタの「かんばん生産方式」のように、「ジャストインタイム」での採用活動が可能になるのです。
 
まだまだ国内では認知度が低く、事例も少ないですが、タレントプール構築に特化したITツールのTalent Cloudが昨年リリースされるなど、徐々にタレントプールに取り組み始める企業が増えてきました。
 
リファラル採用や採用広報など、転職非アクティブ層との接点が増えている今だからこそ、彼らとの接点をムダにせず、しっかり財産に変えて採用につなげる「タレントプール」という発想を取り入れてみることをオススメします。
 

>>編集部オススメの記事はこちら<<

The following two tabs change content below.
西村創一朗

西村創一朗

HRイノベーター/複業研究家。首都大学東京を卒業後、2011年に新卒で株式会社リクルートキャリアに入社。法人営業(MVP複数回受賞)、新規事業企画、採用担当を歴任。本業の傍ら「二兎を追って二兎を得れる世の中をつくる」をビジョンに掲げ、2015年に株式会社HARESを創業。2016年末にリクルートキャリアを退職し、独立。 プライベートでは三児のパパ。NPOファザーリングジャパン理事。地域の少年サッカークラブのコーチも務める
  •  
  • 0
  • jinjer_seminer
  • jinjer勤怠管理システム
  • jinjer_seminer
  • jinjer勤怠管理システム