組織の機能として在るべき、新しいCHROの形とは?【CHRO勉強会レポート】

グーグル、アップル、ユニリーバ、ネットフリックスなど、多くのグローバル企業で重要なポストとして位置づけられているCHRO。日本ではまだまだ馴染みの薄い言葉ですが、徐々に注目を集め始めています。

CHRO(Chief Human Resource Officer)とは、企業における経営幹部の一員で、人事の統括責任者といわれています。

一方で、CHROは100社あれば100社のかたちがあるといっても過言ではないほど、その定義はさまざまあるとのこと。

今回は、次世代のCHROを目指した勉強会に参加。本セミナーにも登壇された人事領域で活躍されている4名の企業人事の方が語る「人事業務における取り組み内容」と「これからの新しいCHRO」について記事にまとめました。

各社のノウハウ、スタンスが満載の内容です。

▶登壇者紹介

 橋本祐造(はしもとゆうぞう)

ユニファ株式会社
人事責任者

鴛海敬子 (おしうみけいこ)

株式会社Maple Systems
経営管理部 人事部長 CHRO

坪井一樹(つぼいかずき) 

インターネット系企業
事業管理室 HR責任者

織田晃弘(おりたあきひろ) 

富士通クラウドテクノロジーズ株式会社
データ・IoT デザイン部 エンジニアタスクフォース 委員長

すべてにおいて王道を突き進む組織の在り方|橋本祐造

橋本氏私がユニファに入社したのは2017年の8月で、ちょうど今で10カ月間ぐらい経ったかたちになります。その時の採用応募者の数を振り返ると、月間で100人に満たなかったぐらいですね。

ちなみに今は、月間の応募者もかなり増えておりまして、ミニマムでもだいたい200人以上の応募者が来ている状態になっています。

ですので、今回は「この10カ月間で何をしてきたのか」をテーマにお話させていただきます。

「王道を突き進む」「着実にやり続ける」

1つ目が「王道を突き進む」です。王道とはなにかというと、「即効性はないけれど、これをやり続けると必ず効果が出る」というものです。

おそらく、みなさんの中でも採用の勝ちパターンみたいなものがあるのではないかと思うのですが、「それをやり続ける」ということですね。

これをやらないと結果として時間かかってしまうんです。王道をやることで、早い段階で結果が出るし、積み上がっていくので、気づくと他では真似できないくらいの圧倒的な価値を発揮できるようになっています。

ですので、私は迷ったら必ず「王道を行こう」と言っています。

それに合わせて「着実にやり続ける」ということですね。これはもう部下にも「しつこいですよ」って言われるぐらい言い続けています(笑)やり続けないと意味がありませんからね。

「王道の採用」「王道のフォロー」「王道の組織文化づくり」

「王道を突き進む」という中で、意識してやっていることが3つあります。

若干被ってくるのですが、1つ目が「王道の採用」、2つ目が「王道のフォロー」、3つ目が「王道の組織文化づくり」です。

1つ目の「王道の採用」は、私自身「人生に向き合う、寄り添う、溶け合う」という大好きな言葉があって、それが私の王道です。この姿勢を絶対に面接では崩したことはありません。

その結果として、直近3ヶ月間では内定を出してからほぼ100パーセントで内定承諾をいただいています。

2つ目の「王道のフォロー」に関しては、入社者に対して、入社して1カ月、3カ月、6カ月のタイミングのところでフォロー面談を必ず私が全員とやっています。

そして年間2回、既存の社員に関しても個人面談をやっています。

1人1時間ずつ面談しているので、「時間かけすぎじゃない?」と言う人もいるのですが、「それで誰も退職が出ないんだったらいいんじゃないかな」と思ってやり続けています。

3つ目の「王道の組織文化づくり」。さすがにまだ入社して10カ月なので、「今頑張っています」というフェーズなのですが、今は何をしているかというと、リンクアンドモチベーションのモチベーションクラウドを活用しています。

従業員の組織状態を可視化・数値化できるシステムなのですが、そこで出てきた数値がたとえ悪かったとしても、しっかりとその内容全員に共有するようにして、みんなに現状を知ってもらい、今後に活かすようにしています。

逆張りの発想で新しい風を吹かせ、そこに価値を提供していく|鴛海敬子

鴛海氏私からはCHROの役割と、弊社での取り組み事例というところをご説明したいと思います。

Maple Systemsは、今年で10期目を迎えるエンジニアの会社で、従業員は50名、SESというエンジニア派遣事業がメインとなっています。

ですので、弊社の8割近い従業員はお客様先で働いているという形態となっています。

弊社の採用スタンスなのですが、さっきの王道の話からの流れでちょっと話しにくいのですが、普通のことをやったら怒られるんですよね(笑)

「普通のことをやるな」と。「逆張りの発想で新しい風を吹かせて、そこに価値を提供していくのが俺たちの会社だ」というスタンスなので、採用も組織づくりも逆張りの考えでやっているちょっと変わった会社です。

逆張りその①「離職率100%を目指す」

会社のビジョンは「すべての仕組みに逆張りを」っていうところでやっております。採用も逆張りということで、「離職率100パーセント」を目指しております。

「どういうこっちゃ」と、いろんな人に突っ込まれるのですが、私たちはエンジニアの会社です。エンジニアは勉強家であるべき、一生勉強していくものであるべきだと、社長も現役エンジニアなので、そのように考えています。

なので、エンジニアが成長した先に、「次のステップにいくために退職します」となっても、会社としては全力で応援していきます。

エンジニアを個として、「個の成長を全力で応援していきたい」ということが裏側のメッセージとしてある制度になっています。みんなに辞めてもらいたいわけじゃないんです(笑)

ただ、採用広報としてこのような打ち出しをおこなった結果、半年でエンジニアの採用を30名達成できました。

私が入社する前は、「エンジニアは月に1人採れればいいよね」という状況だったのですが、今は4~5名ペースで「面白い会社だな」ということで選んで入社してくれており、ひとつの成功パターンとなっております。

逆張りその② 「形式から離れた採用フォロー」

これもまた、ツッコミどころが満載なのですが「ナンパ採用」「ワンコイン採用」をしております。

私自身、人事担当者として目の前に「一緒に働きたい」と思う人があらわれたら、形式ばった採用手法は必要ないと思っています。

たまたま飲んでたバーで隣に座った人が求めている人材で、話をしたらビジョンにも共感をしてくれて、「この人と一緒に働きたいな」となれば、その場で口説きます。

また、ものすごく会いたい応募者の方が遠方にいたとしても、夜行バスに乗ってでもすぐに会いに行くこともしています。

さらに、「BARイベント」も開催していて、定期的に弊社の社員や内定者を集めて、お酒を飲みながらラフな感じでぶっちゃけ話をしたりしています。

これがリファラル採用にもつながっていて、「気になるならまずは飲みにおいでよ」とラフな感じで社員が友達を誘うことができます。

内定社フォローにもつながりますし、弊社は比較的明るい社風なのですが、その雰囲気を見て入社をしてくれれば、カルチャーフィットにもつながっていると感じています。

「CEOとCHROの関係性」について考える

よく、「一般の人事担当者と、CHROは何が違うの」と聞かれることがあったので、ちょっと私なりにまとめてみました。

私が思うところは、「社長に経営的な視野を持ってきちんと意見ができるかどうか」という部分と、「会社のことを自分事として捉えてちゃんと動けるか」に尽きるかなと思っております。

社長とはいえ、いつも正しい判断をするとは限りません。ときとして「社長、それは違いますよ」と、言えるかが大事だと思っています。社長も私にズケズケ言いますし、私も言いたいことをズケズケ言います。

でも、お互いに信頼し合っていて、「こいつに何を言っても絶対に嫌われないだろう」みたいな安心感の中でコミュニケーションがとれています。

結構そういったコミュニケーションが深くとれているところが勝ちパターンなのかなと個人的には思っています。

やはり社長は孤独なポジションで、創業して10年ぐらい経つと、人が辞めて離れていくこともたくさん経験したと思いますし、事業が上手くいかなくて悲しい思いをしたこともあると思います。

そういった失敗体験、成功体験っていうところも一緒に共有していくと、良い信頼関係が築けるのかなと考えています。

社員の「個性」と「価値」を発揮できる組織づくりへの挑戦|坪井一樹

坪井氏私は、主にWebプロモーションを中心としたデジタルマーケティング事業のHRチーム責任者として携わっています。

「マーケティングの常識を変える“挑戦の歴史”と“事業の未来”を創る」というビジョンを立て、今はこのビジョンの解像度を高め、「デジタル領域の総合商社」を目指して行こうと、今期から発信を強めています。

その中で私が実施している施策としては、社員の「個性」と「価値」がしっかりと発揮できる、そんな組織づくりへの挑戦をおこなっています。

「個性」を発揮できる組織づくりのためにしていること

最初に「個性」というキーワードでお話させていただくと、「一人ひとりを知る」ことがすごく大事だと思っています。

そのために、200人との1on1をおこなったこともあります。そして、その声をまとめ、社員に対して何をすれば価値を提供できるのか、組織として向き合ってきました。

ただ、全員と話をするとなると、かなり時間がかかってしまいます。タイミングも限られてしまいますし、そこで全ての声を拾えているのかというと、それも難しい状況です。

そこで、現在は1on1に加え、アンケートシステムとして「Geppo」を毎月活用しています。

どんな切り口でアンケートをしているかというと、以下の3点になります。

  • 社員と仕事の関係性
  • 社員と環境の関係性
  • 社員と上長の関係性

そして、この結果を「HRチームだけで完結させない」ことが重要です。基本は役員とコミュニケーションをとり、その中で全部動かしていきます。

毎月必ずアンケートが終わったあとに1時間半ぐらい役員と、個々人のコンディションの変化や、フリーコメントを見て、どんなことが挙がってきているのか報告をしながら次のアクションを決めています。

経営層と一緒になって、社員の感じていることを理解して解決していくことは、社員の個性に向き合えている、個性が発揮できるようにアプローチできているひとつの事例だと思います。

「価値」を発揮できる組織づくりのためにしていること

ここでは、最近やりはじめている入社後の育成とフォローの仕組みを共有させていただきます。

新規入社者の早期戦力化を目的に、新卒・キャリアに関わらず、3週間ぐらいガッツリ育成期間を設けています。

その育成プログラムを実施している事業部は、当時150名超えたぐらいなのですが、役員と部長を含めて50人の約3分の1の社員が育成に関わる体制を構築しました。

実際には、実務で必要となる課題を出してそれを提出してもらうような育成プログラムになっていて、一般的な研修ではありません。

課題自体は20個あって、資料でいうと240ページにもなるのですが、仕事という位置付けで取り組んでもらい、評価とも連動しています。

その課題が早く終わった社員から、どんどん実務に入ってもらうという流れになっていきます。このプログラムは半年間かけて作成しました。

もちろん、そのあとのフォローも欠かしません。入社後の1年間は3カ月ごとに「2on1」を上長と私たちHRチームが一緒になって取り組むというアクションをしています。

1on1はよく聞くと思いますけど、2on1はなかなか聞かないかなと(笑)その社員のキャリアプラン、思い描いていることができるようになっているか、なりたい像がより具体的になっていっているのか、といったことを追っていき、個々が価値を発揮できるように寄り添っています。

経営視点で人と向き合い解決していくことが大事

今までは社員をOJTで育てていくという、個に育成を任せるスタンスだったのですが、「事業の成長にあわせて、人を組織で育てるという方向にシフトしないといけないフェーズ」だと、経営層と話しながら取り組んでいます。

ひとりでできることには限りがあるので、いかに経営層やマネジメント層と一緒になって、周りを巻きこんでおこなうかは重要な観点ですね。

一方で、経営だと「何を変えないか」が大事なポイントだと思うのですが、「何を変えて、何を変えないのか」、そういった視点も意識して、自分の頭の中で常に整理して行動できるようにしています。

マネジメントは「支援」であり「管理」ではない|織田晃弘

織田氏私はエンジニア出身で、PMやディレクターとしてtoBやtoCのプロダクトに携わってきており、さまざまな業界や職責を渡り歩いて、現在に至っています。

今は、エンジニアのマネジメントもおこないつつ、エンジニアのリファラル採用にも着手しているフェーズでございます。

今日は、私が担っている役割の中の一部でもある「技術広報」と、「エンジニアの組織形成」において私が心がけていることをお話できればと思っております。

組織は「器」である

1つ目が「組織は器の形である」ということです。

基本的に社員も事業もいろんなフェーズがあり、市場の状況に合わせて変化していくものです。

その変化に組織という器が対応できなくなった時点で、事業そのものの成長を妨げる存在になってしまうだろうと考えています。

ですので、基本的にその社員が求めるもの、あるいは市場が我われの事業に求めるものに応じて、組織体そのものを変化させるというスタンスで動いております。

「個」をつなげる組織

2つ目が、やはり「個人」にフォーカスをしています。

それぞれの社員がどのようなパフォーマンスを持っていて、どういったビジョンで、何を目指して、今何を努力していて、どこにつまずいているか、といったことを全てキャッチアップするようにしています。

言い換えると、個人をどれだけ支えられるかといった個別主義みたいなかたちですね。

その中でも、どうしても対応しきれない方が出てくるのですが、その際は別の事業に当てはめていったりと、その人にとって一番良いかたちで最適化をおこなっています。

マネジメントは「支援」

マネジメント自体は、「管理」を目的としないようにしています。

基本的にマネジメントは、メインになる事業に所属しているエンジニアが気分良く働けるように、環境を整えるためのものだと思っています。

ですので、効率化・最適化をすることを前提として動いており、なにかあった時は、「我々がしんどい思いをしよう」と考えて動いています。

マネジメントは、現場で何か起きたときにすぐに対応できることであったり、そこで事故が起きないように未然に防ぐ活動として何ができるかというかたちで、いわゆる「転ばぬ先の杖状態」という立ち位置ですね。

「対象と前提」を決めて最短でアプローチする

「ヒト、モノ、カネ、情報」という経営資源がありますが、その中で全部生み出しているのはヒトです。ですので、基本的にヒトを最優先でみています。

ただ、全ての社員をターゲットとして、全てのものに対応しきることはできないと思っています。基本的には、その中で施策や制度を考える際は、必ずターゲットを定めています。

ときには、そのターゲットに定まった人が求めるものに対し、全く無関係な外野からの意見があっても、それをシャットアウトすることも重要です。

「1番最短ルートで実現できるためには誰を説得すべきなのか」を考え、それを前提にアプローチをかけて動いています。

▶CHROについて、パネルディスカッション

Q1. どうしたらCHROって育成できると思いますか?

CHROという役割をもらって、何が変わったのかなっていうところを今考えていたのですが、この半年でめちゃくちゃ社長とたくさん時間を過ごしました。

すごい飲みにも行きましたし、日常会話をたくさんしていく中で、自分自身経営の経験も全くないんですけども、社長の気持ち、経営者の気持ちというのが、なる前となった今じゃぜんぜん理解度が変わっていると、個人的には実感しております。

なので、人事担当者からCHROになっていくところでいうと、まずは経営者の想いや考えをしっかり共有した中で、自分の考えを持ち、二人三脚で業務を遂行することが、イコール育成の時間になるのかなと思います。

 

責任者としてCHROという立場をとる人に関しては、いわゆる社員代表として社員の代弁者の役割もあり、かつ経営にも責任を持つ役割というところで、非常に中間的な立場なのかなと思います。

もちろんそれは、すごく苦しい立場だとは思うんですよね。どっちかの立場に振り切れないという部分で。

少なからず、ひとつの事業の責任者を務めて、社員、あるいはその家族にも影響するような責任・判断・決断をしてきた経験のようなものが必要だと思います。

そのことに「怖い」っていう感覚を持っているかが重要な気がします。

そういった危機感やリスクを経験してきた方の中で、「社長と毎日喧嘩する」といった役割もやれる人がCHROとして1番向いているのではないでしょうか。

 

個人的には、起業した経験はあったほうが良いと思っています。

私は昔に起業したことがあるのですが、そのときに趣味でおこなっているバスケをする際に、パスをもらうじゃないですか。

今だったら考えないのですが、もらう瞬間に頭に一瞬よぎるんですよ。「この人差し指が前に出て、この指が折れたとしたら、明日からどうやって収入を出そう」って。

経営者になって、「10カ月間無給」「家族がいるのにお金が入ってこない」といった環境になったこともあって、そのような「逃げ場なしの体験」ができたことが、結構自分の中ではデカかったなと思います。

その経験は起業しないとわからないと思いますし、その経験があって経営者と同じ目線でものごとを見れるようになったと感じています。

 

私は、起業経験もなければ、経営者でもないので、経営者の経験から理解するということは難しいと思っています。

ただ、役員陣と良く話をさせてもらう中で、「相手が何を考えているのか」「何を感じているか」を理解しようとする姿勢はすごく大事だと思っています。

CHROになるには、経営層の良き理解者となったうえで、企業の変化をリードしていけるような力強さも身につけていく必要があるのではないでしょうか。

 

Q2. もし今の立場を抜きにして、新しくCHROを目指したいと思った時、どんなことからトライしますか?

私はおそらく、文化形成から入ると思います。

「会社としてこういう性格です」「こういう文化です」という部分をまとめていくか、多様性を持たせて広げていくかのどちらかだと思います。

多様なかたちであっても、ブレない芯が1本できていれば、将来的に経営層が下の世代と入れ替わっても会社はブレません。「その芯になる文化とは何か」から多分つくっていくかなと思います。

 

私は、CEOの方と自分自身のミッションが何かを話しますね。

「自分自身に何を役割として求めているか」「どんな業務を求めているのか」。このあたりの認識合わせをしないと、一生懸命仕事をしてても、結局ずれていってしまうと思っています。

私でいうと、経験上、HRと事業、HRと広報、HRと経営みたいな切り口で貢献していけるかなと思っているので、そういった中でどんなミッションが自分に求められているのかを擦り合わせることは重要だと感じます。

例えば、CEOと話をしているなかで、今は「採用のスペシャリストの役割」を求めているのだとしたら、私よりできる人はたくさんいると思います。

その際は、CHROの役割や関わり方を再定義させてもらい、私自身が全てやるというよりも「採用業務に必要な人材を探しましょう」という提案をしていくと思います。

 

私がまず入社してやるとしたら、まず文化を知ることからはじめます。

会社の規模によるとは思うのですが、全社員に会って、どんな人がどんな想いで入社して、どんなところにやりがいを持って働いているかを、全部把握していきます。

そういった過程の中で、「この会社の人事に携わる部分は鴛海に聞けばなんでも分かるよね」という、従業員にとってお母さん的なポジションを早めに確立すると思います。

また、徐々に社長とコミュニケーションをとっていく中で、社員と社長の結節点として機能していくように動いていきます。

それができれば、その会社で絶対的に必要な人材になれると思いますし、本当に社員と社長の中間的なところで、平等な立ち位置にいるCHROになれるのかなと思います。

 

私だったら最初に社長と面談をして、この事業やこの組織を通じて、「誰を笑顔にしたいか」を必ず聞きます。

加えて、「どういう組織であれば、そのビジョンにたどりつけると思いますか」と聞いて、最初にその目的を握っちゃいます。

ユニファに入社したときもそうだったのですが、「これからグローバルに展開していきたい」という経営者の思いがあって、「今の組織でいけると思いますか?」と聞いたんですよ。

「今のままでは難しいと思う」と。「じゃあ、ちょっと考え方を変えなきゃいけないですよね」という話になり、それこそ中長期的に、「次期経営者となる人材を採用したり、育てたりしなきゃいけないですよね」と議論していきました。

「じゃあ、現在の採用にも注力しますが、裏ミッションとしてそういう想いやビジョンを持って採用していきますね」と、お互いの長期的なビジョンを共有して動くようにしています。

「だったらこっちも覚悟を持ってやります。その代わり厳しい面もあるかもしれません」「そこを乗り越えられる覚悟を共に持ってやっていきましょう」と最初にお互いの覚悟を確認、すり合わせすると思いますね。

 

Q3. 経営者に社員の声をあげる際に気をつけていることはありますか?

そこで言うと、「経営層としては皆さんのアイデアや感じていること、考えていることを踏まえて組織づくりしたいと思っているので、率直に聞かせて欲しいと思ってます」ということと、「上長にはお伝えしませんので、率直に、オープンにお話しください」と社員の方々にお伝えしてます。

また、面談の終わり方には気を遣っていて、「次、どういったアクションを取れたらいいですか?」という質問をして終わるようにしています。

何かサポートできることがあればしたいし、話をしている中で少しでも課題解決にむけたアプローチが明確になればいいなと思っています。

 

そうですね、私も坪井さんと一緒で、社員と面談するときに「これ、社長に挙げたい?それとも私で解決して欲しいの?」ということを聞いたうえで精査するようにしています。

やっぱり「この人に言ったらすぐに社長に伝わるかも」と思われてしまうところもあるので、そこはきちんと面談の前に本人に伝えますね。

 

私はあえて上がってきた声を上長にストレートに言うようにしているんです。

そもそも、「部下の人が上長に言えない状態になっている」ってマネジメントとしてどうなんだろうと思っています。

上長が「ストレートに言って欲しいんだよね」って言ってくるケースが、割といいチームをつくっている基準だったりしていて、一方で「これ言わないで欲しいんです」って言ったときに、「えっ、なんかあるんですか」みたいに言うと、そこから上との関係性みたいなところが見えてきたりします。

逆に、「積極的に言う方が得があるよね」というかたちをつくるために、そこで出た要望や期待に関して、基本的には3日以内に解決すると私は常に決めています。

そうすると、「言うと会社は動くんだ」「組織は動くんだ」「上司は動くんだ」と実感してもらうことで、本音が結構出てくるようになります。

 

私も橋本さんと一緒です。社員の声は上長に通すようにしています。

ただ、経営に言いたのか、上長に言いたいのか。その届けて欲しい先をしっかり聞いて、しっかり通して、社員に報告するようにしています。

あと、ヒアリングにもちょっと工夫をしていまして、「なんかある?」と質問すると、マイナスのことを言ったら怒られるのではないかと思ってしまい、社員から本音が出てこないんですよね。

なので私は、「課題あるよね?」という聞き方をします。

「ここが悪いと思うんだけど、あなたはどう思う?」みたいな聞き方をして、安心して答えられる空気づくりをしています。

▶さいごに

以上となりますが、いかがでしたでしょうか。

企業によって社長の在り方が異なるように、企業によってCHROの在り方もさまざまです。

現在CHROの肩書を持つ人というのは人事経験者が大半だと思いますが、今回の4名の方々の話から、これからの新しいCHROには人事の知識やスキルだけでなく、さまざまな部署や企業でのマネジメント経験が必要になってくると考えられます。

企業にとって「人」が何よりも大切な時代。今後は経営視点からみた人事戦略が、企業の将来を大きく左右するかもしれません。

 

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