Unipos主催イベントを取材|ミレニアル世代をどう対応するのか

こんにちはHRNOTE編集部の高木です!

先日、Unipos株式会社が開催するイベント『最新HRTECHセミナー【いま、組織が陥る「解決依存症」とは?】』を取材させていただきました。

多くの企業が働き方改革を進めていく上で重要視している「作業の時間短縮」「労働時間の削減」。本セミナーでは、これらの働き方改革に取り組む際に、企業が見落としがちな視点について紹介されていました。

また、働き方改革に積極的に取り組む多くの企業から注目されている、ピアボーナスサービス『Unipos』を実際に導入した企業の事例紹介も紹介します。

「社員同士の関係を良くしたい」「生産性につながる施策を模索している」といった企業様はぜひ、参考にしてみてください。

「Unipos」のサービス詳細を紹介した記事はこちら▼
ピアボーナ
ス「Unipos」が組織にもたらす4つの効果とその方法とは?
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時代が移り変わる中で、組織と個人を繋げるためには?

 田中 弦| Fringe81株式会社 代表取締役CEO 

1999年にソフトバンク株式会社のインターネット部門採用第一期生としてインターネット産業に関わる。2005年Fringe81株式会社を創業、代表取締役に就任。2013年マネジメントバイアウトにより独立。2017年8月に東証マザーズ上場を果たす。

増加するミレニアル世代

  • 労働人口のうち、平成生まれやミレニアル世代の割合が増えている
  • 派遣社員などの雇用形態が多様化している
  • 今後、ミレニアル世代や多様化した雇用形態への対応が重要になる

田中氏:最近働き方改革はどこでもいわれていますが、「ここの視点が足りないな」と思うことは、平成世代やミレニアル世代といった働きざかりの世代がどんどん社会にでてきている中で、「そのような世代に対して組織はどう対応するのか」といった視点の話ってあまりないんですよね。

また、近年は副業がOKだったり、派遣社員が増えてきたりと、雇用形態がかなり増えてきています。働き方改革の議論で、賃上げの案が出た際に、大体が正社員の賃上げの視点が多いのですが、「派遣社員の方とかフリーランスの方たちはどうするのか」といった視点が抜けていると思います。

2017年では平成生まれが556万人もいるのが現状です。いま大学生が毎年70~80万人いるということは、大学全入時代だとして、10年後には700万人、合計で1200万人になるということですね。

この方たちをどう扱うかを考えずして、働き方改革は成し遂げられないのではないかと思っています。

ミレニアル世代に組織はどう対応するのか

  • 世界的に見ても、死ぬまで働くと答える若者は日本人がダントツで多い
  • 給与の額面が15年間で50万円減っている

田中氏世界的に見ると、死ぬまで働きますという人たちが日本ではかなり多いんです。

スペインが3%に対して、日本は37%もいます。また、「転職の際に何を優先しますか」とミレニアル世代に聞いたアンケートがあるのですが、これも福利厚生が日本だけ3位に出てきます。

一方、世界では福利厚生って1つも出てこないんですね。世界で見ても、企業の福利厚生を重要視している特異な平成生まれが、これから増えていくのだと考えています。

また給与の額面が、この15年間でだいたい50万円減っています。所得税や累進課税などで、とにかく手取り額が減り続けています。

同時に賃上げ欲求はすごく高まっていますが、手取りはどんどん減っているので、これを企業はどう対応するのかといったところを解決しなければいけないと思います。

宇田川教授との対談 | 困っていることを誰かに話すことが重要

宇田川 元一 | 埼玉大学 埼玉大学大学院人文社会科学研究科 准教授

1977年生まれ。ナラティブ・アプローチを理論的な基盤として、イノベーティブで協働的な組織のあり方とその実践について研究をおこなっている。07年度経営史学会賞(論文部門奨励賞)受賞。

バブル崩壊、リーマンショックを経て、組織はどう変わったのか

  • バブル崩壊により、組織として何を目指していくのかが不明確な時代に
  • バブル崩壊後、採用を抑制。生え抜きの中堅社員が組織内で少ないといった状況に

田中氏:ここからは宇田川教授にお伺したいと思います。バブル崩壊に伴って失われた20年といわれ、その後のリーマンショックで日本企業は打撃を受けたと思いますが、高度成長期と低迷期では組織はどのように変わったのでしょうか?

宇田川氏:1番大きく変わった点は、バブル崩壊までに信じられていたものが崩れ、何を目指していけばいいのかがわからなくなったことです。

その時代に活躍していた企業が、その後急速な事業構造の転換をしなければいけない。また、それはコンプライアンスを守りながらやらないといけない、といった苦しい状況に置かれました。

新しいことを、ガチガチのルールの中でやらないといけないといった制約が課されている点が、大きな変化ではないかと思います。

田中氏:企業を対象にした、何かのアンケートで「誰を一番大切にしますか」といった質問に対して、1980年代は「社員」と答えたのが、いまは圧倒的に株主になっていて、先程にもあったコンプライアンスや株主に対しての説明責任が強烈になってきたことも変化の原因にあるのかなと思っています。

80年代と今の組織の中身って何か変わったのでしょうか。

宇田氏:80年代の組織と今の組織は大きく変わっていると思います。まず、80年代には、多くの企業がバブル崩壊のあとに採用を抑制したんです。その結果、40代前半くらいの生え抜きの中堅社員がかなり減っているんです。新入社員からすれば、頼れる先輩社員が少ないということになるので、教育や評価などの機能が弱ってきているんです。

いま、ミレニアル世代は何を考えているのか

  • いまの若い世代は入社しても、明るい未来を期待していない傾向にある。
  • 賃金が伸びにくいいま、若い世代は何をすればいいかわからない状態にある

田中氏:労働人口のうち、今後若い世代が増えていきますが、賃金は厳しいといった状況はどう思われますか。

宇田川氏:日々、私も学部学生などと接していますが、賃金が少なくなってきていることに関しては、多少なりとも諦めている学生が増えてきているのではないかなと感じます。

学生の中には、名の通った堅い会社に入らないといけないと考えている一方で、自分がそこに入ってもいい思いができるわけではないと考えているようです。

ただでさえ若者の世代は、自分のアイデンティティを確立していく段階で、大きく成長する時代だから不安もすごく大きいわけです。そういう不安があって正直彼らも「何をしたらいいのかわからない」といった状況にあると思います。

陥りがちな落とし穴「解決依存症」とは

  • どうすればいいかわからない際に、孤独であると簡単な解決策ばかり気がいってしまう
  • 目の前の課題解決ばかりを考え、結果として解決依存症に陥る
  • 複雑な問題に対して、社内でじっくり話し合うことが重要

田中氏:宇田川さんの専門なので、ぜひ話していただきたいのですが、「解決依存症」というのは一体何かお聞かせいただけますか。

宇田川氏:私は講演をする機会に恵まれていますが、その際に「うちの会社は〇〇な理由で硬直的な会社なので、上司の理解がないからどうすればいいですか。」といった質問がよくきます。

こういった質問をしてくれる人たちは、一生懸命勉強をして、解決策を探しているんです。ハイレッツという研究者の言葉に「技術的問題と適応課題は違う」とあります。

技術的課題はどこかに解答があるものなんですが、一方で適応課題は痛みを伴う、非常に複雑な問題を指しているんです。

働き方を変えるというのは適応課題にあたるのですが、多くの人は技術的課題に捉えて、簡単に解決できると思っているんです。ここで大事なことは、自分の課題や困っていることを誰かに話すことで、現状としっかり向き合うことだと思います。困っていることを素直に誰かに言えないから、自分一人で問題を抱えてしまうんですよね。

孤独によって簡単な解決策に手を出してしまう。こうして本来は適応課題であるものを、技術的課題として解決しようとしてしまう、すなわち「解決依存症」が起きているんです。

システムでは、問題の背景に存在する核の課題は解決できない

問題を「解決」するのではなく、「解消」する必要性があることが重要

田中氏

私は経営者の方ともよく話すのですが、みんな声を揃えて、「平成生まれの気持ちはまるでわからん」と言うんですよね。「さまざまな対策を打っているのに」と。恐らくそれは解決依存症なんでしょうね。

宇田川氏:まだ「わからん」と友達同士で言い合えるのはいいと思います。そうではなく、「あいつらはだめ」といったふうに、どうにかして理解させるといった方法を持ってきてしまうと最悪ですよね。

会社内でもさまざまな問題が起きていると思うのですが、問題解決をするよりも、さらに大事なことは、組織が抱えている課題を教えてくれるアラートだと思うんです。

例えばコミュニケーション不足が原因で、お客様のアポをすっぽかしてしまったという問題が起きたとします。この問題を解決するために、システムを導入してリマインダーを導入すると、表向きは解決するけど、その問題の背景にあるものは全然解決していないんです。

本来は、これを抱えている苦しさや語れない関係をどうやって変えていくのかということに向き合わなきゃいけなくて、それをやっていくことで表向きの「解決策」ではなく、核にある課題を解消していくようなことにつながるのではないかと思っています。

企業導入事例

このセミナーではUnipos株式会社が提供する“ピアボーナスサービス「Unipos」を導入されている「パーソルホールディングス株式会社」「株式会社メルカリ」の担当者が登壇し、導入背景や活用事例も紹介していました。

今後、ピアボーナスなど新しく人事制度の導入を考えられている方は、各社が「どのようにUniposの使用を浸透させていったのか」といった点などを是非参考にしてみてください。

Uniposのサービス概要

「Unipos」はピアボーナスを簡単に実現するためのWebサービスです。Uniposのシステム上で、各メンバーの日頃の仕事の成果や良い行動に対して、メンバー同士が感謝の言葉と一緒にポイントを送り合うことができます。

Uniposのピアボーナスは3つの特徴があります。

  • 社員同士で「誰に」「いくら」ポイントを送るか、現場の判断で決めることができる
  • ポイントとともに、感謝の言葉を添えて贈る
  • リアルタイムにポイントと賞賛の言葉が贈られる

仕組みとしては、毎週月曜日に400ポイントが各従業員に支給され、感謝の言葉とともに投稿してポイントを送り合います。

感謝の言葉とポイントは、スマホやチャットツールから簡単に投稿することができます。さらに、誰から誰に何ポイントが贈られたのかが全公開になっており、感謝の言葉と贈られたポイントはタイムラインで確認することができます。

Uniposを導入した背景

柿内秀賢| パーソルホールディングス株式会社

イノベーション推進本部 オープンイノベーション推進部
※2018年9月現在、同部署ではUniposを利用しておりません。

山下 真智子 | 株式会社メルカリ
Culture & Communicationマネージャー

パーソルホールディングス

  • 営業の成績につながる働き以外(コピー機の紙の補充、ゴミの処理)をする方にもスポットライトを
  • 結果として、生産性、離職率の改善、また社内の雰囲気が大きく変わり、サービスの質向上にもつながっている

柿内氏私が営業部長時代に実際にUniposを導入しておりまして、当時は200人ほどの組織で導入をはじめました。一言でいうと縁の下の力持ちが目立つようにしたかったという背景がありました。

成果を上げる組織はどういう組織なのかを考えた際に、人間関係の質が良くなると、思考や行動が良くなり、結果が改善されるという結果にたどり着きました。

サービス業なので、より良い仕事にしていこうと思った際に、やはり自主的にやっていきましょうっていう点で、社員同士の関係性が大事という結論に至りました。

営業組織で数字を上げている社員は称賛されますが、一方で数字は程々な社員が、コピー機の紙がなくなったときに補充したり、ゴミが落ちていたら拾ったりする社員って組織にとって大事な存在なのに称賛されないんです。その方を組織で称賛するのではなく、承認しようと思ったのが一つのテーマとしてありました。

なかなかそれを補うようなものが見つからなかったときに、Uniposの斉藤さんと出会いまして、ビビッときて導入を決めました。

縁の下の力持ちを承認するには、Uniposが結構狙い通りという感じで、組織の生産性や離職率、雰囲気がとてもよくなり、お客さんへのサービスへの質に変わっていったという実感があります。

メルカリ

  • 年々社員が増えているメルカリでは、メンバー同士の関わりはあるものの、お互いを深く知らない状況に
  • もともと称賛する文化はあったが、エンジニアが多いことからオンラインで称賛を送り会えるUniposを導入

山下氏まさに会社ができて数年は、100人も満たない社員数で、まだお互いの顔を認識しており、全社員の名前もわかるみたいな状況でした。

年々社員数や拠点が増えてきている中で、メンバーと関わりはあるのに顔がまだわからない、お互いのことがわからないっていうところの悩みを感じるようになってきていました。

一方、メルカリでは元々称賛する文化がありました。3ヶ月に1度手書きで社員への感謝の気持ちを伝えるっていうのをずっとやっていましたが、3ヶ月に1度だと昔のことは忘れてしまい書く直前のことしか思い出せないし、書く枚数にも限界があります。

オフラインはオフラインの良さがあるんですけど、インターネットの力を借りてもっと気軽に送ることができないかなと考えていたときに、このサービスを知ったことをきっかけにUniposの導入を決めました。

Uniposを導入した際におきた感動秘話とは

田中氏:「感動するUnipos」というのがたまに出てくるんです。僕がこの間見た泣けるUniposは内定者の学生が投稿したものです。

その、内定者が人事に対して、「全然社会の基本もなってない私を会社中に連れ回して、いろいろ紹介してくれるので、会社に来るのがめちゃくちゃ楽しいです」といった内容を、人事に向けて送っているんです。

それを見た人事も少し涙ぐんでいて。これは結構泣けるUniposだなと思ったんですけど、そういうさっきの縁の下の力持ちもそうですけど、そういう泣けるやつってありましたか?

パーソルホールディングス

マネージャーが悩みを抱えた部下をマネジメント。芽が出始めた頃に部下から送られる感謝と生まれる感動

柿内氏:メンバーから「目標設定してくれてありがとう」という、マネージャーに向けての投稿があり、もらった本人は泣いていました。

メンバーもこれからどうしていこうかと悩みながら仕事をしていて、その苦悩の中で1年ほど経ってようやく芽が出てきて、迷いが晴れて、前向き始めた頃に投稿があったんです。

マネージャーとしてはとても嬉しい投稿になりましたが、意外にしっかりと部下に向き合っているマネージャーは、上司からは見てもらっていなかったり、部下から感謝されることもなかったりと、孤独なマネージャーが多いかと思います。

そういう人と向き合うマネジメントをちゃんとやって人が報われた瞬間みたいなのは結構ぐっときましたね。

メルカリ

感謝の送りあいの内容を、一息つく際につい眺めてしまう社員も

山下氏:メルカリの場合は、導入のときに送りあう文化を浸透させたかったので、どちらかというとライトな投稿が多かったですね。

熱い想いを語るというよりも、「いつもありがとう」みたいな。泣けるとはちょっとずれるかもしれないですけが、Uniposってポイントを消化してしまってもゼロポイントでも送ることができるんです。

それを知った社員が、ポイントを使い切ったけど、気持ちを伝えたいからといって、ポイントなしで「ありがとう」を送っているケースが結構あったりして、それがすごく面白い事例かなと。

あとUniposは、誰が誰に送っているかをツイッターのようなアプリのタイムライン上でも見ることができるのですが、弊社の最近の使い方の流行で、仕事でちょっと疲れたときに一息つきたいからと、この画面をずっと眺めるっていう使い方がありました。

自分が貰ったわけでも送ったわけでもないんですけど、人と人が称賛し合ったり送り合ったりしている文化を見るだけで、ちょっと気持ちがほっこりして一段落気持ち整理して、また次の仕事に取り組もうみたいな流れがあるのはちょっと面白いかなと思っています。

「ありがとう」と「お金」を紐付けることに抵抗感はあったのか

お金の価値を上回る「感謝の気持ち」をUniposを通じてリアルタイムで見える化

田中氏:Uniposでのピアボーナスはお金、もしくはお金に準ずるもので運用されていると思うのですが、そこに対するちょっとした抵抗感はありましたか?

柿内氏:抵抗感はなかったですね。営業組織だったので、達成インセンティブみたいなものを運営していました。決めた目標を達成するとみんなでご飯食べに行こうみたいなものですね。

これに達成インセンティブの全額をあてることにしていましたが、達成率はそこまで変わらなかったんですよね。

逆に、Uniposを導入したことによって、これまでは目に見えていなかった部分を評価できることって大事だよねという話になりましたね。

田中氏:基本給や成果給だとやっぱり半年とか1年に1回くらいのペースになると思いますが、Uniposで得たお金が給与と同時に支払われることに対して、社員に変化などありましたか?

柿内氏:Uniposでのピアボーナスは3ヶ月に1回の支給にしています。なので、みんな忘れていることが多いんですよね。それが、ある日突然振り込まれてラッキーみたいな感じになっています。お金目当てでUniposを活用する人はあんまりないですね。

田中氏:メルカリさんはどんな感じで運用をされていますか?

山下氏:メルカリでは1ポイント1円で毎月お給料に反映させているのですが、100円200円という金銭目当ての人はいないです。メルカリの場合、ピアボーナスのことを「メルチップ」と呼んでいるんですが、メルチップを広げるために自ら「メルチップ送ってね〜」と周りに伝えている人もいます。

田中氏:そういう人はどういう人なんですか?

山下氏:エンジニアにもいれば、たまに私もやりますし。社内でプレゼンをして、プレゼンの最後に「じゃあこれいいなと思った人は、是非私にメルチップを」みたいな感じで言うときもありますね。

これは、メルカリのこだわりなんですが、3ヶ月に1度、多くの回数メルチップをもらった人と送った人の両方に「メルチップ賞」を授与しています。

田中氏:少額のインセンティブでも、「みんなからもらったポイント」ということに付加価値があって、めちゃくちゃ嬉しいっていう感情があると思っています。

そこには、はるかに金銭的な価値を上回るっていうことができるかなというふうに思っているんで、そういうのを実現したいなと思っています。

最後に

いかがでしたでしょうか。いろんなところで働き方改革を検討する際に、システムを導入して作業を効率化したり、残業を短くしたりといった施策をよく目にします。一方で、労働人口のミレニアル世代が増加する未来に焦点を当てて施策を打っている企業は、まだ少ないのではないでしょうか。

中長期的に見て、こうした課題に目を向けることは非常に重要になってくると思いますので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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