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「GOOD AGENT AWARD 2017」レポート|205組の中から選出された5つのマッチング事例とは?

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先日、2017年11月10日(金)に、転職エージェントを表彰する「GOOD AGENT AWARD 2017」が開催。

リクルートキャリアが主催となり、多くの転職マッチングの事例を集め、優れた5つの事例を事前に選出。イベント当日は、その事例の発表と表彰をおこなっていきます。

今回は、GOOD AGENT AWARD 2017に参加させていただき、レポートにしてまとめました。

今までに私が聞いたことがない新しいマッチング事例が満載で、また、これからの「一億総活躍社会の実現」を考える上での、非常に勉強になる内容でした!!

リクルートキャリア主催「GOOD AGENT AWARD 2017」概要

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「GOOD AGENT AWARD」は、リクルートキャリア主催の、優れた転職エージェントを表彰する日本最大級のイベントです。

「転職紹介人数といった数値で把握できる実績」ではなく、「どれだけ真剣に、求職者や採用企業のことを考えて、転職エージェントとして貢献をしたか」という質的な評価基準をもとに、有識者による審査で表彰者が決定します。

今回は、205組にもおよぶ多くの転職エージェントのマッチング事例の中から、事前審査により金賞5組が選出。その中から大賞が当日に選ばれます。

【基調講演】「働き方改革と求められる人材像 〜人事/転職エージェントのこれからの役割〜」

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[経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 参事官/伊藤 禎則氏]

 

表彰の前に基調講演があり、経済産業省の伊藤参事官が「第四次産業革命を迎える中、働き方を変え、どのように生き抜いていくべきか」というテーマでお話をされていました。

「AI×テクノロジー」が台頭してきており、さらに「人生100年時代」「人口減少による労働力不足」を迎える中で、どのような働き方改革が求められていくのか。

伊藤氏は、まず働き方改革において、3つのポイントを挙げております。

1、成果・生産性に基づく評価をすべき
  • 「一億総制約」を前提に、長時間労働の是正と生産性の向上をセットで考える
  • 「何時間働いたか」「何年勤続してきたか」ではなく、「成果と生産性」で評価される仕組みを
2、「時間・場所・契約」に縛られない、柔軟かつ多様な働き方の実現
  • 兼業、複業、雇用関係によらない働き方(フリーランス、アライアンス)、テレワークなど、働き方を多様化
3、スキルの生涯絶え間ないアップデートと「キャリア・オーナーシップ」によるプロフェッショナル化
  • 人財という資産のROA(Return on Asset)を最大化
  • 60歳以降も働くことが当たり前の時代に。「Work for Life」から「Work as Life」。働きながら学び、新たな価値観・スキルを身につけるという、リカレント教育が必要になってくる

 

個人が、現在の社会背景に対応した働き方を考えることと同時に、企業側としては「企業の人材戦略=経営戦略そのもの」といっても過言ではない時代にきています。競争力、付加価値の源泉である「ヒト」の獲得、活性化、適正配置が今まで以上に求められます。

その中において、人事、エージェントの役割はますます重要になり、既存のやり方を脱却した幅広い対応が必要になってくるのではないでしょうか。

【大賞決定!】受賞者プレゼン内容と表彰の様子を紹介

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プレゼンをおこなった5名の金賞受賞者

  • 株式会社アールストーン 小須賀 陶子氏
  • 株式会社リクルートキャリア 橋本 尚弥氏
  • 株式会社エグゼクティブリンク 鈴木 大輔氏
  • 株式会社アドバハンティングサービス 上田 隆寛氏
  • 株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア 近藤 義男氏
※写真左から順番に表記

この5名の中から「大賞」と「オーディエンス賞」を決定

上記5名は、205組のマッチング事例の中から事前審査で選出され、金賞を受賞された方々になります。

GOOD AGENT AWARD 2017では、受賞者がそれぞれのマッチング事例について、持ち時間12分間のプレゼンテーションを実施。この5名の中から「大賞」と「オーディエンス賞」を決定していきます。

オーディエンス賞は、会場の参加者がWEB投票で決定するもので、QRコードから一番良かったと感じた事例に対し投票していきます。

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審査員紹介

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審査員は以下の方々になります。

※写真 左から順番に

  • Indeed Japan 代表取締役/ゼネラルマネジャー:高橋 信太郎氏
  • 株式会社スマートドライブ 執行役員:永井 雄一郎氏
  • 経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 参事官:伊藤 禎則氏
  • 株式会社ライアスサーチ 代表取締役社長:前原 路代氏
  • 一般社団法人at Will Work 代表理事:藤本 あゆみ氏

官公庁、社団法人、企業とさまざまな立場の有識者による審査となっており、その審査基準は大きく以下3つになります。

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それでは、ここから以下より受賞者の方々の事例を紹介していきます。どなたが大賞、オーディエンス賞を受賞されたのでしょうか?

大賞/オーディエンス賞 W受賞:株式会社アールストーン 小須賀 陶子氏

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今年の大賞は、株式会社アールストーン 小須賀氏。なんとオーディエンス賞も勝ち取り、ダブル受賞になりました。ちなみに、小須賀氏は昨年にも金賞を受賞されており、2連続の選出。今回、見事大賞に輝きました。

そんな小須賀さんの受賞されたマッチング事例を簡単にまとめてご紹介します。

アカデミックな研究の場とビジネスの間にある”溝”を埋めて、日本の現状を変えることに注力

次なる成長市場、ロボット産業市場に注力しはじめた企業」と「研究領域を活かしビジネスに貢献したい28歳の技術研究者」をマッチングした事例になります。

■概要

求職者「Iさん」は、コンピュータと人間との関係性について研究をしていましたが、研究所が閉鎖になり行き場を失っていたとのこと。しかし、働こうにも、ビジネスの場ではIさんの実績が理解されない、ときにはエンジニアと間違えられるなど、研究者の求人がないという現状がありました。

日本の研究者の多くは、このように自らの研究領域を必要とする企業に出会えず、日本での就職をあきらめ、最終的に海外にて研究・または就職をしてしまうケースがあるとのこと。日本の優秀な人材が海外に流出してしまっているといってもいいかもしれません。

しかし、Iさんには、自分の研究領域でビジネスに貢献したい。そして、「日本の研究の在り方を変えたい」という強い想いを持っていました。

■受賞ポイント

この事例の受賞ポイントは、そんな現状を変えようと、数十社の企業にIさんの売り込みを続け、「彼の技術を活かすことができる」歩み寄ってくれる企業との出会いを創出した点にありました。

最終的にはその企業が求人を出す予定がなかった、「ロボット事業部」での内定が決定。当初は同社の別部署の求人を紹介し、そこでは不合格となってしまっていたのですが、面接担当者がIさんのスキルに少し興味を持ってくれたことがきっかけとなります。

そこで小須賀氏は、Iさんのスキルを活かせる別のポジションがないか、ダメもとで再度打診。その結果、新設したものの適任者がおらず、まだ誰もアサインできていなかった、0名の「ロボット事業部」と巡り会うことになります。そしてIさんは現在、その事業部を牽引する立場として活躍しているとのことです。

日本の研究者の可能性を広げ、数々のビジネス成功へとつなげる兆しを見出す事例として選出されました。

他4名の金賞を受賞された方々の事例を紹介

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多角的な情報収集で業界全体の課題を特定し、知財部門の強化で製造業の未来を切り開く

知財部門の強化をしたい大手機械メーカー」と「複数名の知財人材」をマッチングした、株式会社リクルートキャリア 橋本氏の事例になります。

「製造業界をもっとよくしたい」という想いを持つ知財部門で働いていた求職者との出会いをきっかけに、製造業界について書物、専門家、クライアントなどを通して多角的な情報収集を実施。

製造業の過去・現在・未来を描き、業界全体の不を解消すべくあらゆる手段を用いて動くようになります。

そうした取り組みは企業側にも伝わり、従来は公募のみで採用をおこなっていたクライアントから、指名で求人依頼を受注。

SNSを駆使し、1000人以上の知財人材ネットワークを構築し、その中から複数名の採用決定を創出しています。

「年収が半分以下に」安定を捨て、ラストチャレンジを希望する60歳男性に寄り添い支援

上場を目指している老舗ヘルスケア企業」と「大企業の幹部社員という安定を捨て、転職を希望する60歳男性」をマッチングした、株式会社エグゼクティブリンク 鈴木 大輔氏の事例になります。

60歳での転職となると、非常に難易度が高くなりますが、鈴木氏は求職者の可能性を広げるために、採用条件の年齢を度外視してクライアントに紹介。その際には経歴、スキル、人柄を含め、「なぜ推薦するのか」を明確に具体的に伝えていきました。

転職先となったのは上場を見据えた歯科技工所のCFOのポジションになります。年齢は気になるものの、「チャレンジ精神」と「気持ちが若々しい」という部分が評価されました。

年収が前職から半分以下になるという部分がネックになりましたが、60歳以降の人生設計プランを候補者と一緒に設計。現在の貯蓄状況や提示年収から鑑みて、「十分にやっていける」とご納得いただき、入社に至っています。

「人生100年」といわれる時代で、60歳はまだまだチャンレジできる年齢だということを証明する事例となりました。

「初の黒字化に貢献」企業の人材採用条件を見直し、社会復帰した53歳女性の正規雇用を実現

名古屋にある中堅の建設会社 リフォーム事業部の女性店長」の募集に対し、「正社員勤務を目指す、非正規雇用の53歳女性」をマッチングした、株式会社アドバハンティングサービス 上田氏の事例になります。

その会社の求人内容は「建設やインテリア業務の経験がある、40歳くらいまでの女性」でした。しかし、なかなか求める人材に会えず採用に苦戦。

そこで、採用条件の見直しをはかり「本当に必要な人材は、女性のお客さんや男性従業員を取りまとめられる”お母ちゃん”みたいな存在」と定義。

採用に至ったのは、結婚・出産・子育てを経て社会復帰をした53歳女性。12社の非正規雇用の仕事を経験しており、正社員として働きたいという想いが非常に強い方でした。

入社後、彼女は持ち前の「お母ちゃん力」を発揮し、初の事業黒字化に貢献したとのことです。

世界最大級の経営コンサルティング会社に中卒20歳男性が入社

新しい組織設立にチャレンジする経営コンサルティング会社」と「経験社数4社の中卒20歳男性」をマッチングした、株式会社ムービン・ストラテジック・キャリア 近藤氏の事例になります。

「幼いころから培ってきたサイバー空間におけるセキュリティ技術のインテリジェンスをより多くの企業に対して提供したい」と経営コンサルティング会社への転職を希望する20歳の求職者。しかし、年齢や学歴、これまでの経歴によって、転職活動がうまくいっていませんでした。

近藤氏が実際に会ってみると、知見、素直さ、行動力を持ち合わせた非常に良い人材であり、求職者の想いに応えるために、厚い信頼関係を築けているクライアントに相談。まだ求人票もない新組織にて、求職者のための新しいポジションを創出することに成功しました。

入社後、彼は「最年少マネージャー」となり、「実力があれば、学歴や年齢は関係ない」ということを示した事例になります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

ニーズがまだ少ない研究者の採用、知財人材の採用、60歳の方の採用、非正規で働いていた50代女性の採用、20歳中卒者の採用など、新しいマッチング事例がどんどん出てきているように感じました。

このような事例を多く生み出していき、さまざまなバックグラウンドを持つ方々が活躍できる環境ができてくれば、「1億総活躍社会の実現」にも近づくのではないでしょうか。

イベント概要

  • GOOD AGENT AWARD 2017
  • 主催:株式会社リクルートキャリア
  • 日時:2017年11月10日(金) 15:00 ~ 19:00
  • 会場:日本橋三井ホール(東京都中央区日本橋室町2-2-1)

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