中小企業が新卒採用に失敗する3つのポイント

売り手市場が加速して、より採用が激化しています。

「うちの業界は人気がないから応募者が少ない」

「応募があってもなかなかいい学生と巡り合わない」

「そもそも中小企業だから知名度がない」

このような理由で採用がうまくいかず困っている人事の方は多いのではないでしょうか。

今回は新卒採用をおこなううえで、よく失敗する3つのポイントとその解決策をご紹介します。

記事の要約
  • 「魅力的な発信」「人物像の策定」「開始時期の早期化」の3点が重要
  • 学生との接触はノウハウのストックとして大事、短期的な成果も大事だがどうしても中長期の成果の方が大きい

ポイント① 惹きつけが魅力的ではない

採用担当者の方は会社の強みや特徴を説明していて、「はたして学生に魅力が伝わっているのか?」と疑問を感じたことはないでしょうか?

「自社の強み」がそのまま「採用における強み」とは限りません。

例えば「技術力が高い」という企業であるなら、ただ技術力を伝えるだけでなく、学生にまずその技術を知ってもらい、学生が将来やりたいことにつながっていなければ、魅力的にうつるのは難しいでしょう。

 

マイナビの就職意識調査によると、学生が企業選択をするときの軸として最も多かった意見が「自分のやりたい仕事ができる(38.1%)」と「安定している(30.7%)」「社風が良い(16.5%)」になります。

また、学生の企業志向の調査に「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」「中堅・中小企業がよい」という回答ががおよそ4割(43.2%)もいます。

では企業側として、どのような情報を学生に発信すればいいのでしょうか?

上記のことから、魅力的に発信するために抑えておきたいポイントは3つです。

1. 仕事内容

自分の仕事の成果がどう社会で評価を得れるのか。それによって自分はどんなスキルを得ることができ、将来のキャリアにつながるのか。いわゆる「仕事のやりがい」をストーリーにして伝えてあげましょう。

2. 成長度

あさがくナビによると、安定性を表すキーワードが6つあります。

  • 成長分野に関わる
  • 時代の変化に十分
  • 地域に密着
  • 営業利益率が業界平均以上
  • 自己資本比率が40%以上
  • リピート顧客の割合が高い

つまるところ、学生にとって「企業が安定的に成長している」かどうかが重要なようです。

入っても困らないかどうかを伝えてあげるのが大事です。キーワードなどを参考にしながらどのようにして「企業が成長しているか」を伝えられるか考えましょう。

3. 社内風土

特に中小企業はトップの経営者と社員との距離が近いため、経営者の考えがそのまま会社の風土になります。

つまり、経営者のビジョンや考え方に賛同し、会社のことを好きになってくれるかが重要になります。経営者がなぜこの会社を立ち上げようと思ったのか、今はどんな思いをもっているのか、経営者のストーリーを語ると良いでしょうか。

魅力的に発信するための抑えておきたい3つのポイント
  1. 仕事のやりがいを伝えましょう!
  2. どのようにして企業が成長しているかを見せましょう!
  3. 経営者の考えに共感してもらえるストーリーを練りましょう!

ポイント② 人物像が曖昧

新卒採用がポテンシャル採用の側面が大きいこともあって、どの企業も「求める人材像」が似通ってしまうことがあります。

例えば、「コミュニケーション能力がある」という要素は言葉こそ広いですが、企業によって求めるものは違ってくるはずです。

自社で決めた求める人物像が具体的なのか、また、選考の時にしっかりと判断できる基準があるかどうかが重要になってきます。

人物像の設計だけでなく、どのように見極めていくかを考えていく必要があります。

また、求める人物像をつくるためには、会社内の情報収集が欠かせません。会社の経営理念、ビジョン、戦略などを通してどういった人材が必要なのかを洗い出していきます。

さらに活躍している社員の共通する行動特性なども収集し、そのような情報をもとに求める人物像の要素ごとに分けていきます。

新卒WATCHによると、人物像設計の要素は大きく6つに分けられるそうです。

  • 能力(学力、思考力、コミュニケーション能力など)
  • スキル(専門性、技術知識、保有資格など)
  • 経験(対人折衝、企画、研究など)
  • 社風適合性(志向、価値観、性格など)
  • 属性(性別、年齢、地域など)
  • 勤務条件(給与、勤務時間、勤務場所など)

しかし新卒採用では主にポテンシャル採用が主となりますので、能力社風適合性属性の3点を主に見ていくのが、良いのではないでしょうか?

要素を洗い出すことができたら、求める人物像を見極めるにはどのくらいの選考回数と選考内容が必要で、選考中に何を評価するのかを定める必要があります。

例えば「チームワーク力」が必要なのであれば、グループディスカッションなどを導入することができます。グループディスカッション中にどのような行動をとれば、チームワーク力があると判断できるのかをしっかりと定めましょう。

人物像を作るための3STEP!
1. 人物像策定のための情報収集
 →経営理念やビジョンなどから必要な人材を洗い出す
2. 人物像の要素設計
 →能力、社風適合性、属性の3つに振り分ける
3. 人物像の活用方法の設定
 →選考でどう人物像を見極められるか設定する

ポイント③ 採用開始時期が遅い

近年、学生が大手志向なこともあり、中小企業の多くは大手企業の採用が終わったあとに採用活動をおこなっているケースもあります。

そのメリットとしては「大手企業とバッティングしないから」という点になります。ただ一方で、少ないエントリーの中から選ばなければならず、結果として求める人材と出会える機会が激減してしまいます。

場合によっては改めてエントリーを獲得するところから始めるなど、なかなか採用活動を終えられないかもしれません。

時期を遅らせることで、応募者が不足する。それによって内定を出せる学生となかなか会えない。結果として採用が長引く。長引くことで次年度の採用の準備が十分にできない、という負のスパイラルが起きます。

リクルートワークス研究所の調査によると、2019年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率1.88倍で、2018年卒の1.78とほとんど変わりません。売り手市場なことから学生は全体としては大手企業志望の学生が増えています。

しかし、従業員規模別に詳しく見ていくと、1,000人~4,999人規模では1.04倍に下がり、5,000人以上の規模では0.37倍と1.00を大きく下回っています。

一方で300人未満の規模では9.91倍と大きく跳ね上がります。つまり、大手企業は以前と比べて大量採用からある程度学生を厳選する方向に向かっています。

かつ、ポイント①でも説明した通り、「やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい」という学生が4割存在することがわかります。

しっかりと学生を惹きつけるメッセージングができれば、採用につながる可能性は高まります。いかにこの4割の学生と接触できるかが採用において一番大事なことではないでしょうか。

早期選考やインターンシップから意欲的な学生から情報収集していきながら、どのようなメッセージングが学生に響くのかを反応をうかがいながら進めていくと良いでしょう。

新卒採用を始める時期を決める2つのポイント
  1. やりがいを求める4割の学生にいかに接触できるかが大事
  2. インターンや早期選考を通して、意欲的な学生から情報収集

さいごに

いかがだったでしょうか。

今回は新卒採用でよく失敗してしまう3つのポイントとその対応策をご紹介しました。

一見それぞれバラバラなポイントのように見えますが、実はそれぞれの問題は密接に関係しています。

魅力的な発信をするためには、どういった学生に響いてほしいのか、しっかりとした人物像の設計が必要になります。その学生はどういったインターンに行っているのか、どんな情報がほしいのかを知る必要があります。そしてどうすればそういった学生と接触することができるのかで新卒採用を始める時期などが決まってきます。

特に発信に関しては、直接学生たちにプレゼンテーションをする説明会などが主に想像されるかと思いますが、ホームページ上での情報開示も同じく発信に含まれます。一番大事なのはミスマッチをなくすことでもあるので、少しでも興味のある人が来てもらえるように、開示できる情報はなんでも発信しましょう。

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いずれにしても一番大事なのは入念な採用設計と準備になります。これらの準備はすぐにできるというものではなく人事や経営者、現場の社員としっかりとすり合わせ、全社で採用に関わっていく必要性があります。

もちろん人事の方の中には兼務していたり、他の業務を兼務しているなど、忙しい人もいるかと思います。

そんなときは採用代行を通して、工数などを減らしてみてはいかがでしょうか?また新卒だけでなく第二新卒と呼ばれる若手社員を積極的に採用している企業なども増えてきています。

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