働き方が原因?産業構造が影響を及ぼす日本の労働生産性

 
こんにちは!HR NOTE編集長 根本です。
 
日本の労働生産性を先進国と比較すると大きな差があり、日本は生産性が低いと良く耳にします。
そこで、実際に日本はどのくらい生産性が低いのか、勤勉な印象の日本人の生産性が低いのはなぜなのか、考えてみました。
 

日本の労働生産性の順位と現状は?

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日本の生産性の動向2015年版 労働生産性の国際比較」によれば、2014年の日本の労働生産性は72,994ドルで、経済協力開発機構(OECD)加盟34か国中21位で、先進7カ国中最下位です。
 
なお、ここでは労働生産性を以下のようにして計測しています。

『労働生産性=GDP/就業者数(または就業者数✖労働時間)』
※GDPは「日本国内で働いて得た付加価値の総額」を差します。

 
ちなみに1位は西ヨーロッパに位置するルクセンブルクで138,909ドル
2位はノルウェーで126,330ドル。3位はアイルランドで118,272ドルです。
 
これらの先進国の労働生産性を日本と比較すると、桁が違うほど大きいことが分かります。
日本の労働生産性はここ数年わずかに上昇していましたが、2014年には5年ぶりに減少が見られました。
 
ルクセンブルクの生産性が高い要因は、主力産業である鉄鋼業のほか、銀行・証券会社・保険会社など金融業において中心的な役割を持つ、ヨーロッパ有数の金融センターがあることが挙げられます。
 
その結果、GDPの半分近くは、生産性が高くなりやすい金融業や不動産業、鉄鋼業などによって生み出されている現状があります。
また、法人税率などを低く抑えることで、数多くのグローバル企業の誘致にも成功しています。
 
 

日本はギリシャよりも生産性が低い?

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ひとつ驚いたのは、日本の労働生産性は経済破たん寸前と騒がれているギリシャよりも低い、ということです。
日本が21位なのに対してギリシャは19位。その差は7,879ドルです。
 
その原因と考えられているのは、労働生産性の出し方で、GDPを就業者数(または就業者数✖労働時間)で割って算出しているため、破たん寸前のギリシャのような国では雇用調整が進み、失業者が多く就業者が少ないため、売上が少なくても労働生産性が上がる、ということがあるのではないでしょうか。
 
経済状況が危機的な国よりも日本の生産性が低くなる、というケースも十分にあり得ることでしょう。
 
 

労働生産性には産業構造も関係する?

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労働生産性を高めるためには、単純に考えると、少人数で多くの利益を生み出せる産業が国内に多くあるかどうか、がひとつあるかと思いますが、労働生産性の高い産業はどのようなものがあるのでしょうか。
 
日本生産性本部の資料を見ると、不動産業や電気・ガス、情報通信業、金融、鉱業といった分野で労働生産性が高い傾向が見られます。
なお、製造業の中身としては、石油・石炭製品、一次金属、化学が上位となっています。
 

図1

 
一方、日本の産業別構造割合をみると、サービス業が22.1%と伸長しており、その次は製造業でダウントレンドにあります。
その次に卸売・小売業、不動産と続いており、生産性が高い産業の割合が少ないように見受けられます。
 

キャプチャ2

 
日本の国土や資源などの制限もあり、そう簡単に変えられない現実はあると思いますが、実は産業構造による部分も大きいのではないでしょうか。

 
 

最後に

 
いかがでしたでしょうか。
 
もちろん、産業構造以外にも、生産性向上に向けて自社の働き方の改善をしていくことは重要だと思います。
 
働き方での他国との違いで例をあげると、「日本・ノルウェーのオフィスワーカーの働き方を考える」セミナー/ログミーによれば、リモートワークやフレックス制度などを、労働生産性2位のノルウェーと比較した際に、ノルウェーの方が仕事への自由度が高い傾向にあり、「生産性が高い」と感じている人も日本と比較した際に圧倒的に多いとのことです。
 
また、「やることはないけど、早く帰りにくい」「残業をしている人がエラい!」などという話も耳にしますが、そのような風習も生産性の向上の妨げになっているのではないでしょうか。
生産性の高い企業と自社とを比較してみると意外な事実が見えてくるかもしれません。
 

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