【意外な社名変更まとめ21社】大胆な社名変更をする理由と由来を調べてみた

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こんにちは、HR NOTE編集部の岩田です!

近年でも数多く見られる企業の社名変更。日本取引所グループが提供する『2005年以降商号変更会社一覧』によると、2005年から2017年7月1日現在にかけて599社の上場企業が社名変更をおこなっているようです。(会社名のことを商号といい、この商号変更の登記手続をおこなうことで、企業の社名変更が完了します。)

その中で「え!?もとはそんな社名だったの?」と驚いた社名変更が数多くありました。今まで築き上げてきたブランドがあるにも関わらずなぜ、思い切った社名変更をするのでしょうか?

そこで今回は、社名変更をする背景や社名の由来、社名変更の手続き方法などを調べてまとめてみました。是非、ご一読いただけますと幸いです。

メリット・デメリット

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社名変更のメリットとは

ここでは社名変更のパターンによる分類に着目して、いくつかのメリットをご紹介いたします!

会社の認知度とイメージの向上

普段使っている製品の名前は知っていても、「提供している企業の名前にはなじみがない」ということも少なくないのではないでしょうか。

提供するサービスが会社名に先行して圧倒的な認知や支持を誇る場合、当該の会社はその認知度をうまく活用することでメリットを得られることが少なくありません。

事業を複数の領域に展開していたら、社名を知名度や支持の高い自社のブランドに統一することで、その他の事業領域の提供サービスに関しても、顧客は同じブランドイメージをもつことができるのではないでしょうか。

つまり、代表的な製品やサービスが持つ安全性、質、価格などの強みを、顧客はその会社が提供する他のサービスに対するイメージとして持つことができるのです。

代表例として、自動車ブランドとして有名なSUBARUを持つ自動車メーカー「富士重工業株式会社」は、2017年4月1日を以って「株式会社SUBARU」に社名変更しました。

同社は世界的に有名な自動車ブランドSUBARUだけでなく、航空宇宙事業や農業機器にも力を入れています。社名を認知度の高い”SUBARU”としての企業のイメージを統一することは、今後グローバルに複数の事業を展開していく上で有利になると判断したのではないでしょうか。

事業展開に沿った環境の変化への適応・イメージの統一

単一の事業展開では経営を支えることが難しくなってきている時代、メインとなる事業領域や時代の風潮と社名にギャップが生じているケースも少なくありません。事業領域の変遷に伴って企業の代表的な提供サービスと社名が乖離してしまった場合、顧客は企業に対して統一したイメージを持ちづらくなります。

社名は企業やサービスが顧客に認知される上で最も多く使われる媒体の一つとなるため、このギャップが生じるほど本来得られたはずの認知が滞ったり、望まない形で企業やサービスのイメージが広まったりする可能性があるのではないでしょうか。

自社の事業展開の流れに適応した代表例が、2006年10月1日付けで「富士写真フイルム株式会社」から「富士フイルム株式会社」への社名変更ではないでしょうか。

富士フイルムは元来のメイン事業だった写真フィルムを大幅に縮小し、ヘルスケア事業をメイン領域に転換、グラフィックシステムや産業機器などへ事業領域を拡大していきました。「富士写真フイルム」という社名が与えうる”写真フィルム領域に特化した会社”というイメージを回避し、自社の事業領域の変遷に対応した社名変更といえるでしょう。

この他にも、前述のSUBARUの例に見られるように、グローバルな事業展開を拡大する企業が海外で受け入れられやすいよう、カタカナやアルファベットを用いた社名に変更するケースもあるようでした。

売上・新規層への認知度の向上

特に年間売り上げ1千億円規模以上の企業になると社名変更そのものが大きな話題を呼び、宣伝効果によって新規顧客へのリーチにつながったり、売上の増加につながったりする場合があります。

また旧名では刺さらなかった社名も、変更することで従来のイメージを刷新し、新規顧客の獲得や新規市場開拓に貢献することもあるようです。このように、社名の変更は新規ターゲットへの訴求など、マーケティング戦略の一部を担うと言えるのではないでしょうか。

社名変更のデメリットとは

社名を変更する際のコストなど、気をつけなければならないリスクも存在します。
ここでは社名変更で生じうるデメリットについて、いくつかご紹介いたします!

金銭的なコスト

2008年、松下電器産業からパナソニックへの社名変更におよそ300億円の費用がかかったことは、有名な話ではないでしょうか。社名の変更は、大きな金銭的コストを覚悟する必要がある場合があります。

パナソニックの事例における具体的な内約としては、以下のようなコストが考えられます。

 

①社名変更に伴う広告全般や名刺の変更

社名の変更に伴って全国の従業員の名刺の刷り直しや、看板など広告の変更をおこなう必要があります。パナソニックのケースでは全国のグループ会社従業員6~8万人近くの名刺変更に加え、本社、生産拠点、事業所の他、全国5,600店舗のスーパープロショップや1万8,000店舗にのぼる地域販売店全体の広告の取り替えのため、約200億円の費用がかかったとされています。

②情報システム管理や特許の手続き

社名の変更に伴って情報システム全体の関連箇所を変更する必要性が生まれ、億単位の費用がかかったと言われています。また、パナソニックが保有する約10万件の特許の名称変更のためにも、数10億円の費用が発生しました。

その他にも他社や関係者に対する通知や契約関連など、社名を変更することで必要となる金銭コストや手間は数多く存在することを覚悟した上で、社名変更に臨まなければならないと言えるでしょう。

※補足としてパナソニックは、従来の3つの社内ブランドの統一による広告の効率化などのメリットが上記のコストを凌駕すると予測し、社名変更をおこないました。メリットとデメリットを認識し、戦略的に社名変更をおこなった一例となっています。

イメージの変化による顧客への影響

メリットの項目で触れたように、社名を変更することで顧客へのポジティブな影響が期待できる一方、企業イメージが変化することがもたらしうる顧客への悪影響のリスクも理解しておかければいけません。長年親しんできた社名が唐突に変わることで、既存顧客はブランドへの信頼や安心感に対して不安に思うことがあるかもしれません。

また、社名変更後に顧客への周知戦略が甘ければ企業名と提供サービスに対して顧客の認識が一致せず、会社の知名度が低下することにつながる可能性があります。特にM&Aによる社名変更において、持ち株会社が傘下に複数の事業会社を抱える場合、持ち株会社の社名は抽象的でわかりにくくなる傾向にあります。

サービスそのものより、企業自体への認知やそれに伴う信頼から購入を決める顧客も多いかと思います。社名変更が結果として売上の減少につながらないように、特に一般に広く知られている企業に関しては、しっかり周知させる必要があると言えるでしょう。

社名変更の手順と変更の際に気をつけたいこと

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社名変更の具体的な手続き方法

それでは、社名変更はどのようにおこなえば良いのでしょうか。
ここでは社名を変更するために必要なプロセスを、①社内ですべきこと、②申請手続、③申請後の3段階に分けて説明します。

社内でおこなうこと

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申請手続き

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申請後におこなうこと

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社名変更は、法務局以外の関係各所にも連絡しなければなりません。具体的に、市町村、都道府県、税務署、年金事務所、ハローワーク、労働基準監督署などに連絡をおこなう必要があります。

上記のプロセスで必要な期間は株主総会の開催日から2週間から3週間程度で、事務手続きのみにかかる費用は約6万円です。

社名を変える際に気をつけたいこと

社名変更は、経営における意思決定の中でも特異なものではないでしょうか。他の業務にも共通することではありますが、社名変更の際には特に以下の点に留意する必要があります。

変更することを決める

先ほどの挙げたようなメリットやデメリットを鑑み、社名変更が必要または有効であると判断したら、まず変更することを決めて今後の計画を立てなければいけません。変更の手続きやコストが多大だからこそどうしても後回しになり、適切な変更時期を逃してしまいます。

期日を決める

期日を決めてしまうことで、社名変更の実現に向けてプロセスを逆算することができます。
変更に関わるアクターが多いため、できるだけ綿密で具体的な計画が求められるでしょう。

決定方法の決定

社名変更は、社員全員にとって身近に感じる経営方針の決定です。関係者にとって合理的かつ納得感のある意思決定のために、あらかじめ決定方法を検討し明示させておく必要があります。

最近社名を変更した(予定含む)企業の事例紹介

それでは、近年おこなわれた社名変更にはどのようなものがあるでしょうか。ここでは各企業が社名を変更した背景を含め、ご紹介いたします!

株式会社SmartHR/ 旧商号:株式会社KUFU

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2013年に創業した株式会社KUFU(旧名)は、2015年に、現在では4000社を超える企業に使用されるクラウド労務ソフト「SmartHR」をリリースしました。

2017年4月1日、社名をサービスと一致させる変更をおこなったことで、「すべての人が、価値ある仕事に集中できるよう 社会保障制度をもっとシンプルでフレンドリーに」というサービス理念の実現に向けて、メインとなるサービスをより広く知ってもらいたいという想いが込められています。

会社名:株式会社SmartHR
URL:https://smarthr.jp/

ClipLine株式会社/ 旧商号:株式会社ジェネックスソリューションズ

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クラウドOJTシステム「ClipLine(クリップライン)」を提供する株式会社ジェネックスソリューションズは、2017年7月11日に社名をClipLine株式会社へと変更しました。

2014年にリリースしたサービス「ClipLine」には、「短い動画(=Clip)で本部と現場をつなぎ(=Line)、サービスのクオリティを向上させる」という想いが込められています。

今後は日本にとどまらず、世界に向けて「日本のサービスクオリティを輸出する」というミッションの実現に向けて、またブランドの認知を広く浸透させ、事業を一層加速させるために、サービス名に合わせて社名変更をおこないました。

会社名:ClipLine株式会社
URL:https://corp.clipline.jp/

変更後商号:株式会社Francfranc/ 株式会社バルス

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今年で創立25周年となるインテリアショップ「Francfranc(フランフラン)」を運営する株式会社バルス(2017年8月30日現在)は、2017年9月1日をもって株式会社Francfrancへ社名変更します。

“25 周年を節目として Francfranc ブランドを更に成長させていくため、社名とブランド名を統一し、ブランド価値向上を図ることを目的”としています。(引用元:社名変更のお知らせ/ Francfranc)

会社名:株式会社バルス(2017年8月30日現在)
URL:http://www.bals.co.jp/

パーソルホールディングス株式会社/ 旧商号:テンプホールディングス株式会社

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総合人材サービスのテンプホールディングス株式会社、また傘下のテンプスタッフ株式会社、株式会社インテリジェンス、株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズは2017年7月1日をもってそれぞれ、「パーソルホールディングス株式会社」、「パーソルテンプスタッフ株式会社」、「パーソルキャリア株式会社」、「パーソルプロセス&テクノロジー株式会社」へと、グループブランド「パーソル」を冠する社名へと商号変更しました。

新ブランドの認知度を高めることで、グループの総力をあげて、雇用や労働に関する社会課題の解決に向かうことを目的としています。

会社名:パーソルホールディングス株式会社
URL:https://www.persol-group.co.jp/

株式会社LIFULL/ 旧商号:株式会社ネクスト

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株式会社LIFULLは、2017年4月1日より社名を「株式会社ネクスト」から「株式会社LIFULL(ライフル)」に変更しました。同時にサービスブランドの統合を行い、主要サービスの不動産・住宅情報サイト「HOME’S」は「LIFULL HOME’S」へと名称を変更しています。

「LIFE」と「FULL」を組み合わせた造語であるLIFULLは社内公募より集まった案の中から選ばれた社名で、あらゆる人々の人生や暮らしを、安心と喜びで満たしていくという想いが込められています。

会社名:株式会社LIFULL
URL:http://lifull.com/

RIZAPグループ株式会社/ 旧商号:健康コーポレーション株式会社

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健康コーポレーション株式会社は美容・健康食品の通販事業を自社に承継することで純粋持株会社制に移行すると同時に、2016年7月1日より社名を「RIZAPグループ株式会社」に変更しました。

子会社であるRIZAP株式会社が運営するパーソナルトレーニングジム『RIZAP』の圧倒的認知度を受け、『RIZAP』ブランドによる多面的なサービスの大幅な成長を狙いとして、社名を認知度の高いブランド名に合わせて変更しました。

会社名:RIZAPグループ株式会社
URL:https://www.rizapgroup.com/

株式会社IDOM/ 旧商号:株式会社ガリバーインターナショナル

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中古車情報を一括で管理・販売できるシステムや、車の無料査定サービスなどを展開することで有名な「ガリバーインターナショナル」は2016年7月15日、「株式会社IDOM(イドム)」へ商号変更しました。

中古車ビジネスとして圧倒的な知名度を誇る「ガリバー事業」を持ちながらも、今後の事業チャネルの拡大を見据えて社名を変更しました。
具体的には現在、BMWの新車ディーラー事業をはじめ、海外でも事業を展開するなどの多角化を進めている中で、社名が「ガリバー事業」という社内の1事業と同じ名称というのは今後の経営戦略的にふさわしくないと判断したためであると代表取締役社長・羽鳥由宇介氏は言います。

自社の事業領域の拡大に合わせた社名変更の例ということができるのではないでしょうか。

会社名:株式会社IDOM
URL:http://221616.com/idom/

株式会社メタップス/ 旧商号:イーファクター株式会社

 

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データ分析と決済サービスを運営するメタップスは2011年12月、イーファクター株式会社から社名変更をしました。「metaps」はもともと2011年にシンガポールで開始したアプリ収益化プラットフォームサービスの名前で、現在の中心事業となっています。

会社名:株式会社メタップス
URL:http://metaps.com/ja/

JapanTaxi株式会社/ 旧商号:株式会社日交データサービス

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タクシー業界の最大手、日本交通株の子会社で自社用のシステムやアプリの開発などをおこなう、旧「日交データサービス」は2015年8月、「JapanTaxi」へと社名変更をしました。

同社は、日本で最も使われるタクシーアプリ「全国タクシー」を2011にリリースし大ヒットしました。しかし同社代表の川鍋氏は、Uberの台頭やその先にある自動運転が広まるであろう時代の潮流の中、さらにITに力を入れていく必要性を感じていたとのこと。

そういった背景があり、テクノロジーチームの立ち上げ・強化とともにJapanTaxiへ社名変更をしています。老舗産業であるタクシー業界に本格的にITを取り入れ、「世界一の乗車体験」を実現するための本気の姿勢が感じ取れます。

会社名:JapanTaxi株式会社
URL:https://japantaxi.co.jp/

実は社名を変更していた企業の事例紹介

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現在では一般的に広く知られている企業でありながら、過去に意外な社名変更を遂げていたというケースも複数存在します。それらのいくつかを、変更の背景とともにご紹介いたします!

シャープ株式会社/ 旧商号:株式会社早川金属工業研究所

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1935年、株式会社早川金属工業研究所という株式会社組織に改められる以前の金属加工業は1915年に、金属文具の製作技術の研究改良を進め、金属製の繰り出し鉛筆を発明しました。改良を重ね、1916年にエバー・レディー・シャープペンシルと名づけた商品が大ヒットします。

現在は電気通信機器などをメイン事業として扱うシャープ株式会社の社名は、当時のヒット商品に由来しています。

会社名:シャープ株式会社
URL:http://www.sharp.co.jp/

カルビー株式会社/ 旧商号:松尾糧食工業株式会社

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現在、「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」など誰もが知る商品を提供するかルビー株式会社はもともと、松尾糧食工業所を法人化した松尾糧食工業株式会社が起源となっています。

1949年に「カルビーキャラメル」が人気商品になり、1955年に社名を「カルビー製菓株式会社」に変更します。さらに1973年に「カルビー株式会社」へ社名を変更し、現在に至ります。

カルビーの社名はカルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を組み合わせた造語で、カルシウムはミネラル分の中で、ビタミンB1はビタミンB群の中でそれぞれ代表的な栄養素となっています。そんな顧客の健康に役立つ商品づくりを目指すという想いを込めて、名付けられました。

会社名:カルビー株式会社
URL:http://www.calbee.co.jp/

エースコック株式会社/ 旧商号:梅新製菓株式会社

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食料品メーカーであるエースコック株式会社はもともと、大阪市住吉区に龍門パン製造所を開いてパンの製造・販売を開めたことが起源となります。1954年に法人化して梅新製菓株式会社となり、変遷を経て1964年に現在の「エースコック株式会社」に社名変更しました。

「エースコック」は、「料理の上手な優れた料理人(コックさん)」=「コックのエース」を言い換えたことが由来で、もともとは1959年に発売された即席ラーメンの商品名でした。

会社名:エースコック株式会社
URL:https://www.acecook.co.jp/index.html

株式会社サンリオ/ 旧商号:株式会社山梨シルクセンター

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現在の株式会社サンリオは、1960年にソーシャル・コミュニケーション・ビジネスの確立をめざして設立された株式会社山梨シルクセンターに端を発します。その後、1973年に現在の社名に改変されました。

サンリオはスペイン語のSan Rioに由来しています。Sanは英語のセントSaint(St.)、日本語の「聖らか」という意味であり、Rioは英語のリバーRiver、日本語の「河」という意味です。

つまりSanrioはSaint River「聖なる河」を意味し、”「人類が最初に住み始めたと言われる河のほとりに聖らかな文化を築きたい」という気持ちでこの会社を設立し、「其処に集まる人々がお互いに思いやりを持ち、仲良く暮らせるコミュニティ(集団)を作りたい。」という願いをこめて”、サンリオと名付けられました。
(引用元:トップメッセージ/ サンリオ)

会社名:株式会社サンリオ
URL:https://www.sanrio.co.jp/

エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社/ 旧商号:株式会社阪急百貨店

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エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社は、2007年に株式会社阪急百貨店が阪神百貨店と経営統合し、持株会社体制へ移行した際、新たに社名変更されました。

「地域住民への生活モデルの提供を通して、地域社会になくてはならない存在であり続けること」を企業の基本理念として掲げ、地球環境になくてはならない存在である水(H2O)に置き換えて表現していることが、社名の由来となっています。

会社名:エイチ・ツー・オー リテイリング株式会社
URL:https://www.h2o-retailing.co.jp/

LINE株式会社/ 旧商号:NHN Japan株式会社

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LINE株式会社は2013年4月1日をもって、NHN Japan株式会社から社名を変更しました。

「LINE」「NAVER」「livedoor」のウェブサービスに関する事業を行うLINE株式会社は、「LINE」を機軸事業として国内外でのサービス展開・プラットフォーム展開の加速化を狙っていくにあたり、メインとなるサービス名に合わせる形で社名変更をおこないました。

会社名:LINE株式会社
URL:https://linecorp.com/ja/

ソニー株式会社/ 旧商号:東京通信工業株式会社

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1958年に改名されてソニー株式会社となる前の商号は、東京通信工業株式会社でした。

ソニーという社名は、「音」という意味の英語「SONIC」の語源であるラテン語の「SONUS」(ソヌス)と、「小さい」「坊や」という意味の「SONNY」(ソニー)が由来となっています。

会社名:ソニー株式会社
URL:https://www.sony.co.jp/

株式会社ファーストリテイリング/ 旧商号:小郡商事株式会社

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1991年に現在の株式会社ファーストリテイリングに改名する以前の社名は、1963年に設立された小郡商事株式会社でした。

社名の由来はFASTの「速い」と、RETAILINGの「小売」のふたつを合わせたもので、ファーストフードのように早い小売業という意味です。顧客が求めている商品を、いかに速く提供できるか、という精神が込められた社名となっています。

会社名:株式会社ファーストリテイリング
URL:http://www.fastretailing.com/jp/

株式会社ブリヂストン/ 旧商号:日本足袋株式会社

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タイヤの製造及び販売事業の世界最大手として知られるブリヂストンの起源となる称号が「日本足袋株式会社」ということを、意外に思う人も多いのではないでしょうか。

驚くべきことに日本足袋株式会社はブリヂストンだけでなく、現在の「アサヒシューズ株式会社」の前身ともなっています。
1931年に関連して扱っていたタイヤ部が「株式会社ブリッヂストンタイヤ」として独立したことで、現在の完全に独立した体制となりました。

社名の由来は、創業者の石橋正二郎氏の名字を英語に訳し(stone bridge)、順番を入れ替えたものであると言われています。

会社名:株式会社ブリヂストン
http://www.bridgestone.co.jp/index.html

株式会社ベネッセホールディングス/ 旧商号:株式会社福武書店

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現在、教育事業領域で広く知られるベネッセの源流は、中学向けの図書や生徒手帳等の発行をおこなっていた「株式会社福武書店」でした。
1962年に高校生向け模擬試験事業を開始し、今に至る教育事業の小さな発端となりました。

1972年には中学生向けの通信教育講座「進研ゼミ」を開講し、現在の基幹事業にまで成長していくことになります。

1990年に、ラテン語の造語で「よく生きる」を意味するBenesseを使ったフィロソフィー・ブランド「Benesse(ベネッセ)」を導入しました。

1995年、多角化した事業活動を企業理念と一体化させるため、社名を「株式会社ベネッセコーポレーション」に変更し、変遷を経て2009年、ベネッセグループの持株会社として、現在の株式会社ベネッセホールディングスに社名変更しました。

会社名:株式会社ベネッセホールディングス
URL:http://www.benesse-hd.co.jp/ja/index.html

コニカミノルタ株式会社/ 旧商号:株式会社小西六本店, 千代田光学精工株式会社

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現在、情報機器事業、ヘルスケア、産業用材料・機器事業を展開するコニカミノルタ株式会社は、「コニカミノルタホールディングス株式会社」が2013年に社名変更したものです。

コニカミノルタホールディングス株式会社は、「小西屋六兵衛店」から端を発するコニカ株式会社と、「日独写真機商店」を源流とするミノルタ株式会社が2003年に経営統合して誕生しました。

「コニカ」「ミノルタ」の名前はもともと、当時の「カメラ」や「複写機」の商品名から使われはじめました。

会社名:コニカミノルタ株式会社
URL:https://www.konicaminolta.com/jp-ja/index.html

イオン株式会社/ 旧商号:ジャスコ株式会社

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1970年、岡田屋、フタギ、シロのローカル企業3社の提携がおこなわれた当時、全従業員を対象に新社名を公募した結果、「日本ユナイテッド・ストアーズ株式会社(Japan United Stores Company、略してJUSCO)」が選ばれ、その通称である「ジャスコ」が社名となり、「ジャスコ株式会社」が誕生しました。

1989年、グループ名称を「ジャスコグループ」から「イオングループ」へ改称し、イオンブランドが登場したことを受け、2001年には社名も「イオン株式会社」に変更しました。

イオン(ÆON)はラテン語で「永遠」をあらわしており、顧客への貢献を「永遠」の使命とし、最も顧客志向に徹する企業集団であり続けるという想いが込められています。

会社名:イオン株式会社
URL:https://www.aeon.info/index.html

社名変更の5つのパターンと傾向

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先の事例のように、一見すると企業ごとの独特の背景や条件に従っておこなわれる社名変更ですが、共通点に着目するといくつかのパターンが見えてくるのではないでしょうか。

ここでは、イチからわかる 社名変更は何のため?/日経電子版を参照して、社名変更の分類を5つのパターンに分けて紹介します!

①ブランド名と社名の統一

例:東京通信工業→ソニー, 松下電器産業→パナソニック

②省略形

例:東洋レーヨン→東レ, 東京芝浦電気→東芝

③アルファベットやカタカナ

例:東京電気化学工業→TDK, 日本電装→デンソー

④業種を外す

例:オリンパス光学工業→オリンパス, エステー化学→エステー

⑤造語

例:松尾糧食工業→カルビー, 福武書店→ベネッセホールディングス

また、年代ごとに社名変更のブームや傾向が見られ、大別すると以下の6つに分けられるといいます。

  • 1952年:旧財閥名復活
  • 62~64年:ソニー・ブーム(社名にカタカナやアルファベットを導入)
  • 70~73年:イメージアップ
  • 80年代前半:多角化・新ビジネス
  • 80年代中盤~後半:CI(コーポレートアイデンティティ)ブーム
  • 2000年代後半~:持ち株会社ブーム

おわりに

いかがでしたでしょうか。

一見アイデア・イメージ勝負のようにも思える社名変更の背景には、今回の記事で紹介してきたような綿密な経営戦略や、各企業が大切にしている理念を反映する強い想いが隠されています。

今後、社名変更という企業の転換期に携わることがあれば、是非この記事の内容がお役に立てば幸いです。

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