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”誰でもプロフェッショナルに活躍できる環境を作りたかった”|多くのプロフェッショナルが集まるメルカリの採用手法とは?

 

2017年から新卒採用を本格化させているメルカリ採用チーム。

通年採用や、外国籍メンバーの積極的採用など、今話題の採用方式を多く取り入れているメルカリはどういった想いで採用を実施しているのでしょうか。

今回は、躍進し続けるメルカリが新卒新入社員に向けて導入をした人事制度『Mergrads(メルグラッズ)』を中心に、メルカリ採用の世界観について、採用担当の奥田さんからお伺いました!

奥田 綾乃| 株式会社メルカリ 新卒採用担当

2009年株式会社サイバーエージェントに入社。社長室配属を経てソーシャルゲームのプロデューサーとして企画立案、運用、進行管理を経験した後、複数のゲームを束ねるユニット長として事業戦略、マネジメントを経験。2017年3月に株式会社メルカリに入社。新卒採用の立ち上げに従事し、現在は新卒採用チームのマネージャーを務める。

『Mergrads(メルグラッズ)』について詳しくはコチラ

メルカリの新人事制度『Mergrads(メルグラッズ)』とは?

メルカリが大切にするValueに沿った人事制度

ーメルグラッズという制度は、簡単に言うとどういう制度なんですか?

メルグラッズは、2018年の2月に発足した学生に向けた新しい人事制度です。

(1)「適正なオファー・内定期間中の昇給制度」に加え、(2)「インプット支援制度」、(3)「Global Operation学習制度」の3つ施策をパッケージ化させ、これからメルカリに所属するメンバー誰もが「プロフェッショナルとして、高い目線をもって思いっきり働ける」、そんな職場環境を実現するための制度となっています。

これら3つの中で一番特徴的なものが、新卒採用のオファー(内定出し)のタイミングで、求職者一人ひとりに異なるオファーを提示しているということ、そして内定者期間中でも昇給する可能性がある仕組みだと思います。

これは、メルカリのバリューの一つである「Be Professional」という考え方に基づいていて、弊社に入社を検討してくれている求職者に対しても、「プロフェッショナルである」ことを求めています。

たとえ新卒であっても、それは同じ。

だからこそ、一人ひとりの求職者の能力やスキル、経験値に応じて、適正なオファーを出すようにしています。

ー新卒であれば一律の初任給を設定している企業も多い中、メルグラッズの取り組みはかなり独特ですよね。新卒の場合、どのように給与を決定しているんですか?

評価項目などは中途採用と変わりません。ほぼ同じ基準で考えて給与を設定しています。

新卒に向けた年収テーブルを作っているのではなく、選考の過程で既存メンバーの能力・スキルと市場的な価値も鑑みて、「今、この方だとこのくらいの金額を出すべきなんじゃないか」というように、オファー内容を決めていきます。

ですので、選考フローも面接官も、求職者ごとに異なります。

新卒採用の場合は、経験として取り組んだ内容やそのプロセスにも注目して、丁寧に面接しています。

やはり学生ですと、どうしても中途採用者と比べたら、ビジネスに通用する能力やスキルがあるのかどうか、明確にしにくい部分もあるので、「どのように課題に向き合ったのか」「足りない情報をキャッチアップし、アウトプットを出そうと努力したのか」という具体的に聞くようにしています。

大切にしたいのは、取り組む姿勢。その精度の高さ。

ー今持っているスキルではなく、あくまで姿勢を重視しているのですか?

そうですね。

「今、この言語がここまで使える」ということよりも、これまでの経験の中で、「どういう課題を自分で設定して、そこに対してどういうアクションを取ってきたのか」、そして「実際に会社に入っても、しっかりと再現性を持って取り組んでくれるのか」、こうしたポテンシャルや課題に取り組む姿勢の部分をかなり重視しています。

だからこそ、メルカリとしては、内定を受けてくれた求職者が入社までに取り組んだことも、しっかりと評価していきたい思っています。

その経験を通して、採用のオファー時よりも明確なアウトプットやスキルアップがある場合には、入社前に再度オファーを出し直すこともあります。

一人ひとりの求職者を「プロ」として接する。新卒であってもそれは変わらない。

ー内定者でいる間に、初任給をあげることもできるんですね!昇給するのは、どのような場合なのですか?

例えば、メルカリで内定者インターンシップを通して、実際にメルカリの事業に直結するような成果を出した場合。

アウトプットをしっかり評価して、入社後の業務に大きな期待ができると判断すれば、採用時のオファー金額をあげることもあります。

メルカリ以外のインターンシップでも、取り組んだ内容に応じてオファーを見直します。

最近では、自分で事業を立ち上げ、運営している学生も多いので、そうした経験も評価対象としています。

大学の研究室やゼミであっても、「研究成果を出した」とか、「論文が国際学会に採択された」というようなアウトプットに対しても、それがその方の市場価値向上に寄与しているのであれば、きっちりとすべて評価したいと思ってます。

ーかなり徹底されているんですね!大学の研究が、メルカリの事業とあまり関係がないとしても、評価されるのですか?

研究成果そのものを評価したいというよりは、その研究成果を出す経験を通して、どういうスキルが身について、どのような経験値が上がったのかという点を評価したいと思っています。

内定者には、採用時のオファーを見直す可能性がある点を事前に周知し、「何を持って自分自身を評価させるか」というアピールの仕方を含め、自分自身で考えながら、入社までの時間を有意義に使って欲しいと伝えています。

ー評価軸でさえも、自分自身で考えてもらうんですね!

そうですね。

入社した後でもそうだと思うのですが、「これをやったら評価される」とか、「これをやったら会社のためになる」ということは、教えられるものではなく、自分自身で考えるべきものだと思うんです。

自分の長所短所を考えながら、いち社会人として歩んでいくものだと思うので、新卒の内定者であっても、こうした自主性を持っていて欲しいと思っています。

評価の形をガチガチに決めてしまうとあまり本質的ではなくなってしまうので、その柔軟性を含めて、本人たちに任せてるという感覚ですね。自分が事業に携わる意味や介在する価値を、常に考えられる大人であって欲しいと思います。

メルカリの採用力は、社内制度変革の柔軟性にも起因する

ーメルカリの新卒採用は、中途採用での成功を活かしておこなっていると伺いました。

そうですね、中途採用についてはリファラルからの採用も多く、新卒採用についてもリファラルでの照会が徐々に形になってきているかなと思います。

成功のポイントは、社員が「メルカリが好き」「自分が働いていておすすめしたい職場」だと思ってくれていることでしょうか。

それ以外にも制度として工夫していることも、リファラル採用がうまくいっているポイントかもしれません。

例えば、リファラルで採用する過程でかかる会食費用に関しては、基本的に会社が全額負担します。上限もないですし、事前の稟議申請も必要ありません。

メルカリのカルチャーには「性善説」というキーワードが出てくるのですが、「リファラル採用のために会食に行きたい」ということであれば、その主張は全面的に信用し、費用を負担するという姿勢にも現れています。

ー会社と社員のお互いの信頼が、風通しの良さや愛社精神にもつながっているのですね!

はい、一人ひとりの社員が、自分の周りの様々な知見を持った方に「メルカリで一緒に働こうよ」と、積極的に声をかけてくれるからこそ、リファラル採用もここまで活性化しているのではないかと思います。

また、メルカリには「カルチャー・アンド・コミュニケーションズ」というチームがあり、メルカリの社員がよりイキイキと働けるような環境作りにコミットしているのですが、このチームの取り組みも、リファラル採用活性化につながっていると思います。

例えば、採用会食をする場合、費用を立替して、後から経費精算することって、すごく手間ですよね。

でも、実はメルカリでは、近隣のお店であればアプリ決済ができるように仕組み化しています。アプリで決済すれば、自分たちのポケットマネーで立替をしなくていいんですよ。

この仕組みをつくってくれたのが、「カルチャー・アンド・コミュニケーションズ」のチームなんです。

メルカリ本社の近隣にある飲食店を中心に、アプリの導入をお願いし、メルカリ社員の会食費を月に一度まとめて請求できるような仕組みを整えてくれました。「このアプリを導入して、決済できるようにしてもらえれば、メルカリ社員が利用する機会も増えて、お互いwin-winですよね」と、営業をしてくれて。

ですので、メルカリ社員は、スマホ一つで気軽に採用会食に行けるようになり、リファラル採用につながるケースも一気に増えました。

インターンシップ中の学生や、内定者、新卒入社のメンバーでも、この採用会食の制度が使えるので、「優秀な後輩がいます!」とか、「メルカリに紹介したい友達がいます!」という場合でも、本人が判断できるのであれば一度会食に行ってもらって、後日紹介してもらうこともありますよ。

ー社員がイキイキと仕事に取り組んだり、採用に対しても積極的に関わってもらえたりするような仕組み作りの事例がたくさんあるのですね

そのとおりです。

リファラルにつながるような採用会食の場合もそうですが、「実行したいけど、なかなか重い腰が上がらない」「手間がかかる」というような事象は、社内でたくさんあると思うんです。

こうした場合でも、「テクノロジーを使って解決したい」「社内の仕組みや制度を変えることで促進させたい」という想いが全社的に強いので、すぐに今までのスタンダードであっても変更できるようにプロジェクト化します。

一般的な会社であれば、なかなか変えづらいような制度であっても、変えてしまうのがメルカリの強さかもしれませんね。

これからのメルカリの話をしよう

ー今後のメルカリの採用について、採用担当としてどのような世界観にしていきたいですか?

今、私たち採用チームが向き合ってる課題は、「メルカリならではの新卒採用」をどう定義して作っていくのかということです。

もしかしたら、今後は「新卒採用」と呼ばずに、海外であるような「シニア」や「ジュニア」のような呼び方から変えていくかもしれません。

メルカリはまだ創業6年目。新卒採用も少しずつ拡大させ、新しい、若い才能を持つ求職者を、どう採用していくことが求職者とメルカリ、お互いのメリットにつながるのか、これから試行錯誤しながら形にしていきたいと思っています。

編集部より

今回はメルグラッズという人事施策という点からメルカリの採用についてインタビューを行いましたが、話せば話すほど人事だけでなく全社で一緒に働ける人を採用するという意識のがある会社だなと感じています。

リファラル採用で大事な点はいかに”今働いている会社を誇りに思ってもらえるか”。つまり他人に紹介したいと思えるかどうかが成功するしないの大きな要因だと思います。同時にいかにこの”紹介する”を実施してもらえるかという点も「カルチャー・アンド・コミュニケーションズ」というチームがテクノロジーを用いて解決させています。

目指したい世界観に対し、可変的に制度を変えられることは同時にその時々に応じてなぜ変える必要があるのか、変えたことでどう良くなるのかという会社内における明確な目指す方向性がないと難しいと感じます。そういったことに社員一人一人が思考し、一つの回答を出していったことで今回のメルグラッズといった施策につながったのだと感じました。

(取材日:2018年12月11日)

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