- 課題
-
- 勤怠管理には紙とExcelを使用。手計算で集計業務をおこなっていたため、計算ミスが生じ、確認に工数がかかっていた。
- 紙ベースで人事データの管理をおこなっていた。繁忙期には整理が追い付かず、人事データの更新が滞ってしまうこともあった。
- 従業員のモチベーション管理ができていなかった。賞与の際におこなわれる面談で従業員のモチベーションを確認することはあったが、具体的な悩みや声を深堀するまでには至らなかった。
- 効果
-
- ジンジャー勤怠の導入により、集計にかかる時間が5営業日から2営業日まで短縮され、社内規定の策定や就業規則の見直しに時間を費やすことができた。
- ジンジャー人事労務を活用することで、人事データが自動更新されるようになり、手作業で管理する手間を省くことができた。
- サーベイを用いることで、短時間で従業員の状態を確認することが可能になった。今まで見えなかった従業員の悩みが顕在化し、面談を増やすなど、職場環境の改善に努めることができるようになった。
紙やExcelでの勤怠管理。残業時間は手計算で算出しており、ミスは避けられなかった

– ジンジャー勤怠を導入する前は、どのように勤怠を管理していたのですか?
日渡さん:勤怠管理は、タイムカードとExcelで管理をしていました。各工場の総務課には、タイムカードに打刻された勤怠データをもとに、30分単位の残業時間をExcelに入力してもらっていました。また、Excelに入力した勤怠データを上長が確認した後、東京の管理部で全体確認するという仕組みになっていました。
人事管理については、紙ベースでの管理をおこなっており、工場・事業所ごとにファイリングしていました。新旧の区別ができておらず、あちらこちらにデータが散在していました。
– ジンジャー導入前の課題点は、どのようなものでしたか?
日渡さん:4つありました。
1つ目は「勤怠管理」についてです。
ジンジャー導入前まではタイムカードに打刻されたデータをもとに残業時間を手計算でおこなっており、集計にとても工数がかかっていました。また、属人的な管理方法であることから計算ミスが生じることがあり、修正にかかる手間がネックになっていました。
2つ目は、「有給休暇や振替休日の管理」です。
紙ベースでの管理であったため、リアルタイムで有休休暇の残日数を更新することが厳しく、問い合わせがあった際に直ぐに返答することができませんでした。紙とExcelのデータを毎回照合して確認しなければならず、一回の確認作業が30分かかることもありました。
3つ目は、「人事管理」についてです。
雇用契約をはじめとする契約書を含め、人事管理は紙ベースでしたので、リアルタイムで更新することができずに困っていました。契約更新の1か月前程度から作業を始めるのですが、繁忙期には1か月前から更新作業に取り掛かることが難しく、期日を過ぎても未更新状態の人事データがあったこともありました。
4つ目は、「従業員のモチベーションの管理」についてです。
これまで、従業員のモチベーション管理のためにおこなっていたことはありませんでした。従業員に賞与を支払う際に役員が面談をおこなう機会があったので、その際に従業員の状態を確認することはありましたが、コンディション不良が原因で退職される従業員もいたため、モチベーション管理の方法を改善しなければならないと感じていました。
– 他にも勤怠管理システムや人事管理システムは存在します。なぜジンジャーをお選びいただけたのでしょうか?
日渡さん:ジンジャーでは1つの従業員情報が登録された人事データベースを根幹にし、複数のシステム間でその従業員情報を利用できる、「従業員情報の一元管理」を実現できる点が魅力的でした。
例えば、勤怠、人事、給与計算をそれぞれ別のツールで管理する場合、同じ情報をそれぞれに入力しなければならず、その分工数がかかってしまいます。
また、従業員の異動があった際には、その都度更新が必要になるので、とても手間がかかります。
ジンジャーなら、1度のデータ入力でデータベースの情報が更新されるので、ツールごとに情報を更新する時間を削減することができます。
今までデータ入力にかかっていた無駄な時間を削減し、他の業務に活用できる時間が増えることができました。
また、複数のシステムを導入する場合、コストもそれぞれにかかってきます。
しかし、ジンジャーは勤怠や給与などの複数プロダクトが1つのデータベースで管理できるため、プロダクトを増やして機能を拡張する際に初期費用を抑えることができますし、メンテナンスにかかるコストも削減できます。
弊社は時間的な工数の削減を、ローコストで実現したいと考えていたので、ジンジャーがピッタリだと感じ、導入に至りました。
ジンジャー導入後、集計業務が5営業日から2営業日に短縮し、他の業務に割ける時間を創出!

– ジンジャーを導入するにあたり、困ったことはありますか?
岩佐さん:ジンジャーの仕組みを従業員に理解してもらうことです。
新しいものに抵抗感がある従業員は当然います。事前にジンジャーの導入を知らせていても、全従業員に100%行き届く状態にするのはなかなか難しく、ジンジャー導入当初は慣れない仕組みに戸惑う従業員も多くいました。
また、従業員全員がPCを持っているわけではないので、PCとスマートフォンの場合に分けて操作方法を説明することも大変でした。打刻忘れや休憩ボタンの誤操作など、操作方法に慣れるまでは、丁寧に説明することを心がけていました。
– ジンジャーを導入して変わったことや良かったことがあれば教えてください。
井上さん:先ほど、日渡さんのお話にあったように勤怠は今までタイムカードで管理していました。そのため、タイムカードの記録から授業員一人ひとりの労働時間を電卓で計算していました。
ジンジャー導入前までは勤怠の締め作業から給与計算まで1週間程度かかっていましたが、ジンジャー導入後には、自動で勤怠データを集計し、給与計算をしてくれるので2日で、従業員に給与を振り込むことができるようになりました。
日渡さん:また、勤怠の集計業務にかかる時間が短縮できたことによって、他の業務に割ける時間が増えました。
それにより、社内規定の策定や就業規則の見直しが可能になりました。あらかじめ明文化されたルールを設けることで、入社前説明会の内容と就業後の実態が異なるという問題も起きにくくなり、従業員が働きやすい環境づくりに努めることができるようになったと感じています。
岩佐さん:5分単位で残業時間の計算ができるようになったことで、残業代の支給額がより正確になりました。
以前は30分単位での計算であり、実際の残業時間よりも残業代が少ないという事態が起きていました。しかし、5分単位での計算が実現できたことによって、以前よりも格段に適正な残業時間の計算が可能になり、従業員も納得がいく形で残業代を用意できるようになりました。
また、従業員自身が残業時間をリアルタイムで確認することができるため、働き方改革よる法改正によって定められた、月42時間以内の残業時間にも対応しやすくなりました。
源嶋さん:サーベイを導入したことで、従業員のモチベーション管理に取り組みやすくなり、助かっています。
操作方法がシンプルで扱いやすいだけでなく、あらかじめ用意された質問に答えるだけで、従業員の悩みの顕在化を実現できた点が非常に良かったです。
また、従業員が上司に直接相談しづらいことがあっても、管理部が気づくことができるので、面談をおこないながら解決の方向に導くこともできます。
ジンジャー導入で入社書類の正確性UP!手記入する手間と時間が省けて作業効率もUP!

– 今後は、ジンジャーをどのように活用していきたいですか?
日渡さん:将来的には、ジンジャー給与計算、ジンジャー経費精算の導入をおこない、今よりも更にジンジャーの一元管理によるメリットを生かせるようにしたいと考えています。
今まで、紙ベースで管理していた勤怠管理や人事管理をジンジャーに切り替えることによって集計業務や管理業務にかかる時間を削減することを実現してきました。給与計算や経費精算についてもジンジャーを導入することによって、勤怠・人事データと連携させながら工数を省き、職場環境の改善や、従業員とのコミュニケーションの時間を増やすことをおこなえるようにしたいです。
源嶋さん:また、サーベイの点数が導入当初から平行線をたどっているので、今以上に従業員との面談の機会を増やすなどの対応をし、職場環境の改善を図りたいと考えています。
何が従業員にとっての悩みの種になっているのか、ワークバイタルの結果や従業員の声から考察し、改善することで離職防止に努めたいです。
– 貴重なご意見ありがとうございます。最後に、導入を考えている企業様へのメッセージをいただけますでしょうか。
井上さん:システムの導入にあたって、サポートの手厚さがどの程度かということが重要になると思います。
弊社にはIT関係を専門にした人材がいるわけではないので、自力で初期設定をおこなうことは厳しい状態でした。そのため、スタッフの方に通話をつないでいただきながらサポートしていただくこともありました。このような手厚いサポートなしでは初期設定はもちろん運用に乗せることは、厳しかったと思います。
機能面の充実度でシステムを選定することは大切です。しかし、自社にどの程度ITの知識を持った従業員がいるのかをあらかじめ確認しておき、どれほどのサポートが必要になりそうか見極めながら、システムの導入を検討することも重要だと思います。