- 課題
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- 人事評価を紙とExcelで実施。評価データの確認や回収、保管に手間がかかっていた。
- 半期ごとの人事異動の際、複数システムへのデータ反映が煩雑で、更新ミスが発生していた。
- 勤怠管理システムがほか労務業務と連携できず、業務が非効率となっていた。
- 決め手
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- 人事評価機能が充実しており、評価項目のウエイトを柔軟に変更できる点。
- 勤怠管理を含む人事労務のシステムを一元管理でき、データを1つに統合できる点。
- 雇用契約書や人事評価のペーパーレス化を図り、管理者・社員双方の負担を軽減できる点。
- 期待する
効果 -
- 人事評価や入社手続きなどの電子化で、ペーパーレスを促進し、管理業務の大幅な効率化を実現。
- 人事異動があっても前期の評価データを維持できるため、異動後もスムーズな評価が可能に。
- データの一元管理で業務を効率化。従業員の増加による負担も最小限に抑制。
300名以上の人事評価を紙・Excelで対応。ペーパーレスの促進がシステム入れ替えのきっかけに
-これまでの管理体制で課題だったことは何でしたか?
高橋さん:
当社では長らく人事評価をExcelで管理してきました。社員一人ひとりの評価シートをExcelで作成し、最終的には紙に印刷して社長に確認を依頼していました。
300名近くの評価を紙で管理し、確認後には返却や保管、さらにデータへ戻す作業が発生し、大きな手間となっていました。
特に、紙での確認作業や回収後のデータ入力にかかる負担が大きく、紙媒体には紛失や閲覧権限などの管理リスクが伴っていました。
専用の封筒を使用し、担当者を限定して取り扱うなど、セキュリティ面には十分配慮していましたが、対応方法の見直しが求められていました。
また、人事評価だけでなく、雇用契約書のやり取りも紙ベースでおこなっており、押印の手間が発生していました。
これらの紙・Excelによる管理作業の効率化が喫緊の課題だったと感じています。
-組織変更や異動におけるシステム活用には、どのような課題がありましたか?
高橋さん:
当社では、上期・下期ごとに異動が発生します。しかし、これまで複数のシステムを利用していたため、組織変更が発生すると、全システムにデータを反映させなければならず、担当者の手間が大きいという課題がありました。
また、期の変わり目における組織変更のタイミングで「異動が反映されていない」「組織図が更新されていない」といったミスが発生することがあり、課題に感じていました。
福西さん:
異動の反映作業自体は可能でしたが、従来のシステムでは、部署が変更されるとワークフローも一緒に新しくなってしまう仕様でした。そのため、期が終わってから人事評価をおこなう際、ワークフローの承認者に新しい組織体制に反映されてしまう点が問題でした。
また、半期ごとに組織変更の動きがあるため、ワークフローの柔軟性を確保することも重要だと感じていました。
-勤怠周りの法改正対応における課題はありましたか?
高橋さん:
年5日有休取得の義務や、残業時間の上限規制などの法改正に対応する際、既存システムでは画面が見づらかったり、操作が煩雑だったりと、使い勝手が悪い部分がありました。紙ベースで対応していた箇所も多く、システム化の必要性を強く感じていました。
福西さん:
営業職についてはみなし労働時間制で管理していましたが、それ以外の社員は個別で勤怠打刻をおこなっていなかったため、所属長が就業時間や残業を管理していました。所属長ごとに管理方法が異なり、情報がばらついている点も懸念事項でした。
その後、勤怠管理システムを導入して打刻をシステム化できたものの、今度は勤怠管理システムと他の労務システムが連携できないことが気になりだしました。そういった背景もあり、法対応だけでなく、勤怠管理以外の業務にも対応できる柔軟性が求められていました。
-システムの入れ替えを検討されたきっかけは何でしたか?
高橋さん:
紙やExcelによる課題が大きかったことに加え、バラバラのシステム管理を改善したいと感じていたのがきっかけです。以前利用していた勤怠管理システムは、打刻機能に特化しているもので、使い込むうちに機能不足も感じていました。
また、経費精算や勤怠管理は別々のシステムで管理しており、データ入力が分散して非効率でした。
そういった背景から、データを一元管理する必要性を強く感じるようになり、入力ミスの削減や担当者の負担軽減をするために、システムの入れ替えを検討しました。
他にも、これまで紙で対応していた入社手続きのシステム化や、契約書のワークフロー化を進めて、業務効率化を図りたいと考えていました。
-具体的にどのようなプロセスでシステムを選定されましたか?
高橋さん:
ジンジャーを知ったのは、これまで利用してきた勤怠システムの導入を検討したときです。展示会でも見かけたことがありましたが、当時はジンジャーに人事評価機能が搭載される前だったため、導入には至りませんでした。
その後、改めて人事評価システムを探した際に、ジンジャー人事評価の存在を知り、再度検討を始めました。この数年の間に、ジンジャーの機能面が充実しただけでなく、業界内での認知度が高まっていると感じたのも、検討を後押しした要因となりました。
柔軟な設定ができる人事評価の機能やシステムの連携性が決め手となった
-最終的にジンジャーを選んでいただいた決め手は何でしたか?
高橋さん:
人事評価機能がついているシステムを中心に比較検討をおこない、最終的にジンジャーを導入しました。当社では評価シートの中で、個人ごとに評価しない項目が発生するケースがあります。評価項目のウエイト(=比重)を柔軟に変更できるかどうかが重要な選定軸となりましたが、他社システムではこれが難しかったため、導入に踏み切れませんでした。
一方、ジンジャーではこのウエイトの変更が柔軟に対応できると知り、導入の決め手となりました。また、金額面でも柔軟に対応していただけたため、他の候補と比べてコスト面でも納得感がありました。
人事評価以外にも、ジンジャーは経費精算機能が充実している点も魅力でした。経費精算を他システムに連携できるため、申請する社員と管理者の双方の負担を減らせるのもポイントでした。
-ジンジャーに期待している効果を教えてください。
高橋さん:
ジンジャー導入によって、紙とExcelで管理していた人事評価業務が大幅に改善されることを期待しています。当社では、人事評価だけでも300枚、それに付随する書類が100枚以上あり、それが年に2回発生します。これらの紙の確認作業や回収後のデータ入力が不要となれば、業務効率が大きく向上すると思います。
また、人事評価のデータ管理が電子化されれば、権限を持つ管理職のメンバーが、すぐにデータを確認できるようになり、利便性も向上するはずです。
そして、異動の際に前期の情報をもとに人事評価できるため、異動のたびに評価基準が変わってしまうという課題も解消できると期待しています。ワークフローの柔軟性が確保されている点も、実務担当者にとって非常に心強いポイントです。
-AIやDXの活用について、今後どのように進めていきたいですか?
馬淵さん:
現在、社内ではAIを活用した車両管理を導入しています。車両に搭載されたカメラが、運転中の携帯操作や居眠りを検知し、安全運転のサポートに取り組んでいます。これらのデータを活用して、運行管理や事故防止の強化を図っています。また、AIチャットの導入検討も進めており、管理業務全般の効率化を推進していきたいです。
高橋さん:
ジンジャーを導入したことで、データ管理が一元化できたので、他のクラウドサービスとも連携しやすくなると期待しています。特に、AI活用によるデータ分析や労務管理の自動化が進むことで、日常業務の負担が軽減できるのではないかと考えています。
AIやDXを活用することで、単なる業務改善にとどまらず、社員の働きやすさ向上や職場環境の整備にもつなげていきたいです。
-ジンジャー導入をきっかけに、この先どのような管理体制を作っていきたいですか?
馬淵さん:
現在、売上は340億円弱ですが、2030年には500億円を目指しています。それに伴い、社員数が今後増加すると見込まれており、いかに管理部門の人数を増やさずに生産性を向上させるかが鍵となっています。
ジンジャーをはじめとするクラウドサービスを活用し、AIやDXを進めることで、管理部だけでなく全社的に効率化を図りたいです。なかでも、タレントマネジメントを含むオプション機能の活用を積極的に進めていきたいと思います。
高橋さん:
まずは、業務プロセスを改善し、紙ベースの管理から脱却することが優先だと考えています。そのうえで、タレントマネジメントを導入して社員の成績やモチベーション管理を強化していきたいです。管理職や社長がリアルタイムで人事データを確認できる状態にすることで、データを経営に活かしていけたらいいなと思います。
また、管理職が社員の状態を随時確認できる体制を構築し、社員の活躍を見逃さず、適切な評価とフォローができる体制を整えていきたいです。
1927年設立。100年近くの歴史のある電設資材×設備機器の専門商社。パナソニック社の代理店として、住宅やビル、学校などさまざまな建物で利用されるコンセントやスイッチ、照明、配線といった「電材(電気資材設備)」を中心に扱っている。幅広い製品ラインナップを保持し、韓国や中国メーカーの総代理店としての機能も有している。