- 課題
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- 病院内に人事部がなく、医療業界ならではの特殊な勤怠ルールが存在していた。
- 長年勤めている高齢スタッフも多く、一人ひとりの出勤簿を紙で集めて、締め切り前に紙の情報をもとに勤怠締めをおこなっていた。
- 紙管理に慣れているものの、締め日直前の勤怠作業が多すぎて、患者様の対応や看護師の現場教育・指導時間が確保できないため悩んでいた。
- 解決策
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- 勤怠管理システムを導入して、手作業で複数回行っていた勤怠計算の工数を軽減させる。
- 休暇申請状況をシステム上で可視化して、看護室長の管理をスムーズにする。
- 効果
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- 紙の勤怠情報とジンジャーのデータを付け合わせてダブルチェックができるため、計算ミスや確認漏れに気づき、業務効率化を促進。
- ジンジャーでの勤怠管理に移行したことで、スタッフの勤務意識が改善され、時間外労働を削減。
勤怠計算に2日間も!看護業務に時間を割くために勤怠管理システム導入を検討
-ジンジャー導入前はどのように勤怠管理をおこなっていましたか?
武部さん:
ジンジャー導入前は、スタッフ一人ひとりが出勤記録用紙に日々の勤務時間を記入する体制で、締切日になると私が紙を回収をして計算する流れでした。各部門の主任などが、各スタッフの用紙を見て「勤務時間の書き漏れがない?」「本当は休んだのに間違って出勤と書いていない?」などの声掛けをする役目で、私は月中の中間点検と、月末締め日の最終的な計算を担当していました。
病院内には准看護師、正看護師にくわえて、ヘルパー2級や初任者研修修了者、介護福祉士といった介護スタッフも在籍しています。
これらのスタッフ55名の勤怠を、すべて紙で管理していましたね。
-ジンジャー導入前はどんな課題がありましたか?
武部さん:
ジンジャー導入を検討したころ、私は看護師長になったばかりでした。
コロナの影響も重なり、看護業務は多忙を極めていたため、勤怠の手計算に2日間もかかるのは改善すべきと考えていたんです。
看護師長でありながら勤怠の締め作業に手をとられてしまうと、肝心な看護の現場での対応が難しくなります。「紙からシステムに変えていかないとね」という院長先生のアドバイスや、当病院が協業していたコンサル会社の助言も加わり、システム導入の話が浮上しました。
長年働いているスタッフが多く、それぞれが紙で勤怠時間を記録することに慣れていたものの、人数分の出勤簿を作るのは大変でしたね。出勤簿を作成した後に、各部署に配布する手間もあります。人事業務に手を取られる日ができてしまうと、病棟で何かあったときに困りますし、看護師長としての現場の管理業務が疎かになってしまうのは大きな課題でした。
-システム導入のきっかけとジンジャーを選んでいただいた決め手は何でしたか?
武部さん:
協業しているコンサル会社がジンジャーに問い合わせたのがきっかけで、導入のご提案をいただきました。ジンジャー以外にも、4〜5件ほどシステムを検討していたのですが、システム選定にはとても時間がかかりましたね。
また、私たち医療従事者は、人事の法律やシステムのことは詳しくありません。何もわからない私たちに寄り添って、1番丁寧に説明してくれたのがジンジャーだったので、導入を決めました。細かいご質問を投げかけた際にジンジャーが1番レスポンスが早く、対応してくれた営業の方の説明も分かりやすかったのもポイントでした。
紙とシステムを併用しながら少しずつ業務改善を続けたい
-ジンジャー導入後、どのような効果を感じていただいていますか?
武部さん:
ジンジャーは、最初に必要な項目の設定さえすれば、欲しいデータが自動的に出てくるので便利な印象でした。ただ、勤怠管理システムを利用するスタッフの中には、嘱託社員で60歳を超えている者も多いので、今は紙とシステムを併用している現状です。
ジンジャーを導入したことで、時間外労働の登録漏れに気付いたり、スタッフが申請した休暇を確認しやすくなったりして、やっぱりシステム利用は便利だなと感じています。ジンジャーに記録さえ残れば、紙で提出された勤怠表と照らし合わせて「あれ、この日は早く退勤しているから修正しよう」と、後追いでダブルチェックができます。
また、スタッフもジンジャーに勤怠を登録するようになったことで、「無駄な残業をしない」という意識が芽生えたようです。
ほかにも、ジンジャーの計算データを見てダブルチェックができるようになったので、何度も計算する必要がなくなり、計算工数は削減できたと感じています。もちろん、紙の管理を辞められたらいいですが、長いこと帳簿管理に慣れているスタッフのことも考慮して、段階的に移行できればいいなと思っています。
-ジンジャー導入をきっかけに、この先どのような管理体制を作っていきたいですか?
武部さん:
病院では年に数回、行政の立ち入り検査があります。行政向けの資料を速やかに提出するためには、紙の帳簿ではなく、システムでデータ管理ができた方が対応がスムーズだと思うんですよね。
引き続き、ジンジャーの勤怠管理システムを活用して、看護師長としての現場業務に集中できるよう、業務改善に取り組んでいきたいです。
昭和54年3月、和歌山市に診療所『半羽胃腸科』を開設。以後、現在の『半羽胃腸病院』の土地に拠点を構え、昭和59年6月に医療法人療明会を設立。高齢人口比率が近畿圏で第1位、全国でも第5位、要介護要支援認定者割合は全国1位と、非常に高齢者の多い和歌山県で、地域の医療・介護サービスを支え続けている。