- 課題
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- ワークフローを3つのシステムで運用。管理保守の手間や、申請の煩雑さに課題があった。
- 組織図の作成はExcelで対応。システムごとにマスタもバラバラで、それぞれで情報を更新しなければならず、膨大な工数がかかっていた。
- 経費精算に関してはシステム上で経路検索ができず、毎回担当者が金額を調べてから承認していた。
- 解決策
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- ワークフローシステムを1つに統一して運用し、システムの管理から現場の利用までを簡略化させる。
- ジンジャー導入により、マスタとなるデータベースを1つに統一し、Excelからシステム上での管理に移行させる。
- 経費申請するシステム上で、正規の交通費が確認できる状態にする。
- 効果
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- システムの保守工数が削減。従業員も迷わず申請できるようになり、人事部門への問い合わせが減少。
- データベースを一度更新するだけで、すべての業務の情報が更新されるように。どのデータが最新か判別できる状態に。
- ジンジャー上で経路検索した金額がそのまま申請に反映されるようになり、担当者の確認工数が大幅に削減。
ワークフローだけでシステムが3つ!導入当時の経緯もわからない状態
これまでの管理体制で課題だったことは何でしたか?
小川さん:
当初課題に感じていた業務は、ワークフロー、組織図作成、経費精算の業務でした。
まずワークフローに関しては、計3つのシステムを導入しており、申請内容に応じて使い分ける運用となっていました。
・システムA:金額に応じて承認分岐が必要な申請、決裁関連の申請(事前の申請)
・システムB:金額に応じて承認分岐が必要な申請、決裁関連の申請(実際の申請)
・システムC:シンプルな申請 ※分岐不可
例えば、1つの申請でも”事前の申請”と”実際の申請”で利用するシステムが分かれており、メンバーもどのシステムで申請すべきなのか分からず、混乱している場面が多く見受けられました。人事部門には従業員から申請方法に関する問い合わせが沢山来ており、コミュニケーションコストが発生している状況だったようです。
更に人事異動の際には、各ワークフローシステムごとに承認ルート設定を変更しなければならず、二重三重の手間がかかっていた点も課題でしたね。
システムを導入した当時のメンバーは既に在籍しておらず、どのような経緯で3つ導入したのかも分からない状態でした。数年前に作成された帳票などは当時の仕様書が残っておらず、項目が修正できないものも一部ありましたね。こうした背景から、ワークフローシステムの入れ替えは急務だと考えていたんです。
越後谷さん:
組織図作成に関してはすべてExcelで対応していました。システムごとにマスタもバラバラで、システムごとに情報を更新する必要があったので、期が変わるタイミングには、わざわざ休日出勤や徹夜をして、何とか次期に更新を間に合わせたこともありました…。
小川さん:
経営管理部(人事総務部門)側では経費精算に課題感を持っていました。
システム上で経路検索や定期区間の確認ができなかったので、毎回担当者が自分で金額を調べてから承認しており、非常に手間がかかっていたようです。
-システムのリプレイスを検討されたきっかけは何でしたか?
小川さん:
リプレイスのきっかけは、既存で利用していたワークフローシステムの更新費用が高額だったためです。
前述した通り、元々煩雑で従業員があまり使いたがらないシステムだったので、この機会に思い切ってシステムを入れ替えることにしたんです。
-具体的にどのようなプロセスでシステムを選定されましたか?
小川さん:
今回バックオフィスのシステムを導入するということもあり、デジタル推進室(情報システム部門)と経営管理部(人事総務部門)でプロジェクト体制を組み、連携を密に取りながら進めていきました。
選定時に重視していたポイントとしては、①手作業の部分を無くせること ②脱Excel・紙が実現できること ③法改正に対応していること の3点でした。
デジタル推進室としては、これまでの保守管理の煩雑さの観点から、クラウドで1つのサービスに統一していくことが重要と考えていたので、プロジェクト全体でサービスに合わせて運用を変えていく方針で検討を進めていきました。経営管理部は役割の性質上、慣れている運用の変更を避けたい傾向があったので、プロジェクトオーナーの立場としては、部門間の要望を調整するのが大変でしたね。
組織変更の手間を大幅に解消!データベースの統一が決め手
-最終的にジンジャーを選んでいただいた決め手は何でしたか?
小川さん:
ジンジャーを選んだ決め手は、データベースが一つにまとまっていた点です。
ワークフローや経費精算など機能が分かれていても、マスタを一度更新すればすべての業務に反映してくれる点が、組織変更の対応をおこなう立場からすると物凄くラクです。
越後谷さん:
2〜3か月に1度くらいの頻度で入社や異動が発生するので、これらのデータ更新作業が一度で完了するのは、大幅な業務効率化につながるだろうと想定しています。
-ジンジャーにご期待いただいている点を教えてください。
小川さん:
デジタル推進室としては、これまで課題であった人事管理や組織図変更の効率化に期待しています。
また、ジンジャーワークフローの機能として新しく利用できるようになった外部オートメーション機能に関しては、新入社員が入社する際に人事以外のシステムのアカウント発行が漏れてしまう事象もあったので、一度利用してみたいと思います。連動できるサービスも増えていくと伺っているので、今後のアップデートも楽しみです。
そして、機能要望を細かく開発側に挙げていただけるので、要望が通りやすい体制に期待しています。
経営管理部としては、今まで紙やExcelで対応していた手間をどれくらい削減できるかという点です。具体的な業務としては経理処理で、現状の管理方法だとExcelで仕訳データを加工するのが非常に大変だと担当者から聞いています。ジンジャーではデータ加工をおこなう手間がほぼなくなるので、大幅な業務効率化を見込んでいます。
-ジンジャー導入をきっかけに、この先どのような管理体制を作っていきたいですか?
小川さん:
当社では現在、人材採用に注力しているところなので、今後はこれまで紙で対応していた雇用契約の電子化も進めていきたいですね。
データの管理体制に関しては、現状ではマスタがほぼない状態です。当社は従業員の9割以上がエンジニア職なのですが、エンジニアは取得している資格によってどのプロジェクトにアサインされるのかが決まります。現状では、メンバーが取得している資格やスキルを細かく管理できておらず、新規プロジェクトが発足する際にスムーズにメンバーをアサインできていません。
今後は基本的な情報はジンジャーのデータベースに登録して、そこで情報を変更すればすべての業務に反映される状態を作っていこうと考えています。
最終的には抜け漏れがなく適切なデータ管理を実現させて、大幅な業務効率化を図っていきたいです。
2007年設立。業務全体像の可視化・業務改善・IT化の「発見」を担うソリューションを起点に顧客のデジタルトランスフォーメーションパートナーとしてDX化の支援等をおこなう。「テクノロジー」の“巧”としてDevOpsやAIへの取り組みを積極的に進め、これらの技術に向き合えるエンジニアの育成に力を注いでいる。