- 課題
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- 紙管理によってコストが嵩んでおり、ペーパーレスに関して大きな改善余地があった。
- 報告書などの紙書面は複数の責任者を経由して回覧されるため、最終確認者の元に渡るまで1ヶ月程度かかってしまっていた。
- 複数システムを利用していたことでデータベースがバラバラになっていた。また、工数が足りず、情報のメンテナンスもできていなかった。
- 解決策
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- 現在、紙でおこなっている業務をできる限りシステムで電子化させる。
- システム上で回覧をおこなうことで、書面を受け渡す時間を削減させる。
- 管理業務で利用するシステムをジンジャーに置き換えて、データベースを一つに統合させる。
- 効果
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- 紙や印刷にかかっていたコストを削減でき、環境にも配慮できることでSDGsに貢献。
- スマホやPCがあれば、どこにいても申請・確認・承認ができるので、紙管理と比べて回覧スピードが早まる。
- 一度データベースの更新をおこなえば、各業務で利用するジンジャーシステムに情報が反映される。二重でおこなっていた情報登録や変更の手間が削減できる。
「人間性尊重と生産性向上」の観点から社内のDXを強力に推進する」という役員会の方針の元、DXに向けて動き始めた。
-DX推進室はどのような部署ですか?
黒沢さん:
DX推進室は2023年6月に設立され、社内のデジタルトランスフォーメーション(DX)を主導する部署です。
以前は社内の情報システムを管理することが主な業務でしたが、役員会の方針に基づき、「人間性尊重と生産性向上」という観点から、社内DXの推進を強化するために新たに設立されました。
現在、DX推進室は私と合わせて5名のメンバーで構成されています。私を含む2名のメンバーが社内DXを推進しています。
また、私たち2名でジンジャーの設定も進行中です。
-管理部門へのシステム導入を検討したきっかけ(課題)は何でしたか?
黒沢さん:
人間性尊重・生産性向上の観点から『人にしかできない仕事・創造性のある仕事の時間を増やす』を目的とした際に、社内のムダを削減しようと検討し始めたのが最初のきっかけでした。
そして、どの部門を改善していくか検討した際に、営業部門よりも管理部門の方が、プロジェクトとして大きな成果が出るだろうと考えていました。
さらに、社内の現状を調べてみたところ、紙管理によってコストが嵩んでおり、ペーパーレスに関して大きな改善余地があることが分かりました。これらの経緯から、バックオフィス部門にシステムを導入して業務改善を進めていくことにしました。
-具体的なシステムの導入プロセスについてお話いただきたいです。
黒沢さん:
まず最初に、システムの情報収集と初期企画の立案をおこなうところから始めました。
そして、役員会にて企画プレゼンを実施したところ、システム統廃合に対して不安を抱いている関係者が多いということが分かりました。
しかし、そのような課題がある中で、ジンジャーの営業担当の方が社内説明会を実施してくださり、業務効率化の部分で管理部門の関係者に共感を得ることができました。
このような流れで導入を進めていったところ、システムを検討し始めてからジンジャー導入までの期間は約4ヶ月で、想定していたよりもだいぶ早く導入することができました。
統合型データベースという独自性が決め手の一つだった。
-最終的にジンジャーを選んでいただいたご理由についてお聞かせください。
黒沢さん:
ジンジャーを選んだ理由は4つあります。
1つめは、情報を一元管理できる点です。
可能であれば同じ会社のシステムで統一したいと考えていたため、統合型データベースという他社にはあまりない独自性があったことが、ジンジャーを導入した大きな決め手の一つでした。
2つめは、マルチデバイスで利用できる点です。
スマホ・タブレット・PCに対応しており、社用の個人端末やアドレスを所持していない従業員でも、IDを発行して利用できる点が非常に良いなと感じています。
3つめは、担当営業の方の面倒見の良さ、対応の速さです。
ご連絡した際はすぐに返信をいただけたので、ジンジャーに関する不明点はすぐに解消することができました。また、課題感について情報収集してくださったり、細かい部分のご提案をいただいたことで、結果として体系的なシステム構築をおこなうことができました。
4つめは、システム知識が少なくても導入できる点です。
定例の打ち合わせで、サポート担当の方が設定方法について丁寧に教えてくれるので、高度なシステムの専門知識がなくても、安心して導入できるなと感じています。また、些細な疑問点は、チャットボットや専用マニュアルで解消できるので助かっています。
以上の理由から費用に見合った効果が直感的に得られると感じ、最終的にジンジャーを導入することに決めました。
-今後ジンジャーをどのように活用していきたいですか?
黒沢さん:
現状、ワークフローは紙で運用しており、紙に起こせていない申請もある状態なので、できる限りジンジャーで電子化して、適切な運用体制を構築していきたいですね。
また、給与計算はアウトソースをおこなっているのですが、全従業員の給与計算をおこなうのに工数が足りておらず、現状では雇用形態ごとに異なる締め日を設けています。ジンジャーで業務工数を削減することで、今後は給与計算の内製化を目指し、締め日も統一していきたいと考えています。
DX化によって従業員の幸福を守り、お客様に選ばれる会社を作っていきたい。
-ジンジャー導入をきっかけに、この先どんなバックオフィスを作っていきたいですか?
黒沢さん:
弊社では経営理念として「従業員の幸福」を掲げていますが、定型的な業務は受け身になりがちで、他業務と比べてやりがいを感じる場面が少ない傾向にあるのではないかと考えています。
今回、ジンジャー導入によってバックオフィス業務をDX化していくことで、人にしかできない創造的な業務に時間を費やせるようになれば、仕事にやりがいを感じる場面が多くなります。
また、ジンジャーの人事データベースがあれば、従業員ごとに詳細情報を蓄積させることができ、データの利活用がおこないやすくなるので、将来的には業務改善にも役立つだろうと想定しています。
上記の理由から、DX化が最終的に従業員の幸せを守ることにつながると考えています。そして最終的には、お客様に選ばれ続ける会社として持続的に成長させていけたら良いですね。
-DX化を進めている企業様に向けて、一言いただきたいです。
黒沢さん:
DXに対して苦手意識を持たれている方も多いと思いますが、まず最初にDXにおいて必要なことは、デジタル技術ではなく、適切な社内課題を見つけられるかどうかだと考えています。
自分自身、当初はデジタル知識があまりない状況で現部署に配属され、自分にもできそうだと思い立って始めたのが「課題の洗い出し」でした。
もちろん、ゆくゆくはデジタル技術によって、どのように課題解決できるか理解する必要がありますが、DX推進において重要なのは、「何を変えればその課題が解決できるかをしっかりと考え抜けること」です。それが結果的に、短期でDXを進める近道になるのではないでしょうか。
1967年設立。栃木県内にトヨタ車販売店舗を28店舗を構え、1988年以降、トヨタ優秀販売店として表彰を受け続けている。「とちぎSDGs推進企業」として、森林保全活動や福祉車両専門店の運営などにも取り組んでいる。