- 課題
-
- 毎月、従業員1,600人分の出勤簿を各エリアマネージャーが確認し、人事総務課が最終チェックしていた。非常に工数がかかっていたため、記載ミスに気付けないケースがあった。
- 1,600人分の年末調整の用紙を1人で確認していたため、全て確認するのに2週間かかっていた。
- 給与明細を紙で印刷して郵送していたため、出社しないと業務に対応できなかった。
- 解決策
-
- 紙の出勤簿からシステムでの勤怠管理に切り替えて、確認や集計で発生する業務を効率化させる。
- ジンジャー人事労務の年調収集機能を利用して、Web上でのデータ収集に切り替える。
- ジンジャー人事労務のWebメッセージ機能を活用して、従業員にWeb給与明細を送付する。
- 効果
-
- 勤怠データが確認しやすくなり、集計が自動化されたことで、業務工数が大幅に削減された。
- Web上で年末調整の収集ができるようになったことで、配布した紙の紛失リスクや記載不備による差し戻し対応の手間を減らすことができた。
- Web明細に切り替えたことで、印刷や郵送のコストが削減でき、約1日分の工数が短縮された。
コロナをきっかけに紙管理からの脱却をはかる
– ジンジャーを導入する以前の御社の状況を教えてください。
吉川さん:もともと、当社は給与計算だけシステムを活用している状態で、入社手続き、勤怠管理、給与計算、年末調整など、多くのバックオフィス業務を紙で管理していました。
1,600人の従業員が在籍しているため、結果として「毎月の労働時間の集計」「年に一度の年末調整」「給与明細の配布」などにかなりの時間がかかっていました。
たとえば勤怠管理だと、毎月従業員に出勤簿を提出してもらい、その出勤簿に間違いがないか各エリアマネージャーが確認。その後、本社に送ってもらい、私たち人事総務課が最終チェックしていきます。
しかし、1,600人分の出勤簿を目視で確認していたので、工数がかかる上に最後のチェックまで記載ミスに気づかないケースもありました。
また、年末調整は勤怠管理以上に大変でした。年末調整の時期になると、年末調整の用紙を給与明細と一緒に従業員に郵送し、従業員に必要項目を記入してもらい、本社宛に送り返してもらっていました。
出勤簿と同じように、拠点ごとでまとめて回収して本社に郵送してもらえれば、用紙の提出漏れがなくなるのですが、個人情報になるためそのやり方はできず、個別郵送対応になります。
本社に届いた封筒をひとつずつ開封して、年末調整の用紙を社員番号順に並べて確認していくのですが、1,600人分を1人で確認すると2週間かかっていました。
– 何がきっかけでシステム導入の検討がはじまったのですか?
藤原さん:新型コロナウイルスがきっかけです。コロナの影響で、会社として「オフィスへの出社頻度を減らす」方針を決めました。
しかし、入社手続き、労働時間の集計、年末調整などを紙で管理している限り、人事総務の担当者は出社しないと仕事ができません。そこで、「ペーパーレス化」をキーワードに、社内のバックオフィス業務を見直し、システムを検討しはじめたんです。
– 導入にあたってシステムの選定ポイントなどはございましたか?
吉川さん:いっそのことシステムを導入するのであれば、あらゆるバックオフィス領域に導入したいと思っていて、すべての業務がオールインワンで対応できるシステムを求めていました。
たとえば勤怠システム、給与システム、人事システムと、それぞれの業務ごとに別のシステムを利用していると、システムごとにID・パスワードを入力してログインする手間が発生しますし、データのやりとりも非常に面倒になります。ジンジャーだと、あらゆるバックオフィス業務がオールインワンで使えるシステムである、ということが、まず大きな選定理由になりました。
また、ジンジャーは見た目のUIが使いやすいことも決め手のひとつでした。勤怠管理システムでいえば、シフト制で働いている現場もあるため、そのシフト作成者が使いにくい操作性だと意味がありません。
でも、ジンジャーの操作画面を拝見したときは、クリックするだけでそのシフトが完成するような使い勝手の良さを感じたのも、導入のきっかけになっております。
カスタマーサクセスの柔軟な対応で導入フェーズを乗り越える
– 実際に導入されてから運用フェーズにのるまで、なにか苦労はありましたか?
藤原さん:紙管理からのシステム導入だったので、さすがに最初はいくらか苦労しました。
まずはデータベースを作るにあたって、給与システムは他社のものを使っていたので、そことはまた別にイチからデータベースをジンジャー用に作成する必要がありました。給与システムからそのまま丸ごとジンジャーにデータ移行ができなくて、手作業で加工が必要な部分があり、そこは大変でしたね。
ただ、カスタマーサクセスの方々が、定期的にミーティングを開いて対応してくれてました。そこでわからないことがあったら質問して解消していくことができたので、非常に助けられました。
どんな質問をしても、嫌な顔をせずに快く丁寧に回答してくれ、その場での返答が難しいものも、その後に迅速に調査してご対応いただいております。
吉川さん:その場で機能の改修を正直に伝えたことも何回かありますが、対応の改善や運用の改善案を提示していただいたこともあります。
カスタマーサクセスの方がここまでフレキシブルに対応してくださるのはジンジャーさんならではの魅力だと思っています。そのおかげでなんとか導入・運用することができました。
紙からWebになったことでコストや工数が大幅に削減
– ジンジャー導入によって、どのような効果があらわれていますか?
藤原さん:勤怠管理では、システムで集計できるようになったため、集計時間の短縮や、計算ミスの撲滅につながっています。
また、給与明細においては、これまでは1,600人分を紙で印刷して、郵送なり何かしらの手段で届けていたのですが、ジンジャー人事労務のWebメッセージ機能を活用し、現段階では3分の2程度の1,000名がWeb明細に切り替わっています。1,000名分の紙の印刷コストや郵送コストが丸ごと削減でき、工数でいっても1日分ぐらいは短縮されたように感じています。
さらに、年末調整も今までは紙で回収していたのですが、ジンジャーの年末調整収集機能を使って、Web上で収集することができるようになりました。それにより、配布した紙の紛失リスクや不備による差し戻し対応の手間が大分抑えられるようになりました。
吉川さん:紙だと、郵送だったり、届いた郵送物の開封だったりと確認するまでに時間がかかっていました。しかし、ジンジャーによってWeb化されたため、従業員が提出すれば場所を問わずリアルタイムで確認ができます。これは当社にとって大きな変化だと感じています。
今後は、ジンジャーサインの電子契約機能に期待をしております。当社は有期雇用の社員も多く抱えていて、毎年1,000名以上が紙で契約更新をおこなっています。
それがWebでできるようになると、コストや工数が大幅削減でき、非常にありがたいですね。
– 最後に、バックオフィス関連のシステム導入を考えている企業様に対して、一言お願いします。
吉川さん:当社のように従業員数が多い企業が重要視しているのは、人事総務課がどれだけ楽になるかではなく、会社としてどれだけコストを削減できるかだと思います。それが、ジンジャーによって当初考えていたペーパーレス化が想像以上にコスト削減・効率化につながっています。
繰り返しにはなりますが、オールインワンであることがジンジャーの強みのひとつだと思っています。特に、複数システムを使っていて統一を検討している企業様や、紙管理中心でシステム導入できてない企業様にはおすすめできると思います。
1959年設立。日本橋に本社を構え、「清潔で快適な空間」「安全で安心な環境」等の生活環境創造を目指し、その実現と発展に貢献。オフィスビルや病院、商業施設などの幅広いお客様に対して、清掃・管理・セキュリティなどの総合サービスを提供している。