紙 VS システム。アルバイト採用後から現場配置までのスピードはどれほど違う?システムによる効果・実態を調査 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

紙 VS システム。アルバイト採用後から現場配置までのスピードはどれほど違う?システムによる効果・実態を調査 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

紙 VS システム。アルバイト採用後から現場配置までのスピードはどれほど違う?システムによる効果・実態を調査 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

紙 VS システム。アルバイト採用後から現場配置までのスピードはどれほど違う?システムによる効果・実態を調査

入社手続きや雇用契約のペーパーレス化に関する調査多店舗展開をしている飲食業・小売業・サービス業を営む企業では、「人手不足」に悩みを抱えている担当者の方も多いことでしょう。
慢性的な人手不足ゆえに、アルバイト採用後に「すぐに雇用契約してシフトに入ってもらいたいのに、入社手続き完了までに日数がかかる」「書類不備による差し戻しが生じることがあり、手間や時間が取られる」などの現状を改善したい店長・人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

昨今世の中では、紙管理からシステムへ移行することが効率的といわれていますが、果たして本当なのでしょうか。またシステムは、これらの課題解決にどれほど役立つのでしょうか。
本調査では、人事担当者271名を対象にアンケートをおこない、悩みを抱える人事担当者の一助となるよう、表題の実態に関して調査を実施しました。

 調査サマリー

調査サマリー

ペーパーレス化に役立つ人事管理・雇用契約システムを導入した企業の「約7割」がアルバイトの配置スピードが向上したと回答

人事管理・雇用契約システム導入をした企業において、採用後からアルバイトの配置までの減少日数について、導入前との比較にまつわる回答を集めました。結果は「1~2日程度」(30.4%)、「3~4日程度」(23.2%)、「1週間以上~2週間未満」(7.1%)と続き、全体の約7割(67%)の人事労務担当者が、配置スピードの向上を実感していることが伺えます。

アルバイト配置スピードは、多店舗展開企業がよりメリットを感じやすい傾向に

多店舗展開企業は、アルバイト社員を雇う機会が多く、紙管理の場合「本社への確認フロー」や「差し戻し時の再送」などによる時間ロスが発生しやすいです。

多店舗(2店舗以上)展開企業のみで集計した場合、そうでない企業と比較して32.4ポイント高い73.3%の企業が、採用後から配属までの日数が減少したと回答しています。このような事情からも、よりペーパーレス化することによるメリットを享受しやすいことが推測できます。

アルバイト採用後から配置までの「工数」も、多店舗展開企業がより削減を実感

また、アルバイト社員採用後から現場配置までの「工数削減」においても、多店舗展開企業はそうでない企業と比較して28ポイント高く、約7割(68.9%)の担当者が効果を実感しています。
紙管理の場合は「入社書類の作成・封入・発送作業」や、「目検での書類内容確認」、「提出書類からの人事データへの転記」などの工数が生じます。
多店舗展開企業は人事管理・雇用契約のペーパーレス化に役立つシステムを導入することで、アルバイト社員の採用人数分の工数が削減でき、効率化を実感する人事担当者が多いことが伺えます。

入社手続きや雇用契約に対する課題・システムへ期待することTOP3は「担当者の工数負担削減・効率化」「情報の最適な管理体制」「従業員とのやり取り円滑化」

入社手続きや雇用契約の締結において感じている課題は「人事労務担当者の工数負担・効率化」(45.8%)が最も多く、続いて「従業員とのやり取りに時間がかかっている」(36.2%)、「紙での保管により情報管理が煩雑化している」(31.4%)の順で課題を抱える人事労務担当者が多いことがわかります。

人事管理・雇用契約業務のペーパーレス化に役立つシステムに期待することとしては、「担当者の工数負担削減・効率化」(56.1%)が最多回答でした。次いで「書類管理の場所やコストの削減」(33.9%)、「従業員とのやり取りをスムーズにしたい」(33.6%)となりました。この結果から、業務工数削減やコスト軽減を期待して、システムを用いた業務改善をおこなう企業が多いことが伺えます。

人事管理・雇用契約システムの導入は「多店舗展開企業」「従業員に最低限のITリテラシーが備わっている企業」に有効

入社手続き・雇用契約締結における課題として、多店舗展開企業では「現場までの配置スピードの遅さ」(19.1%)と「紙保管による情報管理の煩雑化」(35.4%)が、非多店舗企業よりも11ポイントほど高く回答されています。
採用後から配置までにかかる日数や、情報の管理体制を見直すには、システムの導入が効果的といえます。特に多店舗展開企業では、アルバイトを雇う機会が多いことから、非多店舗展開企業に比べて、各店舗ごとに発生する紙業務が多いことが想定されます。このことから、ペーパーレス化によるメリットを享受しやすいといえるでしょう。

ただし、システム導入後に大変だったことや苦労したこととして「ITリテラシーが低い従業員が多くて大変だった」という回答が24.1%と、「特になし」(25.9%)に次いで最も多い結果となりました。システムの活用は、スマートフォンやパソコン端末の扱いに慣れている従業員にとっては効率がよいため、担当者と従業員双方の利便性向上が期待できます。
その反面、操作に慣れていない社員や、端末を所持していない社員が多い事業場においては、説明工数の増加が想定され、スムーズな運用が難しいでしょう。導入を検討する際には、操作が不慣れな社員でもわかりやすい画面・操作感を備えたシステムを選択することをおすすめします。

調査概要

調査内容:入社手続きや雇用契約のペーパーレス化に関するアンケート
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年9月20日〜同年9月27日
調査対象:小売業・サービス業に携わる人事労務業務の担当者 271名

回答者属性(業界・店舗数)

所属する業界

展開する店舗数

入社手続きのペーパーレス化に対する課題感・期待していること

 「担当者の工数負担削減・効率化」「従業員との円滑なやり取り」が課題

実際に、人事担当者に入社手続きや雇用契約の締結において感じている課題を調査したところ、以下の結果となりました。

最も多かった回答としては「人事労務担当者の工数負担・効率化」(45.8%)、続いて「従業員とのやり取りに時間がかかっている」(36.2%)を課題として抱えている担当者の方が多いようです。

その中でも、多店舗展開(2店舗以上)をしている企業においては、1店舗のみ経営、または本社のみの企業と比較すると「アルバイト社員を採用した後の、現場配属までの配置スピードが遅い」や「紙での保管により情報管理が煩雑化している」の回答がそれぞれ11以上ポイント高く、課題感となりやすい現状が伺えます。

感じている課題(1店舗・本社) 感じている課題(多店舗)

システムには「担当者の工数負担削減・効率化」「従業員とのやり取り円滑化」を期待

期待している効果人事管理・雇用契約のペーパーレス化に役立つシステムに期待している効果として最も多かったのは、「人事担当者の工数削減・効率化をさせたい」で過半数の55.6%、続いて「従業員とのやり取りをスムーズにしたい」が34.3%、「書類管理における場所や管理コストを削減させたい」が33.7%と続きました。

システムの導入後、どれほどの効果があったか

人事管理・雇用契約システムにおいて、多くの担当者が「人事担当者の工数削減・効率化」に期待を寄せていますが、導入する以前と導入後では、実際にどれほどの変化が生じるのでしょうか。
実際にシステム導入をした企業では、「現場配属日数」と「工数」にどれほど変化が生じたのか、システム導入済み企業の担当者112名の回答をまとめました。

回答者の約7割が、現場配属までの日数が減少したと回答

減少した日数

アルバイト社員採用後から現場配属までにかかる日数の変化については、約7割(67.0%)が日数が減少した選択肢を回答しています。

また多店舗企業の導入企業に確認すると、6.3ポイント高い73.3%の企業が採用後から配属までの日数減少を実感しており、大多数の人事労務担当者が実際に効果を感じられていることが読み取れます。

減少した日数(多店舗)

6割強がアルバイト採用から現場配属までの業務工数が減少したと回答

アルバイト社員採用後から現場配属までには、大きく分けて主に以下3つの業務が発生することが一般的です。

  1.  雇用契約書などの書類作成と送付
  2.  本社への連携
  3.  労働保険・社会保険の手続き ※加入対象の場合のみ

これらの業務工数は、実際にペーパーレス化システムを導入後すると、以下のような変化がみられます。

減少した工数

人事担当者全体の6割強の(63.4%)が工数削減を実感している結果となりました。

また多店舗展開企業の人事労務担当者に限定すると、約7割(68.9%)が業務工数削減を実感していることがうかがえます。

減少した工数(多店舗)

上記のアンケート結果から、アルバイト社員採用から現場配置までの時間軸や工数において、おおよそ6~7割程度の担当者が効果を実感できていることが明らかとなりました。また多店舗展開企業であれば、削減を実感する割合が高い傾向にありそうです。

アルバイト採用後から配置までの流れ

このように日数や工数が削減できたデータがあるとはいえ「実際の業務フローにおいては具体的にどのような変化が生じるのか?」と疑問に感じる担当者の方もいらっしゃるかもしれません。

雇用契約管理を紙でおこなう際のフローと、一般的な人事管理システムを導入した後のフローを比較すると以下の通りになります。

雇用契約における紙管理とシステム管理のフロー比較図

紙管理から一般的な人事管理・雇用契約システムを導入すると、業務フローにはこのような違いが生じます。

jinjerでは「人事管理・雇用契約システムが解決できるお悩み」や「システムを導入することで、実際の業務がどのように変わるのか」について解説した資料を無料で公開しています。より具体的にシステムの概要について知りたい方は、こちらから資料をダウンロードしてご活用ください。

また人事管理・雇用契約のペーパーレス化に役立つシステムの導入を検討される方や、情報収集をされている方は、ぜひこちらから「『1分でわかる』ジンジャー人事労務|雇用契約」のサービス資料をご確認ください。

システム未導入である理由・導入において大変だったこと

入社手続きや雇用契約のペーパーレス化に役立つシステムは、業務工数や配置までのスピードに効果が期待できるものの、システムを導入することに不安やハードルを感じる担当者の方も多いのではないでしょうか。

未導入理由は「忙しさによるシステムの情報収集不足」「費用対効果への不安」が最多

実際に人事労務システムを導入していない企業の人事担当者158名を対象に、ペーパーレス化のシステム導入をおこなっていない理由について質問したところ、以下のような要因が挙げられました。

システム導入しない理由

最も多い回答は「忙しく、システムの情報収集に時間が割けていないため」(28.3%)、続いて「費用をかけたくないため(費用対効果が見込めないため)」(25.2%)という結果になりました。

日々課題は感じつつも、忙しさのあまりペーパーレス化に役立つシステムの情報収集が進められていないケースや、費用対効果が得られるか疑念をもつケースが多いことが伺えます。

システム導入で大変だったことは「特になし」次いで「従業員によるITリテラシー不足」が最多

すでにシステム導入をした企業の人事労務担当者に、システムを導入するにあたって大変だったこと/苦労したことをアンケートしたところ、以下の回答となりました。

システム導入で大変だったこと

最も多い回答は「特になし」(25.9%)、次いで「ITリテラシーが低い従業員が多くて大変だった」(24.1%)と、「導入から運用までのデータの移行・設定が大変だった」(23.2%)が続く結果となりました。
入社手続きや雇用契約のペーパーレス化は、スマートフォン・パソコン・タブレットの扱いに慣れている従業員にとっては効率がよい反面、端末を所持していない従業員や、操作に慣れていない従業員が多い職場では、スムーズな導入が難しいかもしれません。

まとめ

今回の調査では、入社手続きや雇用契約のペーパーレス化に役立つシステムにより、アルバイト社員の配置スピード・担当者の工数削減において、6割強が効果を実感したという回答の通り、一定の効果は期待できる結果となりました。
また、多店舗展開をしている企業は課題感として「アルバイト社員を採用した後の、現場配属までの配置スピードが遅い」や「紙での保管により情報管理が煩雑化している」などの傾向があることがわかりました。実際に現場配置スピード・工数においても、非多店舗企業と比較して、削減されたと回答した担当者が多いことからも、システムを導入することで課題に対する改善効果が期待できるでしょう。

とはいえ現状、今回アンケート調査した271名中の過半数である159名の担当者が未導入である理由として、「忙しさのあまり、システムの情報収集に時間が割けていない」「費用対効果が期待できない」などの懸念が要因として挙げられました。現状、このような不安がシステムを導入するまでの障壁になっているようです。

導入済み企業からの大変だった/苦労したこととしては「従業員のITリテラシー」や「導入から運用までのデータの移行・設定」などが挙げられていました。

現状ペーパーレス化に役立つシステムの情報収集や検討をしている人事労務担当者は、スマートフォンやパソコンに慣れていない従業員にもわかりやすい画面・操作感のシステムや、各システムの中でもサポート体制の手厚い企業などを選択することで、システムのメリットを享受しやすくなるでしょう。

入社手続きや雇用契約のペーパーレス化促進の一助となれば幸いです。

jinjer Blog編集部

jinjer Blog編集部

jinjer Blogはバックオフィス担当者様を支援するため、勤怠管理・給与計算・人事労務管理・経費管理・契約業務・帳票管理などの基本的な業務の進め方から、最新のトレンド情報まで、バックオフィス業務に役立つ情報をお届けします。

新着記事