連続勤務日数の上限は?労働基準法と法改正動向を解説 - ジンジャー(jinjer)|統合型人事システム

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連続勤務日数の上限は?労働基準法と法改正動向を解説

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現行の労働基準法は「連続勤務日数○日まで」といった明確な上限規定を設けていません。

しかし、「毎週少なくとも1回の休日」の原則に基づけば12連勤が可能であり、例外的に変形週休制などを活用すれば48連勤が可能です。規制の中心は法定休日の付与にあり、休日の置き方次第では従業員に長期の連続勤務をさせることができます。

厚生労働省の有識者会議(労働基準関係法制研究会)の報告書では、労働基準法の大改正に向けた検討論点のひとつとして、過度な連続勤務を抑止する観点から「13日を超える連続勤務をさせてはならない」旨の規定を設けるべきと提言しています。

この提言は、現時点ではあくまで検討段階であり、直ちに違法となるとは限りません。しかし、人事担当者として、法改正に備えるためにも、どのような内容が議論されているか把握しておくとよいでしょう。

参考:「労働基準関係法制研究会」の報告書を公表します|厚生労働省

本記事では、現行の労働基準法における連続勤務日数の上限の考え方と、労働基準法の大改正で14日以上連続勤務が違法になった場合の影響、シフト運用・就業規則・36協定などの見直しポイントについて解説します。

関連記事:連勤は何日まで可能?上限の12日や法律上違反になる場合も解説

【最新版】改正ポイントもまとめて解説 労働基準法違反にならないための必須知識まとめ

人事担当者であれば、労働基準法の知識は必須です。しかし、その内容は多岐にわたり、複雑なため、全てを正確に把握するのは簡単ではありません。

◆労働基準法のポイント

  • 労働時間:36協定で定める残業の上限時間は?
  • 年次有給休暇:年5日の取得義務の対象者は?
  • 賃金:守るべき「賃金支払いの5原則」とは?
  • 就業規則:作成・変更時に必要な手続きは?
  • 40年ぶりの大改正:人事担当者が押さえておきたい項目は?

これらの疑問に一つでも不安を感じた方へ。

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1. 連続勤務日数の労働基準法上の上限とは?

はてなと虫眼鏡

労働基準法には「連続して何日まで働かせてよい」という、連続勤務日数そのものを直接制限する規定は存在しません。しかし、法律で義務づけられている「法定休日の付与ルール」をどのように設定するかによって、事実上の連続勤務日数の上限が決まります。ここでは、現行法における原則的な考え方と、例外となるケースについて解説します。

1-1. 原則:1週1休なら最大12日間の連続勤務

労働基準法第35条は、労働者に原則「毎週少なくとも1回の休日」を与える義務を定めています(1週1休)。この原則だけを見ると「最大6連勤」と理解されがちですが、休日を週の端に配置すると、2週にまたがって最大12日間の連続勤務が成立します。

1週1休の場合

引用:労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇|厚生労働省

したがって、14日以上連続勤務禁止が導入された場合でも、休日労働をしない限り1週1休ベースの12連勤は上限規制に抵触しません。

1-2. 例外1:4週4休制では最大48日間の連続勤務

労働基準法では週1回以上の休日を与える「1週1休」が原則です。ただし、例外的に4週間で4日以上の休日を与える変形週休制(4週4休)の導入も認められています。つまり、この制度を採用すれば、4週単位の中で任意の日に法定休日を付与することで、毎週の休日付与義務が適用除外となるのです。

例えば、4週間の最初の4日間と次の4週間の最後の4日間に休日をまとめて配置することで、その間に最大48日間の連続勤務が理論上可能になります。さらに、36協定を締結し届出をおこなえば、協定で定める上限日数まで休日労働をさせることができ、48日を超えて連続勤務をさせることが可能です。

4週4休の場合

引用:労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇|厚生労働省

このような過度な連続勤務を抑止する観点から「13日を超える連続勤務をさせてはならない」旨の規定を設けるべきという提言がうまれています。法改正で14日以上連続勤務が禁止された際には、4週4休の特例は運用できる範囲が大きく制限され、現行のような連続勤務を伴う休日設計は維持しにくくなる可能性があるでしょう。

1-3. 例外2:1年単位の変形労働時間制の繁忙期で最大12日

1年単位の変形労働時間制を採用している場合、連続して労働させることができる日数は、原則として6日間が上限です。

ただし、労使協定において特定期間(その年において特に業務が繁忙な期間として指定した期間)を設けた場合に限り、例外的に最大12日間までの連続勤務が認められます。特定期間を設けるには労使協定の締結が必要です。対象期間をあらかじめ具体的に特定しておく必要があります。特定期間の指定がない通常の繁忙期では、引き続き6日間が上限です。

関連記事:変形労働時間制とは?1ヵ月・1年単位の違いや導入方法をわかりやすく解説

参考:1年単位の変形労働時間制導入の手引|厚生労働省

2. 36協定があっても連続勤務の上限はなくならない

はてなのブロック

36協定を締結すれば、法定休日の労働が可能になります。しかし、連続勤務が無制限になるわけではありません。特別条項付きの場合でも、時間外労働と休日労働の合計は月100時間未満・2〜6ヵ月平均80時間以内という上限が設けられており、休日出勤を重ねると上限に達しやすくなります。

加えて、4週間に4日の休日確保義務や、従業員の健康を守る安全配慮義務も変わらず適用です。

36協定はあくまで一定の範囲内で時間外・休日労働を可能にする手続きであり、連続勤務を無制限に認める制度ではないという点を理解しておきましょう。

労働基準関係法制研究会報告書は、休日勤務の日数に制限がないことを問題視していると読み取れます。今後の法制化の方向次第では、13日超の連勤を許容する協定運用の設計は不適合となる可能性があるため、動向を注視しましょう。

関連記事:36協定における残業時間の上限を基本からわかりやすく解説!

3. 労働基準法改正によって連続勤務日数はどう変わる?

はてなと男性

現行法では休日の配置や36協定の活用によって長期の連続勤務が事実上可能となっています。しかし、過労死やメンタルヘルス不調を防ぐ観点から、国による法改正の議論が進んでいます。ここでは、現在厚生労働省の有識者会議で検討されている「連続勤務日数の上限規制」の具体的な提言内容と、その背景にある問題意識について解説します。

3-1. 「13日を超える連続勤務」禁止の提言

労働基準関係法制研究会報告書では、精神障害の労災認定基準なども踏まえ、健康確保の観点から労働基準法上に「13日を超える連続勤務をさせてはならない」旨の規定を設けるべきと提言しています。これは実務上「14日以上の連続勤務禁止」を意味しますが、災害復旧など安全上やむを得ない場合は、労使合意のもと代替措置を検討すべきとしています。

参考:労働基準関係法制研究会報告書|厚生労働省

施行時期は、2026年6月時点で確定していません。厚生労働大臣も会見で「2026年の通常国会での法案提出は、現在のところ考えていない」と発言しており、法制化・施行時期は決まっておりません。

参考:労働基準法の改正案、26年国会提出見送り 成長戦略会議踏まえ検討|日本経済新聞

なお、規定に違反した場合の罰則は今後の条文設計次第であり、決まっていない状況です。ただし、現行法でも休日付与(第35条)や36協定の違反は罰則対象となっています。仮に今回の規定が労働基準法第35条違反と位置付けられた場合、労働基準法第119条が定める「6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」の対象です。

3-2. なぜ「14日以上」が問題視されているのか?法改正検討の背景

「14日以上連続勤務」を問題視する背景にあるのが、精神障害の労災認定基準における評価要素です。労災保険における精神障害の認定基準では、「2週間以上にわたって休日のない連続勤務」が心理的負荷となる具体的出来事のひとつとして示されています。「労働基準関係法制研究会報告書」でも、精神障害の労災認定基準を踏まえ、2週間以上の連続勤務を防ぐという観点から整理されています。

長期連続勤務が常態化すれば、労災・安全配慮義務の観点からリスクが高まります。14日以上連続勤務禁止の狙いは、その入口で歯止めをかけることにあるでしょう。

4. 連続勤務日数の上限違反による罰則とリスク

ビックリマーク

法定休日の未付与や、今後の法改正で導入が検討されている連続勤務日数の上限規制に違反した場合、企業は法的なペナルティを受けるだけでなく、社会的信用の失墜や従業員の健康被害といった深刻な事態を招くおそれがあります。具体的にどのような罰則やリスクが想定されるのか、企業が知っておくべき4つの観点を確認しましょう。

4-1. 労働基準法違反の罰則

現行法において法定休日を適切に付与しなかった場合、労働基準法第35条違反です。違反すると、労働基準法第119条に基づき「6ヵ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金」が科される可能性があります。今後「14日以上の連続勤務の禁止」が法制化された場合、この新規定に違反した際にも同様の厳しい罰則が適用される可能性があるでしょう。

4-2. 安全配慮義務違反

企業は、労働契約法第5条に基づき、従業員が心身の安全を確保しながら働けるように配慮する「安全配慮義務」を負っています。連続勤務が原因で従業員が体調を崩したり、精神疾患を発症したり、最悪の場合過労死に至ったりした場合、企業は安全配慮義務違反として多額の損害賠償を請求されるおそれがあるでしょう。

関連記事:労働契約法5条による「労働者の安全への配慮」の意味や注意点

4-3. 労働基準監督署による調査・指導

従業員からの申告や、長時間労働が常態化していると疑われた場合、労働基準監督署による立ち入り調査がおこなわれることがあります。調査によって違法な連続勤務や休日未付与が発覚すれば是正勧告を受け、これに従わずに悪質と判断された場合は書類送検や企業名の公表に至る可能性もあるでしょう。

4-4. 従業員の健康リスクと生産性低下

連続勤務日数の違反は、法律上のペナルティだけでなく、職場環境にも深刻な影響を及ぼします。適切な休息が取れないことで疲労が蓄積し、集中力の低下や業務上のミスの増加を招き、生産性の低下が常態化するリスクがあるでしょう。

さらに、心身の疲労が限界を超えると体調不良や精神疾患の発症につながり、休職者の増加を招きます。療養による長期離脱や、回復が見込めないまま退職に至るケースも多く、採用・育成にかけたコストが失われる損失は組織にとって決して小さくはありません。連続勤務の常態化は、職場全体の持続可能性を脅かす問題として捉える必要があります。

5. 連続勤務日数の上限規制への人事実務の対応

会議するひと

14日以上連続勤務が禁止となった場合、どのような対応を検討すべきでしょうか。本章では、法改正に備えて人事実務として取り組むべき5つの対応ポイントを解説します。

5-1. 勤務計画や有給取得の見直し

法改正によって14日以上の連続勤務が禁止された場合、シフト設計の見直し、有給取得計画や年間の労働日数配分など、労働計画全体を包括的に再設計する必要があります。

現状把握(過去データで検証)

勤務実績から、個人別の最大連続勤務日数、発生部署、発生要因(欠員、繁忙、障害対応など)を抽出します。その際、連勤が発生した要因を分類しましょう。連続勤務の抑制は健康確保の観点から重要である一方、災害復旧やシステムトラブル対応などでやむを得ない連勤については、例外運用とするかどうかを検討する必要があるためです。あわせて有給取得率や取得時期の偏りも確認し、連続勤務が生じやすいタイミングと重なっていないかを把握しておきましょう。

社内基準・労働計画の設定

社内ルールとして、少なくとも「14日以上の連続勤務を発生させない」基準を設けます。連続勤務日数の上限ぎりぎりで休日を設定すると、突発的な業務で休日労働が発生した場合に結果として14日以上の連続勤務(法定休日労働)が生じてしまうおそれがあるためです。

そのため、繁忙期や突発対応が予想される部署では、あらかじめ有給休暇の取得日をシフトに組み込みましょう。余裕を持たせた労働日数の計画をおこなうことで、労務リスクの低減につながります。

計画的な有給休暇取得の推進

総労働日数を適切に管理し、従業員の疲労回復を図るためには、有給休暇を「労働者が休みたいときに取得するもの」として受動的に扱うだけでなく、企業側から積極的に取得を働きかけることが必要です。年5日の時季指定義務を確実に果たすことはもちろん、閑散期を狙った「計画年休制度」の導入や、シフト作成の段階で従業員に希望休と併せて有給取得日を申請させる運用フローを定着させましょう。

関連記事:計画年休とは?有給休暇との違いやメリット・デメリットなどを解説

5-2. 就業規則や36協定、労働条件通知書の見直し

就業規則には、絶対的必要記載事項として「休日・休暇に関する事項」の記載が義務づけられています。法改正によって14日以上の連続勤務が禁止された場合、4週4休を採用している企業では現行の休日設計が新たなルールと整合しなくなる場面が生じるため、連続勤務の上限に沿った休日の組み方へと規定を改めなければなりません。

1週1休を採用している企業においても、休日勤務を命じる際は結果として14日以上の連続勤務とならないよう、その範囲を就業規則上に明確に定めておく必要があります。

36協定についても、休日労働に関する条項が新しい連続勤務上限と矛盾しないか確認し、必要に応じて労使間で内容を見直さなければなりません。

労働条件通知書には休日に関する事項の明示義務があるため、休日を変更した際は内容の更新も忘れずにおこないましょう。

これらの規定整備にあわせて検討しておきたいのが、災害復旧など緊急時における例外運用のルール化です。「労働基準関係法制研究会報告書」では、災害復旧など安全上やむを得ない場合を例外として位置づけています。この点を踏まえ、例外を認める場合に備えて「原因の限定」「責任者承認」「代替措置」などの運用ルールをあらかじめ定めておくことが重要です。

関連記事:就業規則とは?人事担当者が知っておくべき基礎知識をわかりやすく解説

関連記事:労働条件通知書とは?雇用契約書との違いや記載事項の内容、法改正の明示ルールを解説

5-3. 業務量や業務フローの見直しによる負担低減

法改正によって14日以上の連続勤務が禁止された場合、業務量や業務フローが連続勤務を生み出していないかなど、連続勤務の発生要因からの見直しが重要です。

特定の従業員に業務が集中している場合は、担当の分散や業務の標準化を進め、繁忙期や欠員発生時にも連続勤務が生じにくい体制を整えましょう。属人化した業務をなくし、だれでも対応できる仕組みの構築が、長期的な負担低減につながります。

5-4. 現場の管理職・従業員への周知

新たな連続勤務上限ルールの周知も不可欠です。従業員や、実際にシフトを編成・管理する管理職や現場責任者への教育をおこないましょう。

具体的には、連続勤務上限ルールの内容とともに、その背景にある健康リスクや労務管理上の意義を丁寧に伝えます。無理のない人員配置を当然の前提とする職場風土を、管理職自らがつくっていく姿勢が求められるでしょう。

一方、従業員に対しては、例外が認められる条件など実務上の判断基準を共有しつつ、休日取得を申し出やすい職場環境を整える取り組みが、制度を形骸化させないための基盤となります。

周知は一度の通達で終わらせず、定期的な研修や対話を通じて意識と行動の変化を組織全体で継続的に支えていく姿勢が、連続勤務の上限を超えない組織をつくります。

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法改正の議論が進む中、人事担当者に特に意識していただきたいのが「現状の把握」です。自社で実際に何日以上の連続勤務が発生しているか、データとして把握できていない企業は少なくありません。まずは勤怠データを分析し、リスクの所在を見える化することが第一歩です。

法制化の時期は流動的ですが、就業規則の改定や36協定の再締結には労使間の合意形成も必要です。今から準備を進めておくことで、法改正が実現した際にも余裕をもって対応でき、従業員への丁寧な説明や職場環境の整備にも十分な時間を充てることができます。

解説:社会保険労務士

5-5. 勤怠管理システムの導入による労働時間の可視化

法改正に確実に対応するためには、従業員ごとの連続勤務日数をリアルタイムで正確に把握する必要があります。手作業や紙ベースの管理では、集計ミスや記録の転記漏れが生じやすいです。また、複数拠点・部署にまたがる場合にはリアルタイムでの情報共有も難しいため、意図せず上限を超えてしまうリスクが高まります。

クラウド型の勤怠管理システムを導入し、日々の労働時間を可視化することが有効です。上限日数に近づいた際にアラートを発する機能を活用すれば、意図しない法違反や労務トラブルを未然に防ぐことができます。

6. 4週4休を採用している企業は法改正の動向を注視しよう

棒を持った男性

現行の労働基準法には連続勤務日数の明確な上限規定はなく、1週1休の原則では最大12連勤、4週4休制では理論上48連勤も可能です。しかし厚生労働省の有識者会議は、精神障害の労災認定基準を踏まえ「14日以上の連続勤務の禁止」を提言しており、法改正が実現すれば現行の休日設計やシフト運用は大幅な見直しを迫られます。

この法改正の時期は、現時点で未定です。しかしながら、就業規則・36協定・勤怠管理体制の整備には一定の準備期間が必要となります。法改正の動向を注視しながら、早めに自社の労務管理体制を点検しておきましょう。

【最新版】改正ポイントもまとめて解説 労働基準法違反にならないための必須知識まとめ

人事担当者であれば、労働基準法の知識は必須です。しかし、その内容は多岐にわたり、複雑なため、全てを正確に把握するのは簡単ではありません。

◆労働基準法のポイント

  • 労働時間:36協定で定める残業の上限時間は?
  • 年次有給休暇:年5日の取得義務の対象者は?
  • 賃金:守るべき「賃金支払いの5原則」とは?
  • 就業規則:作成・変更時に必要な手続きは?
  • 40年ぶりの大改正:人事担当者が押さえておきたい項目は?

これらの疑問に一つでも不安を感じた方へ。

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