工事請負契約書は電子化できる?法律やそのポイントを解説! | jinjerBlog

工事請負契約書は電子化できる?法律やそのポイントを解説!

2001年4月の建設業法改正により、建設工事の請負契約の書面化義務が緩和され、電子契約を締結することが可能になりました。さらに2021年5月のデジタル改革関連法の成立をきっかけとして、建設業界における契約手続きの電子化の動きがますます強まっています。

建設工事を受注(請負)する際に取り交わす、工事請負契約書も電子化が可能です。この記事では、工事請負契約書を電子化する際の法的根拠や、発注者や元請けと電子契約を結ぶ際の流れを解説します。

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デジタル社会の実現に向けて法整備が進み、今まで電子化できなかった書面のほとんどが電子化できるようになりました。

とはいえ、「どの書類を電子化できるのか?」「実際に契約を電子化した際の業務の流れは?」と、電子契約についてイメージがついていない方も多いでしょう。そのような方に向け、当サイトでは建設業界にかかるデジタル改革関連法について弁護士が監修した解説資料を無料で配布しております。

電子契約できる書類について法的根拠をもとに解説しているほか、電子契約を用いた実際の業務フローや電子署名の導入手順までを網羅的に解説しており、これ一冊で電子契約について理解できるため、電子契約に興味があるという方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

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1.工事請負契約書とは?

注文住宅の建設やリフォーム工事など、あらゆる建設工事を受注する際、発注者や元請けと「工事請負契約」を結ぶ必要があります。その際に取り交わすのが、工事請負契約書です。

工事請負契約書が必要な理由は、「相手方との合意を明確化し、紛争リスクを避ける」「契約内容を可視化し、不平等な契約を抑止する」の2点です。

工事請負契約は取引金額が大きくなるケースが多いため、安全に工事請負契約書を取り交わし、発注側と受注側の認識の相違をなくすことが大切になってきます。

2.工事請負契約書における電子契約

工事請負契約書に深く関係しているのが、建設請負業者を対象とした建設業法です。1949年5月公布の旧建設業法第19条では、工事請負契約を結ぶ場合、必要事項を「書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない」とし、工事請負契約書の書面化を義務付けていました。しかし、建設業法の改正やデジタル改革関連法の成立により、工事請負契約をオンラインで締結することが可能になりました。

2-1.建設業法とは?内容の解説

建設業法とは、第1条で述べられている通り、「建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによって、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護する」ことを目的としています。

つまり、建設工事の請負契約の当事者を守り、工事請負契約に関するルールを定めた法律です。

2-2.建設業法の改正の内容

2001年4月に建設業法第19条が改正され、従来の書面化義務が撤廃されました。これにより、「当該契約の相手方の承諾(同条3項)」を得た場合、工事請負契約書を電子化し、電子契約を結ぶことが可能になりました。

また、関連する国土交通省令や、建設業法施行規則第13条の4第2項により、電子契約を結ぶための「技術的基準」についても定められています。

2-3.グレーゾーン解消制度で建設業法の解釈が明確に

建設業法施行規則第13条の4第2項の「技術的基準」は、大きく「見読性の確保」「原本性の確保」の2点に分けられます。見読性の確保とは、工事請負契約書をすぐに印刷したり、ディスプレイへ表示したりできるような形で作成・保管することを意味します。また、原本性の確保とは、作成した工事請負契約書が原本であること(本人によって作成されたこと)を示すため、電子署名やタイムスタンプを付与し、電子文書の非改ざん性を証明する義務を表します。

しかし、こうした建設業法の解釈は一般の建設請負業者には複雑です。たとえば、電子署名を利用するために電子契約システムを導入する場合、どのサービスが建設業法の解釈に合致しているのかがわかりません。そこで、経済産業省は建設業法の解釈を明確化するため、「グレーゾーン解消制度」を設けています。

グレーゾーン解消制度とは、電子契約システムなどの新規事業が既存の法解釈と矛盾していないか、経済産業省を通じて照会できる仕組みです。つまり、グレーゾーン解消制度によって認められた電子契約サービスを選べば、安心して工事請負契約書を電子化できます。

2-4.デジタル改革関連法で工事請負契約前の見積書も電子化可能に

さらに2021年9月のデジタル改革関連法の施行にともない、建設業法第29条が改正され、工事請負契約書だけでなく、契約締結前の見積書も電子化可能になりました。建築業界では「脱ハンコ」を中心としたデジタルトランスフォーメーションの動きが広がっており、多くの企業が電子契約サービスを導入しています。

当サイトでは、デジタル改革関連法が建設業界に与えた影響や契約業務を電子化することで得られるメリットなどを解説した資料を無料で配布しております。

コスト削減や契約にかかるリードタイム縮小などのメリットが多いので、法改正の内容をきちんと理解したい方は、こちらから「デジタル改革関連法マニュアル」をダウンロードしてご確認ください。

3.工事請負契約書の電子契約の流れ

実際に電子契約サービスを利用して工事請負契約を結ぶ際の流れを解説します。電子契約といっても、契約手続きの基本的な流れは書面契約から変わっていません。ここでは、初めて電子契約サービスを導入する建設請負業者を対象とし、電子契約を結ぶときに注意すべき点や、スムーズに契約締結をおこなうためのポイントを解説します。

3-1.会社が電子契約サービスに登録

まずは電子契約サービスに登録しましょう。電子契約サービスによっては電子署名やタイムスタンプが発行されない場合があるため、キチンと発行される電子契約サービスを選ぶことが大切です。また、グレーゾーン解消制度によって、建設業法の解釈と一致していると認められた事業者かどうかも判断基準にしましょう。

3-2.会社がインターネット上に契約書をアップロード

続いて、工事を受注する側の企業が、電子契約サービスを通じてインターネット上に契約書をアップロードします。工事請負契約書はPDFファイルで作成するのが一般的です。契約書の原本性の確保のため、PDFファイルには電子署名とタイムスタンプを付与し、改ざんを防止しましょう。

3-3.会社が施主にメールで通知

工事請負契約書の作成やアップロードが完了したら、施主にメールで通知をおこないます。契約書を郵送する方法と比べて、契約書がすぐに相手方へ到着するため、スピーディーに契約手続きを進めることが可能です。電子契約サービスには、契約書を添付したメールの開封状況を確認する機能があるため、電話などで送達確認をおこなう必要もありません。

3-4.施主が契約書の内容を確認

続いて、施主が工事請負契約書の内容を確認します。電子契約サービスにもよりますが、施主側がアプリやソフトウェアなどを事前にインストールする必要はありません。暗号化された通信により、ブラウザ上で契約書の内容を安全に確認できます。

3-5.契約内容の合意が締結

施主が契約内容に合意した場合、工事請負契約を締結します。契約締結は、電子契約サービス上からワンボタンで完了するため、施主側に負担をかける心配はありません。書面契約と違って記名や押印の手間もなく、数分程度で工事請負契約を結ぶことが可能です。

3-6.電子署名が施されたPDFファイルが送られてくる

契約締結が完了したら、施主側の電子署名が施された工事請負契約書のPDFファイルが送られてきます。書面契約のように契約書を2部作成し、双方が1部ずつ保管する必要はありません。

工事請負契約書のデータは、電子契約サービスの運営事業者のクラウドサーバー上に保管されます。自社保管する場合と比べ、強固なセキュリティ対策がおこなわれているため、個人情報や機密情報の漏えいリスクが抑えられます。

4.電子契約サービスの導入で脱ハンコを実現

建築業界では、「脱ハンコ」を中心としたデジタルトランスフォーメーションの動きが広がっています。建設業法の改正やデジタル改革関連法の成立により、工事請負契約を結ぶ際の工事請負契約書や、契約締結前の見積書を電子化できるようになりました。電子契約の導入なら、工事請負契約書に対応した電子契約サービスを導入しましょう。

【弁護士監修】でデジタル改革関連法を徹底解説!

デジタル社会の実現に向けて法整備が進み、今まで電子化できなかった書面のほとんどが電子化できるようになりました。

とはいえ、「どの書類を電子化できるのか?」「実際に契約を電子化した際の業務の流れは?」と、電子契約についてイメージがついていない方も多いでしょう。そのような方に向け、当サイトでは建設業界にかかるデジタル改革関連法について弁護士が監修した解説資料を無料で配布しております。

電子契約できる書類について法的根拠をもとに解説しているほか、電子契約を用いた実際の業務フローや電子署名の導入手順までを網羅的に解説しており、これ一冊で電子契約について理解できるため、電子契約に興味があるという方は、こちらから資料をダウンロードしてご覧ください。

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