電子契約とは?「電子契約サービスに関するQ&A」の解釈とあわせて解説! | jinjerBlog

電子契約とは?「電子契約サービスに関するQ&A」の解釈とあわせて解説!

緑の背景とスマホ

近年、多くの企業で推進されているリモートワークがきっかけとなり、取引先まで出向かずにオンライン上で契約手続きを完結できる「電子契約」に注目が集まっています。

今回は、電子契約の概要のほか、「電子契約サービスに関するQ&A」における電子署名の見解について解説していきます。あわせて、電子契約サービス会社を選ぶ基準についても紹介していきます。

1.電子契約とは?

電子署名する人

電子契約とは、従来行っていた紙媒体に押印をして作成する契約書に代わり、電子データに電子署名を行って、紙媒体と同様の法的効力を持つ電子文書を作成するものを指します。

電子契約により締結された契約の場合においても、電子署名がされた文書については、押印された紙媒体の契約書と同様の法的効力が認められるとされています。

1-1.電子契約の仕組み

通常、電子契約では、紙媒体の契約書で言う押印の代わりに電子的な署名を行います。

その際、第三者が本人になりすますことを防止するため、公開鍵暗号方式の技術を利用し、文書の本人性を担保します。

また、文書の改ざんを防ぐため、タイムスタンプ情報(契約締結の日時の情報)の付与も行います。

1-2.電子契約と紙媒体の契約書との違い

電子契約と紙媒体による契約書には、次の4つの点で違いがあります。

1. 形式

紙媒体の契約書では、印刷した文書を紙で残して作成していました。しかし、電子契約による契約書は、電子データの形式で作成されます。

2. 証拠力

紙媒体の契約書の場合、署名や押印を行うことで、証拠力の証明を行っていました。電子契約による契約書では、電子署名やタイムスタンプを利用して、紙媒体の署名や押印と同様の法的効力を持たせています。

3. 業務フロー

紙媒体の契約書の場合、契約書を2部用意し、取引先への持参もしくは郵送を行います。しかし、電子契約の場合には、インターネット上で契約の手続きを完結させることができます。

4. コスト

紙媒体の契約書の場合、文書の印刷代や郵送費だけでなく、契約書作成作業に関わる人権費などのコストが必要となります。しかし、電子契約の場合には、印刷代や郵送費などのコストは不要となり、電子契約サービスの利用料を支払う形となります。

2.「電子契約サービスに関するQ&A」における電子署名の見解

白の背景と青のビックリマーク

経済産業省では、公式サイト上で、「電子契約サービスに関するQ&A」を公開しています。そこでは、「電子署名及び認証業務に関する法律における「電子署名」とはどのようなものか」という問いに対し、次のような見解を発表しています。

“電子署名法における「電子署名」は、その第2条第1項において、デジタル情報(電磁的記録に記録することができる情報)について行われる措置であって、(1)当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること(同項第1号)及び(2)当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること(同項第2号)のいずれにも該当するものとされている。”
[引用]利用者の指示に基づきサービス提供事業者自身の署名鍵により暗号化等を行う電子契約サービスに関するQ&A(電子署名法2条1項に関するQ&A)|経済産業省

当見解によると、法的な効力が認められる電子署名とは、「電子データの作成に関わった署名の本人性」と「電子データの非改ざん性」が担保されれば、要件は満たしたものと考えられます。

このことより、電子契約サービスを利用する際には、データ作成の本人性を証明する「電子証明書」と非改ざん性を証明する「タイムスタンプ」の2つを兼ね備えたものを選定するようにする必要があります。

3.電子契約サービス会社の選び方

4本の矢印

ここでは、電子契約サービス会社の選び方について紹介していきます。

電子契約サービスを選ぶ際にポイントとして押さえておきたいものには、次の4点が挙げられます。

3-1. 契約書における法的効力の担保

「電子契約サービスに関するQ&A」での政府見解にもあるように、契約書において、契約書の締結された日時と締結を行った人物、また、改ざんの有無については、法的効力を担保する上でも重要となります。

一般的に、電子契約サービスには、タイムスタンプや電子署名、電子証明書といった機能が用意されていますが、このうち、タイムスタンプや電子署名の機能が備わっていれば、契約書の法的効力を担保することができます。

契約書の法的効力の担保をしっかりと行うためにも、タイムスタンプや電子署名の機能が用意されているものを選ぶようにする必要があります。

3-2. 費用対効果の見極め

電子契約を導入することで、契約書発行の際に必要となる印紙税や郵送費用などといった経費のほか、契約作業に関わる人件費の削減が可能となります。

ただし、電子契約サービスを利用する場合には、サービスを提供する会社との契約を行い、利用料を支払う必要があります。そのため、電子契約サービスを導入する際には、削減可能となる経費や人件費と天秤にかけ、費用対効果見極めた上で選定しなければなりません。

なお、サービスの導入効果を考慮する際には、紙の契約書発行の作業に関わる時間までを念頭においた上で行うようにしましょう。

3-3. 安全性の担保

電子契約を行った際に作成した電子文書におけるセキュリティ対策の信頼度についても、電子契約サービスを選ぶ際に重要な点となります。

不正アクセスに端を発した情報漏えい事件などを避けるためにも、電子契約サービス各社のセキュリティ対策について十分に調査した上で導入を検討するようにしましょう。

なお、高度なセキュリティ対策が施されたサービスは、想定以上のコストがかさむこともありますので注意が必要です。

3-4. 自社の利用用途への適合性

電子契約サービス各社では、さまざまなサービスの提供を行っています。
サービスを導入する前には、サービス各社で提供している内容について確認し、自社の利用用途に適合したサービスかどうか、あらかじめチェックしておくようにしましょう。
契約後に想定していたサービスが利用できず、即解約してしまった、という事態にならないよう、事前の確認が重要となります。

4.電子契約の導入を検討するなら電子契約サービス会社の選定から始めよう

黄色の爪の女性

リモートワークが推進される今、電子契約による契約は今後ますます増えていくと想定されます。
自社への電子契約の導入を検討するのであれば、まずは電子契約サービス会社の選定から開始していきましょう。

なお、電子契約サービス会社を選定する場合には、契約書における法的効力の担保のほか、費用対効果、安全性、自社への適合性といった点をポイントに選んでいくとよいでしょう。