電子署名の有効期間は何年?延長は可能?わかりにくいポイントまとめ | jinjerBlog

電子署名の有効期間は何年?延長は可能?わかりにくいポイントまとめ

電子契約には、契約当事者の合意とは別に「有効期間」があります。この有効期間が切れると、電子契約の効力が低下し、思わぬトラブルに発展する可能性があります。
しかし、この記事で紹介する「タイムスタンプ」「長期署名」の仕組みを利用すれば、安心して長期間の電子契約を結ぶことが可能です。
電子署名の有効期間や、有効期間を延長する長期署名の仕組みについてわかりやすく解説します。

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1.電子署名の有用性

電子契約の導入に欠かせないのが、書面契約の「押印」の役割を果たす電子署名です。

従来の書面契約から、電子署名を用いた電子契約に切り替えることで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

ここではまず、電子署名の有用性を「コスト削減」「スペースの削減」「契約手続きなどの工数削減」の3つの観点から説明します。

1-1.コスト削減

これまでの書面契約では、紙の契約書の製本・押印・郵送といった事務作業が必要でした。電子署名を用いた電子契約に切り替えれば、印刷費や郵送費といった事務コストを削減できます。

また、PDFなどの電子ファイルで作成した契約書は、印紙税法の「課税文書」には該当しません。

そのため、現状では紙の契約書のように収入印紙を貼付する必要がなく、印紙代の削減にもつながります。

1-2.保管スペースの削減

電子署名に切り替えれば、契約書の保管スペースも削減できます。電子帳簿保存法の要件を満たす限り、契約書は印刷保管ではなく、電子ファイルのまま保管可能です。

クラウド型の電子契約サービスを導入する場合、機密情報を含む電子ファイルを社内の端末に残さず、クラウド上で安全に保管できます。

1-3.契約手続きなどの工数削減

契約実務において、紙の契約書の印刷・製本・押印・郵送・保管は生産性を奪う要因の1つになっていました。電子署名を用いた電子契約なら、これらの契約手続きが全てオンラインで完結します。

さらに電子契約システムには、契約ステータスを可視化したり、使用頻度の高い契約書のテンプレートを作成したりする機能もあるため、業務効率向上も期待できます。

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2.電子署名には有効期間があるのか

電子契約に使われる電子署名には、実は最長5年の有効期間が設定されています。たとえば、公的個人認証サービスで使われるマイナンバーカードの電子証明書も、「電子証明書発行の日から5回目の誕生日」が有効期間です。[注1]

有効期間が過ぎると電子署名が失効するため、契約書の法的効力が弱まる点に注意が必要です。

なぜ電子署名には有効期間があるのでしょうか。その理由や有効期間の考え方を解説します。

2-1.電子証明書の有効期間は最長5年

電子署名を行うには、第三者の認証局が発行する「電子証明書」の取得が必要です。

電子証明書とは、押印における印鑑証明書に当たるもので、電子署名を行う契約当事者が本人であることを確認する役割があります。

この電子証明書は、電子署名法施行規則6条4項により、「電子証明書の有効期間は、五年を超えないものであること」と規定され、最長5年の有効期間が定められています。[注2]

2-2.なぜ有効期間が定められているのか

そもそも、なぜ電子証明書に有効期間があるのでしょうか。

その最大の理由が、電子証明書に使われている暗号技術の「危殆化」です。危殆化とは、技術の進歩によって暗号が解読され、以前のような安全性を維持できなくなるリスクを表す言葉です。

そのため、電子証明書には有効期間が設定され、万が一暗号技術が危殆化しても、迅速に対応できるような仕組みになっています。

3.長期署名とは?

10年以上の長期的な電子契約を結びたい場合、電子署名の効力が1~3年程度でなくなってしまうのは問題かと思います。

そこで長期契約を結ぶ場合、電子署名の効力を延長可能な「長期署名」を利用するのが一般的です。

長期署名では、電子署名が危殆化する前に「タイムスタンプ」を付け直すことで、電子署名の有効期間を延長できる仕組みになっています。

3-1.10年以上の長期署名をするには

タイムスタンプとは、電子署名を行った正確な時刻情報を保存する技術で、日本データ通信協会の認定を受けたサービス事業者のみが付与できます。

一般的に使われるタイムスタンプは、「署名時タイムスタンプ」と呼ばれ、最長10年間の有効期間があります。電子署名とタイムスタンプの両方を利用すれば、電子署名の効力を10年間に延長できます。

さらに10年以上の効力を持たせたい場合、より安全性が高い「保管タイムスタンプ」を定期的に付与することで、電子署名の有効期間をさらに延長できます。これが、タイムスタンプを用いた長期署名の仕組みです。

上記の内容を踏まえ、電子契約は有効期間は大きく3種類にわけられます。それぞれの有効期間を整理したのでご参考ください。

ES(Electronic Signature)
電子署名のみを行う一般的な電子契約
最長5年間

ES-T(Electronic Signature – Time Stamp)
電子署名と署名時タイムスタンプの両方を利用する電子契約
最長10年間

ES-A
電子署名と保管タイムスタンプの両方を利用する電子契約
タイムスタンプを付与し直すたびに延長可能

3-2.長期署名における3つの基準規格

ビジネスシーンで使われる長期署名には3つの標準規格があります。それぞれの標準規格の違いや、利用に適したシーンを一覧表にしました。

XAdES(XML Advanced Electronic Signatures)
XML形式の電子署名。
様々な電子ファイルに署名を行えるが、運用管理に難がある。

CAdES(CMS Advanced Electronic Signatures)
CMS形式の電子署名。

PAdES(PDF Advanced Electronic Signatures)
PDFファイルに行う電子署名。
PDFに限定されるが、Adobe Readerなどを使い簡単に運用管理できる。

PAdESは長期署名で最も新しい標準規格であり、PDFファイル単体で電子署名を管理できる手軽さから、電子契約では広く利用されています。

3-3.電子証明書の有効期間切れと失効について

電子証明書の有効期間が切れたら、電子署名が失効し、契約当事者の本人確認や契約書の非改ざん証明ができなくなります。電子契約の効力が弱まるため、電子署名だけでなく、最長10年間の有効期間のあるタイムスタンプも利用するのがおすすめです。

タイムスタンプの付与については、電子文書の保管について定めた「電子帳簿保存法」の記述にも注意が必要です。10年以上の電子契約を結ぶ場合は、安全性の高い「保管タイムスタンプ」を利用した長期署名を導入しましょう。

電子署名、タイムスタンプ共に有効期間があるため、こまめに有効期間を確認することが大切です。

本章では長期署名について解説しましたが、「文章だけだと分かりづらい」という方に向け、当サイトでは長期署名の方法について図を用いてわかりやすく解説した資料を無料で配布しております。長期署名の方法など理解しづらい点があったご担当者様は、こちらから「3分でわかる!タイムスタンプ機能とは?」をダウンロードしてご確認ください。

4.利用目的に合った電子署名の導入が重要

電子署名を用いた電子契約は、有効期間が最長5年間のES、最長10年間のES-T、10年以上に延長可能なES-A(長期署名)などがあります。利用目的に合わせ、最適な種類の電子署名を導入することが大切です。

また、長期署名にはXAdES、CAdES、PAdESの3つの標準規格があるため、こちらも導入前に確認しておきましょう。

これらのタイムスタンプや電子署名は電子契約サービスでも利用可能ですので、利用目的によってさまざまな業務効率化やコスト削減を実現できる電子契約サービスの利用を検討するのもよいでしょう。

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[注1] 地方公共団体情報システム機構:電子証明書の有効期間と失効

[注2] e-Gov:電子署名及び認証業務に関する法律施行規則