標準賞与額の意味や保険料を計算する方法を詳しく紹介 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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標準賞与額の意味や保険料を計算する方法を詳しく紹介

積み木 ボーナス

社会保険料は一人ひとりの給与に基づいて計算しなくてはなりません。賞与に対しても社会保険料が発生しますが、その保険料を計算する際に必要となるのが標準賞与額です。

今回は賞与に対する社会保険料の計算に欠かせない標準賞与額の意味や、保険料を計算する方法、標準賞与額と標準報酬月額との違いを詳しく解説します。正しい知識を身につけて、正確に処理できるようにしましょう。

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1. 標準賞与額とは?

賞与明細

賞与には健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・所得税が発生しますが、このうち健康保険料・厚生年金保険料を計算するときに必要となるのが標準報酬月額です。支給される税引前の賞与総額から1,000円未満を切り捨てた額が標準賞与額となります。

たとえば、賞与額が128万5,286円だった場合、1,000円未満が切り捨てとなるため、標準賞与額は128万5,000円です。

労働の対価として労働者に年3回以下支払われるものが、標準賞与額の対象です。ボーナスや期末手当、決算賞与などさまざまな呼び方がありますが、業績・成果などに対して、一時的に支払われるものが対象です。また、労働の対価として自社製品を現物支給する場合も、標準賞与の対象となります。

ただし、恩恵的に支給される大入り袋や慶弔金、労働の対価ではない以下のような報酬は対象外です。

  • 結婚祝金
  • 弔慰金
  • 私傷病見舞金
  • 災害見舞金
  • 出張旅費
  • 宿泊費
  • 交際費
  • 大入り袋
  • 退職金
  • 解雇予告手当
  • 株主配当金
  • 年金
  • 休業補償給付金 など

1-1. 標準賞与額の上限

標準賞与額には上限が設定されており、この上限を超えた額に対しては健康保険料も厚生年金保険料もかかりません。それぞれ異なる上限が設定されているため、計算する際は注意が必要です。

① 健康保険の上限

健康保険の標準賞与額の上限は、年度(4月1日から翌年3月31日)における累計額573万円です。

たとえば、6月に400万円、同年の12月に400万円の賞与が支給された場合、6月に支給された賞与の400万円に対して健康保険料がかかります。12月に支給される400万円のうち173万円には健康保険料がかかりますが、上限を超えた227万円にはかかりません。

ただし、2023年の3月と4月にそれぞれ400万円ずつ賞与が支払われた場合、3月と4月では年度が変わってしまうため、3月と4月に支給される賞与全額に健康保険料がかかります。

年度が変わるかどうかによって、健康保険料が大きく変動するため注意しましょう。

② 厚生年金保険の上限

一方、厚生年金保険の場合は1カ月あたり150万円までが上限です。そのため、同じ年度であっても4月と5月に150万円ずつ賞与が支給された場合、どちらの月の賞与にも全額厚生年金保険がかかります。4月に30万円、5月に300万円支給された場合は、4月は30万円が全額対象で、5月は300万円のうち150万円だけが対象です。

現実的ではないケースですが、1カ月の間に一人に対して2回賞与が支払われるとします。この場合、1カ月の賞与の合計のうち150万円までが厚生年金保険の対象です。1回目の賞与が140万円、2回目の賞与が150万円だった場合、1回目の賞与は全額、2回目の賞与は150万円のうち10万円が対象です。

2. 標準賞与額から保険料を計算する方法

計算する様子

賞与にかかる健康保険料・厚生年金保険料を計算する際は、標準賞与額に健康保険・厚生年金保険それぞれの保険料率をかけて計算します。

2-1. 健康保険料の計算方法

健康保険は組合保険・協会けんぽ・各種共済組合の3種類があります。最新の保険料率は、それぞれのホームページなどで確認しておきましょう。保険料率はおおよそ10%前後が一般的ですが、事業主がどの健康保険に加入しているかによって保険料率が異なります。協会けんぽの場合は、都道府県ごとに保険料率が異なるので注意してください。

「標準賞与額×健康保険料率=健康保険料」です。この額はひとりあたりの保険料の総額のため、これを事業主と労働者で折半します。企業によっては法定以上の割合で健康保険料を負担しているケースもあります。

2-2. 厚生年金保険料の計算方法

厚生年金保険料は2022年12月現在、18.3%です。これは企業や地域にかかわらず、一律です。ただし、保険料率が改定される可能性もありますので、最新の保険料率は確認するようにしましょう。

「標準賞与額×厚生年金保険料率(18.3%)=厚生年金保険料」です。厚生年金保険も事業主と労働者で折半するのが原則ですが、企業によっては法定割合以上を負担していることもあります。

3. 標準賞与額と標準報酬月額の違い

お金の天秤

健康保険料・厚生年金保険料は月々の給与にもかかってきますが、その際保険料を計算するために標準報酬月額が適用されます。標準賞与額が1,000円未満切り捨てなのに対し、標準報酬月額は等級が決められているというのが大きな違いです。

健康保険の場合は第1〜50等級、厚生年金保険は第1〜32等級となっています。標準報酬月額の決め方は、いくつかありますが毎年行われる定時決定の場合は4〜6月の3カ月間の給与支給額をもとに算出するのが原則です。等級ごとに標準報酬月額が決まっていて、標準報酬月額に保険料率をかけてそれぞれの保険料を算出します。

4. 退職者に賞与を支払う場合の注意点

注意 メガホンをもつ女性

月末日に退職する労働者に賞与を支払う場合、賞与が支給されるのは被保険者資格喪失日が属する月の前月になるため、賞与に対して健康保険料・厚生年金保険料がかかります。これは、被保険者資格喪失日が退職日の翌日になるからです。たとえば、7月31日に退職した場合、資格喪失日は8月1日となり、前月の7月は保険料徴収の対象となります。

ただし、賞与が支給された月の途中で退職した場合は、賞与が被保険者資格喪失日に属する月に支払われることになるため、賞与に対して健康保険料・厚生年金保険料がかかりません。たとえば、7月15日に退職した労働者に対して、7月25日に賞与を支給したとしても、7月16日時点で労働者の被保険者資格は喪失しているため、当月には保険料が発生しないのです。

ただし、保険料が発生しない場合でも被保険者資格が喪失する日より前に賞与を支給した場合、健康保険組合に届け出を行わなくてはなりません。基本的に賞与を支給すると、被保険者賞与支払届を提出して標準賞与額が決定されます。

保険料を徴収する必要のない賞与に対して標準賞与額を決定する必要はありません。そのため届け出は不要のように思われがちですが、健康保険の標準賞与額は資格喪失日の前日までに支給された賞与が対象となっているため、届け出をする必要があるのです。

5. 標準賞与額は支給される税引前の賞与総額の1,000円未満を切り捨て

笑顔で仕事をする女性

標準報酬月額が等級によって決まるのに対し、標準賞与額は支給される税引前の賞与総額の1,000円未満を切り捨てて決定します。この標準賞与額にそれぞれの保険料率をかけて保険料を算出しますが、健康保険料は企業や住んでいる地域によって保険料率が変わるので注意しましょう。また、標準賞与額にはそれぞれ異なる上限が設定されていますので、その点も間違わないようにして計算するようにしてください。

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jinjer Blog 編集部

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