通貨代用証券に該当するものや仕訳方法を徹底解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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通貨代用証券に該当するものや仕訳方法を徹底解説

小切手とお金

他人振出しの小切手や送金小切手、郵便為替証書などは通貨代用証券に該当します。あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、会計処理を行う際には通貨代用証券についてもしっかり理解しておかないといけません。

この記事では通貨代用証券の概要や該当するもの、通貨代用証券の仕訳方法をわかりやすく解説します。正しく仕訳ができるよう、しっかり把握しておきましょう。

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1. 通貨代用証券とは?

小切手

通貨代用証券は金融機関でいつでも現金に換えることができ、支払い手段にも用いることができるものを指します。いつでも換金できることから、通貨代用証券の勘定科目は現金となります。

資産の勘定科目には現金・当座預金・普通預金・受取手形・売掛金・貸付金などがあります。実際は現金を受け取ったわけではなくても、通貨代用証券は現金として処理しなければなりません。勘定科目には通貨代用証券は存在しませんから、間違えないようにしておきましょう。

あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、通貨代用証券に該当するもののなかには、経理担当者が日々扱っているものが含まれています。どのようなものが該当するかを把握し、正しく処理できるようにしておきましょう。

2. 通貨代用証券に該当するもの

郵便為替をお金に換えている

通貨代用証券に該当するものを紹介します。通貨代用証券に該当するものは、すべて現金として処理しなければなりません。

2-1. 他人振出しの小切手

自分・自社以外が振出した小切手は、振出人が誰であっても通貨代用証券とされます。小切手に記載されている金額は、すぐに現金化することができるほか、支払い手段として譲渡することも可能です。

小切手は振出人の当座預金から、引き落とされるようになっています。当座預金は小切手の支払いに使用するための口座の種類です。受取人が金融機関に小切手を持ち込むと、金融機関が振出人の取り引き銀行に対して取り立てを行います。

2-2. 郵便為替証書

郵便為替証書は日本郵便が発行する為替証書で、普通為替と定額小為替の二種類があります。送金を行う人が郵便局で総金額の郵便為替証書を購入して送り、受け取った側が為替証書を持ち込むと現金化が可能です。

普通為替は送金を行う金額を指定できますが、定額小為替は金額が決まっていて、自由に指定することはできません。その代わり手数料が安くなっているため、少額のお金をやりとりする際に使用されます。

送金額 手数料
普通為替 500万円まで 3万円未満:420円
3万円以上:630円
定額小為替 50円・100円・150円・200円・250円・300円・350円・400円・450円・500円・750円・1,000円 100円

2-3. 株主配当金領収証

企業から株主に配当金を受け渡す方法のひとつとして用いられるのが、株主配当金領収証です。株主が配当金領収証を用いての受け渡しをしている場合に発行され、この領収書を一部の金融機関に持ち込むと、配当金が受け取れます。領収証という名前がついていますが、一般的な領収証とは性質が異なるため注意が必要です。

2-4. 支払い期日が到来した公社債の利札

国債・地方債・社債などの公社債を保有している人には、一定期間ごとに利息が支払われます。

公社債には利息の引換券となる利札がたくさんついており、支払い期日が到来した利札は、金融機関に持ち込めば現金で利息が支払われるので、現金扱いされます。支払い期日が到来していない利札は現金扱いにはなりません。

2-5. 送金小切手

送金小切手は、郵便為替証書と同じ性質を持っています。

送金したい人が銀行で送金額と手数料を支払い、送金小切手を発行して受取人に渡したのち、受取人が銀行に提示すると現金が受け取れます。振出人が支払いを行う小切手と異なり、送金小切手は銀行が支払いをするのが特徴です。

2-6. その他に通貨代用証書とされるもの

ここまで代表的な通貨代用証書を紹介しましたが、それ以外にも以下のようなものが通貨代用証書とされ、現金として扱われます。

  • 送金為替手形:銀行が振出す為替手形です。債務者が銀行から送金為替手形を買受けて債権者に送付し、銀行の窓口で提示すれば現金が受け取れます。
  • 振替貯金払出証書:郵便振替貯金口座を保有している人が、振替口座を持たない人に対して送金を行う場合に用いられる証書です。払出証書を作成して相手に送り、受け取った側はこれを窓口で提示すれば換金できます。
  • 一覧払手形:手形の満期の一種で、手形を所持する人が支払いのための手形を金融機関に提示した日を満期とみなすものを指しています。一覧払手形は提示を受けるとすぐに支払いを行わなければなりません。また、満期が記載されていないものが一覧払手形として扱われます。
  • 官公庁支払命令書:現金で受け取る法人税等の還付署などのことです。

3. 通貨代用証書に該当しないもの

収入印紙

通貨代用証書に該当しないものについてもあわせて把握しておきましょう。

  • 先日付小切手(振出日が交付日より先に設定されている小切手)
  • 自分・自社振出しの小切手
  • 役員に対する借用証書
  • 役員に対する借受メモ
  • 収入印紙
  • はがき
  • 切手
  • 消耗品
  • コマーシャルペーパー
  • 譲渡性預金

4. 通貨代用証券の仕訳方法

お金振り分けのグラフ

通貨代用証券の仕訳方法を見ていきましょう。

  • 所有している国債の利払日が到来し、利息は30,000円だった
借方 貸方
現金 30,000 有価証券利息 30,000

公社債の支払い期日が到来した場合、利札を金融機関で換金していなくても現金として上記のように処理します。

  • A社から商品の売上代金として、A社振出しの小切手50,000円を受け取った
借方 貸方
現金 50,000 売上 50,000

他人振出しの小切手は通貨代用証券で現金扱いとなるため、勘定科目は現金で処理します。

  • B社から売掛金300,000円を郵便為替証書で受け取った
借方 貸方
現金 300,000 売掛金 300,000

郵便為替証書も通貨代用証券で現金として扱われるため、現金で処理します。

  • C社から売掛金500,000円を先日付小切手で受け取った
借方 貸方
受取手形 500,000 売掛金 500,000

先日付小切手は通貨代用証券に該当しませんから、現金で処理することはできません。振出しがあった時点では、受取手形で処理します。先日付小切手には、交付日より先の振出日が設定されていますから、受取人は振出日が来れば現金化が可能です。その際は以下のように仕訳します。

借方 貸方
現金 500,000 受取手形 500,000

5. 通貨代用証券に該当するものを把握し現金で仕訳しよう

ひらめきの積み木

通貨代用証券という名前を聞くと「なんだか難しそう」と思ってしまうかもしれません。ただ、通貨代用証券は現金として処理するものですから、仕訳は簡単です。何が通貨代用証券に該当するのかをしっかりと覚えておき、現金で処理するということを頭に入れておけば、取り扱いは難しくありません。

他人振出しの小切手・郵便為替証書・株主配当金領収証・支払い期日が到来した公社債の利札・送金小切手など、代表的な通貨代用証券をしっかり覚えておきましょう。

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FURUYA

FURUYA

バックオフィス業務効率化のコンサルティングを経て、 現在はjinjer Blogの運営に携わっています。 法務・経理・総務を中心に管理業務の知見をもとに、現場の目線にあったコンテンツをお届けします。よくある課題から、単純な疑問まで担当者のお悩みを解消できるよう運営します。

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