決算書の種類や作成の流れを初心者向けにわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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決算書の種類や作成の流れを初心者向けにわかりやすく解説

書類に記入している男性

決算書とは、事業活動の成績をまとめたもので法人税法により作成が義務付けられています。企業により異なるものの、通常4~5種類の書類を2カ月以内に作成しなければいけません。

本記事では、決算書とは何か、種類と作成の流れを解説します。

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1. 決算書とは?

電子書類
決算書とは、1会計期間に生じた事業活動の内容をまとめた報告書で、正式名称は財務諸表です。企業の財務状況や経営成績を明らかにするため、適切な納税をするためなど、決算書には多くの役割があります。

なお、法人は事業規模を問わず決算書の作成が必要ですが、大企業(主に上場企業)と、中小企業とでは決算書で作成が必要な書類は異なります。

決算書は事業年度の終了時に作成し、税務署に提出が必要です。なお、法人の場合、事業年度は自由に決定できるため、必ずしも3月31日までに作成するものとは限りません。

1-1. 決算書の作成目的

決算書を作成する目的は、主に以下の3つが挙げられます。

  • 正しい納税のため
  • 自社の状況を判断するため
  • 株主に業績を公開するため

決算書の作成は法人税法第74条に「各事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、」提出しなければいけないと定められている、法人の義務です。そのため、まずは法人税法を正しく納税するために作成が必要です。[注1]

次に、決算書を作成することで、自社の経営状況を正しく分析する目的があります。そのため、中小企業であれば本来作成の必要がない、キャッシュ・フロー計算書を作成し、分析に役立てているケースもあるでしょう。

最後に、株主に対して経営成績を開示するためです。会社を所有するのは経営者ではなく株主です。株主は自身の保有する資金を企業に出資しているため、運用状況を確認する手段として決算書が使われます。

以上の理由から決算書の作成が必要です。

[注1]昭和四十年法律第三十四号 法人税法|e-Gov-法令検索

2. 決算書の種類

項目にチェックをいれる様子

株式会社では一般的に以下の書類を決算書として作成しています。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • キャッシュ・フロー計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • 個別注記表

なお、上記は作成が義務付けられた書類であり、企業によっては他にも決算書類を作成するケースもあります。

2-1. 貸借対照表

会社の財政状況を示す書類で、決算時の会社の残高が把握できます。「資産の部」「負債の部」「資本の部」の3つから構成され、それぞれ会社が保有する資本と、その調達方法を表します。

「資産の部」は貸借対照表の左側にあり、流動資産と固定資産に分類し会社の資産を記載します。科目は調達方法を表し「現金」「預金」のように区別して金額を表示します。会社のプラスの財産を計上する部分です。

「負債の部」は貸借対照表の右側上部にあり、流動負債と固定負債に分けて記載します。負債のため、会社のマイナスの財産を表します。

「純資産の部」は貸借対照表の右側下部にあり株主資本などを記載します。会社にとって事業活動の手元となる金額です。

上記の右側と左側の合計額は常に等しくなるため、以下の関係が成り立ちます。

資産合計=負債及び純資産の合計(資産)

英語で「Balance Sheet」と呼ばれることからB/Sと表記するケースもあります。

2-2. 損益計算書

損益計算書とは、事業で生じた利益を把握するための書類で、収益・費用・利益の3項目により構成されます。また、本業と本業以外で生じた損益、どちらも記録するため、事業の問題を分析しやすくなります。

損益計算書では事業の損益を以下の6つに分けて記載します。

  1. 売上高:費用や税金を一切控除しない、売上金額の総額です。
  2. 売上総利益:「売上高 – 売上原価」により求めた数値です。事業の収益性を表しています。
  3. 営業利益:「売上総利益 – 販売費および一般管理費 」で求められ、企業が本業で得た利益を表します。
  4. 経常利益:「営業利益+営業外収益-営業外費用」により求められ、本業と他の業務により得た利益を表します。例えば、本業が小売業で保有する賃貸物件の家賃収入などが含まれます。
  5. 税引前当期利益:経常損益に臨時的に発生した損益を加えたもので、「経常損益 + 特別利益 – 特別損失」により求められます。法人税等を支払う前の利益です。
  6. 当期純利益:「税引前当期純利益 – 税金± 法人税等調整額」により求められる、企業の純粋な利益です。

2-3. キャッシュ・フロー計算書

現金の流れを表した書類で、「営業キャッシュ・フロー」「投資キャッシュ・フロー」「財務キャッシュ・フロー」の3つから構成され、最後に「全体の増減」を把握できる仕様です。なお、中小企業では決算時に作成の義務はありません。

営業キャッシュ・フロー:本業により生じた現金の流れ。
投資キャッシュ・フロー:投資有価証券や有形固定資産の購入・売却など、本業以外の活動で生じた現金の流れ。
財務キャッシュ・フロー:借入金の現金の流れ。

上記の作成により、損益計算書では把握できない、実際の現金の流れが理解できます。

2-4. 株主資本等変動計算書

貸借対照表の「純資産の部」の株主資本の動きをより詳細に記録した書類です。2006年の会社法改正時に導入され、「株主資本」「評価・換算差額等」「新株予約権」の3つに区分表示し、作成する必要があります。

2-5. 個別注記表

決算書類の注記事項をまとめた書類です。なお、作成は必要であるものの、「注記表」という書類とせず、貸借対照表などに注記事項を記載する方法も認められています。

3. 決算書を作成するときの流れ

ワークフロー

決算書の作成では残高の確認、税額の計算、株主総会での承認などを事業年度の翌日から2カ月以内に行なわなければいけません。また、決算書類の確定後は、税金の納付も必要です。それぞれ具体的な作業を解説します。

3-1. 決算時の残高を決定する

帳簿類や領収書綴などを確認し、決算時点の各勘定科目の残高を確定させます。実際残高と帳簿残高を照合し、誤りや抜け・漏れがあれば修正も必要です。

3-2. 税金額の計算と確認

決定した残高を元に、消費税と法人税・法人住民税・法人事業税の額を計算します。なお、税金の額は企業会計上と実際の計算では差がでるため、その差を解消し決算書へ記載する必要があります。

上記の作業は、税理士などに依頼するケースも多いでしょう。

3-3. 決算書を作成する

決定した内容を元に、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書等を作成します。決算書の作成は経理担当者が行い、その後、取締役会で承認され、株主総会に提出・承認という流れをたどります。

取締役会と株主総会の承認を得て初めて、決算書が確定します。さらに、上記の作業は事業年度の翌日から2カ月以内に行なわなければいけません。

3-4. 法人税申告書の作成と納税

上記の作業が終わったら、法人税申告書を作成し、決算書と一緒に税務署に提出します。その後、期日以内に必要額の納税を行います。

3-5. 決算書の保管

作成後の決算書は7年または、10年など、法律で定められた年数に応じて保管しなければいけません。確認のうえ、破棄することのないように注意しましょう。

4. 決算書の作成は日頃の準備が大切!

PCをみる女性

決算書とは、企業の経営状況を明らかにする書類で、法人税法などにより作成が義務付けられています。

株主会社の場合、事業年度の翌日から2カ月以内に決算書を承認する必要があるため、日頃の経理業務をどれだけ適切に行なえているかが問題となります。また、決算後の書類は所定年数保管も必要です。

決算書業務を円滑に進めるためにも、会計システムを導入し、ペーパーレス化を進めるのがおすすめです。

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jinjer Blog 編集部

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