実地棚卸を行う3つの目的や手順をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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実地棚卸を行う3つの目的や手順をわかりやすく解説

3step

商品や原材料、仕掛品の在庫のことを棚卸資産と呼びます。期末に棚卸資産を点検し、在庫の状態や数量を直接確認する作業が「実地棚卸」です。実地棚卸を行うことで期首棚卸高を算出し、1年間の利益を確定させることができます。この記事では、実地棚卸の目的や手順をわかりやすく解説します。

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1. 実地棚卸とは?

棚卸

年に1回、期末のタイミングで実施するのが「実地棚卸」です。実地棚卸とは、商品の在庫を実地に点検し、帳簿上の在庫と比較する手続きのことを指します。ここでは、実地棚卸の定義や実施方法、頻度を簡単に解説します。

1-1. 実地棚卸は商品の在庫を実地に点検すること

そもそも棚卸(たなおろし)とは、商品や原材料、仕掛品の在庫を点検する作業を指します。棚卸には、実地棚卸と帳簿棚卸の2種類があります。

実地棚卸 商品の在庫を実地に点検すること
帳簿棚卸 帳簿上の商品の在庫のこと

実地棚卸と帳簿棚卸が合わない場合、在庫数の過不足のことを在庫差異と呼びます。実地棚卸の目的は、在庫差異がないかチェックすることです。もし在庫差異が発生したら、商品受払台帳に記載し、帳簿棚卸の数字を修正します。

1-2. 実地棚卸の実施方法

実地棚卸の実施方法は、大きく分けてタグ方式とリスト方式の2種類あります。

タグ方式 陳列棚ごとに連番の棚札を貼り付ける方法
リスト方式 出力したリストと実際の在庫を比較する方法

タグ方式は陳列棚ごとに連番の棚札(タグ)を貼り、在庫を数える方法です。現物を確認しながら1枚ずつ棚札を貼り付けていくため、漏れなく在庫を点検できるのがタグ方式のメリットです。
一方、在庫管理システムなどから在庫リストを出力し、現物と照合しながら在庫を点検する方法をリスト方式と呼びます。カウントミスが発生しやすいものの、比較的短時間で作業が完了するのがリスト方式のメリットです。

1-3. 実地棚卸の頻度

実地棚卸は少なくとも年に1回、決算の時期に行う必要があります。企業によっては、実地棚卸を四半期ごとや半期ごとの頻度で実施する場合もあります。実地棚卸は手間がかかるため、年に複数回実施する場合はスムーズに作業を進めるための工夫が求められます。

2. 実地棚卸を行う目的

目的

実地棚卸を行う目的は3つあります。

  • 期首棚卸高を確定させるため
  • 商品を点検し、在庫管理を見直すため
  • 内部不正がないかチェックするため

実地棚卸の目的は期末在庫を数え上げ、期首棚卸高を確定させることです。また、商品の在庫を点検する過程で、商品の管理方法を見直すきっかけになります。商品の窃盗や横領など、従業員による不正が起きていないかチェックする内部統制としての役割も重要です。

2-1. 期首棚卸高を確定させるため

1年間の利益を計算するには、期首棚卸高(期首の時点での棚卸資産の合計金額のこと)を確定させる必要があります。売上総利益の計算式は以下のとおりです。

  • 売上総利益=売上金額ー売上原価

売上原価は、その年の仕入れ金額から期首棚卸高を差し引くことで計算できます。

  • 売上原価=仕入れ金額ー期首棚卸高

期首棚卸高を計算するには、実地棚卸を行い、期末在庫を確定させる必要があります。実地棚卸を決算の時期に行うのは、期首棚卸高を確定させるためです。

2-2. 商品を点検し、在庫管理を見直すため

実地棚卸を行う過程で、商品の破損や紛失が見つかる場合があります。商品の破損や紛失を発見したら、従業員が棚卸原票に記入し、棚卸責任者が集計します。破損・紛失した商品があまりにも多い場合は、商品の管理方法を見直す必要があります。また、売れ残った商品や動きの少ない商品が多い場合は、不良在庫や滞留在庫を減らすための方法を考えましょう。
このように実地棚卸は、これまでの在庫管理方法を見直すきっかけにもつながります。

2-3. 内部不正がないかチェックするため

実地棚卸には、実は内部統制を強めるための役割もあります。実地棚卸を行い、実際の在庫と帳簿上の在庫を照合することで、商品の窃盗や横領、帳簿のごまかしなどがないかをチェックできます。実地棚卸を年に1回実施することで、従業員の内部不正を未然に防ぐことができます。

3. 実地棚卸の手順

二人組で仕事をする様子

実地棚卸の手順は、大きく4つのステップに分けられます。

  1. 実地棚卸の事前準備をする
  2. 2人1組で在庫を数え、棚卸原票に記入する
  3. 帳簿上の在庫(帳簿棚卸)と比較する
  4. 実地棚卸と帳簿棚卸が合わない場合、原因を考える

実地棚卸は2人1組で担当し、片方が在庫の数え上げ、もう片方が棚卸原票への記入を行う方法が一般的です。実地棚卸と帳簿棚卸と比較し、在庫が合わない場合は原因究明を行いましょう。

3-1. 実地棚卸の事前準備をする

まずは実地棚卸の事前準備を行います。倉庫内の見取り図や、棚卸作業のタイムスケジュール、実地棚卸マニュアルなどを作成し、スムーズに実地棚卸を進められるように準備しましょう。また、倉庫内の整理整頓をしておくことにより、当日作業しやすくなります。社外に預け入れている商品がある場合は、必ず戻し入れを行いましょう。
逆に他社の商品を預かっている場合は、相手先に返品する必要があります。どうしても返品が難しい場合は、自社の商品と混同しないように預かり品である旨を明記しましょう。

3-2. 2人1組で在庫を数え、棚卸原票に記入する

実地棚卸は2人1組で行うのが原則です。片方の従業員(計数者)は在庫の数え上げを担当し、もう片方の従業員(記入者)は棚卸原票の作成を担当します。計数者が商品名や品番、数量などを声に出して読み上げ、記入者が棚卸原票に記入するとスムーズに棚卸が進みます。割り当てられた場所の棚卸が終わったら、計数者と記入者の担当を交代し、ダブルチェックを行うことでミスを減らせます。

3-3. 帳簿上の在庫(帳簿棚卸)と比較する

棚卸原票を回収し、実地棚卸の集計を行います。帳簿上の在庫(帳簿棚卸)と比較し、実地棚卸と帳簿棚卸の結果に相違がないかを確認します。

3-4. 実地棚卸と帳簿棚卸が合わない場合、原因を考える

実地棚卸と帳簿棚卸が合わない場合、原因を究明する必要があります。例えば、在庫が合わない場合、以下のような原因が考えられます。

  • 在庫情報の入力ミスや記録ミス
  • 伝票や納品書の未着
  • 商品の破損や紛失

原因がわからない場合は、在庫が合わない数を商品受払台帳に記載しましょう。実地棚卸の途中で不良品が見つかった場合は、棚卸責任者の指示を受け、廃棄や返品などの対応をします。

4. 実地棚卸の目的や手順を知ることが大切

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実地棚卸は決算の時期に行う手続きです。自社が保有する棚卸資産を実地に点検して、帳簿上の在庫と照合し、期首棚卸高を確定させるのが実地棚卸の目的です。また、在庫を点検する過程で、在庫管理方法を見直すきっかけにもなります。商品の窃盗や横領などが行われていないか、内部不正をチェックする仕組みとしても役立ちます。
実地棚卸は在庫の数え間違いを防ぐため、2人1組で棚卸資産を点検することが一般的です。実地棚卸と帳簿棚卸が合わない場合は、「棚卸原票への記入にミスがないか」「商品の破損や紛失が起きていないか」など、原因究明に取り組みましょう。

 

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jinjer Blog 編集部

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