セグメント情報とは?作成方法や作成上の注意点を徹底解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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セグメント情報とは?作成方法や作成上の注意点を徹底解説

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企業のなかには親会社、子会社が存在するグループ企業もあります。このような企業の場合、事業が異なるケースがあるため、事業内容に応じた財務諸表の作成が求められます。その際に活用されるのがセグメント情報です。

今回はセグメント情報とはなにかを、作成方法や作成上の注意点も交えて解説します。

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1. セグメント情報とは?

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セグメントとは特定のまとまりで区切った集団を指します。これに基づき、企業におけるセグメント情報とは、次のような財務状況を事業単位などで区切った情報といえます。

  • 売上
  • 利益・損失
  • 資産などその他

セグメント情報が求められる理由は、投資家への正確な情報開示にあります。企業のなかには子会社を持つ企業が存在します。このような親会社と子会社とは必ずしも同じ事業を行なっているわけではありません。例えば、鉄道会社が子会社として不動産事業を行なっていることがあります。

このように子会社の事業が異なるにも関わらず、親会社と財務諸表が合算されてしまうと、投資家は企業全体の財務状況が分かりづらくなってしまいます。そのため、セグメント情報として事業ごとの財務状況を伝えることが求められています。

なお、セグメント情報を管理する立場をセグメント管理者と呼びます。セグメント管理者は個人ではなく、複数人から成る会議体というケースもあります。セグメント管理者はセグメントの事業活動や業績などを企業の最高意思決定機関に報告する義務を担っています。

1-1. セグメント情報はマネジメント・アプローチが採用されている

セグメント情報を作成するにあたって、同情報を構成する単位の分別は事業単位が基礎となっています。これは、経営者が経営にあたっての意思決定を行ない、業績を評価することを目的としたマネジメント・アプローチという手法です。

マネジメント・アプローチには次のようなメリットが挙げられます。

  • 経営者の観点から企業を分析できるため、投資家らが経営者の今後の行動を考え将来的なキャッシュフローを評価できる
  • 内部資料から作成できるため負担が少ない
  • 実際の企業の構造に基づいて区分がされるため恣意的になりづらい

一方で次のようなデメリットも考えられます。

  • 企業の構造に基づくため企業間での比較が難しい
  • 内部資料を基にして情報を開示するため事業を進めるうえでの障害になる可能性がある

2. セグメント情報の作成方法

会計処理についての会議

セグメント情報を作成するにあたって、次のように表の横軸に区分するセグメントを、縦軸に売上をはじめとした財務情報を記載します。

事業A 事業B 調整額
親会社 子会社 セグメント内取引 親会社 親会社 セグメント内取引 連結
外部顧客への売上高 6,000 1,500 7,500 3,000 10,500 10,500
セグメント内の内部売上高 200 △200
セグメント間の内部売上高もしくは振替高 100 300 400 400 △500 △300 100
売上高計 6,300 1,800 △200 7,900 3,000 10,900 △500 △500 10,400
外部の営業費用 5,300 600 5,900 1,000 6,900 100 100 7,000
セグメント内の営業費用 200 △200
セグメント間の営業費用 500 500 △500 △500
営業費用合計 5,300 800 △200 5,900 1,500 7,400 100 △500 △400 7,000
営業利益 1,000 1000 △200 2,000 1,500 3,500 △100 △100 3,400

親会社と子会社、それぞれの決算書をセグメントに応じて分けていきます。親会社に発生した管理部門費のように、セグメントとは直接結びつかない費用については、調整欄に記載しましょう。

次に以下を集計します。

  • セグメント内取引
  • セグメント間取引

上記2つをセグメントによって分けられた財務情報から引くことで、外部との取引高が算出されます。最終的にはセグメントの結果から調整額を差し引くことで、連結計算書と合わせます。

3. セグメント情報を作成するときの注意点

注意

マネジメント・アプローチに基づくセグメント情報の作成は、経営者の観点から企業を分析できる、結果が恣意的になりにくいというメリットがあります。このようなメリットを享受するためには、次の注意点を意識しておきましょう。

  • 区分けするセグメントは経営者が必要とする情報に応じる
  • 賃借対照表まで分けることで情報の有益性が高まる
  • 財務情報をスピーディに集められる体制の構築

3-1. 区分けするセグメントは経営者が必要とする情報に応じる

セグメント情報はさまざまな財務情報を、事業所をはじめとしたセグメント単位で分けます。このセグメント単位は、経営者がどのような情報を必要としているか、どのような経理管理を行なっているかに応じて設定します。そのため、区分けする方法は経営者が自分の会社の財務情報をどのような視点で見ているかという姿勢と合致する必要があります。

3-2. 賃借対照表まで分けることで情報の有益性が高まる

セグメント情報の粒度は自社の目的に応じて変わります。しかし、売上や利益などだけではなく、賃借対照表の情報まで区分けすることで、情報としての有益性が増すと考えられます。

例えば、次のような情報までセグメント単位で分けることで、情報の有益性向上が期待できます。

  • 減価償却費
  • 減損損失
  • 有形固定資産及び無形固定資産の増加額

3-3. 財務情報をスピーディに集められる体制の構築

セグメント情報をすぐに集計できる社内体制を整備しておくこともポイントです。スピーディにセグメント情報を把握できることで、経営にあたっての意思決定のスピード向上にもつながります。

4. セグメント情報の作成方法を把握しておこう

利益と損益

セグメント情報とは企業で発生する売上や利益・損失などの財務情報を、事業単位で区切った情報です。セグメント情報は、経営者が経営の意思決定を行なうことを目的としたマネジメント・アプローチという手法が採用されていて、事業単位で区切ることが基礎とされています。

セグメント情報を作成するにあたっては、横軸に区分するセグメントを、縦軸に売上をはじめとした財務情報を記載していき、最終的に連結計算書と合わせます。

セグメント情報を作成する際は、財務情報だけではなく、賃借対照表まで分けることで情報の有益性が高まるといった注意点を意識して、正確かつ迅速な意思決定が下る体制を整えておきましょう。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
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jinjer Blog 編集部

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