出張手当とは?メリット・デメリットや相場を解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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出張手当とは?メリット・デメリットや相場を解説

近代的なパネルを触る男性

出張手当とは、社員が出張したことに伴って発生する費用を補償する手当のことです。一般的な企業では従業員を出張させる場合、金銭的負担の補助や慰労を目的として出張手当を支給します。

しかし、「出張手当をどのように支給すればいいのか」と悩む担当者もいるでしょう。

今回は、出張手当の考え方やメリット・デメリット、世間の相場や制度の導入方法について解説します。出張手当について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。

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1. 出張手当とは?出張経費との違いも解説

キャリーケースを引く男性

ここでは、出張手当とはどのような趣旨で支給されているのか、について解説します。また、似たような名称の手当「出張経費」についても説明します。

1-1. 出張手当

出張手当とは、従業員が通常の勤務地から離れた場所に出張する際に支給される手当のことです。出張手当は法律的に定められた賃金ではなく、企業ごとの独自の制度にもとづいて運用されています。

出張のときには、通常の勤務地であれば発生しない費用が生じる可能性が高いです。たとえば、出張先の環境によっては弁当ではなく外食することになるでしょう。同じように手荷物を減らすため、水筒を持たずに飲料水を購入する場合も、普段とは異なる出費になります。

また、宿泊を伴う出張の場合には、朝や夜の食事代も追加される他、場合によっては洗濯やクリーニング費用が発生することもあります。

出張手当は、出張しなければ従業員が負担しなかった費用に対して、従業員の負担をカバーする目的で支給されるのです。その他、出張時の肉体的・精神的な疲労を慰労する目的もあります。

1-2. 出張経費

出張経費とは、出張において業務にかかわる支払いのことです。長時間の移動を伴う出張では、交通費や宿泊費などの追加費用が発生します。

たとえば電車や新幹線、飛行機などの公共交通機関の料金や、地域のビジネスホテルの宿泊代などです。

多くの会社では、出張手当とは別に交通費や宿泊費用を「出張経費」として支給しています。領収証を元に実費精算するのか、相場を元に固定金額で支給するのかは、会社によって異なります。

2. 出張手当の3つのメリット

MERITと書かれた木箱

会社が従業員に対して出張手当を支給することで得られるメリットがあります。ここでは3つのメリットについて解説します。

  1. 法人税・所得税や社会保険料が軽減される
  2. 従業員の手取り額が多くなる
  3. 従業員のモチベーションが高まる

2-1. 法人税・所得税や社会保険料が軽減される

出張手当は経費として計上できるため、法人税を減らせます。また、国内出張に対する出張手当であれば、仕入れ税額控除の扱いとなり消費税を減らす効果もあります。

従業員の給与額に算入しないため、社会保険料の算定にも含まれません。結果的に、同じ金額を給与で支給するよりも社会保険料の金額が低く抑えられ、会社負担分の社会保険料も軽減されます。

2-2. 従業員の手取り額が多くなる

出張手当のメリットとして、従業員の手取り額が多くなることが挙げられます。出張手当は給与所得ではなく立替経費として支給され、所得税や住民税、社会保険料の対象外となるためです。

たとえ特定の時期に出張が多く入り、出張手当が多く支給された場合でも、従業員にとって税金や社会保険上の不利益は発生しません。

2-3. 従業員のモチベーションが高まる

出張手当は、従業員のモチベーションが高まるメリットがあります。多くの会社では、出張手当を固定された金額で支給しており、従業員は手当を自由に使えるためです。

一般的に食事代などを安く抑えても余った手当を会社に返す必要はありません。従業員にとっては臨時収入のようなものです。

出張時の金銭的負担をカバーできる適切な額の出張手当があれば、「出張の度にお金を使う」不満を回避できます。そのため、従業員のモチベーションを高めることが期待できるのです。

3. 出張手当の3つのデメリット

DEMERITと書かれた木箱

ここでは、会社にとってどのようなデメリットが懸念されるのかについて説明します。

  1. 会社の支出が増える
  2. 適正な出張旅費規定の整備が必要
  3. 高額な場合には税務調査で指摘されるおそれがある

3-1. 会社の支出が増える

出張手当の主なデメリットは単純に会社の支出が増えることです。法律上は支給しなくてもよい手当を出張のたびに支給するため、会社の支出が増加します。

ただし、従業員にとっても出張により金銭的な負担が増えることは事実です。出張手当は従業員の金銭的負担の軽減措置であるため、「余計な支出」と捉えることは早計でしょう。

適正な出張手当を支給するほうが従業員満足度を高め、結果的に会社の利益につながります。

3-2. 適正な出張旅費規定の整備が必要

会社で出張手当を支給するためには「出張旅費規定」を整備する必要があります。整備にあたり手間や時間がかかる点ではデメリットといえるでしょう。

出張旅費規定では、「出張」の定義や支給する手当の具体的な金額、社内の申請手続きなどを明確に定めなければなりません。従業員にとっても、出張手当はどのような基準でいくら支給されるのか、社内に明確な規定がなければ不信感を抱きます。

また、税務調査などが行われた際に、出張手当を経費として計上する根拠もなくなってしまいます。手間はかかるものの、重要性が高いため必ず整備しましょう。

3-3. 高額な場合には税務調査で指摘されるおそれがある

出張手当は給与所得ではなく立替経費として計上できますが、適正な金額で支給されていることが前提です。

法律等で具体的な金額は定められていないものの、あまりにも高額な手当が支給されている場合は注意が必要です。出張に伴う金銭的な負担をカバーする本来の目的を超えているとみなされる可能性があります。

税務調査などが行われた際に「出張手当を悪用して不当に税額を少なくしている」と脱税の疑いをかけられかねません。

出張手当の趣旨を理解して、客観的に適正な金額で支給するようにしましょう。次章で出張手当の相場も紹介していますので、参考にしてみてください。

4. 出張手当の相場

計算をする女性

出張手当の金額は、会社の規模や給与水準などによって異なりますが、おおよその目安は下記のとおりです。

国内出張(日帰り) 国内出張(宿泊) 海外出張
一般社員 2,094円 2,355円 北米地域:4,913円
中国地域:4,514円
部長クラス 2,666円 2,900円 北米地域:5,593円
中国地域:5,185円

出典:2019年度 国内・海外出張旅費に関する調査|産労総合研究所

なお、多くの会社では、従業員の地位や役職ごとに異なる出張手当を定めています。

交通費や宿泊費を除いて、食事代などの一般的な生活レベルの費用と出張に対する慰労という観点では、妥当な金額といえるでしょう。

5. 出張手当制度の導入方法

会話する男女

最後に、出張手当制度を社内に導入する際の参考手順を説明します。なお、顧問契約の社労士がいる場合には、社労士に相談するのも有効です。

  1. 出張旅費規程を作成する
  2. 規定や申請方法を社内に周知する
  3. 運用を開始する

5-1. 出張旅費規程を作成する

まずは出張手当の金額や出張の定義(会社からの距離など)を「出張旅費規程」で定めなければなりません。

規定した出張手当は、従業員が出張するたびに支給する必要があるため、過不足が無いように相場情報を参考にしながら検討を進めます。金額は人事部や経理部など限定的な部署だけで考えるのではなく、実際に支給する部署の長とも相談しながら検討するとスムーズです。

また、社内における申請方法や開始時期もあわせて検討します。出張手当を支給する際に、誤って課税対象の給与項目を使うことのないよう、給与計算担当者との調整も済ませておくと安心です。

5-2. 規定や申請方法を社内に周知する

出張旅費規定を整備したあとは、開始時期や申請方法を含めて社内全体に周知することも必要です。

これまで出張手当を支給していなかった場合には、あらためて出張手当の趣旨と金額の根拠も説明すると、従業員からの理解を得やすくなります。

出張手当は、出張する従業員本人や所属部署、人事部、経理部など複数の担当者が関わってきます。認識誤りが無いよう正確に周知しましょう。

5-3. 運用を開始する

出張手当に関して社内への周知を済ませたあとは、あらかじめ決定しておいた日付で運用を開始します。

社内で出張手当が浸透するまでの間は、申請誤りや漏れが無いように、必要に応じて各部署の長にも協力を仰ぎましょう。

実際に運用を開始してみると予測していなかったトラブルが発生することもあります。運用するうえで生じた課題については、関係者で共有して適切な改善をしながら、社内で定着するように取り組みましょう。

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FURUYA

FURUYA

バックオフィス業務効率化のコンサルティングを経て、 現在はjinjer Blogの運営に携わっています。 法務・経理・総務を中心に管理業務の知見をもとに、現場の目線にあったコンテンツをお届けします。よくある課題から、単純な疑問まで担当者のお悩みを解消できるよう運営します。

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