賞与支払届とは?手続きの方法や注意点、電子申請についても解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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賞与支払届とは?手続きの方法や注意点、電子申請についても解説

賞与をみて喜ぶ男性

「賞与支払届」は保険料を納める際に必要であり、従業員の将来に影響するといっても過言ではない重要な書類です。担当者は、書類を正確に作成し指定の期日までに提出しなければいけません。

届出をうっかり忘れたり、記入ミスで時間がかかったりすると、従業員に迷惑がかかり、トラブルに発展する恐れもあります。労使の関係を良好に保つためにも、正しい知識を取り入れ、事前に準備しておくことが大切です。

本記事では、賞与支払届の手続きをスムーズに進めるための基礎知識や手続き方法、注意点について解説します。担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

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給与計算は間違いが許されない、確認作業が何回も必要な業務です。 また、給与明細の発行や、封入作業、郵送作業など従業員一人ひとりに対しての対応に手間がかかっている方も多いのではないでしょうか。

今回は「給与計算の手間を削減したいけど、この課題ってどの解決策が一番いいの?」とお考えの 給与担当者様向けに、「給与計算効率化BOOK」をご用意しました。 資料は無料ですので、ぜひご覧ください。

1. 賞与支払届とは

選択に悩んでいる

まずは賞与支払届がどのような書類なのか、必要性も合わせて確認していきましょう。

賞与支払届が必要になる賞与の種類についても解説します。

1-1. 賞与に対する社会保険料を算出するための書類

賞与支払届とは、賞与の金額をはっきり提示し、社会保険料を納める際に必要な書類です。

賞与の呼び方は「ボーナス」や「手当」「俸給」など、企業によって異なります。賞与支払届の提出の有無は、賃金が支給される回数で判断されるため、どのような名称であっても提出が必要です。

なお、手続きの対象者は、社会保険の被保険者と70歳以上の従業員のみです。社会保険未加入者(アルバイトなど)は含まれません。また、慶弔見舞金も対象外です。

1-2. 賞与支払届は賞与が発生したら必ず提出する

前述したように、賞与支払届は社会保険料を正しく納めるために必要な書類で、従業員が将来もらえる年金の受給額にも大きく関わるものです。

そのため、従業員に賞与を支給した場合は、指定された機関に速やかに提出しなければいけません。

提出を忘れたり、誤った内容で申告してしまったりした場合は、従業員にとってマイナスになる上に、企業の信頼性にも問題がでる可能性があります。

1-3. 賞与支払届の対象になる賞与

賞与とは「1年に3回まで支給されるもの」とされています。年に2回のボーナスや、個人の業績に対して1度支給された業績賞与などが該当します。

このような賞与で年3回以下のものに対しては、賞与支払届を提出しなければいけません。

なお、1年に4回以上支給される賃金は「月々の給与」とみなされます。その場合は、賞与支払届の提出は必要ありません。

参考:従業員に賞与を支給したときの手続き|日本年金機構

2. 賞与支払届の提出先と提出期限

書類を確認してサインする

賞与支払届は、「年金事務所」もしくは「事務センター」、および各健康保険の保険組合に提出します。

提出先と提出期限は、加入保険別に以下のように決まっています。

加入保険 提出先 提出期限
全国健康保険協会 年金事務所or事務センター 賞与支払いから
5日以内
全国健康保険協会以外
  • 年金事務所or事務センター
  • 各健康保険組合

(※計2ヵ所)

賞与支払いから
5日以内

提出までに設けられている期限は、いずれの保険も賞与を給付した日から「5日以内」です。意外と短いため、賞与を支給した際は可能な限り早く手続きをおこないましょう。

3. 賞与支払届の手続き方法

PC画面を確認している

賞与支払届の手続き方法は、以下の6ステップです。

  1. 賞与の支払いを確認する
  2. 賞与支払届を入手する
  3. 社会保険料の計算をする
  4. 賞与支払届に記入する
  5. 賞与支払届を提出する
  6. 従業員に通知して保険料を納付する

それぞれの流れを細かく解説していきます。

3-1. 賞与の支払いを確認する

まずは、従業員への賞与が支払われているか確認します。賞与の支給がない、あるいは年に4回を超えている場合は賞与支払届が必要ないからです。

年3回以下の賞与がある場合は「賞与支払届」、支給がない場合は「賞与不支給報告書」を提出します。

3-2. 賞与支払届を入手する

届出に必要な書類は、年金事務所で受け取るか、日本年金機構のホームページでダウンロードできます。ダウンロードをする場合、PDFかExcel、いずれかの書式を選択可能です。

また、郵送で届出書類が届く便利なサービスもあります。あらかじめ従業員の情報が印字されているため、手書きで記入する手間が省けるのが利点です。

サービスを受けられる条件は、「賞与の支払い月を登録しておくこと」となっています。事前にわかっている場合は、ぜひ活用しましょう。

参考:賞与を支給したとき、賞与支払予定月に賞与が不支給のとき|日本年金機構

3-3. 社会保険料の計算をする

賞与の合計金額をベースに、保険料の計算をおこないます。

賞与の合計金額から、1,000円未満の端数を切り捨てた金額が「標準賞与額」です。標準賞与額・健康保険・厚生年金保険をかけた額が保険料となります。

◼︎賞与にかかる保険料=標準賞与額×健康保険・厚生年金の保険料率

保険料率は毎年改正されるため、最新情報をチェックしておきましょう。

参考:令和5年度都道府県単位保険料率|全国健康保険協会

3-4. 賞与支払届に記入する

準備が整ったら、ミスのないよう正確に記入していきましょう。記入方法や、記入時の注意点は後述します。

3-5. 賞与支払届を提出する

記入漏れやミスがないかチェックしたら、以下のいずれかの方法で提出します。

  • 郵送
  • 持参(年金事務所のみ)
  • 電子媒体(CD・DVD)
  • 電子申請

電子申請をする際は、「電子証明書」もしくは「GビズID」が必要になります。詳しい申請方法は、日本年金機構のホームページをご覧ください。

参考:電子媒体申請|日本年金機構
参考:電子申請(e-Gov)|日本年金機構

3-6. 従業員に通知して保険料を納付する

申請がスムーズに受理されると、以下の2つの書類が届きます。

  • 標準賞与額決定通知書
  • 保険料納入告知額・領収済額通知書」

通知が届いたら、通知内容を従業員に伝達し、通知書は企業で保管しましょう。

保険料納入告知額・領収済額通知書が届いた月の最終日までに、保険料を納めれば手続きは完了です。毎月の給与の保険料とあわせて納付する必要があるため、忘れないように注意しましょう。

4. 賞与支払届の記入方法

資料を確認している

賞与支払届の記入は難しいものではありません。記入例を参考にし、注意点を意識すれば初めてでもスムーズに提出できます。

4-1. 賞与支払届の記入例

賞与支払届には、会社の情報や被保険者の情報、賞与の内容などを記載します。

以下の日本年金機構が提示している記入例を見ながら必要事項を埋めていきましょう。

被保険者賞与支払届

引用:日本年金機構「被保険者賞与支払届」

難しい点はほとんどありませんが、次項の注意点も意識しておくとよいでしょう。

4-2. 賞与支払届の記入で注意したいポイント

賞与支払届の記入時に注意したいポイントは以下のとおりです。

項目 注意ポイント
事業所の整理番号 数字とカタカナを記入(漢字とひらがなの場合もあり)
事業所の押印 書類が2枚以上になる場合、2枚目以降の押印は省略可能
賞与支払年月日 書類が2枚以上になる場合、それぞれに記入が必要
賞与額 賞与のトータル額から1,000円未満を切り捨てた金額を記入
基礎年金番号 70歳以上の被用者のみ、以下のいずれかを記入
・基礎年金番号
・マイナンバー
備考 「2.二以上勤務」
2ヵ所以上の事業所で社会保険に加入している社員が該当
「3.同一月内の賞与合算」
同じ月に2回以上、賞与をもらった人が該当
初回支払日は、賞与支払いの初日を記入

4-3. 賞与支払届の訂正方法

賞与支払届に誤った内容を記載してしまったときや、書き損じてしまった場合はすぐに訂正できます。また、提出後に間違いに気づいた際も訂正が可能です。

①提出前に訂正・修正をする場合

書き間違いを修正したい場合は、ミスをした箇所を二重線で消し、上に訂正内容を記入しましょう。

なお、提出先によっては最初から作成し直さなければ認められないケースもあります。ミスに気付いた場合は窓口に問い合わせた方が確実です。

②提出後に訂正をしたい場合

賞与支払届を各窓口に提出した後に誤りに気付いた場合は、訂正届を提出します。

賞与支払届に赤字で「訂正届」と記載して、誤った内容を赤字で記入し、正しい内容を黒字で記入します。

ただし、誤った箇所によって必要な対応が違うため、独断で訂正届は作成せずに各窓口に問い合わせをして指示を仰ぐとよいでしょう。

5. 賞与支払届は電子媒体による申請が可能

確認事項にチェックを入れる

賞与支払い届は電子媒体による申請が可能です。各窓口に出向く必要や、郵送する必要がないため、できるだけ取り入れて業務の効率化を目指しましょう。

5-1. 電子媒体による申請とは

電子媒体による申請とは、CDやDVDなどの電子媒体を使った提出や、電子申請(e-Gov)による提出を指します。

事前準備や登録が必要ですが、一度環境を整えたあとはスムーズに届け出が可能になります。電子申請は今後主流になっていくことが予想されるため、早めに対応しておくとよいかもしれません。

5-2. 電子媒体の申請方法

賞与支払届を電子媒体で申請する場合は、届出書を作成しなければいけません。

自社で作成するか、日本年金機構のホームページから「届書作成プログラム」をダウンロードして作成しましょう。

DCやDVDには必ずパスワードを設定し、事業所の名前や事業所整理記号など必要事項を記載したラベルを貼付して提出します。

電子申請の場合は電子証明書かGビズIDを準備して、e-Govを利用して申請します。

参照:電子申請(e-Gov)|日本年金機構

参考:賞与を支給したとき、賞与支払予定月に賞与が不支給のとき|日本年金機構

6. 賞与支払届の手続きにおける注意すべきポイント

ブロックで注意点を表している

賞与支払届の手続きにおける注意点と、その対処法を紹介します。

6-1. 標準賞与額には上限がある

標準賞与額には上限があり、健康保険は年間累計(4月1日から3月31日まで)が573万円、厚生年金保険は月150万円です。

上限を超えた場合は、「健康保険標準賞与額累計申請書」を提出します。

6-2. 賞与支払届のフォーマットが指定されている場合がある

健康保険組合加入企業では、フォーマットが指定されている場合があるので要注意です。

給料の計算ソフトのなかには、賞与支払届を自動で作成できるタイプもあります。自動作成で指定のフォーマットに設定できるのかを気をつけなければなりません。

使用しているソフトが受理されるかどうか、前もって確認しておきましょう。

6-3. 70歳以上の従業員は記入方法が異なる

70歳以上の従業員に賞与を支払った場合には、記入方法が異なります。

備考欄の「70歳以上被用者」に丸をつけ、基礎年金番号もしくはマイナンバーを記入します。この手続きは電子媒体での届出はできないので、担当者は注意してください。

70歳を超えると、厚生年金の加入資格を失いますが、条件を満たしていれば任意で加入できます。

70歳以上で厚生年金に加入している人を「高齢任意加入被保険者」といい、その場合「高齢任意被保険者所得申請書」を提出しなければいけません。

6-4. 休業中の従業員は記入方法が異なる

休業中の従業員に賞与を支給したときは、年度の累計額にカウントします。休業中は、社会保険料が発生しません。

賞与支払届の提出を見落としがちになりますが、忘れないように注意しましょう。
賞与支払届の提出を忘れた場合
書類の提出自体を忘れると、賞与の支払いから2ヵ月後に「督促状」が送付されます。督促状が届いた場合は、速やかに届出を行い保険料を納めましょう。

年金事務所や事務センターに連絡するのも忘れないでください。なお、賞与の支払いから2年経つと、保険料の徴収権がなくなるので注意が必要です。

6-5. 退職した人に賞与が支払われている場合

退職した従業員に賞与が支払われている場合は、資格喪失月(退職する月)の前月までの賞与を賞与支払届に記載して提出します。

月末に退職する場合は退職月に支払われた賞与も保険料徴収の対象になるため、賞与支払届が必要です。

なお、退職日が月末ではなく保険料を徴収しない場合でも、標準賞与額の累計額には含まれます。この点は間違いやすいため、注意して処理しましょう。

6-6. 途中入社の従業員の取り扱い

途中入社した従業員に賞与が発生する場合は、入社日が基準になります。入社日以降に支給した賞与に対しては、賞与支払届が必要です。

同じ年度内で転職し、複数の被保険者期間が発生している場合は、同一の保険者になっている間に支払われた標準賞与額を累計することになります。

少し複雑になるため、途中入社の従業員に賞与支払届が必要な場合で書き方に迷う場合は各窓口に問い合わせするとよいでしょう。

7. 賞与を支払ったら賞与支払届が必要!正しく作成して手続きをしよう

ビックリマークに注目している

賞与支払届は、社会保険料の納付義務を果たすほか、従業員が将来もらえる年金受給額に大きく影響する重要な書類です。

最大でも1年に3回までの届出になりますが、提出を忘れてしまった、遅れてしまった場合は従業員に迷惑がかかります。

難しい手続きではありませんが、提出までに設けられた期限は5日と短いため、あらかじめスケジュールを立てて準備しておくことが大切です。

賞与支払届の重要性を認識し、忘れずに提出しましょう。

これ一冊で給与計算のシステム化・Excel・アウトソーシングの比較ができる!

給与計算は間違いが許されない、確認作業が何回も必要な業務です。 また、給与明細の発行や、封入作業、郵送作業など従業員一人ひとりに対しての対応に手間がかかっている方も多いのではないでしょうか。

今回は「給与計算の手間を削減したいけど、この課題ってどの解決策が一番いいの?」とお考えの 給与担当者様向けに、「給与計算効率化BOOK」をご用意しました。 資料は無料ですので、ぜひご覧ください。

OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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