法人カード決済で発行される利用明細書の特徴や注意点 | jinjerBlog

法人カード決済で発行される利用明細書の特徴や注意点

明細

法人カードを決済に使用した場合、「クレジットカード売上票」や「クレジットカード利用明細書」が発行されます。

会社の経費精算には領収書の添付が必要になりますが、売上票や利用明細書は領収書とどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、法人カード決済で発行される利用明細書や売上票の特徴、経費精算に利用明細書を利用する際の注意点について解説します。

1.法人カード決済で発行される利用明細書の特徴

店舗などで業務に必要な買い物を行い、法人カードで決済を行うと、翌月の支払日に合わせてクレジットカード会社から「クレジットカード利用明細書」が郵送されます。

利用明細書は、その名の通り、クレジットカードの利用内容を確認するための書類で、主に以下の項目が記載されています。

● ①カード利用年月日
● ②カードの利用場所
● ③カードの利用金額
● ④カードの支払区分
● ⑤当月の支払額
● ⑥支払額の合計
● ⑦支払日(口座引落日)
● ⑧カード情報
● ⑨支払口座の情報

①~⑤はカードの利用場所(カード決済した回数)ごとに記載されており、いつ・どこで・いくら決済したのかを一目でチェックできます。

④は支払方法に応じて「1回払」「分割払」「リボ払」などと記載されます。

分割払いまたはリボ払いの場合、⑤に記載されるのは分割された金額で、別枠には支払後の残高や今後の支払い予定額なども記載されます。

⑥は法人カードの締め日までに使ったカード決済の合計額で、一般的には翌月の支払日に口座から引き落とされる金額となります。

⑦は口座から⑥が引き落とされる日で、この日までに口座残高を④以上の金額にしておく必要があります。

⑧・⑨はどの法人カードの利用明細書なのか、どの口座から利用金額が引き落とされるのか確認するための情報です。

なお、利用明細書に記載される項目はカード会社によって異なる場合があります。

カード明細書は毎月郵送されてきますので、手元に届いたら必ず中身を確認し、事実と相違ないかきちんとチェックしましょう。

1-1.確認するときはWEB明細がおすすめ

最近ではWEB明細で確認することが多くなっています。WEB明細で確認することで明細書が紙で郵送されるよりはやく確認ができ、過去の履歴もいつでも簡単に確認することができます。またカード会社によってはWEB明細を選択することで年会費が割引されるケースもあります。

2.利用明細書を経費精算で利用するときの注意点

禁止

法人カード決済で発行される利用明細書を経費精算に利用する場合、以下の点に注意しましょう。

2-1.利用明細書を「領収書」として利用するには条件がある

領収書とは、金銭または有価証券の受取事実を証明するものであり、かつ金銭または有価証券を受け取った受領者が、支払者に交付する書類のことです。[注1]

法人カード決済は利用時に金銭または有価証券のやり取りが発生しない信用取引ですし、カード利用明細書を発行したカード会社は物品のやり取りを行った当事者である「受領者」には該当しないため、利用明細書は税法上の「領収書」とはみなされないことになります。

ただし、以下に記載した国税関係帳簿書類の要件を満たす場合は、利用明細書を領収書代わりに活用することができます。[注2]

● ①書類の作成者の氏名または名称
● ②課税資産の譲渡等を行った年月日
● ③課税資産の譲渡等に係る資産または役務の内容
● ④税率の異なるごとに区分して合計した課税資産の譲渡等の対価の額
● ⑤書類の交付を受ける者の氏名または名称

①は決済を行った店舗の名前、②はカード決済した年月日、③は法人カード決済で購入または利用した商品・サービスの名前、④は③の利用金額、⑤は法人カード決済を行った者の名前です。

たいていの利用明細書には上記5項目が網羅されていますが、利用明細書の内容はカード会社によって異なりますので、利用明細書を領収書代わりに使う場合は、国税関係帳簿書類の要件を満たしているかどうか、必ず確認しておきましょう。

[注1]国税庁「金銭又は有価証券の受取書、領収書」
[注2]国税庁「カード会社からの請求明細書」

2-2.重複入力に注意

カード会社から発行される利用明細書と、法人カード決済時にお店が発行する売上票または領収書をバラバラに保管していると、1回の決済に対して2回、3回と経費を計上する「二重計上」が発生するリスクが高くなります。

重複入力したぶんは「経費の水増し」とみなされ、税務署から指摘を受ける可能性がありますので、カード利用明細書を使って経費精算を行う場合は、利用明細書と売上票、明細書をセットにして保管しておくことをおすすめします。

2-3.利用明細書(領収書)の保管期間に注意

法人カードの利用明細書を保管する期間は、国税関係帳簿書類として確定申告などに使用したか否かによって異なります。

利用明細書を領収書の代わりとして確定申告に使用した場合、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存しなければなりません。[注3]

一方、利用明細書をカード売上票の内容確認のためだけに使用した場合、国税関係帳簿書類とはみなされないため、保管の義務はありません。

このように、カード利用明細書を経費精算に使ったかどうかによって保管義務の有無が異なりますので、取り扱いには十分注意しましょう。

[注3]国税庁「帳簿書類等の保存期間」

3.法人カードの売上票は証憑書類の利用可能

指を差す女性

法人カード決済を行うと、後日カード会社から発行される利用明細書とは別に、店舗から「カード売上票」が発行されます。

カード売上票も利用明細書同様、現金または有価証券を受領した事実を証明するものではありませんが、本記事の「利用明細書を経費精算で利用するときの注意点」でも説明した通り、以下5つの要件をすべて満たしている売上票なら、証憑書類として利用することが可能です。

● ①書類の作成者の氏名または名称
● ②課税資産の譲渡等を行った年月日
● ③課税資産の譲渡等に係る資産または役務の内容
● ④税率の異なるごとに区分して合計した課税資産の譲渡等の対価の額
● ⑤書類の交付を受ける者の氏名または名称

ただ、カード売上票に記載される情報は発行者(店舗)によって大きく異なります。

中には、加盟店名(決済した店舗)や利用年月日、法人カードの番号、カード会社の名前、合計金額などしか記載されておらず、③と⑤の情報が抜けているものも少なくありません。

こうした簡易的な売上票の場合、国税関係帳簿書類の要件を満たしておらず、正式な領収書として活用することはできないので注意が必要です。

3-1.売上票と利用明細書、どちらかを保管すればOK?

国税関係帳簿書類の要件を満たしていれば、カード売上票、カード利用明細書ともに、領収書の代わりとして活用することが可能です。

そのため、両方とも領収書の代用になり得る要件を満たしている場合、経費精算ではどちらか一方を保管しておけば問題ないことになります。

ただ、両方の書類を保管しておけば、法人カードで決済した時の内容と、カード利用明細書の内容に相違がないかどうか確認することができます。

そのため、法人カード決済を行ったときは、売上票・利用明細書の両方をセットで保管することをルールとして徹底しておくことをおすすめします。

4.法人カード決済の利用明細書は領収書の代わりとして活用できる

法人カード決済は信用取引なので、その場で発行される売上票や、後日カード会社から発行される利用明細書は、正式な領収書とはみなされません。

ただし、国税関係帳簿書類の要件を満たしていれば、利用明細書・売上票ともに領収書の代わりとして活用することが可能です。

領収書の代わりとして認められるための要件は複数ありますので、利用明細書や売上票が発行されたら、要件を満たしているかどうかきちんと確認しましょう。

また、利用明細書と売上票をバラバラに保管しておくと二重計上の原因になりますので、法人カード決済で発行された書類はセットで保管し、重複入力の防止を徹底しましょう。

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