電子帳簿保存法のメリットを簡単に理解したい!基礎知識やデメリットもわかりやすく解説 | jinjerBlog

電子帳簿保存法のメリットを簡単に理解したい!基礎知識やデメリットもわかりやすく解説

メリット

現代はパソコンやインターネットの普及にともない、ほとんどの企業がビジネスのあらゆるシーンでコンピュータ処理をおこなっています。

しかし、かつての日本では国税関係帳簿書類を紙で保存することが義務づけられていたため、コンピュータで作成した帳簿書類をわざわざ印刷し、物理的に保存しなければなりませんでした。

そこで政府では、新しい時代の流れに対応するため、平成10年度の税制改正の一環として、新たに電子帳簿保存法を施行するに至りました。

また、最近では電子帳簿保存法の改正による経費精算業務の変化が注目を集めており、経理部の業務効率化に大きく関わってくる法律になります。

今回は企業が電子帳簿保存法を適用することのメリット・デメリットや、適用するための方法について解説します。

【調査レポート】2022年「改正電子帳簿保存法」に向けた各社の現状とは?

一部猶予が与えられた改正電子帳簿保存法ですが、各社の対応状況はいかがなのでしょうか。
そこで電子帳簿保存法に対応したシステムを提供するjinjer株式会社では「改正電子帳簿保存法対応に向けた課題」に関する実態調査を実施いたしました。

調査レポートには、

・各企業の電帳法対応への危機感
・電帳法に対応できていない理由
・電帳法の対応を予定している時期
・電帳法対応するための予算の有無について

などなど電子帳簿保存法対応に関する各社の現状が示されています。

「各社の電帳法の対応状況が知りたい」「いつから電帳法に対応しようか悩んでいる」というご担当者様はぜひご覧ください。

電帳法調査レポート

1. 電子帳簿保存法はどのような法律?

電子帳簿保存法と最近よく耳にしますが、そもそも内容が難しく、いまいち法律のポイントがわからない方も多いのではないでしょうか。

ここでは、電子帳簿保存法の基礎知識についてわかりやすく解説いたします。

1-1. 電子帳簿保存法とは

① これまでの電子帳簿保存法

電子帳簿保存法とは、国税関係帳簿書類を電子データとして保存することを認めた法律です。

電子帳簿保存法は1998年7月に制定され、2005年3月に一部改変されました。このタイミングで「スキャンデータが電子データとして認められる」ようになりました。

2016年には「スマートフォンやデジタルカメラで撮影した領収書や請求書のデータ保存が可能」になるなど、より企業が対応しやすい形へと年々変化をしています。

② 2020年10月におこなわれた改正

今回の改正では、キャッシュレス決済の普及に伴って、以下の2点が緩和されました。

(1)発行者のタイムスタンプがあれば受領側でのタイムスタンプが不要に

(2)クレジットカードやICカードの利用明細が領収書の代わりとして使用できる

1-2. 電子帳簿保存法が定めていること

電子帳簿保存法が定めていることは大きく二つです。

① 国税関連帳簿書類の「電子保存」について

こちらは、書類作成の最初から最後までを一貫してPCで作成した場合の保存方法となります。

② 国税関連帳簿書類をスキャナで読み取って電子保存をおこなう場合について

こちらは、紙の書類をスキャナで電子化する保存方法になります。

電子帳簿保存法 資料

2. 電子保存・スキャナ保存が認められている書類

スキャナ保存

電子帳簿保存法によって電子化保存が認められている書類は以下の通りです。

電子化をお考えの方は、どの書類が電子化できるのかしっかりと理解しておくとよいでしょう。

2-1. 電子保存が認められている書類

電子保存が認められている書類の一覧は下記の通りになります。

・総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金・買掛金元帳固定資産台帳、売上・仕入帳など(分類:国税関係帳簿)
・棚卸表、貸借対照表、損益計算書、その他決算に関して作成した書類(分類:国税関係書類(決算関係書類))
領収書、契約書、請求書、納品書など(分類:国税関係書類(その他の証憑類))
・見積書、注文書など(分類:一般書類2. 電子化が認められている書類)

2-2. スキャナ保存が認められている書類

スキャナ保存が認められている書類は下記の通りになります。
領収書、請求書、レシート、契約書、見積り書、納品書など取引先関係の証憑類

電子帳簿保存法 資料

3. 電子帳簿保存法のメリット・デメリット

メリット

企業の会計処理に電子帳簿保存法を適用することのメリットは、大きく分けて5つあります。

3-1. 電子帳簿保存法のメリット

① オフィスの省スペース化

日本では、法人は取引記録を帳簿につけ、その事業年度の確定申告書の提出期限の翌日から7年間にわたって保存することが義務づけられています。[注1]

なお、赤字経営で繰越欠損金が出た場合は、平成20年4月1日以後に修了した欠損金の生じた事業年度については9年間、平成30年4月1日以後に開始する欠損金の生ずる事業年度については10年間にわたり、帳簿の保存が必要になります。

国税帳簿書類は一般的にファイルやバインダーなどに綴じ、キャビネット等で保管しますが、7年ないし10年もの間保管し続けるとなると、書類の数は膨大になり、少なからずオフィスのスペースを占有してしまいます。

帳簿書類を電子データ化すれば、紙で残す必要がなくなり、オフィスの省スペース化を図ることができます。

[注1]国税庁「帳簿書類等の保存期間及び保存方法」

② 経理業務の効率化

大半の企業は帳簿書類を年度ごとに分けて保管しますが、たくさんある書類の中から目当ての一枚を探し出すのはかなりの手間と時間がかかります。

書類探しに手間取っていると、そのぶん他の作業が滞ってしまうため、業務効率が低下する一因になることも。

その点、帳簿書類を電子データとして保存しておけば、検索機能を使って目当ての書類を簡単に探し出すことができます。

業務効率が上がれば、生産性アップにもつながり、売上や業績にも良い影響をもたらします。

また、紙の帳簿を閲覧するのはオフィス内に限られますが、帳簿書類を電子化してクラウド上に保管しておけば、場所や時間を問わず帳簿書類にアクセスできるようになります。

たとえばスマホやタブレットなどを使って帳簿書類の電子データを呼び出せば、取引先や出張先からでも簡単に帳簿書類を閲覧することが可能です。

いちいちオフィスに戻る手間がなくなり、時間を効率よく使えるようになるところも電子帳簿保存法を適用する大きなメリットといえます。

③ コスト削減

紙の帳簿を作成するには、用紙のほか、印刷に使うインクも用意しなければなりません。

さらには、保管用としてファイルやバインダー、キャビネットなども購入する必要があり、保管が長期間に及ぶほど経費もかさむ傾向にあります。

帳簿書類を電子データとしてコンピュータに保存すれば、印刷や保管にかかるコストを大幅に節約できるため、経費削減につながります。

④ 環境問題への配慮

企業は自社の利潤を追求するだけでなく、消費者や投資家、さらには社会全体からの要求に対して責任を果たす姿勢を求められます。

これを企業の社会的責任(CSR)といい、昨今では企業イメージの向上や取引先との関係強化に欠かせない活動とされています。

CSR活動の種類は多岐に亘りますが、中でも代表的なものがエコ活動による環境問題への貢献です。

電子帳簿保存法の適用により、企業のペーパーレス化が進めば、貴重な紙資源を節約して省エネ・エコを推進することができます。

⑤ セキュリティの強化

帳簿書類はオフィス内のキャビネット等に保管し、無人になる時はオフィス・キャビネットの双方を施錠して盗難に備えます。

ただ、鍵が物理的にこじ開けられてしまった場合、悪意ある第三者に帳簿書類を盗まれてしまうおそれがあります。

盗難だけでなく、オフィスレイアウトを変更する際や、引っ越しの際に書類を紛失してしまう可能性もゼロではありません。

帳簿書類を電子データ化し、クラウド上で保存したうえで閲覧制限を設ければ、第三者にデータを盗まれる心配がなく、セキュリティを強化できます。

クラウド上のデータはIDやパスワードを管理していれば、いつでも引き出すことができるので、引っ越しやレイアウト変更にともなう紛失のリスクも少なく、安心してデータを保管できます。

3-2. 電子帳簿保存法のデメリット

① システムの導入コスト

帳簿書類を電子データ化するには、コンピュータやシステムの導入が必要不可欠です。

パソコンなどの購入費や、ソフトウェアやクラウドシステムの導入費用といった初期コストはもちろん、継続的に運用するにはそれなりのランニングコストもかかります。

電子帳簿保存法の適用によって削減できるコストも少なくありませんが、一方で新たな初期コストや維持費がかかることも念頭に置いておきましょう。

② 所定のルールに基づいたデータ管理が必要

電子帳簿保存法を適用するには、所定の要件を満たす必要があります。

くわしくは後述しますが、要件を満たすにはデータ管理に関する基本的な知識やスキルが必要不可欠です。

もともとコンピュータスキルに長けている人なら問題ありませんが、慣れていない方が作業すると紙の帳簿を作成するより手間や時間がかかってしまうこともあります。

③ システム障害のリスク

電子データはコンピュータのHDDやサーバー上で保存・管理するため、パソコン自体がクラッシュしたり、サーバーがシステムダウンしたりすると、データが失われる可能性があります。

一度失ったデータを復元するのは非常に難しく、バックアップ体制を徹底していなかった場合、データを永久に失ってしまうこともあるので要注意です。

電子帳簿保存法 資料

4. 電子帳簿保存法を適応するためには

電子帳簿保存法 対応

国税関係帳簿を電子帳簿として保存するには、真実性と可視性を確保するため、以下の要件を満たす必要があります。

1.記録事項の訂正・削除をおこなった場合に、事実内容を確認できること
2.業務処理にかかる通常の期間を経過した後におこなった入力の事実を確認できること
3.電子化した帳簿の記録事項と、その帳簿に関連するほかの帳簿の記録事項との関連性を確認できること
4.システム関係書類等の備え付けをおこなうこと
5.電子化した帳簿書類の保存場所に、電子計算機、プログラム、ディスプレイ、プリンタ並びにこれらの操作説明書を備え付け、記録事項を画面・書面に整然とした形式および明瞭な状態で速やかに出力できること
6.取引年月日、勘定科目、取引金額その他のその帳簿の種類に応じた主要な記録項目をもとに検索できること
→取引年月日、取引金額、取引先に限定(2022年から施行される内容はこちらになります)
7.日付または金額に関する記録項目を、範囲指定により検索できること
8.2つ以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定し、検索できること

以上の要件を満たす環境が整っていることを確認したら、所轄の税務署で電子帳簿保存法を適用するための申請をおこないます。

申請は電子帳簿保存法の適用開始日の3ヵ月前までとなりますので、電子データ化の実施が決まったら、早めに申請することをおすすめします。

※2021年の電子帳簿保存法の改正により、税務署長への事前承認制度が廃止されました。
2022年1月の施行以降は申請が不要になるのでご確認お願いします。

電子帳簿保存法 資料

5. 電子帳簿保存法にはメリットがたくさんある

メリット

電子帳簿保存法を適用すると、紙の帳簿を作成・保存・管理する手間が省けるため、業務効率化につながります。

作成・管理にかかるコストや、保管スペースの節約にも役立ちますので、帳簿書類の管理にお悩みの方は、積極的に電子帳簿保存法の適用を検討しましょう。

2020年、2022年の電子帳簿保存法改正を
わかりやすく総まとめ!

1998年に制定された電子帳簿保存法ですが、2020年10月や2021年の改正によって企業が電子帳簿保存法に対応するハードルが格段に下がりました。

しかし、電子帳簿保存法に対応すれば業務が効率化されると言っても、要件や法律そのものの内容、対応の手順など理解しなければならないことは多いです。

「どうにか電子帳簿保存法を簡単に理解したいけど、自分で調べてもいまいちポイントがわからない・・・」とお悩みの方は「5分で読み解く!電子帳簿保存法まとめbook」をぜひご覧ください。

資料では

・電子帳簿保存法の内容に関するわかりやすい解説
・2020年10月の改正と2022年の最新内容のポイント
・今後電子帳簿保存法に対応していくための準備や要件

など、電子帳簿保存法に関する内容を総まとめで解説しています。

「電子帳簿保存法への対応を少しずつ考えたいが、何から始めたらいいかわからない」という経理担当者様は「5分で読み解く!電子帳簿保存法まとめbook」をぜひご覧ください。。

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