接待交際費「5000円基準」の意味や具体的な内容とは? | jinjerBlog

接待交際費「5000円基準」の意味や具体的な内容とは?

経費について調べている人は、おそらく「接待交際費には〝5000円基準〟がある」という言葉を何度も見聞きするのではないでしょうか。

ただその「5000円基準」について知ろうとすると、様々な条件や定義が出てきてわかりにくいのが現状です。

そこで今回は、接待交際費「5000円基準」自体に焦点をあて、その意味と内容詳しく解説します。

正しく仕訳しよう!
中小企業のための接待交際費チェックBOOK
「利用された経費が接待交際費か会議費のどちらに計上されるかわからない」 「申請きているケースが複雑で、明確にどの勘定科目かわからない」 「この費用って接待交際費になるの?」

などなど接待交際費の仕訳に関してお悩みの方もいらっしゃるのはないでしょうか。

そのような方に向けて「正しく仕訳しよう!中小企業のための接待交際費チェックBOOK」をご用意しました。 こちらの資料では従業員が利用した経費の金額や利用した状況をふまえて、どの勘定科目になるかをチェックしたり、そもそもの接待交際費の概要もしっかり解説しておりますので、ぜひご活用ください。資料は以下から無料でダウンロードいただけます。

1. 接待交際費「5,000円基準」の意味とは

前提として「接待交際費」という言葉は、記事によって「接待交際費」と書かれていたり「交際費」書かれていたりします。

しかし、どちらも法人税法に記載されている名前「交際費」の意味で使われているため、大きな違いはないと考えて良いでしょう。

では「5,000円基準」というのは、何を意味するのでしょうか。国税庁の公式ページには以下のように記載されています。[注1]

飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます。)のために要する費用(専ら当該法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)であって、その支出する金額を飲食等に参加した者の数で割って計算した金額が5,000円以下である費用

これを簡潔に述べると、

「接待交際を目的とした飲食やそれと似たような行為であれば、その店で使ったお金の総額を人数で割って5,000円以下なら接待交際費から除外できる」となります。

つまり接待交際費「5,000円基準」とは、接待目的の飲食で使用したお金を「接待交際費」と「接待交際費以外の経費(会議費、福利厚生費)」に分けるための基準が5,000円であるという意味なのです。

ちなみに、取引先への贈答品などは「5,000円基準」がなく、全額が「接待交際費」として扱われます。

関連記事:接待交際費とは?経費処理で押さえるべき4つのポイント

[注1]国税庁公式ホームページ「No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5265.htm

2. 接待交際費「5,000円基準」の具体的内容

ここからは、具体例を参考にしながら接待交際費「5,000円基準」について理解を深めていきましょう。

上述したように、接待交際を目的とした飲食は5,000円を基準に「接待交際費」もしくは「接待交際費除外の対象」のどちらかに分けられます。

以下に示す例は、すべて「接待交際費除外の対象」として損金算入されます。

(例1)

・接待目的の飲食、4人で合計16,000円(税込)

16,000円÷4人=4,000円/人→5,000円以下のため、全額損金算入

(例2)

・接待目的の飲食、1次会は飲食店で4人参加、合計16,000円(税込)で、2次会は喫茶店で3人参加、合計3,000円(税込)

1次会:16,000円÷4人=4,000円/人→5,000円以下のため、全額損金算入

2次会:3,000円÷3人=1,000円/人→5,000円以下のため、全額損金算入

※1次会、2次会がある場合は、それぞれが単独である(まったくの別の業態の飲食店等を利用している)ことが条件

一方「接待交際費」となるのは、以下の例です。接待交際費としてみなす場合は、その金額の50%を損金算入します。

(例3)

・接待目的の飲食、4人で合計24,000円(税込)

24,000円÷4人=6,000円/人→5,000円以上のため、50%損金算入

(例4)

・接待目的の飲食、1次会は飲食店にて5人で合計20,000円(税込)、一旦会計をして2次会は同じ場所にて5人で合計9,000円(税込)

(20,000円+9,000円)÷5人=5,800円/人→5,000円以上のため、50%損金算入

※1次会、2次会ともに同じ場所で飲食をしていることから、単独とみなされない。使用した金額全体に5,000円基準が適用される

(例5)

・接待目的の飲食、1次会も2次会も同じ飲食店で開催。1次会は10人で合計40,000円(税込)、2次会は5人で合計35,000円(税込)

(40,000円+35,000円)÷10人=7,500円/人→5,000円以上のため、50%損金算入

※1次会と2次会の人数が異なる場合でも、単独でない限り最大人数で割る

ここまで読んでみて「まだ正直理解できていない」「なんとなく理解できるけど、ケースが複雑でよくわからない」など、お悩みの方は、当サイトで配布しております接待交際費チェックブックをご覧ください。
従業員が利用した経費の金額や利用した状況をふまえて、どの勘定科目になるかを柔軟に判断できます。資料は無料ですのでこちらからダウンロードしてご確認ください。

3. 接待交際費「5,000円基準」の注意点

接待交際費「5,000円基準」の適用にはいくつか注意点があります。以下の注意点をしっかり把握しておかないと、接待交際費としても計上されない可能性もあるので必ず確認しましょう。

3-1. 接待交際費「5,000円基準」適用には条件がある

接待交際費「5,000円基準」における除外の適用には、以下のような条件があります。[注1]

イ 飲食等のあった年月日

ロ 飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係

ハ 飲食等に参加した者の数

ニ その飲食等に要した費用の額、飲食店等の名称及び所在地(店舗がない等の理由で名称又は所在地が明らかでないときは、領収書等に記載された支払先の氏名又は名称、住所等)

ホ その他飲食等に要した費用であることを明らかにするために必要な事項

つまり、接待交際費から除外されたものとして証明するものが必要であるということです。

中には、レシートだけ持っておけば大丈夫と思っている人もいるかもしれませんが、それだけでは証拠の書類とはいえません。より詳細な情報を記載しなければいけないのです。

いつ税務署の調査が入っても良いように、日頃から詳細を記入しておくようにしましょう。

3-2. 接待交際費「5,000円基準」は税込?税別?

接待交際費「5,000円基準」の話でよく出る疑問が「税別・税抜き」の話です。ただこれに関しては、法人の適用している消費税等の経理処理の方式によって異なります。

したがって、法人で税込経理を採用している場合は、消費税を含めた金額で判定し、法人で税抜経理を採用している場合は消費税を除いた金額で判定することになるのです。

自身の企業が経理上の処理をどのようにしているかを事前に確認しておきましょう。

3-3. 接待交際費と間違えやすい経費に注意!

最後に、接待交際費を計上する上で、混同しやすい項目について解説します。接待交際費には名前や内容が似ている会計処理項目「会議費」と「福利厚生費」があるのです。

会議費とは「社内で打ち合わせや会議が行なわれたときに使用した費用のこと」で「福利厚生費」は企業社員に対する食事代や祝い金、見舞金、香典などのうち社会の倫理上相当額とみなされる費用のこと」を指します。

これらと接待交際費の飲食代が混同してしまうケースが多いです。

以下にまとめたのは、間違えやすいケースの数々。ぜひどの会計処理に回したら良いかわからない場合は、以下を参考にしてみてください。

得意先との接待飲食代のうち、1人あたり5,000円以下の費用→会議費

社員が社内外で会議や打ち合わせに使用した費用→会議費

残業時にかかった飲食代(酒類、嗜好品を除く)→福利厚生費

社員、役員問わず、大多数が参加しているパーティーや忘年会→福利厚生費

社員への仕出し弁当の提供→福利厚生費

常識の範囲を超えた社員の飲食代→接待交際費もしくは経費非該当

4. 接待交際費「5,000円基準」を知り、正しい会計処理をおこなおう

新型コロナウイルスの影響で接待や飲み会の機会は減ったものの、接待交際費の知識は深めておいて損はありません。

特に「5,000円基準」に関しては覚えるべきことが多いため、ちゃんと理解しておかないと、経費になるはずなのに経費として計上されないものが増えてしまうでしょう。

今のうちにしっかり学んでおくことをおすすめします。

接待交際費の見分け方、節税における活用方法を総まとめ!
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