人名勘定による仕訳方法やメリットを詳しく解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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人名勘定による仕訳方法やメリットを詳しく解説

星5つ

企業同士の取り引きをしている中で、人名勘定を行わなければならないことがあります。
記帳の際に行う特殊な勘定科目ですが、個人事業主や経理担当者であれば知っておかなければならない言葉です。
当記事では、人名勘定とは何か、どんな仕訳方法が必要になるのか解説します。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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1. 人名勘定とは?

勘定科目

人名勘定とは、売掛金や買掛金の代わりに取引先の名前をそのまま勘定科目にする方法です。
別名「債権債務勘定」とも呼ばれます。
たとえば、A社からの買掛金は「買掛金」ではなく「A社」、B社への売掛金は「売掛金」ではなく「B社」と記載します。
つまり、取引先の数だけ勘定科目を作って記帳を行うのです。
基本的に勘定科目は自由に設定できるので、取引先の名前を使った人名勘定も問題なく行えます。

1-1. 人名勘定は小規模の企業が採用する方法

人名勘定は一見するととても便利そうですが、取引先の数だけ勘定科目ができてしまうのが問題です。
買掛金、売掛金であれば勘定科目が少なくてすむものの、人名勘定を採用すると勘定科目が膨大な量になる恐れがあります。
たとえば、100社と取り引きのある企業が人名勘定を採用すると、少なくとも100の勘定科目が必要です。
これではあまりに仕訳業務が複雑になり、ミスも生まれやすくなるでしょう。
買掛金や売掛金の勘定科目はそのままに、得意先元帳や仕入先元帳を使って取引先情報を紐づけたほうが債権や債務を簡単に把握できる場合が少なくありません。
そのため人名勘定が適しているのは、得意先元帳や仕入先元帳などの補助元帳を使うほど多くの取引先を持たない、比較的小規模な企業です。
取引先の数によって人名勘定が適しているかどうかが大きく変わってくるので、仕訳の際には人名勘定のメリットを十分に生かしきれるか確認することが重要です。

2. 人名勘定による仕訳方法

仕訳

人名勘定は、勘定科目が変わるものの、基本的な仕訳方法はほとんど変わりません。
すでに、基本的な仕訳方法について知っているのであれば、それほど迷うことはないでしょう。
では、人名勘定による仕訳方法の例をいくつか見ていきましょう。

2-1. A社から1,000万円の商品を仕入れた場合

たとえば、A社から1,000万円で商品を仕入れた場合を考えましょう。
通常の仕訳の場合、借方は「仕入代金 1,000万円」、貸方は「買掛金 1,000万円」です。
摘要欄には、商品の単価と個数などが記載されるでしょう。
しかし人名勘定を使うと、借方に「仕入代金 1,000万円」、貸方に「A社 1,000万円」と記載しなければなりません。
これで、どの取引先に対して債務があるのか一目瞭然です。

2-2. B社に2,000万円で商品を売った場合

仕入れ時だけでなく、商品を売ったときも人名勘定を使って売掛金を仕訳できます。
たとえば、A社から仕入れた商品をB社に2,000万円で売ったとします。
通常であれば、借方に「売掛金 2,000万円」、貸方に「売上 2,000万円」と記載するでしょう。
しかし人名勘定で仕訳すると、借方は「B社 2,000万円」、貸方は「売上 2,000万円」です。
買掛金と同様、どの取引先にどの程度の売掛金があるのか知るのに有効です。

2-3. B社から売掛金を回収した場合

B社に商品を売った際の売掛金は、期日に回収されます。
人名勘定では、売掛金を回収した場合の仕訳も必要です。
B社への売掛金を現金で回収した場合には、借方に「現金 2,000万円」、貸方に「B社 2,000万円」と記載します。
摘要欄には、「売掛金回収」と書きましょう。
人名勘定では、売掛金・買掛金の代わりに企業の名前を使っているだけなので、必要に応じて売掛金・買掛金で仕訳した後に企業名に置き換える方法でも対応できます。
企業名だけでは売掛金なのか買掛金なのかわからなくなってしまうこともあるので、このような方法も有効です。

3. 人名勘定のメリット

メリット

人名勘定は、小規模企業にとっていくつかのメリットがあります。
人名勘定を採用するかどうかを検討する際には、どんなメリットがあるのか知っておくと良いでしょう。
では、人名勘定のメリットを2つ見ていきましょう。

3-1. 総勘定元帳で取り引き状況を把握できる

人名勘定のメリットとして挙げられるのが、取り引き状況や債権債務残高を総勘定元帳で簡単に把握できる点です。
たとえば、A社への買掛金がいくらか、B社への売掛金がいくらになっているのかを簡単に確認できます。
人名勘定でなければ、得意先元帳や仕入先元帳などの補助元帳を使って、どの取引先の買掛金・売掛金なのか確認しなければならないでしょう。
取引先の数がそれほど多くなければ、総勘定元帳だけで債権債務残高を確認できるのは大きなメリットです。

3-2. 債権債務の消し込みのミスを防げる

人名勘定の別のメリットとして、債権債務の消し込みのミスを防げることが挙げられます。
消し込みとは、すでに行われた出入金が、どの売掛金・買掛金に該当するのか確認することです。
出入金記録には売掛金や買掛金という記載がなく、出入金先の企業名が記載されていることがほとんどです。
そのため、出入金記録と債権債務を照らし合わせることが容易になります。
債権債務の消し込み作業は毎日のように行われる作業なので、ミスを防げるのは大きなメリットです。

4. 人名勘定の注意点

ビックリマーク

人名勘定にはメリットもありますが、注意点もいくつかあります。
実際、人名勘定を採用している企業があまり多くないのは、この注意点があるからです。
では、人名勘定で記帳・仕訳する際の注意点を見ていきましょう。

4-1. 勘定科目が増える

人名勘定のもっとも大きな注意点は、勘定科目が増えることです。
人名勘定は企業名を用いるので、取引先の数だけ勘定科目が必要となります。
そのため、仕訳作業が複雑になってしまうことが少なくありません。

4-2. 記帳や仕訳のミスが増える恐れがある

人名勘定の別の注意点は、記帳や仕訳のミスが増える恐れがある点です。
企業にとって記帳や仕訳は非常に重要な業務であり、ミスが許されない仕事です。
ミスが生じると、決算時に利益や経費にずれが生じてしまいます。
最悪の場合、税務署から指摘を受けて確定申告の修正、追徴課税などの処分を受けることになるでしょう。
人名勘定を採用すると、取引先の企業名を記載する際にミスが生じやすいのです。
たとえば、企業によっては英語表記だったり、カタカナ表記だったりするかもしれません。
企業名の入力時には、全角なのか半角なのかも確認する必要があるでしょう。
前株、後株なども正確に記載しなければなりません。
さらに、本社と支社、親会社と子会社、本社と事業所のどれで登録するかという問題も生じ得ます。
取引先が数社しかない小規模企業であればそれほど大きな問題になりませんが、10社を超える取引先がある場合には、かなり注意して記帳や仕訳を行わなければなりません。
経理担当者の負担が増えることが多いので、人名勘定には注意が必要なのです。

5. 人名勘定の仕訳方法やメリットについて理解を深めよう

電球

人名勘定は、売掛金や買掛金の代わりに企業名を使って記帳や仕訳を行う方法です。
取引先がそれほど多くない企業に適しており、取引先別の債権債務がすぐにわかるメリットがあります。

ただし、勘定科目が増えて複雑化するのがデメリットなので、人名勘定を採用するかは慎重に決めるべきです。

会計の基本は「勘定科目」と「仕訳」
86個の勘定科目と仕訳例をまとめて解説

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jinjer Blog 編集部

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