経費精算規定を作成するときに知っておきたいポイントと注意点
更新日: 2022.12.6
公開日: 2020.1.28
NOMURA
経費精算の規定は、社員による経費の無駄遣いを抑制することに加えて企業の管理責任や信頼性が疑われる原因になる不正行為の防止に役立つものです。
今回は、経費精算規定を作成する上で押さえておきたい基本情報とポイント、作成の際に注意しておきたいことを解説します。
「経理担当者になってまだ日が浅いため、基本知識をしっかりつけたい!」
「法改正に関する情報収集が大変で、しっかりと対応できているか不安・・・」
「仕訳や勘定科目など、基本的なこともついうっかり間違えてしまうことがある」
などなど日々の経理業務に関して不安になることがございませんでしょうか。
特に経費精算は毎月頻繁に発生する経理業務ですが、細かいルールや規定があり、注意が必要です。また直近の電子帳簿保存法やインボイス制度など毎年のように行われる法改正に対して、情報を収集し適切に理解する必要があります。
そこで今回は、仕訳や勘定科目などの基礎知識から、経理担当者なら知っておきたい法律知識などを網羅的にまとめた資料をご用意しました。
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1.経費精算の規定を作る目的とは
小規模な会社では、特に経費精算におけるルールとなる規定を作らずに経理業務を進めることもあるでしょう。しかし、会社の規模が大きくなると、経費精算における規定を作成しておくべきです。
1-1. 経費のムダ削減や不正防止
経費精算で規定の目的の一つは、経費のムダを減らすことです。一定のルールがない場合、出張の際に本来使った額や必要な額以上の交通費や宿泊費などが申請されることもあり、不要な支出が増えやすくなってしまいます。
経費精算規定を定めておけば、さまざまな業務で発生し得るムダを削減し、必要な分にだけ費用を使えるようになります。
もう一つの経費精算規定を作成する目的として挙げられるのが、経費の不正計上防止です。経費の不正計上が起こると、企業に対して管理責任が問われる事態となり、企業への信頼も落ちてしまいます。
このような企業全体に関わるリスクを避けるためにも、経費精算規定が必要とされています。
1-2. 社員間の不公平を解消
経費精算のルールがない状態で経費を申請した場合、同じ申請内容でも担当する経理担当者によって承認結果が異なることがあります。
承認されなかった社員側としては、別の社員が同じ申請内容で認められているのにもかかわらず自分の申請が却下されてしまうと、不公平感や不信感を抱いてしまうでしょう。
また、経理担当者側としても、規定がない状態では上司や上の役職の社員からの申請内容に問題があったとしても、却下しづらいという状況も出てきます。
担当者や申請者によって承認結果がコロコロと変わるのは、不公平感を生む原因です。平等に経費の承認をおこなうためにも、経費精算の規定は作っておきましょう。
2. 経費精算規定作成のポイント
では、経費精算規定はどのような内容を盛り込むべきなのでしょうか。経費精算規定を作成する際に押さえておくべきポイントを紹介します。
2-1. 目的と適用範囲を明示する
まず、目的と適用範囲を経費精算規定の冒頭に明示します。多くの場合、各企業の就業規則に経費精算の規定が定められているため、就業規則に基づいた内容であることも示しましょう。
そして、規定が社員や役員のみに適用されるのか、アルバイトや非正規社員も含めて適用なのかなどの適用範囲、どのような種類の経費が認められるのかという経費の種類についても示します。
2-2. 上限金額や期限を設定する
上限金額を設けるべき経費の種類としては、接待交際費や出張手当や宿泊代です。接待交際費の場合、部署や役職によって接待の頻度や内容が異なるため、部署または役職ごとに上限金額を定めましょう。
そして、経費申請に期限を設けます。このルールがないと、経費申請を後回しにされ、数ヵ月前の経費について申請が行われるケースも出てきてしまいます。
過去をさかのぼっての承認は領収書などの書類が紛失されやすく、経理にとっても負担となります。承認にかかる負担を軽減させるためにも、申請期限の設定が必要です。
3. 経費精算規定作成の注意点
上に挙げた内容を盛り込むのが経費精算規定の基本ですが、その他にも規定に盛り込むべき注意点があります。また、作成した後の規定の取り扱いにも注意すべきポイントがあるので、チェックしておきましょう。
3-1. 自己決裁を禁止する
自分でおこなった申請を自ら承認する「自己決裁」は、不正な経費計上の原因になりやすいものです。
経費精算規定には、どんなに決裁権限を持つ社員であっても自分自身で決裁をおこなうことを禁止し、他の決裁者による承認が必要である旨を盛り込みます。または上席に同席をしてもらうか、承認をもらわなければ決裁ができないルールを作っておきましょう。
3-2. 運用後は周知を徹底する
経費精算規定は、作成しただけでは意味がありません。社員に規定内容を遵守させるには、どのようなルールかをしっかりと周知することが大切です。できる限り正確に理解し、ルールを徹底させることが、正しい経費精算のために必要不可欠です。
経費精算規定がない状態での経理業務は、承認内容にもムダが多かったり、場合によっては不正な内容を承認してしまうこともあり得ます。
4. まとめ
経費精算規定を作成してしっかりと社員に周知させることが、ムダな支出をできるだけ削減しつつ、会社の信用にも関わる不正を防止する方法といえるでしょう。
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