繰越利益剰余金とは?利益剰余金との違いや実際の仕訳例を紹介 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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繰越利益剰余金とは?利益剰余金との違いや実際の仕訳例を紹介

繰越利益繰越利益剰余金は賃借対照表の純資産の部に表示される項目の1つです。企業会計の原則は期間損益計算のため、その会計年度の利益や損失しかわかりません。しかし、繰越利益剰余金を計上することで、毎年どの程度の利益や損失が積み上げられているのかがわかります。この記事では、繰越利益剰余金の概要や貸借対照表における位置付け、混同されやすい利益剰余金との違い、実際の仕訳例について解説します。

関連記事:剰余金と利益剰余金、資本剰余金の違いとは?剰余金の配当についても紹介

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1. 繰越利益剰余金とは?

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繰越利益剰余金は毎年繰り越される利益を表す言葉です。繰越利益剰余金はプラスになるとは限りません。慢性的な赤字経営が続く企業や、株主への配当金が適正ではない企業の場合、繰越利益剰余金の項目がマイナスになる可能性もあります。ここでは、繰越利益剰余金の定義や、繰越利益剰余金が変動するケースをわかりやすく解説します。

1‐1. 繰越利益剰余金は毎年繰り越される社内留保のこと

繰越利益剰余金とは、企業が社内に留保する利益のうち、毎年繰り越されるものを表す勘定科目です。2006年に会社法が施行される以前は、繰越利益剰余金ではなく「前期未処分利益」という名称が使われていました。前期未処分利益という名称の通り、決算後に処分されずに残った利益が繰越利益剰余金に分類されます。

1‐2. 繰越利益剰余金が変動するケース

繰越利益剰余金は必ずしもプラスで計上されるとは限りません。繰越利益剰余金は使途が限定されないため、株主総会での決議により、株主の配当金や任意積立金への振り替えが可能です。企業によっては、繰越利益剰余金がマイナスになるケースもあります。繰越利益剰余金が変動する例として、例えば以下のケースがあります。

繰越利益剰余金が減少するケース
・当期純損失を繰越利益剰余金に算入する
・繰越利益剰余金から株主への配当金を捻出する
・繰越利益剰余金から任意積立金を捻出する

繰越利益剰余金が増加するケース
・当期純利益を繰越利益剰余金に算入する
・資本剰余金などの他の科目を繰越利益剰余金に振り替える(欠損填補)

2. 繰越利益剰余金と利益剰余金との違い

内容の比較

繰越利益剰余金とよく似た勘定科目として「利益剰余金」があります。利益剰余金も繰越利益剰余金と同様に、賃借対照表の純資産の部に表示される科目の1つです。しかし、繰越利益剰余金と利益剰余金は異なる科目のため、会計処理の際に間違えないようにしましょう。利益剰余金の定義や、繰越利益剰余金との違いをわかりやすく解説します。

2‐1. 利益剰余金は社内に留保される利益のこと

利益剰余金とは、その会計年度で会社が得た利益のうち、社内に留保されるものを表す勘定科目です。利益剰余金が多ければ多いど自己資本の割合も増加するため、倒産リスクが低くなります。利益剰余金は、さらに「利益準備金」と「その他利益剰余金」の2つの科目に分かれます。利益準備金は法定準備金とも呼ばれ、株主への配当金を分配する際に金額の一部を捻出する必要があります。繰越利益剰余金は、その他利益剰余金のカテゴリーに含まれる勘定科目です。

関連記事:利益準備金とは?資本準備金・利益剰余金との違いや具体的な計算方法も解説

2‐2. 繰越利益剰余金は「その他利益剰余金」の1つ

その他利益剰余金は、利益剰余金から利益準備金を除いた勘定科目です。その他利益剰余金には、「任意積立金」「繰越利益剰余金」の2つの科目があります。任意積立金は、企業が独自の裁量で積み立てることができる積立金のことです。たとえば、役員退職積立金、配当積立金、修繕積立金などの積立金のほか、使途が限定されない別途積立金があります。繰越利益剰余金は、その他利益剰余金のうち、任意積立金を除く全ての社内留保を表します。繰越利益剰余金と利益剰余金は一見よく似ていますが、会計処理上は異なる勘定科目です。繰越利益剰余金と利益剰余金の違いを再度確認しておきましょう。

3. 繰越利益剰余金の貸借対照表における位置付け

計算する様子

繰越利益剰余金は貸借対照表の純資産の部に表示される勘定科目です。貸借対照表の純資産の部には、「資本金」「資本剰余金」「利益剰余金」「自己株式」の4つの科目があります。前述の通り、利益剰余金はさらに利益準備金とその他利益準備金の2つの科目に分かれます。その他利益剰余金から任意積立金を除いたものが貸借対照表上の繰越利益剰余金です。

繰越利益剰余金の貸借対照表における位置付け

そもそも、なぜ繰越利益剰余金を賃借対照表に表示するのでしょうか。会計の原則は期間損益計算です。つまり、企業会計からは原則として会計期間内の利益や損失しかわかりません。しかし、繰越利益剰余金の科目には毎年繰り越される利益が算入されるため、賃借対照表に繰越利益剰余金を表示することで、企業の複数年度の業績がわかります。たとえば、賃借対照表の繰越利益剰余金がプラスの場合、その企業が毎年利益を積み上げており、業績が好調だと判断することができます。

4. 繰越利益剰余金の仕訳例

仕訳と計算

それでは、実際に繰越利益剰余金の仕訳を行ってみましょう。ここでは、「当期純利益を繰越利益剰余金に算入するケース」「繰越利益剰余金から配当金を支払うケース」「繰越利益剰余金から任意積立金を積み立てるケース」の3つの仕訳例を紹介します。

4‐1. 当期純利益を繰越利益剰余金に算入するケース

当期純利益の一部を繰越利益剰余金に算入し、貸借対照表上の純資産を増やすこともできます。たとえば、当期純利益のなかから100万円を繰越利益剰余金に振り替える場合、仕訳処理は以下の通りです。当期純利益は借方、繰越利益剰余金は貸方に表示しましょう。

当期純利益を繰越利益剰余金に算入するケース

4‐2. 繰越利益剰余金から配当金を支払うケース

繰越利益剰余金は使途が限定されない社内留保です。そのため、繰越利益剰余金から株主への配当金を支払うこともできます。たとえば、株主への配当金として、繰越利益剰余金から50万円を支払うケースを考えてみましょう。会社法445条の規定により、配当金の10分の1以上を利益準備金(または資本準備金)として積み立てる必要があるため、実際には55万円の繰越利益剰余金を計上する必要があります。当期純利益を繰越利益剰余金に算入するケースと違い、繰越利益剰余金は「借方」に計上しましょう。

繰越利益剰余金から配当金を支払うケース

4‐3. 繰越利益剰余金から任意積立金を積み立てるケース

繰越利益剰余金からは、株主への配当金だけでなく、会社が独自の裁量で積み立てる任意積立金を捻出することも可能です。たとえば、役員退職積立金の積み立てのため、繰越利益剰余金から50万円を支払う場合、仕訳処理は以下の通りです。

繰越利益剰余金から任意積立金を積み立てるケース

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5. 繰越利益剰余金は企業の業績のバロメーターの1つ!正しい仕訳方法を知ろう

キーポイント

繰越利益剰余金は利益剰余金のうち、「その他利益剰余金」に含まれる科目の1つです。賃借対照表上は、決算時点で処分されずに毎年繰り越される利益を表します。繰越利益剰余金は使途が限定されないため、株主への配当金や任意積立金に振り替えることが可能です。赤字経営が続く企業や、配当金や積立金への割当が多い企業の場合、繰越利益剰余金の科目がマイナスになる可能性もあります。繰越利益剰余金は企業の業績のバロメーターの1つです。この記事で紹介したモデルケースを参考にして、正確に仕訳を行いましょう。

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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