自己資本利益率とは?計算方法や数値から判断できることを紹介 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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自己資本利益率とは?計算方法や数値から判断できることを紹介

コインから植物を育てる様子自己資本を使い、効率的に利益を上げられているかを計る指標が自己資本利益率です。「当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」で計算することが多く、数値は高いほど優良企業と判断されます。

本記事では自己資本利益率とは何か、計算方法や目安、数値からわかること、確認時の注意点を解説します。

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1. 自己資本利益率(ROE)とは?

ROE自己資本利益率とは、自己資本を活用しどれだけ効率よく利益を上げられているかを計る指標です。自己資本の多くは株主の拠出のため、株主資本利益率と呼ばれることもあります。数値は高いほどよいとされます。

一般的には、英語表記の「Return On Equity」の略称である「ROE」と呼ばれます。

関連記事:自己資本比率の計算方法や分析ポイントを紹介

1-1. 自己資本利益率(ROE)を利用する場面

自己資本利益率は企業の財務分析や投資家の投資判断基準として利用されます。

とりわけ、投資家は出資金で効率よく利益を上げることを企業に求めていることから自己資本利益率の高い企業は、それだけ資金を集めやすくなるでしょう。

2. 自己資本利益率(ROE)の計算方法

グラフ計算

自己資本利益率の計算方法には以下のように、複数の方法があります。

  1. 自己資本利益率(%) = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
  2. 自己資本利益率(%) = 売上高純利益率 × 総資本回転率 × 財務レバレッジ
  3. 自己資本利益率(%) =1株当たり利益÷1株当たり純資産× 100

たとえば、当期純利益が同じ500万円の会社があったとして、A社の自己資本が2,000万円なら自己資本利益率2.5%、B社の自己資本が6,000万円なら8.33%となります。

ここでは一般的な1の計算方法を解説します。

2-1. 当期純利益の計算方法

当期純利益は以下の式により計算できます。

当期純利益 = 税引前当期純利益 – 税金(法人税、住民税、事業税他) ± 法人税等調整額

当期純利益は、売上高からすべての経費や税金を差し引いた後に残る金額のため、会社の純粋な利益を確認できる指標です。

関連記事:包括利益とは?計算方法や当期純利益との違いを詳しく解説

2-2. 自己資本の計算方法

自己資本とは、一般的に貸借対照表上の「純資産の部」の株主資本として記載されているもので、以下が挙げられます。

株主が出資した金額

  • 資本金
  • 資本剰余金など

企業の利益の蓄積

  • 利益準備金
  • その他資本剰余金
  • 自己株式など

このため、自己資本は以下の計算式により求めることが可能です。

自己資本 = 純資産 – 新株予約権 – 少数株主持分

3. 自己資本利益率(ROE)から判断できること

%が上昇自己資本利益率の確認により、自己資本に対し効率よく利益を上げられているか、言い換えると効率のよい経営か否かが判断できます。
これとは逆に、自己資本利益率が低ければ、経営効率が悪いと考えられます。

そのため、自己資本利益率の高い企業ほど、優良な投資先と判断されやすい傾向にあります。

3-1. 自己資本利益率(ROE)の目安

日本企業の自己資本利益率の平均は6~8%程度、10%を超えると優良企業とみなされます。なお、数値がマイナスの場合、債務超過と判断できます。

また、自己資本利益率は業種・業界により平均値が異なり、一般的には製造業よりも非製造業のほうが数値は高い傾向にあります。

4. 自己資本利益率(ROE)の4つの改善方法

4つ
自己資本利益率を改善するためには、以下の4つの方法が考えられます。

  1. 自己資本を減少させる
  2. 売上高当期純利益率を上げる
  3. 総資産回転率を上げる
  4. 財務レバレッジを高める

それぞれ、詳しく解説します。

4-1. 自己資本を減少させる

自己資本を減少させる方法の中でも、財務レバレッジに影響しない方法が配当金の支払いや、増配です。配当金は自己資本から支払うため、自己資本利益率の改善につながります。
配当金の支払いは投資家の印象も上げられるため、企業評価の向上にもつながるでしょう。

4-2. 売上高当期純利益率を上げる

売上高当期純利益率は売上高に占める順利益の割合のことで、高いほどよいとされ、以下の式で計算できます。

売上高当期純利益率(%) = 当期純利益 ÷ 売上高

上記を改善するためには、売上高を上げる、または費用を削減しなければいけません。商品に付加価値をつけ販売価格を上げる、業務効率化により無駄な費用を削減するなどが効果的です。

4-3. 総資産回転率を上げる

総資産回転率とは、総資産を効率的に売上に活かせているかを判断する指標で、以下の式で計算できます。

総資産回転率(回転) = 売上高 ÷ 総資産

なお、回転率は高いほどよいとされます。上記を改善する際も、売上高の向上は必要です。他の方法では、遊休資産の売却や在庫の削減など、無駄な資産を売却するのも効果的です。

4-4. 財務レバレッジを高める

財務レバレッジとは、借入金を増やして相対的に自己資本比率を高める方法で、以下の式により計算できます。

財務レバレッジ(倍) = 総資産 ÷ 自己資本

具体的な方法としては、借入金で設備投資を行う、自社株買いをするなどです。しかし、そもそも自己資本の少ない企業であれば、借入金の増加はデメリットになりうるため注意しましょう。

5. 自己資本利益率(ROE)と総資本利益率(ROA)の違いは?

両手にはてなをもつ男性

総資本利益率とは、自己資本と他人資本を合わせた総資本を使い、どれだけ効率よく利益を上げられているか計る指標です。なお、英語では「Return On Assets」と表記するため、一般的には「ROA」と呼ばれています。

数値は高いほどよいとされ、以下の式で計算できます。

総資本利益率(%) = 当期純利益 ÷ 総資産 × 100
自己資本利益率は「自己資本」と利益を比較するのに対し、総資本利益率は「自己資本+他人資本」を利益と比較する点に違いがあります。

6. 自己資本利益率(ROE)の注意点

ポイントを指さす女性

自己資本利益率だけでは、経営状態の実態は把握できません。とくに、財務レバレッジの高い会社は自己資本利益率も高くなるものの、借入金の実態まで把握する必要があります。そのため、経営分析では他の財務指標を組み合わせることが必要です。

6-1. 自己資本利益率だけでは経営状態の良し悪しは分からない

たとえば、以下の例の場合、他人資本のあるA社のほうが自己資本利益率は高くなります。

A社:当期純利益500万円、他人資本9,000万円、自己資本1,000万円
自己資本利益率=50%

B社:当期純利益500万円、他人資本0万円、自己資本1億円
自己資本利益率=5%

数値面ではA社の方が優秀ですが、他人資本があるなら、借入れ理由を見る必要もあります。新規事業の発足などにより一時的に借入れしたのか、それとも赤字により借入金が累積しているのかにより、経営の実情は異なってきます。

6-2. 経営分析には他の財務指標も必要

経営分析をする際は、自己資本利益率だけでなく、以下のような財務指標を用い、多角的に分析する必要があります。

安全性:自己資本比率、流動比率など
成長性:売上高成長率、経常利益成長率など
収益性:売上高営業利益率、売上高経常利益率など
効率性:売上債権回転期間、棚卸資産回転期間など

なお、企業であれば、ステークホルダーの印象もあるため、一部の数値のみだけでなく、上記を確認し総合的な改善が求められます。

関連記事:財務分析を行うときの5つの方法をわかりやすく解説

 

7. 自己資本利益率は投資判断に用いられる重要指標!

4つのメリット自己資本利益率とは、自己資本を元に企業がどの程度効率的に利益を上げられているかを確認するための指標です。株主資本利益率とも呼ばれるとおり、投資家が重視する指標のひとつです。

なお、自己資本利益率を改善する方法のひとつに経費削減が挙げられます。会計や経費精算方法のシステム化も経費削減につながります。

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jinjer Blog 編集部

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