貯蔵品と棚卸資産の違いとは?該当する資産について詳しく解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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貯蔵品と棚卸資産の違いとは?該当する資産について詳しく解説

貯蔵 資産

貯蔵品と棚卸資産は、つい混同しがちですが別物です。間違えないように注意しながら、正しく仕訳・計上しましょう。
ここでは貯蔵品と棚卸資産の違い・該当する試算を紹介します。

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1. 貯蔵品と棚卸資産の違い

比較

貯蔵品と棚卸資産は、どちらも会社が抱えている在庫であり、区別がつきにくいです。まずはそれぞれの特徴と違いを知っておきましょう。

1-1. そもそも貯蔵品・棚卸資産とは

貯蔵品とは、未使用の消耗品を資産として計上するための勘定科目です。使っていない切手や収入印紙、文房具や備品類などが該当します。

棚卸資産は商品や原材料などの在庫が該当し、貯蔵品と同様に会社が所有しているものの使われていないものが該当します。

どちらも資産を計上するための勘定科目ですが、混同してしまうと不適正な会計処理につながってしまいます。それぞれの違いがどこにあるか、十分に理解して正しく仕訳をしましょう。

1-2. 経費として計上できるかがポイント

貯蔵品と棚卸資産の違いは、経費として計上できるか、できないかです。貯蔵品とは、期末時において、未使用の収入印紙や郵便切手などを資産計上するための勘定項目です。
簡単に説明すると、企業の期末時に業務で必要な消耗品などが未使用状態であれば貯蔵品として経費で計上できます。
一方で棚卸資産は、会社が所有する資産です。「在庫」と表現される場合もあります。
下記が貯蔵品として扱われる項目です。

分類 種類
金銭的価値のあるもの 郵便切手・収入印紙・回数券・商品券など
事務関連の消耗品 文房具・コピー用紙・インク・トナーなど
梱包材料 段ボール・封筒・ガムテープ・緩衝材など
販売促進資材 パンフレット・カタログ・サンプル品など

関連記事:貯蔵品とは?貯蔵品の種類や仕訳、注意点などわかりやすく解説
関連記事:収入印紙や固定資産など貯蔵品として勘定科目に仕訳する具体例

2. 棚卸資産に該当するもの

的

貯蔵品は比較的わかりやすいですが、棚卸資産にはどのようなものがあるか少しわかりにくいです。具体例をいくつかみていきましょう。

販売されずに残っている在庫

ドラックストアやコンビニ、スーパーなどのように仕入れた商品等をそのまま販売する業種で、会社の倉庫に在庫が滞留している状態のことです。
この場合は「商品」に該当します。

加工せずに残っている材料

製造業や建設業で発生することが多いです。
製造業や建設業は、製品の製造や加工費、請負工事で売上を計上するようなビジネスモデルです。加工目的で仕入れた原材料が仕入れた状態のまま社内に滞留しやすく、そうした在庫が「原材料」に該当します。

加工途中で止まっている材料

加工目的で仕入れた原材料が加工している途中で会社に滞留している状態です。
この場合製造業であれば「半製品」「仕掛品」に該当、建設業であれば「未成工事支出金」に該当します。

加工したが販売されていないもの

加工目的で仕入れた原材料の加工は完了したが、まだ販売されていない場合です。
この場合「製品」「完成品」に該当します。

3. 棚卸資産を保有するメリットとデメリット

メリットとデメリット

棚卸資産を保有することには、メリットとデメリットがあります。双方を理解して在庫を適切に管理しましょう。

3-1. 棚卸資産を保有するメリットは機会損失の回避

棚卸資産を保有するメリットとして挙げられるのが、販売機会の損失を回避できるという点です。
たとえば、顧客がすぐに商品を購入したいといった状況で、在庫がなかったら販売の機会を逃してしまいます。また、不良品をはじめ商品にトラブルが起きた場合であっても迅速に代替品を提供できるでしょう。さらに自然災害をはじめとした理由によって、顧客のニーズが急速に高まった場合でも、迅速に商品を提供できます。
このような迅速な対応は顧客満足度向上につながり、消費者の次回の利用にもつながっていく可能性があります。

3-2. 棚卸資産を保有するデメリット

棚卸資産を保有するメリットがある一方で、見過ごしてはいけないデメリットもあります。

品質の低下

棚卸資産として長期保有していた場合、トレンドとのずれや賞味期限切れ、経年劣化などによって品質が低下していく恐れがあります。
品質が低下してしまうと販売する機会がますますなくなっていくため、値引き販売もしくは廃棄しなければならなくなってしまうでしょう。

管理工数の増加

棚卸資産を保管するうえでは、どれくらい数があるかを把握しておく必要があります。そのため、データとして管理する工数が発生してきます。また、保管場所がなければ別でスペースを確保する必要があり、そうなった場合、保管にかかる費用も発生することになります。

資金繰りの悪化

棚卸資産を販売できないと仕入れにかかった代金を回収できません。そのため、利益が発生せず、管理にかかる費用だけがかさんでいってしまいます。とくに棚卸しとなると多くの人手と時間がかかってしまうため、出費だけがかさんでいってしまいます。

税金の支払い増加

棚卸資産を抱えている場合、課税額の増加につながってしまいます。棚卸資産はいずれ利益となるものとみなされているため、課税の対象となります。
棚卸資産で発生する税金は以下のように計算します。

売上原価=期首在庫+当期仕入高-期末在庫

利益=売上-(売上原価+経費)

この際に期末の在庫が多いと売上原価が少なくなってしまい、実際の売上が少なかったとしても利益が発生したものと判断されます。結果、利益が増えたものとみなされ課税額が増加することにつながります。

4. 棚卸資産のメリット・デメリットを把握して資産を確保しよう

ビックリマーク

貯蔵品と棚卸資産には明確な違いがあることがわかりました。似ているものですが、違いをしっかりと理解して正しく仕訳をしましょう。

また、棚卸資産は保有するメリットだけでなく、デメリットも少なくありません。在庫を管理する際はそうしたデメリットにも目を向けてバランスをとることが大切です。

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jinjer Blog 編集部

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