資格手当とは?相場金額や導入時の注意点をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)| クラウド型人事労務システム

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資格手当とは?相場金額や導入時の注意点をわかりやすく解説

資格を得て給与を上げる

資格手当の有無は、既存の従業員のモチベーションに影響を与えるだけでなく、就職先を探している方の判断基準にもなります。そのため、新たに資格手当制度の導入を検討する企業は多いです。

しかし資格手当制度の導入に際し「金額の相場や注意点について知りたい」と悩む方もいるでしょう。

本記事では、資格手当の概要や相場、導入時の注意点を解説します。

記事を読むことで、資格手当制度の導入に向けた足がかりが得られるでしょう。資格手当の基本知識を身につけたい方は、ぜひ参考にしてください。

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1. 資格手当とは

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資格手当とは、企業にとって有益な資格を持つ従業員に支給される手当のことです。導入により「モチベーション向上」や「生産性の向上」などのメリットが得られます。

実際に、資格手当制度を導入している企業も一定数存在し、厚生労働省の調査によると、50%以上の企業が資格手当制度を導入しています。

資格手当制度には、導入に際して守るべきルールなどは存在しません。そのため、各企業が状況にあわせてルールを自ら設定する必要があります。

参照:令和2年就労条件総合調査の概況|厚生労働省

2. 資格手当の種類

チェックマークをつける男性

資格手当の種類には次の2つがあります。

  • 資格手当
  • 合格報奨金

2-1. 資格手当

資格手当とは、企業が指定する資格を持つ従業員に対して継続的に支給する手当のことを指します。支給する金額は資格の種類や難易度により異なるものの、1,000円~5万円の間で設定されているケースが一般的です。

ただし、必ずしも退職まで支給する必要はなく「取得から3年間」など期間を定めることもできます。資格取得の難易度や、自社にとっての重要性などを考慮して、ルールを設定するとよいでしょう。

2-2. 合格報奨金

合格報奨金とは、企業が指定する資格を取得した従業員に対し「お祝い金」として支給する手当です。金額としては5,000円~20万円程度が相場となっており、資格手当より高額に設定している企業がほとんどとなっています。

一方で、従業員が対象資格の取得に要した費用を補填する形で合格報奨金を支払う企業も少なくありません。

3. 資格手当の相場一覧

電卓と書類

資格手当の相場を国家資格、民間資格別で紹介します。

3-1. 国家資格の相場一覧

国家資格には中小企業診断士、危険物取扱者などが挙げられます。それぞれの相場は次のとおりです。

資格名 資格の種類 支給金額の相場
中小企業診断士 国家資格 10,000~30,000円
危険物取扱者 国家資格 1,000~3,000円
宅地建物取引士 国家資格 10,000~30,000円
電気工事士 国家資格 1,000~10,000円
建築士 国家資格 8,000~30,000円
社会保険労務士 国家資格 5,000~50,000円
管理栄養士 国家資格 5,000~30,000円
理学療法士 国家資格 10,000~20,000円
介護福祉士 国家資格 5,000~15,000円

国家資格を資格手当の対象として選ぶ企業は多い傾向にあります。

3-2. 民間資格の相場一覧

民間資格として挙げられるのは次のとおりです。

TOEIC(650点以上) 民間資格 3,000~20,000円
日商簿記 民間資格 3,000~20,000円
ファイナンシャルプランナー 民間資格 10,000~20,000円

民間資格は国家資格よりも資格手当として導入する企業は多くありません。しかし、民間資格を資格手当の対象とする企業も一定数はあります。

4. 資格手当に税金がかかるのか

オンラインで納税する様子

資格手当として支給する金額には税金がかかるのでしょうか。ここでは資格手当の税金について解説します。

4-1. 資格手当に税金がかかるのか

基本給として給与にプラスして資格手当を支払う場合、所得税と住民税の課税対象です。また、合格した際に合格報奨金として賞与扱いで支払われた場合も資格手当には税金が発生します。

4-2. 条件を満たすと非課税

資格手当は一定の条件を満たすことで非課税になります。会社の業務で直接求められる技術や知識の習得、免許や資格の取得費用などは非課税として扱われます。

5. 資格手当を導入する手順

カレンダーで日数を計算する

資格手当を導入する手順は次の4つです。

  1. 支給対象となる資格を選ぶ
  2. 支給する金額を決める
  3. 運用方法を決める
  4. 就業規則・賃金規程を変更する

支給対象となる資格を選ぶ際は、企業にとって有益な資格を中心に選びます。ただし、特定の部署が取得しやすい資格だけにすると、特定部署以外からの不満につながるため注意が必要です。

また、運用方法を決める際は、従業員の誤解を招かないよう明確にルールを設定するだけでなく、社内全体にしっかりと共有をおこないましょう。

6. 資格手当の導入で得られる3つのメリット

ポイントを解説する

資格手当の導入によって企業が得られるメリットは次の3つです。

  • 従業員のモチベーションが向上する
  • 生産性の向上につながる
  • 企業イメージの向上につながる

それぞれについて詳しく解説します。

6-1. 従業員のモチベーションが向上する

資格手当の導入により、スキル習得に対する努力が直接的な報酬として反映され、従業員のモチベーション向上に役立ちます。

資格取得に対し「評価につながらないから取る意味がない」と考える従業員は少なくありません。そのため、企業が資格手当を出し評価につながることを示せば、従業員の資格取得に対するモチベーションは向上するでしょう。

6-2. 生産性の向上につながる

資格手当の導入によって、企業全体の生産性向上へとつながります。

制度の導入により、資格を取得する従業員が増えるだけでなく、資格の取得にいたらずとも学習に臨む従業員も増え、多くの従業員のスキルが向上するためです。

また、「重要な資格に対し相場以上の手当を設定する」「資格手当の対象を幅広くする」などをすれば、より高い生産性の向上に期待できるでしょう。

6-3. 企業イメージの向上につながる

資格手当に限りませんが、福利厚生の充実は企業イメージの向上につながります。

企業イメージの向上によって「こんなによい企業に勤めている」と感じる従業員もでてくるでしょう。結果、モチベーションや責任感の向上へとつながります。

また、ワークライフバランスを重視する求職者にとってもよいアピールとなるため、募集時の応募増加にもつながるでしょう。

7. 資格手当を導入する際の注意点

注意点を解説する

資格手当を導入する際の注意点は次の通りです。

  • 対象となる資格はバランスを考えて選ぶ
  • 一方的な廃止や減額はできないことを知っておく
  • 非正規雇用労働者も対象とする必要がある

それぞれについて詳しく解説します。

7-1. 対象となる資格はバランスを考えて選ぶ

対象となる資格を選ぶ際はバランスを考えて選ぶことが重要です。

仮に、特定の部署しかチャレンジできない資格しか用意されていない場合、次のような事態が発生します。

  • 資格手当制度を利用しにくい従業員が不満を抱える
  • 一方的な廃止や減額はできないことを知っておく
  • 部署間の収入格差が発生する

従業員が不満を抱えると、生産性の低下や離職率の増加などの発生リスクにもつながりかねません。資格手当の導入が、企業にとって悪い結果にしないためにも、全従業員が制度を利用できるようバランスよく資格を選定しましょう。

7-2. 一方的な廃止や減額はできないことを知っておく

資格手当制度を導入した後に一方的な廃止や減額はできないことに注意しましょう。廃止や減額をする場合は、従業員へ説明し同意を得る必要があります。

もし、従業員の不利益にあたる変更を一方的におこなった場合、法律上の「不利益変更」となり損害賠償などを請求される可能性があるためです。「思ったより人件費が高いから減額しよう」などの理由で簡単には変更できないため、事前にしっかりと制度を設計しておきましょう。

7-3. 非正規雇用労働者も対象とする必要がある

資格手当を導入する際は、非正規雇用労働者も対象とした上での制度設計が必要です。

2020年4月に施行された「パートタイム・有期雇用労働法」によって、雇用形態ごとに待遇を変えることは禁止されています。そのため「正社員のみに資格手当を導入しよう」と考えている場合は、制度設計の変更が必要です。

参照:同一労働同一賃金ガイドライン|厚生労働省

8. 資格手当の理解を深めてメリットのある導入をしよう

人事異動の図

資格手当とは、企業にとって有益な資格を持つ従業員に支給される手当のことで、導入により次のメリットが得られます。

  • 従業員のモチベーションが向上する
  • 生産性の向上につながる
  • ブランドイメージの向上につながる

しかし「特定の部署が取りやすい資格のみ対象とする」「正社員のみを対象とする」など、運用方法を間違えると、逆効果にもなるため注意が必要です。

全従業員が安心して利用できるよう制度設計をおこない、企業・従業員双方にとってメリットのある制度にしましょう。

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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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