時短勤務の残業時間とは?制限や企業の対応方法を解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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時短勤務の残業時間とは?制限や企業の対応方法を解説

時短勤務の社員

2009年の育児・介護休業法の改正により、全ての事業者には時短勤務制度の実施が義務付けられています。時短勤務は所定労働時間を原則6時間に短縮する特殊な勤務形態であり、特に残業の扱いは管理職や人事担当者でも疑問を持ちやすいポイントです。

今回は管理職・人事担当者向けに時短勤務における残業の考え方を解説します。「時短勤務の残業は違法?」「時短勤務における残業の対応方法は?」など、時短勤務の残業に疑問がある方はぜひ参考にしてください。

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1.時短勤務の残業時間とは?

時短勤務の残業時間

時短勤務における残業時間とは所定労働時間(原則6時間)を超えて勤務した時間を指します。フルタイム勤務との違いは1日の労働が法定労働時間の8時間を超えていなくても残業が発生する点です。

そもそも残業時間には「所定外労働」「法定時間外労働」「深夜勤務」という3つの考え方があります。

【所定外労働】
各企業が就業規則で定める所定労働時間を超過して勤務すること。

【時間外労働】
労働基準法で定められる法定労働時間(8時間)を超過して勤務すること。

【深夜勤務】
22時~翌5時の時間帯に勤務すること。

実際には所定労働時間を法定労働時間と同じ8時間で設定する企業が多く、両者を混同してしまうケースも珍しくありません。そのため管理職であっても「その日の勤務が8時間を超えなければ残業ではない」という誤った認識を持ってしまう可能性があります。

その日の就業時間が法定労働時間内であっても所定労働時間を超過していれば法令上の扱いは残業です。時短勤務者を誤って残業させないよう、管理者・人事担当者は時短勤務における残業の定義を正しく認識しておきましょう。

2.時短勤務における残業の可否

疑問を持つ女性

ここでは時短勤務における残業の可否について解説します。結論から言うと、時短勤務の従業員でも残業は可能です。ただし、残業免除を申請した従業員に対して管理者が残業を強制することは禁止されています。

2-1.時短勤務時の残業は違法ではない

法令上は時短勤務における残業を違法とする決まりはありません。労働基準法や36協定で定められた範囲内であれば、フルタイムの従業員と同様に法定時間外労働や深夜勤務も可能です。残業に伴う賃金割増も発生します。

2-2.残業免除の申請があれば強制できない

ただし、時短勤務と合わせて残業免除を申請している従業員に対して残業を強制することはできません。これは育児・介護休業法内で規定されるものであり、免除申請をした従業員に対する残業命令は明確な法令違反となります。

なお、該当従業員が自主的に残業を行う場合は合法です。しかし、その従業員は育児や介護のために時短申請をしていることを忘れてはいけません。業務内容を整理して時短勤務に合わせた適切な仕事量を割り振るなど、企業側にも残業をさせない努力が必要です。

2-3.残業免除の申請方法

従業員が時短勤務および残業免除を希望する場合は、開始1ヶ月前までに事業主へ申請しなければなりません。申請方法は書面のほか、ファックスや電子メールなど事業主が適当と判断できる方法で独自に定めることも可能です。

なお、残業免除申請が事業の正常な運営を妨げると判断される場合に限り、事業主が承認を拒否する権利も認められています。また、就業期間が短い従業員や所定労働日数が少ない従業員については、労使協定によって残業免除申請の対象から除外することも可能です。

3.時短勤務の残業時間における3つの制限

時短勤務の残業時間の制限

残業免除を申請することで生じる制限には以下の3つがあります。

● 所定外労働の制限
● 時間外労働の制限
● 深夜残業の制限

これらの制限は適用条件が異なる部分もあるため、別々に見る必要があります。各制限のポイントを押さえ、従業員からの申請に適切に対処しましょう。

3-1. 所定外労働の制限

所定外労働の制限により、残業免除を申請した従業員に対する所定外労働の指示が禁止されます。所定外労働とは、各企業が就業規則で定める所定労働時間を超える労働のことです。時短勤務の所定労働時間は原則6時間ですので、管理者は6時間以上の労働を指示してはなりません。

所定外労働の制限が適用される従業員は3歳未満の子供を養育する従業員、もしくは要介護状態の家族を抱える従業員です。請求回数に上限はなく、1回の申請につき1ヶ月以上1年未満の期間で所定外労働の制限が適用されます。

【対象となる従業員】
● 3歳に達するまでの子を養育する従業員
● 要介護状態にある対象家族を介護する従業員

【労使協定により対象除外となる従業員】
● 入社1年未満の従業員
● 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
● 日雇いの従業員
● 配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中である場合等の従業員

【期間】
1回の請求につき1ヶ月以上1年以内の期間

【請求回数の制限】
請求できる回収に制限なし

3-2. 時間外労働の制限

時間外労働の制限により、残業免除を申請した従業員の法定時間外労働に対して「1ヶ月につき24時間」「1年につき150時間」の上限が設けられます。事業主は上限を超える時間外労働を指示することはできません。制限の適用条件は所定外労働の制限と同様です。

時間外労働は労働基準法で定める法定労働時間(8時間)を超える労働のことです。所定労働時間が6時間の場合、6時間以上8時間以内の労働は時間外労働に含まれません。

【対象となる従業員】
● 3歳に達するまでの子を養育する従業員
● 要介護状態にある対象家族を介護する従業員

【労使協定により対象除外となる従業員】
● 入社1年未満の従業員
● 1週間の所定労働日数が2日以下の従業員
● 日雇いの従業員
● 配偶者が専業主婦(夫)や育児休業中である場合等の従業員

【期間】
1回の請求につき1ヶ月以上1年以内の期間

【請求回数の制限】
請求できる回収に制限なし

3-3. 深夜残業の制限

深夜残業の制限により、残業免除を申請した従業員の深夜勤務(22時~翌5時までの就業)が禁止されます。他の制限と違い小学校就学前の子供を養育する従業員も対象です。免除の申請回数に制限はありませんが、適用期間は1回の請求につき1ヶ月以上6カ月以内です。

【対象となる労働者】
● 小学校就学前の子を養育する従業員
● 要介護状態にある対象家族を介護する従業員

【労使協定により対象除外となる従業員】
● 入社1年未満の従業員
● 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
● 日雇いの従業員
● 所定労働時間の全部が深夜にある労働者
● 以下の条件を満たす16歳以上の同居家族がいる従業員
○ 保育または介護ができること
○ 深夜に就労していないこと(深夜の就労日数が1か月につき3日以下の者を含む)
○ 負傷、疾病又は心身の障害により保育または介護が困難でないこと
○ 産前6週間(多胎妊娠の場合は14週間)、産後8週間以内の者でないこと

【期間】
1回の請求につき1ヶ月以上6ヶ月以内の期間

【請求回数の制限】
請求できる回収に制限なし

4.時短勤務の残業時間に対する企業の取り組み

時短勤務の企業の取り組み

時短勤務における残業時間に対して、企業には以下の取り組みの実施が求められます。

● 管理職に時短勤務制度への理解を深めさせる
● 時短勤務・残業免除の申請手続きを明確にする

4-1. 全従業員の時短勤務制度への理解を深めさせる

時短勤務制度を適切に実施するためには、全従業員が時短勤務制度に対する理解を深めることが重要です。管理職においては、時短勤務時の残業が違法とならないよう正しく管理することが求められます。また、従業員の時短勤務を実現するためには、チーム内でお互いフォローする体制の構築が不可欠です。

一方で、制度への理解度が低い職場では時短勤務者へのハラスメント行為(不当な残業指示、嫌がらせ行為等)が発生する可能性もあります。

従業員の妊娠や出産、育児、介護等を理由としたハラスメント行為の防止措置の実施は、法令で定められた事業主の義務です(男女雇用機会均等法、育児・介護休業法)。時短勤務希望者が安心して制度を利用できるよう、全従業員に時短勤務制度の趣旨や内容を周知しましょう。

4-2. 時短勤務・残業免除の申請手続き方法を明確にする

事業主には従業員の時短勤務・残業免除申請を促すため、その手続き方法を明確にして周知することが求められます。時短勤務制度を導入していたとしても、申請方法が不明瞭で制度を利用しにくい状態では育児・介護休業法が禁止する「従業員の不利益」に抵触する恐れがあります。

時短勤務・残業免除は従業員に働きやすい職場を提供することが目的です。企業にとっても育児や介護の必要性が生じた従業員の雇用を維持できるというメリットがあります。就業規則に手続き方法を明記するなど、従業員が制度を利用しやすい環境を整えましょう。

5.制度を周知し時短勤務の残業時間を適切に管理しよう

時短勤務時の残業は適切に管理しなければ法令違反となります。仮に本人の同意を得た上での残業であったとしても、家庭での育児や介護がある従業員が残業をする状況は好ましくありません。従業員が安心して時短勤務に取り組めるよう、全従業員に対する制度の周知を徹底しましょう。

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目黒颯己

目黒颯己

HR NOTEのライター、総合求人サイトとシニア向け情報メディアの立ち上げを経て、現在はjinjer blogの運営に携わっています。 事業視点から、バックオフィスの重要性を啓蒙するコンテンツを作っています。 保有資格:ファイナンシャル・プランニング技能士(3級)

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