キャリアプラン研修とは?年代別の目的や内容・実施の流れを解説 - ジンジャー(jinjer)|クラウド型人事労務システム

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キャリアプラン研修とは?年代別の目的や内容・実施の流れを解説

キャリアとプランニングの関係性

「キャリアプラン研修とは何?年代別の目的や内容は?」

「キャリアプラン研修を実施するメリットは?」

上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。キャリアプラン研修は、従業員の自律的なキャリア形成を支援する取り組みです。研修によって従業員の主体的な行動が促されると、組織全体の活性化につながります。

本記事では、キャリアプラン研修の目的・内容を年代別にまとめました。実施の流れや成功のポイントも紹介するため、組織レベルを向上させたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。


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1. キャリアプラン研修(キャリアデザイン研修)とは

キャリアとは

キャリアプラン研修は、個人が自身の経験を振り返り、将来のキャリアを主体的に設計するための研修です。

キャリアプランは「キャリアデザイン」と同義として扱われることも多いですが、キャリアデザインは仕事だけでなくプライベートも含めるという違いがあります。明確な使い分けをする必要はないと思われますが、キャリアデザインの方はより幅広い人生設計だと考えておくとよいでしょう。

また、似た言葉に「キャリアパス」があります。こちらは、昇進や昇格をしていくための道筋のようなものです。キャリアプランやキャリアデザインとは異なり、出世するためのモデルケースになります。

キャリアプラン研修の目的は、従業員が自律的にキャリアを構築するうえで「何を目標に、どのように行動すべきか」を明確化することです。研修によって進むべき方向が明確になれば、モチベーションも上昇して人材が育ち、組織の生産性が高まるでしょう。

2. 【年代別】キャリアプラン研修の目的・内容

はてなマーク

キャリアプラン研修の目的は、キャリア設計の重要性を理解して目的意識を高めることにあります。加えて、年代によって異なる目的を設定することでより効果的な教育ができます。

以下では、キャリアプラン研修の目的と内容を年代ごとに解説していきます。

2-1. 20代

20代向けのキャリアプラン研修は、入社後のギャップを解消し、モチベーションの維持や早期離職防止を目的としています。特に、社会人としての適応に苦労する入社1〜3年目の社員には、自身のキャリアと現業務のつながりを意識させることが重要です。

研修には、以下の内容を取り入れることが有効でしょう。

自己分析 自身の強みや課題を明確化させる
ワークショップ 同世代の社員と意見を交わし、主体的に行動する意識を養う
マインドセット教育 失敗を糧とし、新たな挑戦への意欲を高める

20代向けのキャリアプラン研修では、前向きに仕事へ取り組むための「意識改革」を重視します。

2-2. 30代

30代向けキャリアプラン研修の目的は、リーダーシップを育み、中堅層としての役割を再認識させることです。

30代は、業務のマンネリ化や将来への迷いを感じる時期でもあります。これまでのキャリアを振り返り、今後の成長につなげる機会を提供することが重要です。

研修内容は、以下のようなテーマで検討するとよいでしょう。

  • 自身の強みや価値観の再確認
  • 環境の変化に適応するための考え方
  • 主体的に行動することの重要性
  • 周囲をリードする力の養成

30代社員が充実した仕事人生を送るために、研修を通じて今後のキャリアプランを具体化するサポートをおこないます。

2-3. 40代

40代向けキャリアプラン研修の目的は、管理職の役割を認識させ、今後のキャリアや人生設計を見直す機会を提供することです。仕事や生活の変化が大きい年代であるため、将来への漠然とした不安を解消し、モチベーション低下を防ぐことに注力します。

以下のポイントに重点を置いて、研修内容を検討しましょう。

  • これまで培ったスキルの振り返り
  • 今後培うべきスキルや担うべき役割の整理
  • ライフプランを意識したキャリア設計

研修を通じて、40代の社員が自信を持って仕事に取り組み、より充実したキャリアを築けるよう支援します。

2-4. 50代

50代向けキャリアプラン研修の目的は、企業の制度と法的な枠組みを把握したうえでシニア期の働き方を見直し、定年後の継続雇用制度や再雇用制度を含むセカンドキャリアについて考える機会を提供することです。

50代は、若手育成やマネジメントへと役割がシフトする一方で、自身のキャリアに限界を感じる年代でもあります。研修では、以下のような内容を取り入れることが有効です。

  • これまでの経験を今後のキャリアに活かす方法
  • 定年後のキャリアやライフプランの考察

組織に貢献しながら自身のモチベーションを維持する方法を教示し、より充実した働き方を実現できるよう支援しましょう。

3. キャリアプラン研修を実施するメリット

メリットのブロック

キャリアプラン研修を実施することによるメリットは、人材の育成や確保がしやすくなるという点です。また、それによる企業全体の生産力の向上もメリットといえるでしょう。

3-1. 自律型人材を育成できる

キャリアプラン研修の大きなメリットは、自律型人材を育成できることです。自身のキャリアが人生にどのような影響を及ぼすかを理解すれば、自ずと自らのキャリア設計を考えるようになります。そしてその理想のキャリアを積み上げていくために必要な行動を自らする自律型人材が育成できるでしょう。

自律型人材はキャリアだけでなく、課題を見つけて解決に動く能力やアイデアを具現化する能力、柔軟に対応する能力が成長していきます。

そのような積極的で対応力の高い社員が増えれば、企業全体が環境の変化にも負けない強固な組織へと変革するでしょう。

3-2. 従業員の離職率が低下する

キャリアプラン研修は、従業員の離職率低下に寄与します。長期的なキャリアを描ければ、働き続けることの安心感が生まれ、転職の検討を阻止できるためです。

また、年代別の課題を理解し、それを解決するためのサポートや目的意識を取り戻させる後押しがキャリアプラン研修を通してできれば、モチベーションの低下も防げます。

キャリアプラン研修を通じて従業員のキャリア形成を応援することは、会社に対する信頼感を醸成するうえでも有効でしょう。

3-3. 組織の生産性が向上する

自律型人材の育成や従業員の離職率低下は、企業を構成する従業員の能力を高め、マンパワーを増やすことにつながります。

優秀な人材が増えてマンパワーも十分に確保できている企業は、生産性が高まり企業の業績も向上しやすくなるでしょう。近年はさまざまな業種で人材不足が出てきており、その中で優秀な人材を確保し続けられることは競争力の強化にも直結します。

「企業は人なり」という言葉もあるように、企業を支える人材を育てることで組織全体の安定化と成長につながります。

4. キャリアプラン研修を実施する流れ

会議する人

キャリアプラン研修を効果的に実施するには、目的を明らかにして研修に適した従業員を選ぶことが大切です。また、研修後にもフォローをおこなうことで、より効果を高められるでしょう。キャリアプラン研修を実施する際は、以下のような流れを意識して進めてみましょう。

4-1. キャリアプラン研修の目的を明確化する

キャリアプラン研修を効果的に実施するためには、まず目的を明確にすることが重要です。

従業員をどのように変化させたいのか、企業がキャリアプラン研修を実施して支援する意義は何かを整理し、従業員に共有することで参加意欲を高められます。「会社から言われたから参加する」というような意識ではなく、キャリアアップ研修は従業員のためにもなることを伝えることも重要です。

目的が明確になれば研修内容もより精度があがります。目的を軸とした成果も測定しやすくなるため、内容のブラッシュアップにもつながるでしょう。

4-2. 研修の対象者を決定する

キャリアプラン研修は年代によって目的が異なり、内容にも大きな違いがあります。複数の年代をターゲットにすると内容が薄くなるため、研修の対象者を選定しましょう。

年代や職種、役職などによって受講者を区分けし、その人に必要な教育をおこなうことが重要です。具体的には、新入社員や中堅社員、管理職などの役職や年代別に対象者を選びましょう。

また、マネジメント研修やコーチング研修、専門分野の研修など、1つのスキルに特化して人選する研修も効果的です。

4-3. 研修プログラムを作成する

対象者のニーズや課題にもとづき、研修プログラムを作成します。プログラム内容を決定した後は、スケジュール調整や講師選定もあわせて進めましょう。

経験豊富な講師を招くことで、研修の質が向上します。社内の人間を講師にすることも可能ですが、業務負担への考慮やより効果的な研修にするために必要に応じて外部の専門家を利用するのもよい選択です。

4-4. 研修の効果測定の方法を決める

研修を実施する前段階で、効果測定の方法を具体的に定めておきましょう。研修の成果を明確化できれば、従業員のキャリア形成をより効果的に支援できます。

効果測定における一般的なアプローチは以下のとおりです。

  • アンケートの実施
  • キャリアプランシートの作成

キャリアプランシートは研修のなかで受講者に作成させ、研修後の進捗確認に利用します。

4-5. キャリアプラン研修をおこなう

キャリアプラン研修の準備が整ったら、いよいよ実施に移ります。受講者には研修の日時や内容、目的を事前に伝え、準備を進めてもらいましょう。

研修後は定期的に進捗確認や面談をおこない、従業員のキャリア形成を継続的にサポートすることが重要です。

また、キャリアプラン研修後は効果の測定をおこない、よかった点や課題を洗い出してブラッシュアップし、より効果の高い研修内容を目指すことも大切です。

5. キャリアプラン研修を成功に導くポイント

会議する人

キャリアプラン研修をただ実施するだけでなく、効果的なものにするには従業員と目的の共有し、制度の整備などが必要です。形だけのものにしてしまわないように、以下の点に気を付けましょう。

5-1. トップ層から研修の意義・目的を伝える

キャリアプラン研修を成功させるためには、研修の重要性や目的を経営層から伝えることが大切です。目的がわからないまま参加してしまうと、「これが何のためになるのだろう」という感覚がぬぐえず、研修の内容も身に付きません。

トップからメッセージを共有することで、従業員は研修の意義を理解でき、キャリア形成に主体的に取り組む意欲が湧きます

従業員の積極的な参加姿勢を醸成できれば、研修はより効果的な学びの場となるでしょう。

5-2. 組織全体で協力体制を整える

キャリアプラン研修を成功させるには、組織全体で受講者をサポートする姿勢が欠かせません。上司や同僚が研修の内容・進捗を理解していれば、受講者は日常業務のなかでアクションプランを実行しやすくなります

研修を受けただけで終わってしまっては、その内容はいずれ薄くなってしまいます。受講者をサポートし、研修の内容が活きていることを実感できる機会が生まれれば、次第にキャリアや目的を重視した行動が自然とできるようになっていきます。

組織ぐるみで受講者のキャリア形成に協力することで、従業員はより積極的に行動でき、研修効果が高まるのです。

5-3. 従業員のキャリア形成を促す制度を導入する

従業員のキャリア形成を促進するためには、柔軟な人事異動制度を導入することが重要です。例えば以下の制度を取り入れると、従業員は希望の部署や役割に挑戦しやすくなります。

  • 社内公募制度
  • 社内留学制度
  • ジョブローテーション

全社的に応援の姿勢を示すことで、従業員は理想のキャリアに向けた道を見出しやすくなり、組織の活性化にもつながるでしょう。

また、こうした制度があれば制度を利用する条件を意識した行動や、複数の選択肢が生まれて積極性も育まれます。企業が従業員を支える姿勢を見せることで、エンゲージメントの向上にもつながるでしょう。

6. キャリアプラン研修を受けた後に社員が感じる不安

悩む男性

キャリアプラン研修を実施しても、社員によっては以下のような不安を抱く可能性があります。

学んだ内容を日常業務にどう活かせばよいか分からない

  • 上司や周囲の理解がなく行動に移せない
  • 時間が経つと意欲が薄れ「やりっぱなし」になる

それぞれの不安について詳しく解説します。

6-1. 学んだ内容を日常業務にどう活かせばよいか分からない

研修で策定したキャリアプランは理想的な内容に留まりがちで、現実の多忙な業務とのギャップから「具体的に何を、いつ、どう行動すべきか」が不明確になり、実行に移せない社員が多くいます。

この課題を解決するためには、研修内でアクションプランを具体化するワークを取り入れたり、研修後に上司との個別面談を実施して、日常業務における具体的な実践項目や期限を設定するサポートを行うことが効果的です。

6-2. 上司や周囲の理解がなく行動に移せない

社員が研修で高い目標を設定しても、現場の上司がそのキャリアプランを把握・理解していない場合、新しい挑戦や業務範囲の拡大を妨げることがあります。結果、社員は意欲を失い、従来の業務の枠に閉じ込められがちです。

研修効果を最大化するには、管理職向けの事前説明会や研修を実施し、部下のキャリアプランを支援者として受け入れる体制を構築しましょう。

6-3. 時間が経つと意欲が薄れ「やりっぱなし」になる

研修直後はモチベーションが高くても、日々の業務の忙しさや結果が出ないことによる焦りから、時間が経つにつれて初期の意欲が徐々に失われ、計画が形骸化し「やりっぱなし」で終わってしまうケースが多く見られます。

「やりっぱなし」を防ぐには、研修から一定期間後のフォローアップ研修や進捗確認のための面談を義務付け、継続的にキャリアプランの進捗をチェックしましょう。

7. 個人のキャリアプランと企業の成長戦略をつなげる方法

ステップアップ

キャリアプラン研修を組織の成長に直結させるには、個人の目標と企業の戦略との整合性を高めましょう。社員が「自分の成長が会社の成長に貢献する」と実感できれば、エンゲージメントと主体性が向上します。

7-1. 個人のキャリア目標を経営ビジョンと照らし合わせる

社員一人ひとりが描く「〇年後になりたい姿」というキャリア目標を、企業の経営戦略やビジョンが目指す「〇年後の会社の姿」と関連付けた言語化がポイントです。

企業のビジョンを言語化して伝えれば、社員は自分の日々の業務やキャリア目標が、単なる自己満足ではなく、組織の成長に不可欠な要素であると認識できます。

7-2. キャリアプラン面談で組織の方向性を共有する

個人が作成したキャリアプランシートを基に、上司が面談を実施する際に、組織の現状の課題や今後の戦略的な方向性を具体的に共有しましょう。

面談は、単に個人の目標を聞くだけでなく、「あなたの目標達成が、この組織のこの課題解決にどう貢献できるか」という視点での対話を行います。対話により社員は組織のニーズを理解したうえで、自身のキャリアプランをより実践的かつ戦略的なものに修正可能です。

8. キャリアプラン研修を効果的に実施して従業員の成長を促そう

手を重ねる人

キャリアプラン研修は、従業員が理想のキャリアに向けて具体的に行動できるよう支援する取り組みです。キャリアプラン研修を実施することで、自律型人材の育成や離職率の低下が見込め、組織全体の生産性が高まります。

研修の目的と内容は、20代の意識改革と早期離職防止から、30代の中堅層としての役割再認識とリーダーシップ育成、40代のライフプランを踏まえたキャリア再構築、50代のセカンドキャリア設計に至るまで、年代に応じて明確に設定するのがポイントです。

研修を成功させるには、目的の明確化、トップ層からの意義共有、そして研修後のフォローアップ体制の整備が不可欠です。「やりっぱなし」にせず、組織全体で協力し、従業員のキャリア形成を促す制度(社内公募など)を導入することで、研修効果を最大化し、従業員の成長と組織の活性化を実現しましょう。

本記事で紹介したポイントを参考に、自社に適した研修の実施を検討してみてください。

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jinjer Blog 編集部

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