コーピングの種類は?種類別の概要・ラザルスの理論・企業でのコーピングの方法を解説 - ジンジャー(jinjer)|クラウド型人事労務システム

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コーピングの種類は?種類別の概要・ラザルスの理論・企業でのコーピングの方法を解説

会議

コーピングとは、ストレス対処法を意味する心理学用語です。また、5つの種類別にストレスの軽減や解消に向けた行動や方法などを示しています。

企業から注目を集めるコーピングの取り組みの種類は、1on1ミーティングやメンター制度などです。

本記事では、コーピングの種類や各種類の概要、提唱者であるラザルスのコーピング理論を解説します。そのほかに、企業によるコーピングの取り組みの種類についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

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1. コーピングの種類とは?提唱者ラザルスの理論

はてな

コーピングはストレス対処法を意味する心理学用語で、種類は以下の5つです

  1. 問題焦点型
  2. 認知的再評価型
  3. 気晴らし型
  4. 情動焦点型
  5. 社会的支援探索型

コーピング理論は、アメリカの心理学者のR・S・ラザルス氏により提唱されました。理論では、ストレスの原因そのもの(ストレッサー)に対する認知的評価がストレス反応をもたらすとされています。

同じ原因から生じるストレスでも、人によりストレスの受け止め方は異なります。それぞれの種類について理解し、従業員のメンタルケアや働きやすい環境づくりに活かすことが大切です。

2. コーピングの種類1|問題焦点型

虫眼鏡

問題焦点型は、ストレス原因そのものを取り除いたり変化させたりしてストレス状態の改善を目指す方法です。

以下の接近型と回避型の2タイプがあります。

タイプ 対処法例
接近型 周囲の人や相談窓口などに相談して解決を図る
回避型 休息や趣味でストレス原因そのものから距離を取る

例えば、上司のハラスメントに悩んでいる場合は、同僚や社内外の相談窓口に相談して問題解決を図る方法が接近型の対処法です。

回避型の例としては、趣味や旅行などでストレス原因から距離を取る対処法が挙げられます。

接近型で問題が解決しない場合、さらなるストレス増加を避けるために、一時的に回避型で対処する方法も有効です。

3. コーピングの種類2|認知的再評価型

電球

認知的再評価型は、ストレスの原因そのものではなく、捉え方や考え方を前向きに変えることで、ストレスの緩和を目指す方法です。

同じ出来事でも自身の受け止め方により生じるストレスの程度は変わるため、考え方の切り替えが重要でしょう。

例えば、上司から厳しいフィードバックを受けた際に、失敗したと思い込むのではなく、以下のように前向きに捉えることで自身の不安を和らげます。

  • 期待されている
  • 成長のヒントがある

つまり、ストレス原因に対する自身のポジティブシンキングにより、自身のストレスを減少させます。

4. コーピングの種類3|気晴らし型

男性

気晴らし型は、一時的にストレス原因そのものから距離を取ったり気分転換を図ったりしてストレスを軽減する方法です。

ストレス解消型とも呼ばれ、ストレスの原因に直接対処するのが難しいときに有効とされています。

例えば、以下のような方法です。

  • 同僚や友人と食事を楽しむ
  • 家族や恋人と旅行に出かける
  • 軽い運動やジムで身体を動かす
  • 好きな音楽や映画で気分転換する

趣味をはじめ、自身の興味関心や好きなことに意識を向けることで、心の負担を一時的に和らげるのが気晴らし型の特徴です。

5. コーピングの種類4|情動焦点型

虫眼鏡

情動焦点型は、ストレス原因に対する自身の捉え方や気持ちを変化させてストレスを緩和させる方法です。

例えば、仕事でトラブルが起きた際に「自分が悪い」と抱え込まずに、信頼できる上司や同僚に相談して気持ちを整理する方法が挙げられます。

そのほかにも、マッサージやヨガ、呼吸法などで気持ちを落ち着かせる方法も有効です。

ストレスをゼロにするのではなく、気持ちの受け止め方を調整して、心の負担を軽くするのが情動焦点型の特徴です。

6. コーピングの種類5|社会的支援探索型

はてな

社会的支援探索型は、自分ひとりで抱え込まず、周囲の人や機関に支援を求めてストレスや問題に対処する方法です。

例えば、以下のように自身が抱えるストレスや問題ごとに、支援を求める相手を選ぶ方法が挙げられます。

ストレス・問題の種類 支援を求める相手
職場の悩み 上司や同僚に相談してアドバイスをもらう
心の負担 家族や友人に話を聞いてもらう
深刻な悩み 社内外の相談窓口や専門機関に支援を求める

7. 企業によるコーピングの種類

男性

企業による一般的なコーピングの種類は、以下の3つです。

  1. 1on1ミーティングの導入
  2. メンター制度の導入
  3. 社内相談窓口の設置

上記の各種類を詳しく見ていきましょう。

7-1. 1on1ミーティングの導入

企業が導入しやすいコーピングの取り組みの一つは、1on1ミーティングの導入です。

上司と部下の1対1の面談を定期的に実施することで、部下の不安や悩みに早期に気づきやすくなり、信頼関係の構築にもつながります。

面談で上司が主に聞き役に回ることで、部下が悩みを話したり相談したりしやすくなるでしょう。結果、部下のストレスの緩和や減少を期待できます。

加えて、適切なタイミングで助言や手助けができるため、部下の成長にもつながるでしょう。

7-2. メンター制度の導入

メンター制度の導入も、コーピングの一つとして企業から注目されている方法です。

メンター制度とは、先輩社員が後輩社員の相談役として、業務・キャリア・人間関係などの悩みを支援する仕組みです。

社歴の浅い従業員は、業務や人間関係に不安を抱えやすいため、ストレスを感じやすい傾向にあります。メンター制度の導入には、以下のような効果を期待できるでしょう。

  • 身近に相談できる先輩がいることで安心が生まれ、ストレスの予防や早期対処につながる
  • 悩みがあってもすぐに相談できるため、問題の早期発見・解決につながる

先輩社員のサポートは、実務だけでなく後輩社員のストレスの緩和や解消にも役立ちます。

7-3. 社内相談窓口の設置

企業が職場で活用しやすいコーピングの施策として、従業員の以下のような悩みについて相談できる社内相談窓口の設置が挙げられます

従業員が悩みを一人で抱え込まず、相談できる環境づくりとして有効な方法です。とくに、ハラスメントに関する悩みを早期に把握・対処するうえで重要でしょう。

ハラスメントとは、業務上で必要な範囲を超えて相手に精神的・身体的苦痛を与える言動や行為です。以下のような代表例があります。

パワーハラスメント 職務上の優位性を背景とした不適切な言動
セクシュアルハラスメント 相手が不快と感じる性的な言動・行動
マタニティーハラスメント 従業員の妊娠・出産・育休を理由とする不利益な扱い

上記の問題を放置すると従業員のストレスが蓄積し、業務や生活に支障をきたす「メンタル不調」に発展する可能性を否めません。

社内相談窓口の設置により問題の早期発見・対処ができるため、従業員のストレスの予防や軽減につながります。

8. コーピングの種類について理解を深めよう

男女

コーピングは主に5つの種類があり、それぞれ異なるアプローチでストレスの緩和・軽減を目指します

例えば、ストレスの原因そのものに働きかける方法や、自身の気持ちや捉え方を改める方法、周囲の人に相談して支援してもらう方法などがあります。

また、趣味や運動などを通じて、一時的にストレスの原因そのものから距離を置き、リフレッシュするのも有効な手段の一つでしょう。

従業員のストレスを緩和・軽減するために、1on1ミーティングやメンター制度を導入したり相談窓口を設置したりする企業も増えています。場合によっては、一つのコーピングだけでなく複数の種類を組み合わせて対処する方法も有効です。

従業員の心身の健康やパフォーマンスを守るためにも、コーピングの考え方を理解し、職場での取り組みを見直してみましょう。

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jinjer Blog 編集部

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