FBデータとは?メリット・デメリットや利用手順を解説
更新日: 2024.1.15
公開日: 2022.12.16
jinjer Blog 編集部
近年、振込や引き落としなどのサービスにFBを利用する企業が増えてきています。
FBの利用には多くのメリットがある一方、気をつけなければならない点もいくつかありますので、サービスの内容をよく理解してから検討することが大切です。
今回は、FBデータの概要と、FBを利用するメリット、デメリット、FBデータの利用手順について解説します。
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1. FBデータとは?
FBデータのFBとはFirm Banking(ファーム・バンキング)の略称で、残高照会や振替・振込などの金融サービスの利用が可能になるエレクトロニックバンキングのことです。
エレクトロニックバンキングとは、社内のコンピュータと銀行のコンピュータの回線をつないで、ダイレクトに取引を行うサービスです。
その中でもFBは、社内のコンピュータと銀行を専用の回線、端末、ソフトウェアで接続し、直接やり取りする仕組みになっています。
FBを利用すると、主に以下のようなサービスを利用できるようになります。
- 残高照会
- 入出金照会
- 振替
- 振込
- 複数銀行への総合振込
- 給与振込
- 個人住民税納付
- 外国為替送金
FBに用いるデータは各銀行共通の「全銀行フォーマット」の形式で作られており、まとめて「FBデータ」と呼ばれています。
1-1. FBとインターネットバンキングの違い
FBと混同されやすいサービスにインターネットバンキングがあります。
インターネットバンキングは、その名の通り、インターネットを介して銀行の各種機能を利用するサービスのことです。
たとえばパソコンやスマートフォンを使って、口座の残高を確認したり、指定口座に振込を行ったりすることができます。
サービス内容はほぼ共通していますが、FBは電話回線や専用回線を、インターネットバンキングはネット回線を使ってそれぞれ繋ぐところに違いがあります。
また、個人・法人問わず利用できるインターネットバンキングに対し、FBは主に企業無毛のサービスとされています。
どちらもエレクトロニックバンキングの一種なので、後発であるインターネットバンキングは「インターネットFB」「WebFB」などと呼ばれることもあります。
2. FBデータを利用するメリット・デメリット
FBデータを利用した場合のメリット・デメリットをご紹介します。
2-1. メリット1.銀行に行く手間を省ける
FBデータを利用すれば、口座情報の確認や振込、振替などのサービスを会社にいながら使うことが可能となります。
会社から銀行に行くまでの手間をカットできるのはもちろん、窓口で待たされることもないので、時間の節約にも繋がります。
特に給与日(25日など)は銀行の窓口が混み合いやすいので、FBで給与振込を行えば、業務効率をアップできます。
2-2. メリット2.処理スピードが速い
銀行の窓口で振込や振替サービスを利用する場合、専用の用紙に必要事項を記入し、窓口に提出する必要があります。
窓口は受け取った用紙の内容をシステムに打ち込んで処理するため、申請から処理まで手間がかかってしまいます。
FBデータを利用すれば、銀行システムへダイレクトに申請を送れるため、いちいち用紙に記載したり、データを転写したりする必要がありません。
そのぶん処理スピードも速く、急を要する振込や振替にも対応しやすいところが利点です。
2-3. メリット3.セキュリティ性が高い
専用回線や専用端末でFBデータをやり取りする場合、外部からの不正なアクセスを受けるリスクを低減できます。
外部と繋がりやすいインターネット回線に比べると、よりセキュリティ性が高く、安心して銀行と取引することが可能です。
2-4. メリット4.手数料がお得になる場合がある
金融機関によりますが、FBデータを利用すると、窓口での申し込みよりも手数料が安くなる場合があります。
1件あたりの振込手数料はわずかでも、従業員が多いほど経費のハットな賀大きくなりますので、FBデータでコストを節約できるのは大きなメリットです。
2-5. デメリット1.テレワークやリモートワークに対応しにくい
インターネットバンキングの場合、インターネット環境下とID、パスワードがあれば、いつでもどこでもサービスを利用することができます。
一方、FBデータは会社のコンピュータと金融機関のコンピュータを直接繋いでいるため、従業員の自宅などからアクセスすることはできません。
近年は働き方改革や新型コロナウイルス感染症対策でテレワークやリモートワークを導入している企業が増えていますが、FBデータを利用して銀行サービスを利用するにはオフィスに出社する必要があります。
2-6. デメリット2.導入コストがかかる
インターネットバンキングは、利用申し込みさえ行えば無料で使える場合が多いですが、FBの利用には導入コストが発生します。
FBの利用料金は金融機関によって異なりますので一概にいくらとは言えませんが、サービスを利用し続ける間はランニングコストがかかりますので注意が必要です。
3. FBデータの利用手順
FBデータを利用する際の手順は金融機関によって異なります。
ここではFBデータの一般的な利用手順をご紹介します。
3-1. 申し込み
FBデータの取り扱いを行っている金融機関で申し込みの手続きを開始します。
金融機関の窓口で申し出てもいいですし、公式サイトからオンライン申し込みを受け付けているところもあります。
FBデータのサービス内容や費用は金融機関によって異なりますので、わからないことや疑問に思う点がある場合は、申し込みの際に金融機関に問い合わせておきましょう。
3-2. 端末の導入、ソフトウェアのインストール
FBデータは、金融機関が独自に提供している端末やソフトウェアを利用するのが一般的です。
金融機関によって、専用端末が必要なのか、自社のPCのみで対応可能なのかに違いがありますので、事前に問い合わせておきましょう。
なお、ソフトウェアのインストールは金融機関が代行してくれる場合もあります。
3-3. 初期設定を行う
FBデータを利用する取引先や口座などの情報を登録します。
登録作業を先に済ませないとFBデータを利用できませんので、あらかじめ初期設定を済ませておく必要があります。
ソフトウェアのインストール同様、初期設定も金融機関が代わりに行ってくれる場合があります。
3-4. テスト
FBデータを正常に使えるかどうかのテストを行います。
金融機関との間で行うテストですので、実際に口座のお金が動くことはありません。
テストについても、金融機関が代行してくれるケースが多いようです。
3-5. サービス開始
テストで問題がなかったら、正式にサービスを開始します。
4. FBデータを利用すれば社内にいながら銀行サービスを利用できる
FBデータを利用すると、残高照会や入出金照会、振替・振込、給与振込といった各種銀行サービスを社内で行うことが可能になります。
銀行に行く手間が省ける上、窓口で処理するよりもスピードが速い、インターネットバンキングよりもセキュリティ性が高い、手数料がお得になることがあるなど、さまざまなメリットがあります。
一方で、専用回線ゆえにテレワークやリモートワークに対応しにくい、導入コストがかかるといったデメリットもありますので、自社のニーズや目的、予算などに合っているかどうかを精査して導入を検討しましょう。
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