監査役会議事録にも電子署名が利用可能に!法務省の見解を徹底解説 - バックオフィスクラウドのジンジャー(jinjer)

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監査役会議事録にも電子署名が利用可能に!法務省の見解を徹底解説

2020年5月29日付の法務省の通知により、取締役会議事録に署名をおこなう際、「クラウド型電子署名」を利用できるようになりました。従来の運用では、ICカードなどを要するローカル署名を利用する必要がありましたが、今後はクラウドサービス上で簡単に電子署名をおこなえます。

そこで気になるのは、「監査役会議事録」の電子化も可能かどうかです。監査役会議事録に対しても、取締役会議事録のようにクラウド型電子署名を利用できるのでしょうか。

この記事では、法務省の見解に基づき、監査役会議事録への電子署名の法的要件や、監査役会議事録を電子化する際の注意点を解説します。

「この書類は電子化できる?できない?」
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2021年9月に施行されたデジタル改革関連法で、様々な書類の電子化が解禁されました。

とはいえ、「どの書類を電子化できるの?」「実際に契約を電子化した際の業務の流れは?」と、法改正や電子契約についてイメージがついていない方も多いでしょう。そのような方に向け、当サイトではデジタル改革関連法について弁護士が監修した解説資料を無料で配布しております。

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デジタル関連法案

1. 監査役会議事録とは

監査役会議事録とは、監査役会を開いた際に必ず作成しなければならない書類です。監査役会議事録には出席した監査役の署名または押印が求められます。

そのため、コロナ禍によって会議のあり方が変化し、取締役会や監査役会をリモートで開催する企業が増えるなかで、監査役全員の署名をどのように集めるのかが課題でした。まずは監査役会や監査役会議事録の定義を確認します。

1-1. 監査役会とは

監査役会とは、常任の監査役の選定・解職や、監査報告の作成をおこなう機関です。監査役会は3人以上の監査役で構成され、そのうち半数以上は社外監査役である必要があります。

会社法によると、事業規模の大きな公開会社(株式の譲渡制限がない株式会社)は、監査役会を必ず設置しなければなりません。

“大会社(公開会社でないもの、監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く。)は、監査役会及び会計監査人を置かなければならない。”
引用:会社法(328条1項)|e-Gov法令検索

1-2. 監査役会議事録とは

監査役会を開くときに作成しなければならないのが監査役会議事録です。監査役会議事録を書面で作成する場合、出席した監査役の署名か記名押印が必要です。

“監査役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。”
引用:会社法(会社法393条2項)|e-Gov法令検索

近年は監査役会をリモート開催し、監査役会議事録をPDFなどの電子ファイルで作成するケースも増えてきました。リモート開催の場合は、出席者が署名・押印できないため、電子署名の利用が認められています。

“前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。”
引用:会社法(会社法393条3項)|e-Gov法令検索

“次に掲げる規定に規定する法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置は、電子署名とする。”
引用:会社法施行規則(225条)|e-Gov法令検索

上記の「次に掲げる規定」とは、会社法393条3項その他のことを指します。

このように監査役会議事録における電子署名が広がりつつあるのは、リモート開催が増え、移行しつつあるためだとご理解いただけたと思いますが、そのほかにも電子署名にすることで得られるメリットは複数ありますが、ここでは2つご紹介します。

1点目はハンコ集めを効率化できるという点で、2点目はセキュリティを強固にすることができるためになります。

より細かい解説やそのほかのメリットなどは、当サイトが無料で配布している「監査役会議事録の電子化ガイドブック」にまとめておりますので、ご不明点がある方や内容が気になる方は、こちらから資料をダウンロードしてご確認ください。

1-3. 取締役会議事録との違い

そもそも監査役会は、取締役会の職務執行を監査し、権限の乱用を防ぐための機関です。そのため、監査役は取締役を兼任できません。

取締役会の議事を記録したものを「取締役会議事録」といい、監査役会議事録とは別物です。

2. 監査役会議事録の電子署名の法的要件と法務省の見解

これまで、「署名又は記名押印に代わる措置」としての電子署名は、ICカードなどを要する「ローカル署名」を指すと考えられてきました。しかし、2020年5月29日に法務省が新見解を発表し、「クラウド型電子署名」が適法と認められました。

ここでは法務省の見解に基づき、監査役会議事録の電子署名の法的要件を解説します。

2-1.「法務省がクラウド型電子署名を適法認定」

法務省は2020年5月29日、経団連をはじめとした経済団体に対し、取締役会議事録へのクラウド型電子署名を適法認定する通知を行いました。[注1]

クラウド型電子署名とは、利用者がクラウドサービスにログインし、管理画面上で電子署名をおこなう方式のことです。これにより、今後はリモートで監査役会を開く場合、まずPDFファイルなどで監査役会議事録を作成し、監査役がクラウド型電子署名でサインをおこなう流れが一般的になります。

なお、監査役会議事録を電子化する際、関係者以外の閲覧を防ぐため、クラウドサービス内の閲覧権限の設定をおこなう点を忘れないようにしましょう。また、電子署名機能を搭載したクラウドサービスを選定する際は部署や担当者ごとに閲覧権限の設定ができるものやIPアドレスによる閲覧制限ができるものの選定を推奨します。

2-2. 従来の運用

従来、会社法や会社法施行規則における「電子署名」とは、ICカードなどを用いる「ローカル署名」のことだと解釈されてきました。

ローカル署名では、電子署名に使用する電子証明書を付与する必要があり、利便性が高い署名方法ではありませんでした。経済界からの要望を受け、法務省は「電子署名」の解釈を広げ、「クラウド型電子署名」も適法であると認定しました。

2-3. 法務省の見解

なお、法務省の見解は監査役会議事録ではなく、取締役会議事録についてのものであり、監査役会議事録への言及はありません。

しかし、法務省の電子署名の有効性についての見解が、会社法および会社法施行規則第225条第1項の解釈についてのものである点から、この見解は取締役会議事録を対象としたものというより、関係法令の「電子署名」の定義を拡大したものとされています。

そのため、取締役会議事録と同様、監査役会議事録についても、今後はクラウド型電子署名の利用が可能であり、「監査役会議事録とは」の見出し内にも記載している会社法393条3項で法的に認められています。

3. 法務省が定めた「電子署名に使用できる電子証明書」の利用方法

取締役会議事録や監査役会議事録に電子署名をおこなうためには、本人確認のため「電子証明書」の添付が必要です。法務省は電子署名に使用できる電子証明書として、次の6種類を挙げています。[注2]

商業登記電子証明書
商業登記規則33条で規定された、登記申請を行う際に必要な電子証明書

公的個人認証サービス電子証明書
地方公共団体情報システム機構が提供する「公的個人認証サービス」で利用可能な電子証明書
マイナンバーカードに格納される

特定認証業務電子証明書
国や主務大臣の認定を受けた「認定認証事業者」が提供する電子証明書

官職証明書
政府認証基盤および地方公共団体組織認証基盤が発行し、行政機関の公文書への電子署名に利用される電子証明書

指定公証人電子証明書
電子定款認証において、公証人が電子署名を行う際に利用する電子証明書

その他
上記には該当しないが、法務省の認定を受けた電子証明書
いわゆる「クラウド型電子署名」は、このカテゴリーのサービスが該当する

4. 監査役会議事録に便利なクラウド型電子署名を導入しましょう

法務省の見解が示されたことで、監査役会議事録や取締役会議事録への署名手段として、利便性の高い「クラウド型電子署名」を合法的に利用できるようになりました。今後は監査役会をリモート開催しても、監査役会議事録を郵送し、ハンコを集める必要はありません。

監査役会のリモート開催、監査役会議事録の電子化を検討中の方は、クラウド型電子署名サービスを導入しましょう。

「この書類は電子化できる?できない?」
【弁護士監修】でデジタル改革関連法を徹底解説!

2021年9月に施行されたデジタル改革関連法で、様々な書類の電子化が解禁されました。

とはいえ、「どの書類を電子化できるの?」「実際に契約を電子化した際の業務の流れは?」と、法改正や電子契約についてイメージがついていない方も多いでしょう。そのような方に向け、当サイトではデジタル改革関連法について弁護士が監修した解説資料を無料で配布しております。

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デジタル関連法案

[注1]取締役会の議事録承認、クラウドで電子署名 法務省が容認| 日本経済新聞社
[注2]電子署名に使用できる電子証明書|法務省

【監修者】佐藤一清(行政書士)

【監修者】佐藤一清(行政書士)

武蔵行政書士事務所 代表。 行政書士として警察署に提出する許認可業務を中心に取り扱う。また、IT企業での、WEBマーケティング部長・法務部長の経験を活かし、企業法務・コンサルティングや、法律関連のWEBマーケティングに関するライティング・監修や講演等も積極的に取り組む。

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