欠勤届とは?意味や給料との関係・企業側の取るべき対応を解説
更新日: 2024.4.29
公開日: 2024.4.29
OHSUGI
「欠勤届とはどういうもの?」
「欠勤届の必要性は?」
「欠勤届のテンプレートの項目には何がある?」
上記のようにお悩みではありませんか。
欠勤届は、従業員が勤務日に出勤しない場合に提出する書類です。欠勤の理由と期間を正式に企業に報告するために必要になります。
経理や労務担当者にとって、欠勤届は従業員の勤務時間、賃金計算、さらには人事評価に直接関係がある重要な書類です。
本記事では、欠勤届の概要や必要性、企業側が直面する可能性のあるトラブルへの対応について、詳しく解説しています。最後までぜひご一読ください。
目次
「承認までの流れが遅い」「今誰が稟議を持っているのかがわからない」「承認のためだけに出社しなければいけない」 などのお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ワークフローをシステム化することで、以下のようなメリットがあります。 ①リアルタイムでの承認・進捗状況が把握できる ②リモートワークなどどこにいても稟議対応ができる ③稟議の紛失リスクがない
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1. 欠勤届とは
欠勤届とは、従業員が所定の勤務日に出勤しないときに、理由や期間を記載して提出する書類です。
提出先は直属の上司や人事部門となります。提出期限は可能な限り早く、できれば欠勤する前に提出させましょう。
ただし、急な体調不良や家庭の事情などで事前に提出できない場合は、欠勤した日もしくは後日に提出させます。
2. 欠勤届は必要か?必要な理由を解説
欠勤届の提出が必要な理由は、以下の4点です。
- 給与計算の正確性を保つ
- 欠勤理由の透明性を高める
- 従業員の健康状態を把握できる
- 人事評価に使用する
2-1. 給与計算の正確性を保つ
欠勤届の提出は、給与計算の正確性を保つ上で重要な役割を果たします。欠勤届の提出による正確な欠勤記録により、勤務日数や時間に応じた給与計算ができるためです。
記録がなければ給与計算に誤差が生じ、過払いや不足払いが発生する可能性があります。
給与計算を正しくおこなうためにも、欠勤届を提出させることが重要です。
2-2. 欠勤理由の透明性を高める
欠勤届により欠勤理由の透明性を高められます。欠勤届には理由を明記し、必要に応じて医師の診断書などの書類をあわせて提出させるためです。
欠勤理由を正式に報告することで、不要な誤解や不信感を避けられるでしょう。企業側も従業員が責任を持って行動していることを認識できます。
欠勤届の提出は、従業員と企業間のコミュニケーションと信頼関係のためにも重要です。
2-3. 従業員の健康状態を把握できる
とくに病気による欠勤の場合、従業員の健康状態を把握するために欠勤届が必要です。
例えば、従業員がインフルエンザなどの感染症に罹患した場合には、欠勤届で病状の重大さや休息の必要性が把握できます。企業は従業員に必要な休息期間を確保し、早期の回復をサポートすることが可能です。
また、長期にわたる病気や慢性的な健康問題の場合、企業は欠勤届をもとに従業員に対する長期的なサポートや職場復帰に向けた計画を立てられます。
健康問題に起因する欠勤の適切な管理と対応は、従業員の早期回復につながるうえ、職場全体の生産性と士気を高めるでしょう。
2-4. 人事評価に使用する
定期的な欠勤がある場合、欠勤届は人事評価に影響を与える記録となります。正当な理由での欠勤とそうでない欠勤を区別することで、公平で正確な評価ができるためです。
従業員にとっても、正当な理由に基づく欠勤を正確に記録し報告することにより、不当な評価を受けるリスクを減らせます。
3. 欠勤届のテンプレートの項目
欠勤届のテンプレートの項目は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
提出日 | 欠勤届を提出する日付 |
従業員情報 | 氏名、部署、職位など、従業員の情報 |
欠勤期間 | 欠勤する予定の具体的な開始日と終了日 |
欠勤理由 | 欠勤する具体的な理由、病気や事情 |
連絡先情報 | 緊急連絡先としての電話番号やメールアドレス |
上司の承認 | 承認を得るための署名やコメント欄 |
同一のテンプレートを作成することで必要な情報が整理できます。
所属する組織の指示やガイドラインがあれば、追加項目を加えてください。
4. 従業員が欠勤した場合は欠勤届の提出を依頼する
従業員が欠勤する場合、理由が何であれ事前もしくは事後に欠勤届の提出を依頼しましょう。
欠勤届を適切に運用するために、以下の事前準備をすると円滑な仕組みづくりができます。
事前準備の項目 | 準備の内容 |
欠勤届のテンプレートの準備 | 社内の共有ドライブなどにテンプレートを掲載することで、従業員が簡単にアクセスして利用できる体制を整える |
欠勤届提出のガイドラインの明確化 | 提出方法や提出期限、承認プロセスについてのガイドラインを決めて公開する |
上司や人事部門の研修 | 欠勤届の扱い方、承認プロセス、従業員からの問い合わせに対する対応方法を理解し、適切に実行できるようにトレーニングする |
サポート体制の構築 | 長期間の欠勤や繰り返しの欠勤が見られる場合に備え、従業員サポートプログラムや健康管理プログラムを作成する |
事前準備を進めるうえで重要なことは、従業員とのコミュニケーションです。事前準備の意図や目的、従業員にとってもたらすメリットを明確に伝えることで、欠勤届の提出を促すことにつながります。
さらに、従業員からの意見を積極的に受け入れ、欠勤届のガイドラインやサポート体制を継続的に改善していくことで、信頼も高まるでしょう。
5. 欠勤届でよくあるトラブルへの企業側の対応
欠勤届でよくあるトラブルごとに企業側の対応例を紹介します。
- 欠勤届の提出遅れや不備がある場合
- 欠勤理由が不明確になっている場合
- 無断欠勤がある場合
- 欠勤届の承認遅延がおきている場合
- 欠勤届を紛失した場合
5-1. 欠勤届の提出遅れや不備がある場合
欠勤届の提出遅れや不備が発生した場合、すみやかに従業員に連絡を取り、提出や修正を促します。
再提出後には、対象の従業員に対して欠勤届のガイドラインをあらためて提示し、提出期限や記入事項などの認識を共有しましょう。
5-2. 欠勤理由が不明確になっている場合
欠勤理由が不明確な場合、より詳細に記述するよう従業員に促し、必要であれば追加の説明を求めます。
理由が私的な事情に関わる場合は、従業員のプライバシーを尊重しつつ、適切な対応を図りましょう。
5-3. 無断欠勤がある場合
従業員の無断欠勤が発生した場合、状況確認の連絡をしましょう。本人の状況を把握したうえで、原則として必ず事前連絡をするよう伝えます。
後日、従業員との個別面談を通じて理由を確認し、再発防止策を講じることも大切です。必要に応じて、警告などの人事措置をすることも検討しましょう。
無断欠勤は職場の秩序と効率に影響を与えるため、企業は厳格に対処する必要があります。無断欠勤に対するガイドラインを設定し、従業員に周知することが重要です。
5-4. 欠勤届の承認遅延がおきている場合
欠勤届の承認遅延がおきている場合、承認者に手続きを進めるよう促しましょう。
欠勤届の承認過程において遅延が発生することは、従業員の不安を招く原因となります。承認権限を持つ管理職に対しては、承認の迅速化に向けたトレーニングが必要です。
また、承認遅延の原因がシステム上にある場合は、技術的な改善も視野にいれる必要があります。
5-5. 欠勤届を紛失した場合
労務側で欠勤届を紛失した場合は、従業員に事情を説明し、再度の提出を求めましょう。情報が外部に流出しないよう、書類の捜索・適切な廃棄もおこないます。
書類の紛失は勤怠管理の信頼性を損なう原因になりかねません。再発防止策として以下を実行しましょう。
- 書類の対応フローの見直し
- 書類の管理体制の見直し
- 勤怠管理システム導入の検討
一つの方法として、電子的な勤怠管理システムの導入があります。デジタル化されたシステムでは、提出された欠勤届のデータが自動的に記録されるため、紛失のリスクを低減できるでしょう。
6. 欠勤届を適切に扱い従業員の労働時間・賃金を把握しよう
本記事では、欠勤届の概要や必要な理由、企業が直面する可能性のあるトラブルと対応について詳しく説明しました。
欠勤届は、従業員が仕事を欠勤する際に提出を依頼する書類です。欠勤届を適切に管理することで、企業は従業員の労働時間と賃金を正確に把握できます。
欠勤届でよくあるトラブルに対しては、適切な準備と対応を講じることが重要です。経理・労務担当者は、欠勤届のガイドラインを明確にし、従業員に対して指導とサポートを提供することが求められます。
欠勤届を適切に取り扱い、労働時間と賃金の正確な管理を目指しましょう。
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