外国人留学生のアルバイト雇用で押さえておきたいポイント!時間制限や保険・税金を解説
公開日: 2025.1.31 OHSUGI
「外国人留学生からアルバイトの応募があったけれど、どう対応したらいいかわからない」
「外国人留学生も採用したいけれど手続きがわからない」
上記のようなお悩みはないでしょうか。外国人留学生の多くがアルバイトをしており、とくに人手不足に悩んでいる職場は積極的に採用したいところです。
本記事では、外国人留学生をアルバイトで雇用する際のチェックポイントや注意点、採用後の手続きを解説します。外国人留学生のアルバイト雇用を考えている場合はぜひ手順や手続きの参考にしてください。
人事労務管理のペーパーレス化には、以下のメリットがあります。
- 入社手続きがオンラインで完結し、差し戻しなどやりとりにかかる時間を削減できる
- システム上で年末調整の書類提出ができ、提出漏れや確認にかかる工数を削減できる
- 人事情報がひとつにまとまり、複数のシステムやエクセルファイルで管理する必要がなくなる
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1. 外国人留学生のアルバイト選考時の3つのチェックポイント
外国人留学生のアルバイト選考時のチェックポイントは以下の3つです。
- 在留資格
- 資格外活動許可
- 就労時間
1-1. 在留資格
外国人留学生のアルバイト選考時は、在留カードを提出してもらい、在留資格と在留期間を確認しましょう。留学生の場合は、在留資格は「留学」です。
通常「留学」では就労できませんが、資格外活動許可を得ている場合、一定の就労時間内での就労ができます。
また、在留期間も確認し、すでに在留期間が過ぎていないか、アルバイトに十分な期間が残っているかチェックしましょう。
1-2. 資格外活動許可
外国人留学生のアルバイトの選考では、資格外活動許可があるか確認しましょう。
資格外活動許可の有無は、在留カードの裏面に記載されています。資格外活動許可欄に「許可」とあれば、アルバイト可能です。反対に、資格外活動許可欄に何も記載がなければ、留学生はアルバイトしてはいけません。
資格外活動許可を確認しなければいけないので、在留カードは必ず裏面も見ましょう。
1-3. 就労時間
外国人留学生のアルバイトは、採用する前に就労時間を確認しましょう。
留学生のアルバイトは、基本的に1週間あたり28時間以内と定められています。週に29時間以上働ける人材を求めている場合、外国人留学生の採用は最適ではないでしょう。
なお、長期休暇中は就労時間が長くなり、1日8時間以内で週40時間まで可能です。したがって外国人留学生でも、夏休みや冬休みなどの長期休暇中であればフルタイムのアルバイトとして雇用できます。
日本人学生と異なり就労時間に制限があるので、外国人留学生が1日や1週間に何時間まで働けるのか採用前によく理解しましょう。
2. 外国人留学生のアルバイト採用後に必要な手続き
外国人留学生のアルバイト採用が決まったら、ハローワークに外国人雇用状況の届出を提出しましょう。
外国人雇用状況届出書は外国人をアルバイトで雇った際に必ず提出しなければいけない書類です。雇用期間や業種に関係なく、雇った日の翌月末日までに提出する必要があります。
届出をおこたると30万円以下の罰金が課されるため、忘れずに提出しましょう。外国人雇用状況届出システムを利用してオンラインで提出も可能です。
3. 外国人留学生のアルバイト雇用の実態
独立行政法人日本学生支援機構の調査によると、私費外国人留学生の65.2%がアルバイトをしています。外国人留学生がアルバイトに選んでいる業種の1位は飲食業(39.2%)、次がコンビニなどの営業・販売(28.4%)です。
レストランや居酒屋、コンビニなどは外国人留学生にとってアルバイトしやすい業種といえるでしょう。外国人留学生の応募がいつあってもいいように備えておく必要があります。
参考:令和5年度私費外国人留学生生活実態調査概要|STUDY in JAPAN
4. 外国人留学生の就労時間制限
外国人留学生のアルバイトには、出入国管理及び難民認定法(入管法)で定められた就労時間の制限があります。外国人留学生がアルバイトできる就労時間の条件は以下です。
- 週28時間以内
- 長期休暇の場合は週40時間以内、かつ1日8時間以内
外国人留学生のアルバイトは週28時間までです。長期休暇中は週40時間まで働けますが、1日あたり8時間までに抑える必要があります。
就労時間の制限を知らずに雇用すると、外国人留学生に法律違反の働き方をさせるリスクがあるため気をつけましょう。留学生が長時間のシフトを希望していてもそのまま反映せず、就労時間の制限を超えていないか確認してください。
参考:出入国管理及び難民認定法施行規則 | e-Gov 法令検索
5. 外国人留学生をアルバイトで雇う際の3つの注意点
外国人留学生をアルバイトで雇う際の注意点は以下です。
- 労働基準法は外国人にも適用される
- 風俗営業でのアルバイトは禁止
- 母国語でのマニュアルが必要な可能性がある
5-1. 労働基準法は外国人にも適用される
外国人アルバイトをアルバイトで雇う際の注意点として、労働基準法を遵守しましょう。
労働基準法は外国人にも適用され、第3条では国籍によって労働条件を変えるなどの差別を禁止しています。日本人同様にきちんと労働契約を結び、法定の賃金や休憩を付与してください。
参考:労働基準法|厚生労働省
5-2. 風俗営業でのアルバイトは禁止
外国人留学生は風俗営業で働いてはいけない点にも注意しましょう。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律で定められている風俗営業は以下です。
- キャバレーやホストクラブなどの接待を伴う飲食店
- 照度10ルクス以下の飲食店
- 客席が区切られた飲食店
- 麻雀店
- パチンコ店
- ゲームセンター
- 性風俗関連
風俗営業に当てはまる店舗の場合は、外国人留学生のアルバイト希望者が来たら法律で雇用が禁止されていることを伝えましょう。
参考:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律 | e-Gov 法令検索
5-3. 母国語でのマニュアルが必要な可能性がある
外国人留学生のアルバイトを採用する際は、母国語でのマニュアルが必要な可能性にも注意しましょう。
とくに業務内容が複雑な場合や複数の留学生がいる場合は、誤解を防ぐために母国語でのマニュアルを用意したほうがよいことがあります。母国語でのマニュアルを用意しておくと、言葉の意味の誤解や微妙なニュアンスの違いによる思わぬミスを防げるでしょう。
翻訳ツールを使った簡易的なマニュアルでもよいので、念のため用意しておくと安心です。
6. 外国人留学生のアルバイトの社会保険
外国人留学生をアルバイトで採用する際は、社会保険の手続きが必要です。
留学生の場合、基本的には労災保険のみ適用されます。学生のため健康保険と厚生年金、雇用保険は適用対象外です。
ただし、学校の形態や職場環境などによっては入れる可能性があるため、本人が希望している場合は社会保険労務士などに相談してみましょう。
7. 外国人留学生のアルバイトの源泉徴収
外国人留学生アルバイトも源泉徴収が必要です。外国人留学生アルバイトの源泉徴収は、「居住者」か「非居住者」により方法が異なります。
居住者とは日本に継続して1年以上住んでいる個人のことです。外国人留学生が居住者の場合は、日本人と同じ累進税率で源泉徴収を計算します。
一方、来日して1年未満の非居住者である外国人留学生の場合は、原則20.42%の税率で源泉徴収する仕組みです。
ただし、日本との租税条約により源泉徴収が免税されるケースがあります。租税条約により免税される国は、例えば以下があります。
-
- 中国
- 韓国
- タイ
- フィリピン
- パキスタン
- ブラジル
免税になる条件は国によって異なるため、留学生の母国に合わせて対応しましょう。
8. 外国人留学生のアルバイトに関する決まりを正しく理解しよう
外国人留学生のアルバイトを雇用する際は、在留資格の内容と資格外活動許可の有無を必ずチェックしましょう。また、就労時間の制限がある点に注意してください。
採用が決まったらハローワークに外国人雇用状況の届出の提出が必要です。
外国人留学生のアルバイトに関する法律や制限を正しく理解し、日本人と外国人どちらにとっても働きやすい環境を作りましょう。
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