OJTシートとは?使用する目的や作成のポイント・書き方を解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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OJTシートとは?使用する目的や作成のポイント・書き方を解説

OJTを管理するシートについての説明

「OJTシートとはどういうもの?」

「OJTシートを使用するメリットはあるの?」

などお悩みではありませんか。

OJTシートは、従業員のOJTの目標や進捗を記録、管理するために使用され、訓練を受ける従業員が効果的な指導と学習するための重要なツールです。

経理や労務担当者にとっても、従業員のスキル向上や効率的なトレーニング計画の実施、人材管理において中心的な役割を果たします。

本記事では、OJTシートの概要や作成のポイントについて詳しく解説しています。最後まで読むことで、OJTシートの活用方法が理解でき、効果的な指導環境を整えられるでしょう。

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1. そもそもOJTとは

OJTとは、「OntheJobTraining」の略称で、企業が従業員の教育を行うために実施する教育の1つです。OJTによる教育を受ける社員は、上司や先輩社員のサポートを受けながら、実際の業務をこなす中で必要な知識を身につけていきます。厚生労働省の調査では「OJTを重視する」「OJTを重視するに近い」と回答した企業の割合が70%を超えており、OJTは多くの企業において人材育成の要となっていることが伺えます。
OJTは、新入社員が戦力として自走できるようになるまでをサポートする重要な存在です。最近では、業務を離れて行うOff-JTとOJTを組み合わせて実施する企業も増えており、OJTを取り巻くトレンドは日々変化しています。

参考:調査結果の概要 |厚生労働省

2. OJTで活用したい「OJTシート」とは

OJTを管理するためのシート

OJTシートとは、職場での実践的な訓練(OJT)を計画、記録、評価するために使用される文書です。訓練担当者(トレーナー)と訓練を受ける従業員(トレーニー)の双方が使用し、スキル習得の進捗状況を管理します。

OJTは従業員が実践的な能力を身につけられるメリットを持つ一方で、計画や管理が不十分だと十分な成果を上げられないことがあります。

OJTシートの活用により、OJTの指導がただの放置ではなくプログラムされた学習機会となり、従業員のスキル向上や成長を効果的にサポート可能です。

3. OJTシートの使用目的

OJTを管理するためのシートの

OJTシートの使用目的は、大きく分けて以下の2つです。

  • 目指すゴールの明確化と進捗管理
  • トレーナーとトレーニーの関係強化

3-1. 目指すゴールの明確化と進捗管理

OJTシートを使用することで、訓練の具体的なゴールが設定できます。ゴールの例は次のとおりです。

  • 職務の専門知識
  • 社会人基礎力(責任感や協調性など)
  • 自社の文化
  • 社内ルールへの理解

さらに、トレーニーが将来目指すキャリアを明確にして目標設定をすることで、トレーナーとトレーニーの認識を共有できます。教育の方向性が明確になることで、効果的な進捗管理ができるでしょう。

3-2. トレーナーとトレーニーの関係強化

OJTシートは、トレーナーとトレーニー間のコミュニケーションを促進し、双方の理解を深めるためにも重要です。

OJT中に生じるフィードバックや反省点を記録することで、開かれたコミュニケーションが促され、より強固な信頼関係の構築ができます。人間関係の強化は、教育の質を向上させるだけでなく、トレーニーの自己認識と自信の向上にもつながります。

4. OJTシートの種類

OJTを管理するためのシートの種類

OJTシートは、目的により以下の2つのシートを使用します。

  • 育成計画シート
  • コミュニケーションシート

4-1. 育成計画シート

人材育成シートのサンプル

引用:人材育成計画書の作り方|階層別の目標設定例とフォーマット・テンプレ|AirCourse人材育成サポーター

育成計画シートは、OJTプログラムにおけるトレーナーとトレーニーの活動計画を立案し、進捗を管理するためのツールです。訓練の目標を具体化し目標の達成に向けた具体的な行動計画を策定することを目的とします。

育成計画シートを使用することで、トレーナーはトレーニーに期待される成果を明確に伝えることが可能です。OJT期間中に達成すべき具体的なスキルや知識のリストアップもできます。

OJTの進捗状況は育成計画シートに記録され、定期的なコメントを通じて計画の適宜調整が可能です。OJTプログラムはより柔軟に、かつ効果的に運営され、トレーニーの成長と組織の目標達成に貢献します。

育成計画シートはOJTの結果を評価するため、企業の教育ニーズの把握にも役立つでしょう。

4-2. コミュニケーションシート

コミュニケーションシートのサンプル

引用:Ⅱ.OJTコミュニケーションシートの各部の説明|厚生労働省

コミュニケーションシートは、トレーナーとトレーニー間の効果的なコミュニケーションを促進し、フィードバックをしやすくするツールです。

コミュニケーションシートの使用により、トレーニーは自身の学習経験、挑戦、疑問点、達成感などを自由に表現し、トレーナーと共有できます。

トレーナーはコミュニケーションシートを通じて、トレーニーの進捗状況、学習上の障壁、個々のニーズに合わせたフィードバックが可能です。定期的なフィードバックにより、教育の質の向上、トレーニーのモチベーション維持や学習効果を高められるでしょう。

5. OJTシートを導入するメリット

OJT管理にシートを導入するメリット

OJTシートを導入するメリットは次の3つです。

  1. 目標達成に向けた行動を明確にできる
  2. コミュニケーションの促進につながる
  3. モチベーション向上に役立つ

5-1. 目標達成に向けた育成計画・行動を明確にできる

OJTシートを導入することにより、訓練の目標に向けた行動が明確になります。具体的な行動計画を立てることで、何をいつまでに達成すべきかの明確な指標が設定されるためです。

例えば、営業目標を設定する場合には、具体的な顧客数や売上目標を決める必要があります。

目標を明確にすることは、日々の業務の優先順位を設定し、効率的な時間管理を促進し、最終的に目標達成へと導くために不可欠です。

5-2. コミュニケーションの促進につながる

OJTシートを使用することでコミュニケーションの促進につながります。OJTでは上司がトレーナー、部下がトレーニーになることが多いです。

コミュニケーションシートを活用することで、部下は自身の学習進捗や課題、疑問点を上司に対して開かれた形で伝えられます。また、上司も部下の成長過程を理解しやすくなり、具体的かつ建設的なフィードバックを提供できるでしょう。

上司と部下の双方向のコミュニケーションは、信頼関係の構築を促進し職場の雰囲気の改善にもつながります。また、部下が自分の意見や感じている問題を自由に表現できる環境を作り出すことで、より積極的に学習や業務改善に取り組めるでしょう。

5-3. モチベーション向上に役立つ

OJTシートは従業員のモチベーション向上に役立ちます。明確な目標がモチベーションの源となるためです。

また、目標が具体的であればあるほど、従業員は達成に向けて活動的になります。例えば、月間売上目標を達成した際に特別な報酬を設定することは、従業員の積極性を引き出し、継続的なモチベーションの維持につながるでしょう。

目標を達成する過程で得られる成果や評価は、日々の仕事への情熱を維持し、継続的なモチベーションの向上になります。

6. OJTシートの作成方法と書き方

OJTを管理するためのシートの作成方法

それでは実際にOJTシートの作成方法として、作成時の手順とOJTシートへ内容を書き込む際のポイントを紹介します。正しくOJTシートを活用するためにも準備段階のポイントを押さえておくことは重要ですので参考にしましょう。

6-1. OJTシートの作成手順

OJTシートは以下の手順で作成します。

  1. 目標とする人材像を明確にする
  2. 具体的な学習目標やスキルを設定する
  3. OJT全体のスケジュールを計画し、各段階で習得すべきスキルを明記する
  4. 進捗と反省点を記録し、定期的な振り返りを通じて計画を調整する

明確な目標設定から具体的なスキル習得、進捗管理に至るまで、OJTを可視化することで指導の効果を最大限に引き出せるでしょう。

さらに、効果的な活用を通じて組織内の人材育成に対する理解と共有が深まり、教育プログラムの質も向上します。

6-2. OJTシートの書き方

OJTシートを導入する際には、育成計画シートとコミュニケーションシートそれぞれに、注意しておきたいポイントが存在します。育成計画シートについては、計画を定期的にアップデートすることが重要です。大前提として、OJTでは新入社員一人ひとりのスキルや特性に合わせた、きめ細やかな教育を実施することが求められます。事前に立てた計画はあくまでも仮の予定に過ぎないため、OJTの実施状況を見ながら随時計画をアップデートしていきましょう。
コミュニケーションシートを活用する際には、シートの記入頻度をあらかじめ決めておくことがポイントです。シートが形骸化してしまわないよう、お互いが意識的に記入する必要があります。

7. OJTの失敗例から見る効果的なOJTシートの活用方法

OJTを管理するためのシートの活用方法

それでは作成したOJTシートを効果的に活用するためにも、よくあるOJTの失敗例から、どのように活用するべきなのかを紹介します。OJTの失敗例はOJTシートの上手な活用で避けることができます。

7-1. よくあるOJTの失敗例

OJTの失敗事例として、OJTが体系化されておらず、放置されてしまうという問題があります。また、目標がなく、場当たり的な指導になってしまうケースや、人事・経営層と現場にギャップがある場合も失敗につながります。OJTを行う際に、目的や計画を立てずに始めてしまうと、新入社員が放置されてしまうことにつながります。
OJTをマニュアル化することや、OJTシートを使って育成計画を立てて進めていくことが大切です。また、目標を人事や経営者のみで立ててしまうのも失敗につながります。新入社員ができることや必要なスキルを把握したうえで、目標や計画を立てていきましょう。

7-2. OJTシートの効果的な活用方法

OJTシートを効果的に活用するためには、以下のポイントに注意しましょう。

  • 設定した目標に対する進捗を定期的に確認する
  • 進捗や達成見込みを考慮し計画を調整する
  • フィードバックを活発にする
  • トレーニーの自己評価を促しモチベーションを維持する

ポイントをおさえることで、OJTシートはより効果を発揮しOJTプログラムの質の向上につながります

また、育成計画シートは常に更新しましょう。コミュニケーションシートを使用するときには、記入頻度を事前に決定しておくことが効果的です

8. OJTシートを用いたOJTの正しい進め方

ノートにペンを走らせる
OJTを効果的に進行させるためには、OJTシートをうまく活用することが鍵となります。以下では、人事・会社側と指導担当者側の立場に分けて、OJTの正しい進め方について解説します。

8-1. 【人事・会社側】OJTの進め方

OJTの進め方は業種や職種によって多種多様であり、「これを教えればよい」という決まりきった内容があるわけではありません。そのため、OJTによる教育の質を担保するためには、綿密なOJT計画を立てた上で研修を実施し、フィードバックを次の研修へ活かす、というPDCAサイクルを回すことが必要不可欠です。
まずはOJTを行う目標を明確にして、OJTを実施する際の計画書を用意しましょう。実際に業務を実施してもらったあとは、フィードバックを次のOJTへ活かすことも重要です。OJTトレーナーを選定する際には、指導力やコミュニケーション能力のある社員を選び、適切な教育を行うことが求められます。また、OJTの進行状況を定期的にチェックし、必要に応じて計画を修正することも重要です。

8-2. 【指導担当者側】OJTの進め方

OJTシートの大きな目的の一つは、トレーニングのゴールを明確にし、進捗を管理することです。このシートにより、トレーナーはトレーニーが目指すべき具体的な目標を設定し、その進捗を日々追跡することができます。これにより、トレーニーがどのステージにいるのか、どのスキルがまだ未習得であるのかが一目でわかります。例えば、セールススキルの習得を目指すときは、特定のセールステクニックの理解度や実践結果を細かく記録し、目標達成に向けた進捗をチェックします。

9. OJTシートの導入でOJTによる指導環境を整えよう

OJTを管理するためのシートを作成する

OJTシートは職場での実践的な訓練(OJT)を計画、記録、評価するために使用される文書です。OJTシートの導入により、明確な目標や定期的な振り返りを通じて、OJTプログラムの質の向上が期待できます。

さらに、従業員間のコミュニケーションが強化され、個々の成長を促進すると同時に、組織全体の人材育成環境の整備にもつながります。

OJTシートの効果的な活用により、個々の従業員のスキルアップと組織の成長を実現しましょう

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従業員の定着率を向上させる方法を解説

昨今では、少子高齢化による労働人口の減少が年々激化しており、今後の採用・人材確保はますます難しくなるばかりです。
そんな中で、従業員の定着率をいかに上げるのかという課題が企業各社を悩ませる問題になっており、従業員の待遇改善のため、ボーナスや給与のベースアップを試みたとしても、
「そもそも物価高騰も進む中で、会社にもそんなに余裕はないし、単純な賃上げでは持続性がない...」
「支給額の分だけ税負担が増えるため、従業員の手取りは増えずに、思ったよりも効果が出ない」このように、会社の負担額は増える一方なのに、従業員満足度は上がらないという結果に陥りやすいのが現状です。

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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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