組織開発とは?手順や成功のコツ・具体例をわかりやすく解説 - ジンジャー(jinjer)|人事データを中心にすべてを1つに

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組織開発とは?手順や成功のコツ・具体例をわかりやすく解説

ビジネスプレゼンテーション、セミナー

「組織開発で本当に従業員のモチベーションは向上する?」

「組織開発のやり方がわからず、うまくいくか不安」

組織開発とは、企業が直面する課題に対して効果的なソリューションを提供する重要な手法の一つです。急速に変化するビジネス環境において、組織開発によって柔軟性と適応力を高めることは不可欠といえるでしょう。

本記事では、組織開発の概念や具体的な実施手順、成功のためのコツを解説します。組織開発の価値と実践的なアプローチ方法の理解を深め、組織の持続的な成長と競争力強化の実現を目指しましょう。


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1. 組織開発とは

多様な人々が話し合う大規模な会議

組織開発とは、従業員が主体性を持って組織の課題に取り組むことで、組織全体をよりよい状態へと導くプロセスのことです。組織開発を適切に実施することで、従業員のパフォーマンス向上や組織の柔軟性強化を図れます。

1950年代後半にアメリカで生まれ、行動科学の理論を基盤として欧米を中心に発展してきました。近年では、成果主義やテレワークを取り入れる企業が増加し、組織力が弱くなってきたことで再注目されています。

2. 組織開発と人材開発の違い

多様なパートナーのチーム

組織開発と人材開発の主な違いは、アプローチする対象や目的、方法です。具体的な違いを以下にまとめました。

アプローチする対象 アプローチの目的 アプローチの方法
組織開発 組織全体のシステムや構造、プロセス 組織全体のパフォーマンス向上や健全性を確保し、自己革新力を強化すること ミーティングや面談などを実施
人材開発 従業員のスキルや能力 従業員の成長を促し、最終的に企業全体の成長につなげること 研修やセミナー、OJTなどを実施

組織開発は人と人の関係性や組織のプロセスに働きかけるのに対し、人材開発は従業員一人ひとりに焦点を当てています。

3. 組織開発の実施により得られる効果

チームメンバーで手を組みあう

組織開発の実施により得られる効果は、主に以下の3つです。

  1. 生産性が向上する
  2. 多様化を促進できる
  3. 環境変化への適応力が向上する

それぞれ、具体的に解説します。得られる効果を適切に理解し、自社に足りない部分を補えるか検討しましょう。

3-1. 生産性が向上する

組織開発を実施することで、従業員の生産性向上が期待できます。

従業員の業務プロセスを最適化することで業務効率が高まり、無駄な時間やコストを削減できるためです。同じ時間とリソースで、より多くの成果を生み出せるでしょう。

組織開発によって部門を越えた業務推進やナレッジ共有が促進されることで、新たなアイデアの創出も期待できます。イノベーションが促進され、企業の競争力強化と持続的な成長を実現可能です。

3-2. 多様化を推進できる

組織開発は、多様性を推進できる点も魅力の一つとして挙げられます。組織開発を実施することで、従業員の相互理解を深められるためです。

現代の企業環境では、以下のように多様な属性を持つ人材が共に働くことが一般的となっています。

  • 性別
  • 年齢
  • 国籍
  • 価値観
  • 文化的背景

組織開発によって従業員の相互理解が得られれば、多様性による対立や誤解を軽減し、協力的で創造的な職場環境を実現可能です。多様性を単なる存在として受け入れるだけでなく、組織の強みとして積極的に活用できるようにもなるでしょう。

3-3. 環境変化への適応力が向上する

組織開発を実施することで、環境変化への適応力向上も期待できます。組織内のプロセスを見直し、新しい価値観や行動様式を取り入れることで、状況に合わせた戦略や技術を導入しやすくなるためです。

近年、テクノロジーの進化やグローバル化、社会的価値観の変化などにより、急速で予測困難な変化が起きやすくなっています。組織が生存し成長するためには、変化に迅速かつ柔軟に対応できる能力を持つことが不可欠でしょう。

4. 組織開発を実施する具体的な手順

チーム内協力

組織開発を実施する手順は、以下のとおりです。

  1. 目的を明確にする
  2. 現状を把握する
  3. 課題を設定する
  4. 試験的に実施する
  5. 効果を検証する

組織開発は、計画的かつ段階的に進めることが欠かせません。社員へのヒアリングやアンケートなどを通じて現状を把握し、目的を明確にすることから始めましょう。

現状分析が完了したら、目指すべき組織の状態と現状とのギャップを可視化し、組織開発の方向性と内容を決定します。経営陣や管理職など組織のキーパーソンを巻き込み、サポートを得ることが重要です。

組織開発の内容が決まれば、試験的に実施します。小規模から実施することで、リスクを最小限に抑えつつ的確に効果を確認可能です。

5. 組織開発に役立つフレームワーク

人材採用のコンセプト

組織開発に役立つフレームワークは以下のとおりです。

  • コーチング
  • ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)
  • AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)
  • フューチャーサーチ

それぞれ具体的に解説します。組織開発の手法について理解を深め、自社にあったフレームワークを検討しましょう。

5-1. コーチング

コーチングは、相手の自主性や可能性を引き出し、成長を促進するフレームワークです。質問を通じて相手の内面にある答えや可能性を引き出すことで自己理解を深め、自律的に考え行動する力を養えます。

コーチングを組織開発に導入する方法は、主に以下の2つです。

  • 外部コーチに依頼する
  • 社内にコーチング文化を取り入れる

外部コーチを利用すれば、客観的で専門的なアドバイスを受けられます。一方、社内でコーチング文化を醸成すれば、日常的な業務の中でコーチングを実践できるようになります。

組織の規模や目標、現状の課題などを考慮し、状況に応じて適切なアプローチを選択することが重要です。

5-2. MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)

MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)は、組織の根幹となる3つの要素を定義するフレームワークです。

ミッション(Mission) 「なぜ組織が存在するのか」
ビジョン(Vision) 「組織は何を目指すのか」
バリュー(Value) 「何を大切にし、どのような行動取るべきか」

MVVを明確に定義することで、全従業員が同じ方向を向いて努力できるようになります。結果、組織が直面する課題を解決する際に一貫性のある行動を取れ、強固な組織文化を形成できるでしょう。

5-3. AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)

AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)は、組織の強みや潜在力を発見して未来のビジョンを構築するフレームワークです。

AIは、「4Dサイクル」とよばれる以下の4つのプロセスで進行します。

Discovery(発見) 組織内で何がうまくいっているかを明らかにする
Dream(夢) 発見した強みをもとに理想的な未来像を描く
Design(設計) 未来像を実現するための具体的な計画を立てる
Destiny(実現) 計画を実行し、持続可能な変化を促進する

上記のプロセスの質問や対話を通じて、個人や組織が抱える夢や目標が引き出されることで、新たな発見や成長を促進できます。組織全体の視野を広げ、よりよい意思決定や行動につなげられるでしょう。

5-4. フューチャーサーチ

フューチャーサーチとは、複雑性の高い課題に活用されるフレームワークです。特定のテーマに関連するすべての利害関係者を集め、過去・現在・未来の時間軸を通じて議論をおこないます

議論は通常3日間にわたって集中的に実施する点が特徴です。初日に過去を振り返り、次に現在の状況や課題を共有し、最終的に未来の理想像を描きます。

参加者全員が主体的に議論して意思決定することで、自発的な責任感や協力関係が生まれやすい点が魅力です。議論によって決定した組織の目標達成に必要な行動を促進できるでしょう。

6. 組織開発を成功させるコツ

事業プランと戦略を支援

組織開発を成功させるためには、以下の2点が重要です。

  • 組織の上層部を積極的に巻き込む
  • うまく進行しない場合は効果検証と改善を実施する

それぞれ順に解説します。組織開発を成功させるためにも、事前にコツを把握しておきましょう。

6-1. 組織の上層部を積極的に巻き込む

組織開発を成功に導くためには、経営陣や管理職などを積極的に巻き込むことが欠かせません。

組織の上層部が参加することで、組織開発の正当性や信頼性を高められるためです。一時的な取り組みではなく、企業の長期的な成長戦略の一部であることを従業員に示せます。

上層部が企業の理念・ビジョン・戦略を明確に伝えることで、組織開発の方向性の調整も可能です。認識のずれを防止し、組織開発を適切に実施できるようになるでしょう。

6-2. うまく進行しない場合は効果検証と改善を実施する

組織開発がうまくいかない場合、効果検証と改善を実施することが重要です。定期的に効果を検証し、必要に応じて改善を加えていくことで、より団結した強固な組織へと成長させられます。

効果検証は、組織開発の取り組みが当初の目的に沿って進んでいるかを確認することから始めましょう。従業員や関係者からのフィードバックを収集し、組織の状態を客観的に評価することが大切です。

効果検証の結果、期待した成果が得られていない場合は原因を分析して改善策を検討します。改善策を小規模にテストし、より効果的な施策を見出すことが重要です。

7. 組織開発を適切に理解して組織の課題を解決しよう

会議で人の話を聞く

本記事では、組織開発の概念や実施手順、成功のコツを解説しました。

組織開発を適切に実施することで、従業員のパフォーマンス向上や組織の柔軟性強化が期待できます。生産性の向上や多様化の推進、環境変化への適応力向上など、さまざまな効果を得られるでしょう。

組織開発の成功には、組織の上層部が積極的に関与し、効果検証と改善を継続的におこなうことが重要です。本記事で学んだ知識を活用し、組織の持続的な成長と競争力強化を目指しましょう。

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OHSUGI

OHSUGI

クラウド型勤怠管理システムジンジャーの営業、人事向けに採用ノウハウを発信するWebメディアの運営を経て、jinjerBlog編集部に参加。営業時代にお客様から伺った勤怠管理のお悩みや身につけた労務知識をもとに、勤怠・人事管理や給与計算業務に役立つ情報を発信しています。

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